2000年1月のレビュー


2000年01月31日(月)   ベイビーブルー

  シャレード文庫   樹生かなめ:作  高里いづる:絵

ある男子校の寮を舞台に繰り広げられるドタバタコメディ。いきなり胸が膨らんできて、つわりを体験してしまう受け(笑)とか、「とんでもなく取り締まりのキツイ寮長」とか、非常に個性的なキャラがたくさん出てきます。…が、なんというか、イメージに一貫性がなくって、どれがどのキャラなのか、読んでて判らなくなるです(^^;)

とにかく、「会話が多い」…つまり、地の文がすごく少ない印象がありました。説明がないから、却って状況とかが判りにくかったですね。多分新人の方なのだと思いますが………(^^;)頑張って下さい。

私的評価 ☆★
(うーん、長編には辛い作風ですね(^^;))


2000年01月31日(月)   真冬のメモリーズ

  ルビー文庫   作者、イラスト共下記参照

<収録内容>
「DOUBLE TONE」    吉原理恵子:作 稀沢留美:絵
「隣りの男」        ひちわゆか:作 犬養陵一朗:絵
「ブリザード・クリスマス」 佐野なづか&千本木一:作
                      かすみ涼和:絵
「32番目の恋」      ことぶきあおい:作 椎名咲月:絵

今回の短編は、どれも書き下ろしのようです。オススメはやっぱりひちわ先生の「隣りの男」かな。かなりのどんでん返しが最後に待ち受けていて、非常に楽しめました。あとは「32番目の恋」も可愛くてとっても楽しかった。

吉原先生、どうしちゃったんでしょうねえ?(^^;)子供の領分でも思ったんですけど、…なんだかこれが「間の楔」や「銀の鎮魂歌」を書かれた方と一緒とは思えなくて…なんだか悲しい気持ちがします。

私的評価 ☆☆★
(…というわけで、ま、いいのも「??」なのも合わせて、平均かなと。)


2000年01月31日(月)   不器用なあいつ

   ルビー文庫   池戸裕子:作  葵二葉/紅三葉:絵

池戸先生の、学園青春モノです。元気な高校生の主人公は、同級生に「妹に会ってくれ」と頼まれてしまいますが、じつは主人公が好きなのはその同級生で…… 紆余曲折だらけで、おまけに同級生は、熱血な「剣道一直線!」なヒトだったから、一筋縄ではいきません(^^;)とにかくやっとらぶらぶになるまで、傷付いたり、悩んだりをくり返す、主人公たちが切ないです。

ほんっとに不器用な主人公たちですが、それが逆に愛おしいです(^^)わりと葵先生&紅先生のキャラって、余裕のあるタイプに見えるのですが、「見た目は余裕バッチリ、内面は不器用でアタフタ」なキャラそのままで、けっこうはまってたんではないかと思います。

私的評価 ☆☆☆★
(一生懸命な2人がとっても可愛かった。いいねえ、青春って…(爆))


2000年01月31日(月)   TKコネクション

   ティーンズルビー文庫  灰原桐生:作  桜川園子:絵

灰原先生の久し振りの新作。CIELにて掲載された、財閥の御曹子くんと、そのボディガードを勤める青年とのお話です。書き下ろし等はないようですが、とにかくすごく雰囲気があって、面白かったです。ネタ的にはよくあるパターンですが、どっちも相手のことばかり考えて空回りしてて(笑)挙げ句のはてには寸止め(大笑)ですから…。

これ、今後も続くんですよね?(^^; でないと消化不良になっちゃいます。びみょーに意志の疎通ができたかできないところで、お終いなので…。桜川さんのイラストがめちゃゴージャスでかっこいいです。巻末にちょっとだけある、「ボサボサ頭で冴えない攻めキャラ」のラフがめちゃめちゃツボだった私は、ワイルド系も好みのようです(爆)

私的評価 ☆☆☆☆
(テンポがよくて、可愛くて。楽しんで読みました(^^))


2000年01月27日(木)   片想いの行方

    ダリアノベルズ   島みのり:作   かんべあきら:絵

ダリアノベルズ創刊第1号の2冊め。かんべあきら先生と、同人誌でタッグをくんでおられるらしい(笑)島みのり先生の初ノベルズです。デザイン学校に通う、ちょっと引っ込み思案な男の子と、デザイン学校の教師、それから男の子を取り巻く周りの人たちのお話です。…私、これどこかで読んだ気がすごーくすごーくしてるんですが…(笑)(またかい(^^;)同人誌でこの作品をずっと書いてきておられるようなので、同人誌を読んだことがあるんだろうなとは思いますが。かんべ先生が描かれてた、デザイン学校が舞台のマンガも、ここからかなあ?

最初読んでいて、すっかり「関西弁の同級生の男の子」とくっつくものとばかり思っていたので、先生とくっついてしまったのは意外でした(^^; その後のラブラブさ加減もなかなかですが(^^;なんだか物足りない感じがあるのは、主人公の心理状況があまり伝わってきてないのかな?1人称のわりに、淡々としてたのかなと思います。もっと起伏が大きくてもよかったかなあ〜。ちょっと安易な部分もありましたし(^^;可愛い作品で、お気に入りのキャラクターたちなので、今後もどんどん続けばいいなと思います。

私的評価 ☆☆☆
(可愛いです。ぐるぐるまわっちゃう男の子もけっこうパッショネイトな先生も、けっこう健気な関西弁の友人も、みーんなお気に入り♪)


2000年01月27日(木)   悪いのは僕です!

