2000年11月のレビュー

 


2000年11月30日(木)   出会って5秒

  エクリプスロマンス  新田一実:作  富士山ひょうた:絵

ふふふ、クールが熱いシリーズの主人公、操ちゃんの次兄のお話です。小説エクリプスに掲載されたものと、続編の書き下ろしが載っています。バンドのサポートメンバーとしてドラムを叩く隆三は、「カタファルク」という有名バンドのヴォーカリスト「セイジ」にやたら懐かれてしまい、挙げ句の果てに酔っぱらって一夜を過ごしてしまいますが…。

スレてそうで、実は純情なセイジと、あれこれ言い訳を必死に考えつつ、結局すっかりめろめろになっている隆三とがいいコンビです。小悪魔操ちゃんも健在で(笑)楽しい1冊でした。あ、それと後書きを読んで大爆笑(笑)そうかー、そういう野望を持ってたのかセイジってば。

私的評価 ☆☆☆☆★
(本編は来年1月〜2月ごろに3巻が発売予定のようです。楽しみですねえ〜)


2000年11月30日(木)   ワガママに好き

  エクリプスロマンス  彼方はるき:作  松本テマリ:絵

小説エクリプスに掲載された作品と、その続編書き下ろしの学園モノのお話。主人公は駿足の高校生で、陸上部期待のホープ。彼にはいつもそばにいる幼馴染み(男女それぞれ1人ずつ)2人と、彼が大好きなお兄ちゃん(本当はこの人も幼馴染みで、幼馴染みの女の子の兄)の存在がある。ある陸上の大会の最中、大好きなお兄ちゃんからもらった指輪をお守りだと幼馴染みに見せた主人公は、いきなりその指輪を幼馴染み(男)に壊されてしまい…。

うーーーーん(^^; なんというか散漫なイメージが強いですねえ。キャラクターがちょっとしつこくて嫌味というか(^^; 主人公が元気なのはいいけど暴れてばかりで、ちっとも落ち着かない…。もっと考えようよ…(^^; 脊髄反射でもの言ったらダメだよ…。「元気」なのと「礼儀正しい」のは十分両立できるはずだし、やっぱり読む時でも「人としてきちんとしている」方が安心して読める気がするので、できたらもうちょっとおとなしめを目指してほしいかな…。いや、好みの問題ですが。

私的評価 ☆☆
(まあ、好みなんですけどね(^^; 目上の人にはきちんと挨拶しようや、主人公くんよ…)


2000年11月29日(水)   TKコネクション 2

  ティーンズルビー文庫  灰原桐生:作  桜川園子:絵

ようやく続編発売です。大財閥の会長の隠し子である主人公は、幼馴染みの青年が大好きですが、その青年は彼のボディーガードで、おまけに主人公は、義理の母親にあたる人に暗殺されそうになります。前作ではあやうく殺されかけた主人公ですが、今回遺言状の書き替えで命だけは保証されるようになります。ホッとしていた彼に、義理の兄から「会いたい」と連絡が入り、主人公は避暑がてら兄に会いに向かいますが…。

まだまだ謎が多いです。あと1冊は確実に続くようで、この後どんな大どんでん返しが待ち構えているのか、楽しみでもあり、焦れったくもあります。今回ちょびっとだけ、主人公の想いが叶えられるシーンもあって、いい感じでした(笑)…願わくば、あまり辛い目に会わない事を祈ります…<主人公

私的評価 ☆☆☆★
(元気で暴れん坊で可愛いキャラクター。お相手も大変ね(^^; 次の巻、楽しみです。)


2000年11月29日(水)   優しさの向こう側

    ルビー文庫  春原いずみ:作  氷栗優:絵

医療ものシリーズ「すれちがいの純情」の第3巻です。今回は主人公の内科医(ただし大学にて研修中)が、大学の助教授に難題を押し付けられてしまい、思い悩み苦悩します。いつもならば助け舟をだす、お相手の放射線技師も、今回ばかりは動けずに手を拱いているだけで…。

いやあ、人よりは医療用語とかは判る方(父、兄ともに医者なので、聞きかじりです)ですが、それでもますます医療用語が増えてきましたねえ(^^; あと、キャラ文庫の方でも書いてますが「生理的に好みではないキャラが出てくる…」…のもばっちり当たりました(^^;今回は大学の助教授。どんな理由があろうともこいつだけはぜーったい許せん!(T_T)…いや、キャラに怒ったところでしょうがないんですが…。それだけ「生々しく存在している」んでしょうね、キャラクターが。…でも、ほんとにこんなの嫌だわ(T_T)主人公が不憫でなりませんでした。