   ダリアノベルズ   剛しいら:作   ほたか乱:絵

ダリアノベルズ創刊第1弾の1冊。剛先生のどたばたラブコメディです。…いやあ、なんというか…………すごいわ(^^;これ。ギャグにもほどがあるって感じです…。マザコンな美少年が、義理の父になった相手に反発しまくっていたら、実は母親が勝手にOKしていた「少年の婿候補」だったという(^^;…設定からしてすごいなと(笑)

キャラクターがとにかく強烈で、その記述に「おいおいおい」と思っている間に、話が終わってしまいました(爆)…あれ?こんなもん?(笑)けっこう分厚くて、読みごたえがありそうなのに、内容はあまり残ってません。ところどころのシーンは「そんなことまでしなくても〜」とか思うシーンが多くて、読んでいてちょっと辛いかなあ…。けっこうシリアスな方が、剛先生らしい、と思うのは、私の思い込みでしょうか。…ワタシが剛先生の場合はシリアスを好きなだけかな?…最近コメディ的なのが続いてるので、今度はぜひシリアスが読みたいです。(爆)

私的評価 ☆☆
(うーん、面白い、けど不条理というか……判りにくいよーな気が…)


2000年01月27日(木)   サギヌマ薬局で…

   キャラ文庫  染井吉乃:作   よしながふみ:絵

染井先生の久しぶりの新刊。キャラセレクションで掲載された、アダルト(笑)サラリーマンものと、その続編書き下ろしが収録されています。ちょびっとネタバレですが、主人公の名前がとっても大きなポイントになっていて、ストーリーのいろんなところに罠が仕組まれている感じで(笑)読みながら「ん?どっちなんだろう?」とか思ったり「…あれ?こうじゃないの?」とか思ったりと、すっかり先生の術中にはまってしまいます(笑)種明かしの時には、まさにどんでん返しな気分でした。

書き下ろしでは、とにかくラブラブ甘々!いや、もちろん紆余曲折や辛いシーンもあるのはあるんですが、すごくアダルトな雰囲気が漂ってます。そして、とにかく登場人物がみんな潔い!かっこいいです。自分も、こうありたい、と思う。
とくに、武さんのお父さんと、サギヌマ薬局の店長のじーちゃんが大好きです。他人に寛容でいられるということは、その人の度量が大きいって事なんだと思うんですよね。人を責めるのは簡単だけど、許し、認めるのは簡単なことではないと思う。それを自然に呼吸するように出来てしまう2人に、とっても憧れます。
読み終えた後、とても優しい気持ちになれる、そんな1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(いつもタイミングよく私の癒しをしてくれる先生の作品。今度は「子供に寛容であること」を示してもらったような気がします…。うん、頑張らなくちゃね)


2000年01月27日(木)   年下の男

   キャラ文庫   ふゆの仁子:作   北畠あけの:絵

ふゆの先生の新刊は、いろいろ辛い過去をもった、高校の教師と、その生徒と、教師の義理の兄(この人も高校教師)とのお話です。弓道が題材になっていて、教師と義理の兄の間をとりもつのも、教師と生徒の間をとりもつのも、弓道です。前にもたしか「CRICKERS」という弓道モノを、ビブロスか何かで書かれてたと思うのですが、キャラクターがかぶったりとかはしません。

なんだか、主人公の教師の気持ちが、はっきりと伝わってきにくい感じでした。最終的に生徒を選ぶのですが、すっごく義理の兄にも未練たっぷりな感じだし…(苦笑)生徒との関係のしかたも、ちょっと強引というか、そこに至るまでの主人公の気持ちの記述が、少ないからかな?と思うんですが、「突然!」って感じ。いつものふゆの先生とはどうも印象が違っていました。面白いことは面白かったんですが、びみょーに私の趣味とは離れてたのかなあ?

私的評価 ☆☆☆
(面白いです…が、あまりにヘコむ主人公だから、しんどかったのかな?)


2000年01月27日(木)   別嬪レイディ

   キャラ文庫    鹿住槇:作   大和名瀬:絵

キャラセレクションに掲載されたお話で、病弱な妹にたのまれて、女装して妹の代わりに学校へ通い始めた男子高校生が、かっこいい学校の先生と出会って恋をするお話です。書き下ろしの続編がついています。

とにかく可愛かったというのが印象。妹の言葉遣いとかは「いくらなんでもそんなお嬢様は前時代的(爆)」とは思わないでもないですが、まあ、天然ボケなキャラとしてみれば、味があって(笑)いいのかもしれません。ひょっとしたら、妹の方が、しっかりと世間を見つめてて、兄の方が夢見がちなのかもしれない。妹の恋人が、妹と付き合ってるはずなのに、兄にまとわりついてたりとかして、そりゃ、兄の恋人(先生です)は気が気じゃないだろうなと(笑)思いました。
ラブラブのその後が見られるので、書き下ろしは必見です(^^)

私的評価 ☆☆☆☆
(テンポがよくて、元気な男の子は、鹿住先生お得意ですよね(^^)健気なところもあって、とってもワタシのツボでした)


2000年01月27日(木)   王様な猫のしつけ方

   キャラ文庫    秋月こお:作   かすみ涼和:絵

王様な猫の第2弾。人間に変化できるようになったシータのしつけ大作戦が主な内容です(笑)人間に変化できる猫…つまり化け猫なのですが、なかなかこれが、一筋縄ではいかない(笑)猫にしてみれば当たり前のことだけど、人間の格好でやるととんでもないことって、いっぱいあるかもしれないです(笑)さすが猫をたくさん飼われている秋月せんせいならではで、リアリティがあります。

これはいちおうファンタジーになるんだろうなと思うんですが(笑)ほんとに自然にかかれてるので、どこかにこういう人たちがいそうで(笑)読んでいても楽しいし、笑えます。…ただ、だんだんキャラクターが似てきちゃうのは残念かなあ。どの受けキャラも、どうも悠季っぽいなと思ったりします。まあ、似てくるのはしょうがないのかな…

私的評価 ☆☆☆☆
(個人的に、猫たちがびっくりしてしっぽがでちゃうシーン、めちゃめちゃ好き(笑))


2000年01月26日(水)   キミはおいしい恋人

    オヴィスノベルズ   長江堤:作  こおはらしおみ:絵

長江先生が、同人誌で書いておられた「吸血鬼」のシリーズがノベルズになりました。最初でてくる「ラブラブになりそうなキャラ」と、「出来上がったカップル」が全然違ったので、面喰らいましたが、けっこうネタとしては面白かったです。いくつか短編でシリーズがかかれてるんですが、1つめと2つめで、ネタが被ってる(いちおう表と裏からの話、という感じではありますが)のが、ちょっとうっとおしく感じる部分ではありました。

吸血鬼ネタにはよくあるんですが「血を吸うこと(または吸われること)が、快感につながる」んですよね。…けど、これで快感にまけて、言うこと聞いちゃうというのもそれはそれでなんだか違うような気もするので(^^;…できたら、「血を吸わずにH」もしてみてほしい(自爆)と思います。…だって、いっつもごまかされてたら、可哀相じゃないですか!(笑)

私的評価 ☆☆★
(基本的にコメディです。仲間には入りたくないけど、面白いカップルかも)


2000年01月26日(水)   ラフ・ダイヤモンド

   ウィングスコミックス    佐久間智代:絵

これは、厳密にはちっともボーイズラブではないですが、あまりに面白かったので紹介。このパターンは佐久間先生、2度めですね(^^; 高校野球で活躍して11球団からドラフト指名を受けた怪物ピッチャーくんと、その妹で、兄の高校の野球部に監督として君臨(笑)し、甲子園で活躍させた(笑)やり手な女の子と、その周りを取り巻く人たちのお話です。

これは多分、今後も続くんだと思うんですよね。いわば今回はほんとに導入部分。高校時代のお話が、どこかで描いてあるはず(ワタシも読んでいるはず)なんですが、今ちょっとどれなのかが判りません。あまりに突飛で笑える設定なのですが、勢いがあるので、とにかく読んでしまいます。大笑いできる、楽しい作品です。球団マスコットのポーラがめちゃ可愛い♪ぜひぜひ楽しんでください!

私的評価 ☆☆☆☆☆
(いやあ、めちゃめちゃツボでした♪可愛いんだもーん。続きはいつ出るのかなあ〜。今から楽しみです)


2000年01月26日(水)   ウソつき天使の恋愛過程

   オヴィスノベルズ   せんとうしずく:作  桃季さえ:絵

以前に発売された「おいしいハッピーエンドの作り方」に出てきた、別キャラのお話になります。天然ないとこを守るためには何でもしようとする、頑張りやで健気な男の子と、いとこにちょっかいを出してくる遊び人な先輩とのお話です。

前の作品は、ちょっとおばかな男の子(この子が今回の主役の従兄弟です)と、その子に一目惚れした純朴で嘘のつけないオクテな男の子(^^;との話で、とにかく話が進まずにまどろっこしかった(^^;イメージがあったのですが、今回は、さすがに遊び人が主役の1人を張ってるだけあって、テンポもいいし、なによりも「人のことは判っても、こと自分に関しては鈍感」な受が可愛いったら!実は、受はトラウマもちなんですが、攻がそのトラウマを取り除いてくれるシーンは、すごくよかったです(^^)

ラストの、過去の浮気の話はあんまり面白くなかった…というか、それと同居の話をまぜたのはちょっと勿体なかった感じがしますが、全体に、とっても優しくて、切なくて、笑える(笑)話でした(^^)

私的評価 ☆☆☆★
(時々物足りない部分もありますが、楽しく読めました。前作を知らなくてもまあ、読めるかな?一応登場人物紹介付です(^^))


2000年01月26日(水)   ぬくもりの魔法

    ショコラノベルズ   和泉桂:作  まつもと巨人:絵

和泉先生のなんと「初新書判ノベルズ」です(^^)今までは全部文庫だったのですね〜。…なんだか意外なぐらいです。大学のしがない助教授と、教授から頼まれて直接教えることになった、気難しい大学院生(でも美人(笑))とのお話です。小道具に、インターネットやEメールが使われていて、実際にこういうふうにして利用している私にとっては非常に身近で(ハッキングとかの話よりも倍ぐらいに判りやすかった(笑))より楽しめました。思いが通じてから後の2人は、某キスシリーズにも負けない程にらぶらぶアツアツでした…(爆)

確かにネット人格というのは、実際に会って話すのとはちょっと食い違いが出てきますよね。顔を見ないから優しくなれるということも、絶対あると思います。…ほんとは、そんなに裏表があっちゃいけないとは思いますが(^^; どんなところから、どんな付き合いがはじまるかなんか、判らないものですしね(^^)読んでいて、共感できる部分がすごく多かったです。…あと、すごくすごく良いなあと思ったのが、ラストシーン!思わずジーンときて、目がうるうるしてしまいました。ぜひぜひ、読んで感動してくださいね。

私的評価 ☆☆☆☆★
(ほんっとにラストのシーン、めちゃめちゃツボだったんですよ〜。でもね、全部読まないと、この感動は判らないと…(^^; 読んでみてください♪)


2000年01月26日(水)   あいつとスキャンダル★

    ラピス文庫   月上ひなこ:作   こうじま奈月:絵

家庭の事情で、家の中では女装をさせられている直情型の生徒会長(守られているのに気付いてないタイプ(笑))と、ライバル高校の生徒会長とのお話。ひょんんなことから、なぜかライバル校の生徒会長と女装でお見合いをさせられてしまい、弱味を握られてしまって、大変なことになってしまいます(笑)

いやあ、けっこうテンポよくて面白かったです。こうじま奈月先生のイラストはどちらかというと可愛い系なので、「クールビューティ」風のイメージよりは、可愛いイメージで読んでましたが(笑)とにかく生徒会長が天然でいい(笑)あと、手を出したくとも出し切れない周りがまた笑えます。…あんたら行動しろよ…。生徒会長の姉もいいキャラです(笑)かっこいいわおねーさまってば(笑)ぜひぜひ読んで楽しんでくださいね。

私的評価 ☆☆☆☆
(すんなり読めて、くくくと笑える(笑)テンポの良い作品でした)


2000年01月26日(水)   どうなってもいい

    ラピス文庫   松岡裕太:作  なぞのえむ:絵

優等生の弟と、出来の悪い兄とのお話。優等生の仮面を被りつつ、兄に思いを寄せて、強引に関係を結んでしまう弟がちょっと鬼畜ちっく(^^; 兄も弟にすごくコンプレックスを抱きつつも関係を断ち切れない辺りがちょっと情けない(笑)いきなりHシーンからはじまってくれるので、思わずどきどきしちゃました(^^;

よくも悪くも一途なんだろうとは思いますが、弟、もうちょっと兄の気持ちを考えてあげなさい…(笑)って思いました。必然性が、ちょっと見られない部分もあったのが、残念といえば残念かなあ〜。でも、2人ともなんというか、見てて飽きないキャラではあります(笑)…現実に居たらやだけどね(^^;

私的評価 ☆☆★
(うーん、スポーツものとかの方が私は好きかなあ?…なぞのえむ先生のイラストはとっても綺麗♪なので必見です)


2000年01月26日(水)   恋する時間は終わらない

    ラピス文庫   バーバラ片桐:作   明神翼:絵

バーバラ片桐先生の、膝がカックン(笑)としちゃうような、破天荒で笑えるコメディです。めちゃめちゃ可愛い天然な兄(美人)と兄に思いを寄せる弟との話。…ですが、別キャラのカップルの話も半分混じっています。このカップルの出会いシーンやいきさつは、なんだかチープで(笑)面白いです。

やっと「ネットのお知り合い」の名前が出てこない作品で、面白いのが読めました(^^;…いやあ、ニフティですっごいいざこざがあった時にね、その騒ぎの横で、それをやおいふうに見ちゃう話も進んでて、バーバラ先生、あるノベルズで全部名前を流用しちゃったんですよね…(^^; もちろん、キャラクターとかは先生の創作だったんで、ノープロブレムなんですが、その騒ぎをロムしてたワタシには、いまいち馴染めなくて、で、電波系(笑)の話はあまり読んでいません(^^;…でもいつのまにか、それがシリーズものになってたりもするんですよね。…あの名前じゃなかったらなあ…(^^; しょうもないところが気になると笑われたらそれまでなんですが…(^^;…いや、私ガンコなもので。 ごめんなさい(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(過去の作品で名前が気になるのはワタシの個人的な問題なので、皆様大笑いできるコメディ、ぜひ読んでみて下さいね〜。もちろん今回のもね)


2000年01月26日(水)   第一級恋愛罪 

   ラピス文庫    小林蒼:作    高之原翠:絵

小林先生お得意の、ちょっと不思議な関係を描いたお話。主人公は、「肉体関係はあるけど、恋愛関係ではない」先輩と後輩。先輩は後輩が好きだけど、後輩にはその気持ちはちっとも届いていないみたいで、でも膠着状態に落ち入ってるんですが、そこに天然でかわいくて天真爛漫な少年が入り込んでくることで、2人の関係もだんだんと変化していきます。

とにかく最初から最後までほんとはベタ甘な先輩が健気ですね。あと、天然な少年もすごく可愛い〜。後輩は、とにかく突っ張ってる…というか、自分で自分の気持ちがよく分ってないんですよね。すごく恋いこがれたりしてるくせに、ちゃんとそれを認識できないという…(笑)だから余計に話がこじれたりしちゃいます。途中3人でのHシーンもありますが、あっけらかんとしているので、背徳的でもなんでもなくて(笑)けっこうすんなり読めました。

私的評価 ☆☆☆
(ちょっと、中途半端…というか、今後この3人がどうなっていくのかが、気になってしょうがない私です(^^;)


2000年01月25日(火)   夢のある場所

   ヴァリオノベルズ   春原いずみ:作  雁川せゆ:絵

人気シリーズ「吉永&内海シリーズ」の第4作目。多分これが、ヴァリオレーベルの最後のラインナップになるんじゃないかな?整形外科医の吉永先生と、内科医の内海先生と、その2人を取り巻く病院の同僚たちのお話です。ぜひぜひ前3作を読んでから読むことをお薦めします。単独では、ちょっと辛いかなと。せっかくのいい作品なので、通して読んで下さい♪

今回は、医学部の実習生が登場します。それが同僚の春谷医師の妹だったことから、みんながいざこざに巻き込まれていってしまうのですが…。…いやあ、そういう人もいるのは十分承知の上で、でもやっぱり腹が立つキャラでした(爆)<春谷妹 だってね、患者の身になって考えれば、やっぱり彼女には整形外科医絶対つとまらない…というか、やって欲しくないもん(^^;うちは父と兄が外科医(それも内臓系です(^^;)で、いろいろ話も聞きますが、やっぱり第一なのは「助けられるものなら人の命をできるかぎりつなぎ止める」ことなんですよね。…目を背けているような余裕は、ないから…。…って、作品のキャラに何を本気になって腹を立ててるんだか(^^;わはは(^^; 

でも、それだけこの作品は、専門的なものだけではないなにかがある、と思います。同じ医者モノは世の中に沢山ありますが、「人間として大事なこと」を、教えてもらってるような気がしました。専門用語よりなにより、その辺をじっくりと読んでほしいお薦め作品です(^^)

私的評価 ☆☆☆☆☆
(さて、エクリプスで、続きが出てくれるのかな?…じつはそれがちょっと心配(^^; 絶対続いてほしい作品なんですけどね。)


2000年01月20日(木)   逢いたくて

    エクリプスロマンス  文月小夜:作  南部めい子:絵

以前小説エクリプスに掲載された、名門の男子校を舞台にした先生と優等生とのお話です。優等生の久志は、幼稚園の時に出会ったお兄ちゃんにもう1度逢いたくて、手がかりを探すために、名門校へ進学します。そこで受け持たれた担任の先生は、良い人なのに久志にとっては苦手な人で……。そこからいろんな紆余曲折があって、もつれた糸が解かれていき、久志は逢いたかった人に、出会えます。…これ、すごく好きだったんですよ!雑誌掲載されたときも。

書き下ろしで、その後のお話も収録されてます。読めば読む程、可愛いし、切ないし、いいなあ〜と思います。柔和な感じの南部先生のイラストがとってもぴったり。どうしても言葉で聞けない、自信のない久志が、可愛いです。ぜひぜひ、読んで見て下さいね(^^)

私的評価 ☆☆☆☆★
(最初、タイトルだけ見てピンと来なかったんだけど、読んでから「これ好きだったやつじゃないか〜(爆)」………ニブいな私(^^;)


2000年01月18日(火)   問答無用・御用達!

    BE-BOY NOVELS    藤倉誉:作  桑原祐子:絵

小説b-BOYにて掲載された、昔ながらの商店街を舞台にしたお話。江戸っ子なちょっとオバカな(笑)高校生(幼馴染みにはウサギ呼ばわりされている(笑))と、商店街の鑑定士扱い(笑)されている古物商木更津堂の若主人とのお話です。テンポが良くて、面白い作品ですよね。設定も、わりと突飛で面白かったです。

今回、書き下ろしで、木更津堂の本名がでてます。…めっちゃかっこいい名前じゃないか〜(^^;…でも、現在も雑誌で掲載が続いてたりするので、今の所名前は雑誌ではださないつもりでおられるようです。雑誌で読んでる人、ぜひぜひ!買ってみてね。この本名がでてくる書き下ろしがすっごく良いんですよ(^^)あ、もう1つ書き下ろしで、主人公の高校生に横恋慕してしまう同級生の話も入ってます。…が、本名ネタの書き下ろしがインパクト強かったから、あんまり残ってません(爆)

私的評価 ☆☆☆☆
(雑誌掲載時から、けっこう好きな作品だったので、ノベルズになって、書き下ろしも読めて嬉しかったです♪)


2000年01月18日(火)   愛しているがとまらない

    BE-BOY NOVELS    池戸裕子:作  えのもと椿:絵

BE-BOY GOLDにて単発連載を何度かされた、めっちゃくちゃ女王様な受けと、虐げられまくっている(笑)攻めとのお話。めっちゃHです(爆)GOLDに載っていた作品と、書き下ろしもついています。書き下ろしはちょっとラブラブかな?(^^;

いやあ、…なんというか……すごいですね(^^;人物のバックグラウンドとか、そんなのどうでもイイって感じ(笑)で、すっごく虐げられてる攻めが、情けなくて、ちょっと可哀相なような、でも笑えるような…(^^;…池戸さんって、ほんとはもっと、情緒のある作品書ける方だと思ってるので、正直勿体ない気がしてます。まあ、たまにはこういうのもいいんだろうけど…ほんとに時々にしてほしいな。

私的評価 ☆☆
(Hなのが好きな人はお薦めします(^^;…私もういいや(^^;お腹いっぱいって感じです)


2000年01月18日(火)   バッド・コミュニケーション

   花丸文庫     紗煌りゅう:作  神崎貴至:絵

雑誌小説花丸にて掲載された、ボーイズラブというよりはメンズラブ?(笑)って感じの作品です。板金業を営む美人くん(笑)と美人くんに助けてもらって縁が出来たマジメな青年、美人くんのお兄さんの、ちょっとハードな話と、別キャラ(途中で話がリンクしてきます)な双子の兄弟のお話の2作品が収録されています。

なんというか全体的に江戸っ子(笑)風な記述です。あと、美人くんとその兄との2人ともの葛藤がすごく辛い(T_T)2人して、本当は思いあっているのにどうしようもなかったんだなあ…と、ちょっとほろりと来てしまいました。最初の作品の方がハードな分、後の双子の兄弟の話は、わりと軽く読めます。主人公がちょっとオバカなせいもありますが(^^;

私的評価 ☆☆☆
(あとの方の作品を雑誌で読んでいました。…そうか、続けて読まないと判らないかもしれないなあ…と文庫を読んで痛感(笑))


2000年01月18日(火)   いばら王子

    花丸文庫   嶋田まな海:作   やしきゆかり:絵

嶋田先生の2冊めの文庫。山奥(笑)の全寮制男子校のお話です。素行が悪くて、ちょっとワルっぽい主人公(でも成績優秀だったりする)が入寮早々、同室(本来はその予定ではなかったけど)の生徒会長とケンカしてしまい、その後も会長の取り巻きと、紆余曲折があって、なぜか生徒会長とラブラブになる(笑)というのがストーリー(笑)…おもいっきり端折ってますが(笑)

辛い過去をもつ生徒会長を、多分一番理解しようとしてるのは、主人公だけだったのかな、と思います。優しくて、ちゃんと「ダメ」が言えて、支えてあげられる主人公、めちゃめちゃかっこよかった(^^)…副会長、ちょっとひきょうだぞ〜(^^;(思わずブーイング(笑))脇キャラも、なかなか面白い人が揃っていて、楽しかったです。ちなみに、現在発売中の小説花丸に、この脇キャラのお話「姫君は嵐を呼ぶ」が載ってます(^^)…買ってしまいました、これ読んだから…。

私的評価 ☆☆☆☆
(可愛いけど素直になれない生徒会長、素敵です(笑)…やしき先生のイラストに、ちょっと今はまりかけててコワイ私…(^^;)


2000年01月18日(火)   そのスピードで

    花丸文庫   有坂りお:作   あじみね朔生:絵

有坂先生の2冊めの文庫です。今度は学園もの。ちょっとぽわわんと天然な可愛い高校生と、その幼馴染みで恋人の高校の養護教員とのお話…かと思ってたら、途中でスポーツ万能成績優秀な王子様みたいな子が登場してきまして(^^;3人で繰り広げられるいざこざのお話です(^^;

いやあ、そうくっつくとは思わなかったなあ…(^^;大概幼馴染みのお兄ちゃんも「…ショタ?(^^;」って思うぐらい昔からの付き合いなのに、彼を恋人にしてるけど(笑)…けっこうこのお兄ちゃん、健気で(笑)好きなんだけどなあ(笑)悩みのなかった少年が悩みに悩んで、世間を知っていく辺りもけっこういいです。ああ、大人になったのねえ…って感じ(笑)…最後はバカップルが出来上がってるのが面白かったです。…コメディだったのか?(笑)と思わず読みなおしちゃった…

私的評価 ☆☆☆☆
(前の作品もよかったけど、これも結構好きですね(^^)…ねえねえ、先生救済措置編ってのはないんですか?(爆)←よっぽどお気に入りらしい)


2000年01月15日(土)   KISSと革命

   リーフノベルズ    黒川あづさ:作&絵

雑誌きみとぼくなどで人気(らしい…(キャラというのは間違いだったようです)ワタシはその雑誌読んでないので知る訳がなかったです(爆))のマンガ家黒川先生の小説初作品。腕利き美容師と、その義理の息子(籍は入ってない)と、美容師に強引に関係を迫る腕利きプロデューサー(…だったと思う(^^;)との三角関係のお話です。

うーん、ワタシはできたらプロデューサーさんとくっついて欲しかったなと(^^;さんざん記述は美容師とプロデューサーとの間の話にうめ尽くされてたから、心理的に、美容師はプロデューサーに惚れてるもんだと思ってました(^^;…読み終えたあと、なんとなーくその辺りが不条理だなと(^^;息子に対しては、父性愛しか持ってないように思ってたから。…父性愛じゃなかったんだろうか(^^;(^^;

私的評価 ☆☆
(最近、わりとマンガ家さんが小説書くのって多いんですが、なんだか「記述が少ない」のが物足りないです(^^;)


2000年01月15日(土)   この恋はあなたのために

    リーフノベルズ   高崎ともや:作  夢花李:絵

ああ、やっとこの本のレビューか書ける〜♪年末から、すっごく楽しみにしてたんです、書くのを。ちなみに冬コミの企業ブースで先行発売してたので、去年中に手に入れてました(笑)年末年始はまりにはまった高崎先生の新作です(^^)

今まで高崎先生というと、「アクションモノ」とか「相棒同志の絆ネタ」がほとんどだったんですけど、今回はがらりとイメージが変わります(^^)なんたって、「なんちゃって時代モノ」(爆)(←御本人が命名(笑))イメージ的には明治大正のあたり…で、時々江戸風(笑)って感じです。田舎からでてきて、建築の勉強をしているマジメで純朴な大学生(これが可愛いんですよ〜)と、ひょんなことから知り合った遊廓の用心棒兼『仕込み師』(←この設定が大ウケ(笑))の美人な
青年とのお話です。2人の優しくて切ない恋物語が描かれてます。…いつもの作品にくらべると相当Hシーンも多いですが、違和感はありません。

ところで、「仕込み師」ってなに?って思われる方がいらっしゃると思うんですが、…『ぜひ買って読んで下さい!』(←ここ太字でフォント大)ワタシはこの設定に大笑い&大ハマリしてます。…いや、職種的にはほんとにあったんだとは思うんですけど、にしても奇抜な発想ですよね。めちゃめちゃ受けちゃった(笑)

どんなにHだろうと奇抜だろうと、ちゃんと主人公二人が気持ちを通わせていて「他人にも優しくなれる」のがすごく好き(^^)ぜひぜひ読んでみて下さい。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(ふふふふふ、これ、絶対続きが読んでみたいわ〜。所詮ラブラブで終始するかも知れないけど…でも読みたいですっ!)


2000年01月13日(木)   だからお願い抱きしめて

   ラキアノベルズ   由比まき:作  起家一子:絵

ラキアノベルズから発売された「だからお願いだまされて」の続編になります。学校では品行方正で通している風紀委員長と、彼に惚れて、気に入ってもらおうと「良い子」を演じていたちょっと遊んでる後輩とのお話です。今回はラブラブになってから以降、秘密にしなくちゃいけないというのを苦痛に思い始めた2人の苦悩(笑)が描かれてます。…いや、あんまり攻は悩んでないけど(笑)

うーん、これ、引っ付くまでの方がどきどきして面白かったかもなあ…(^^;というか、演技してない受は、もっとガンガン聞ける人間のはずだったんじゃないかなと思いつつ…。演技してないけど、気弱な人間になっちゃってるのが、もったいないです(笑)受の小悪魔くん振りが可愛かったのに。あ、でも新キャラのリボンくん、個人的に好みです(笑)彼のお話をぜひ読んでみたいですね♪

私的評価 ☆☆☆
(前作と合わせてどうぞ。…っちゅーか読まないと判らないと思います(^^;)


2000年01月11日(火)   ダイナマイト・ダディ 2

   GUSTコミックス    桜川園子:絵

派手なオヤジ(笑)のお話…とかくと身もフタもないですが(笑)ホストクラブのオーナーと、その恋人でマネージャーをしている青年、それからオーナーの息子とその同級生の織りなすどたばたラブラブなお話です(^^)

桜川先生の作品は、とにかくごーぢゃすなんですよね(笑)美人はとっても美人だし、おぢさんもかっこいいし、少年は可愛いし(^^)お話は、ちゃんとギャグ調な部分も取り混ぜてあるから面白いし(^^)とっても楽しめました。今回収録されているのは、GUSTにて掲載された作品です(^^)個人的に、ラストに載っていた「薬を飲んで、みょーな夢を見たぞ」編が好きです(笑)

私的評価 ☆☆☆☆★
(テンポがよくて、かっこよくて(^^)私の大好きなまんがの1つです)


2000年01月11日(火)   薔薇とボディーガード

   SHYノベルズ   たけうちりうと:作  ひびき玲音:絵

アメリカ東部最大の警護会社につとめることになった、日系の可愛い青年ジュンと、その青年の同僚で、ポーカーフェイスの有能なSPグレイとのお話。ジュンを「三日で辞めさせる」と宣言したグレイは、いろんなことを言ったりして、追い出そうとしますが、ジュンが負けず嫌いで頑張りやで、グレイの横やりなんかには負けません(笑)そして、事件にまきこまれ、「なぜ辞めさせる」と言ったかがそこで初めて判り、グレイの気持ちも判るようになります。

とにかく、「グレイがなに考えてるのか判らない」のが、良かった。ヘタにグレイの気持ちを書かれてたら、後半が却って面白くなかったんじゃないかと思います。こわもて(美人だけど)でポーカーフェイスなグレイが「実はこんなのだったんだよ」というこのギャップが良いですね(^^)可愛いジュンも、脇キャラのわんこもとってもいいです(^^)ぜひ続きが読んでみたいなあ〜。

私的評価 ☆☆☆☆
(うーん、たけうちりうとさんも、だんだんワタシにはツボになってきてるよーな気が…(笑))


2000年01月9日(日)   スイートホーム 〜愛に帰ろう〜

   アイスノベルズ   葉澄梢子:作  佐々成美:絵

母子家庭に育ち、必要に迫られて家事一般をこなしてしまうしっかりものな高校生と、優しくて控えめな美人の「お父さん候補(笑)」のサラリーマンとのお話。印象的な出会いをしてから、いきなり「お父さんになる人よ」と連れてこられてジレンマをおこす攻めがなかなか年相応で可愛いです(笑)くくく

雑誌に掲載されたのは、とりあえずくっつくまで、なんですが、その後のお話が書き下ろしで入ってます。…わたし、絶対どこかでこれ読んでるはずなんですけど〜(^^;(^^;…書き下ろしかな、ほんとに?…だれか覚えないですか?妊娠してる従兄の嫁がくるあたりなんかは、絶対どこかで読んでるんだよね〜。覚えてないけどさ…(^^;

…その後、葉澄先生御本人から「まちがいなく書き下ろしだ」と教えて頂いてしまいました(^^;…じゃあデジャブーだったのか…(^^;深い意味があって、上記の疑問を書いたわけではなかったのですが、葉澄先生他、これを御覧になって、不快に思われたかた、申し訳ございませんでした。海より深く反省しております。

私的評価 ☆☆☆★
(家庭不和の話は、読むと時々つらいです(^^;…ハッピーエンドなんだけどね。「家」の問題って、一筋縄ではいかないからなあ…(^^;)


2000年01月9日(日)   初恋のバイエル

    エクリプスロマンス  小笠原類:作  佐々成美:絵

以前に発売されていた作品(すいません、今手元になくて)の別キャラの話らしいです。前の本を多分読んでないので、最初がちょっと判りにくかったですね。
双子の兄(ちょっと身体が弱い)と、弟が所属してるクラブの部員とのお話です。人物がいまいち、文章だけではつかめなくて。後書きを読んで初めて、別の話が前提だったのだと知ったんだったりして(^^;

とりあえず、ラブラブになるまでと、ラブラブになってから、いきなり攻が記憶喪失になるという続編が収録されてます。…うーん、なんか、すっごくどこかで見たような感じ〜(^^;<記憶喪失ネタ>少なくとも、同じ感じで、面白いのをあと2作品は知ってるぞ私(笑)…それと比べてはいけないとは思いますが、ひねりがないっちゅーか…(^^;体育会系のにーちゃんは、コンクリートに頭ぶつけたぐらいでは、大してどうもならないと思うのは私だけですか?(笑)それに、あっさりと思い出してるし…(^^;(^^;(^^;もうちょっと「プラスアルファ」が欲しいなと思うお話でした。

私的評価 ☆☆
(まあ、記憶喪失は王道なんだろうけど。だからこそひねって欲しいなと)


2000年01月9日(日)   一九九八年十一月十八日未明、晴れ 〜屋上の暇人ども 2〜 

    ウィングス文庫   菅野彰:作   架月弥:絵

多分コメディなのだろう(笑)と思われる「屋上の暇人ども」の続編。小説ウィングスに掲載された作品ですね。読み下すのにけっこう時間がかかっちゃう、すごく充実した作品です。…1行がみょーに長いよーに感じるのは私だけ…?(笑)
とにかく、キャラクターの言動がめちゃめちゃ可笑しくて、大笑いできます。大笑いするんだけど、その後なんだかすごく切なくなったり、悲しくなったりと、感情が揺さぶられる、不思議な作品です。

すごく、キャラクターが「生きてる」って感じがする。存在するわけがない(というか、してたらめちゃめちゃコワイよ…(^^;)と判ってても、すごくキャラを身近に感じられるんだと思います。どのキャラの台詞も、すごく胸にストレートに来ます。危うく泣いてしまいそうになったり、深くうなずいてしまったりしていました。前作を読まないと、キャラが判りませんが、買ってそんはないお話だと思います。…でも、読み下すのは時間かかるので、その辺覚悟してね(笑)

私的評価 ☆☆☆☆★
(菅野さんらしい作品、なんだろうなあ。シビアな部分にも、ちゃんと正面から向き合ってるような作品。私はスゴク好きです)


2000年01月9日(日)   シグナル

   アイスノベルズ   大槻はぢめ:作  MITAONSYA:絵

酒乱の母親を抱え、家庭不和に悩み、悩んだあげくに、ふらりとゲイのたまり場へ足を運んで、学校の先生と出会って、援助交際をせまり(?)一夜を共にしてしまい、更にどんどんと深みにはまっていってしまう高校生のお話。…いやあ、なんというか、すっごくシリアスですね。…苦しいぐらい。でも、私は正直なところ、こういう作風の方が好きです。以前出された「Christmas Songs(だっけ?)」もはまったしなあ。下手にポップな感じの話より、この方が読みごたえもあって面白いです。

どんどん余裕をなくして、ギリギリになっていく高校生が可哀相でした。そりゃ、こういう状態のところによりかかれるモノを見つけたら、手放せないよねえ…(^^;親は親、子供は子供。決して同一のものにはなれないんだっていうのは、なんとなく親として(^^;心に刻み付けておかないといけないような気がします(爆)

私的評価 ☆☆☆☆
(シリアスで、感情表現がかっちり書いてある本、もっと出して欲しいのになあ〜)


2000年01月9日(日)   外は雨だよ 

   ショコラノベルズ   上領彩:作  沢路きえ:絵

胃痛持ちの保険会社のサラリーマンと、病院の内科医とのお話。胃痛を抱えて夜間の救急病院に駆け込んだサラリーマンが、美人な(笑)内科医に「生活習慣を改めろ」といわれ、免許証を拉致(笑)されて、強引に同居するように言われます。…が、じつは内科医の方が生活習慣改善の余地のある人間で(笑)なしくずしに、お世話をするようになってしまうんですね(笑)…このなし崩しさ加減がナイス。

気持ちより先に、身体をつなげてしまいますが、「身体からはじまる恋」というよりは、受があまりに無自覚かつ言葉が足りないからだと(笑)思います。読んでいて焦れったい思いがすごくします。雑誌小説ショコラに掲載されたものに、その後のお話が書き下ろしでついてますが、この「その後のお話」では、すっかり攻が鬼畜なヒト(笑)になってます。雑誌掲載分では、気弱なタイプだったので、ちょっと意外だなあ。でもやっぱり言葉が足りないよあんた達…。

私的評価 ☆☆☆★
(キリっとしてそうなのに、意外とボケボケな受けが面白いです。)


2000年01月8日(土)   忘れものの時間

    ビーボーイコミックス    有里まはる:絵

有里先生のコミックス。表題作は、短編ですが、前後編か3話連続モノかどちらかで、雑誌掲載された幼馴染みモノも収録されています。いわば短編集みたいなものかなあ。私は、この表題作「忘れものの時間」がめちゃめちゃ好きだったんですよね。買おうかどうしようか迷ったので、レビューが後になりましたけど、やっぱり買ってよかったなと思います。

昔、内田春菊先生の漫画に「南くんの恋人」ってありましたよね。テレビドラマにもなったんですが、いわばこれのボーイズラブバージョンなんです(^^)うだつのあがらない高校教師のところへ、教師が密かに憧れて思いを寄せていた生徒がミニサイズになってやってくる、という話です。半分コメディちっくではあるけど、すごく、ラストシーンが切なくて、優しくて、いいです。ぜひぜひ、これ、読んでみて欲しいです(^^)ちなみに他の作品はもうちょっとコメディ色が強いですし、系統が違いますが、でもわりと楽しめる作品だと思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(好きな作品だったので(^^)ぜひぜひ、読んでみてね)


2000年01月6日(木)   地球は君で回ってる 

   シャレード文庫   高遠春加:作   加地佳鹿:絵

「神経衰弱ぎりぎりの男たち」の続編になります。「コンピューター」とあだ名される神経症気味な医大生と、その恋人で同居人の大学生とのお話。今回は、医大生の素性が明らかになり、大騒動になってしまいます。テーマは「親と子の関係について」かも(^^; ちょっと重いテーマを抱えてはいますが、すごく読みごたえがあって、おもいっきり一生懸命読んでしまいました。

お母さんに会って、きちんと話を聞くシーンなんかはもう、涙なしでは読めませんでした。最近どうも、こういう「親子の語りシーン」に弱いのはどうしてだろう(爆)無意識に、どこか重ねちゃってるのかなあ、自分の境遇と。どんどん余裕をなくしていく医大生が可哀相で、おろおろしてしまいました(^^;

私的評価 ☆☆☆☆★
(前作もそうですが、内容が濃くて、面白かったです。前作と合わせてどうぞ)


2000年01月6日(木)   サンタモニカ・ボーイズタウン 上・下巻

   シャレード文庫   有田万里:作  栗山アニー:絵

アメリカ西海岸で繰り広げられるハードなバイオレンスアクション(笑)ふうの、お話です。主人公は、売れない映画俳優志望の青年と、映画監督と大女優の子供で、血統書付きのようなおぼっちゃまくんで、このぼっちゃんが、父親へ反抗して、家出を企ててしまいます。それを探し出すように言われて、顔も見たことがなく、声を聞いたこともないその彼を探しはじめるうちに、青年がだんだんまだ見ぬ彼に思いを寄せていくようになります。

ボーイズラブではなくて、「やおい」……でもなくて「ホモもの」?(笑)って感じですね。相当長く、小説シャレードに掲載されていて、間の1章分だけ、雑誌で読んでいました。とにかく、「救いようのない世界」をきっちりと書ききっておられるので、読んでいてしんどい場所も多数あります。辛いシーンもありますが、最後はハッピーエンドで、なんだかホッとしました。ちなみに、主人公たちのその後が、書きおろしで下巻に載っています。

私的評価 ☆☆☆☆(上下巻セットで)
(まあ、別々に読む人はいないでしょうけどね(笑)<2冊同時発売>この話に書いてあることは、きっと絵空事ではないと思います。…真摯に受け止めるべき部分も、とても多いのではと思いました。)