私的評価 ☆☆☆
(1冊1冊、階段を昇るように成長していくのは、見ていて可愛いんだけど、…やっぱりどうにもあのキャラだけは受け入れられない(T_T))


2000年11月28日(火)   ボディ・アンド・ソウル

    シャレード文庫  藤原万璃子:作  鳳麗華:絵

けっこう息の長いシリーズになりましたね。シャルル&ハルキシリーズの5冊目…かな?CIAの腕利き工作員シャルル…通称白虎…と、シャルルにベタ惚れなハルキのお話です。前作で、シャルルの過去が明らかになってまさに最高潮のところで終わってしまったので、今回は言わば後始末編(爆)という感じ。自分に自信をなくし、シャルルが自分のところへ戻ってこないのではと怯えるハルキと、その弱味に付け込む形になった(^^;横恋慕男(意図的ではないんですけどね)と、その横恋慕男のおかげで(笑)嫉妬に燃えてしまったシャルルとの絶妙な三つどもえがいいです。

読めば読む程ハルキはシャルルに惚れてて(笑)シャルルもどんどん人間臭く(笑)なってきて、今後がますます気になりますね。次はどんな事件が、彼らを待ち受けているのでしょうか。

私的評価 ☆☆☆★
(できれば前作も一緒にどうぞ。後始末編なので、判ってる方がより読みやすいかと思います。)


2000年11月25日(土)   ロッカールームで恋をして

    キャラ文庫  佐々木禎子:作  高久尚子:絵

キャラ本誌に掲載された、サラリーマンもののお話とその続編書き下ろしです。主人公は、ガス会社に勤めるちょっと小柄で可愛い(そのあたりが本人にはコンプレックス(^^;)なサラリーマン。実は趣味でシナリオを書いている。ある日、推理もののヒントを得て、更衣室のロッカーに入ってみようとした主人公は、間の悪いことにその現場を目撃されてしまう。目撃したのは主人公が密かに気にしていた、ガススタンドの店員のガタイのいい青年で…。

最初は手に取らなかったんですが、友人Kさんに「最初のイラストが面白い」と言われて、もう1度本屋に寄って確認し、即購入しました(笑)とっても柔らかで自然なお話で、読んで「購入してよかった〜。ありがとうKくん!」っと思っちゃった(笑)教えてくれなかったら買わないところでした。

私的評価 ☆☆☆☆
(個人的に続編で出てくる有名シナリオライターがめちゃ好み(爆)彼の話も読んでみたーい)


2000年11月25日(土)   ラブ・スタント

    キャラ文庫  池戸裕子:作  えとう綺羅:絵

全編書き下ろしの、芸能もののお話です。主人公は、子供向け特撮番組の敵の幹部キャラ(ただしすっぴんに近く、かなりの美形)を演じる青年。ある日、その特撮番組で出演する役を選ぶオーディションで、主人公は猪突猛進盲目なタイプの青年と出会う。彼はいきなり主人公に告白しアプローチを始めるが…。

特撮といえば、今はブームなのがク○ガ(爆)例にもれず、どうやら池戸先生もはまっておられるみたいで、どうしても○ウガちっくな部分があるのは、もうしょうがないのかな(^^; 興味ない人が読んでも全く問題ないし、逆にクウ○ファンは1粒で2度美味しいのかなーと思いつつ読みました。攻キャラがまるでわんこみたいです(笑)

私的評価 ☆☆☆
(純情一途そうにみえて、実はめちゃめちゃ遊んでた攻キャラ。一筋縄ではいかないですねえ( ̄▽ ̄))


2000年11月25日(土)   微熱のノイズ

    キャラ文庫  高坂結城:作  椎名咲月:絵

キャラ本誌に掲載された、元小学校の保健の先生と、その生徒(現在高校生)とのお話と、その続編の書き下ろしです。掲載作はタイトルが「夜のダイアモンド」続編が「微熱のノイズ」になっています。ある日大好きだった保健の先生を見かけて、思わず後をつけた主人公は…。

うーん、なんだか焦点がボケてるというか(^^; テーマが見えてこないお話でしたねえ(^^; いや、判らないわけじゃないんですけどね。基本的には恋愛の焦れったい部分を出したかったんだと思うんですが、生徒側がだだをこねてるみたいな感じになっちゃってて、勿体なかったかなと。やっぱりサラリーマンものとかの方が好みだな、私。

私的評価 ☆☆★
(どうやら、攻めキャラが若かったから物足りなかったらしい(^^; 大人な恋愛ものの方が好みのようです。)


2000年11月25日(土)   とけない魔法

    キャラ文庫  春原いずみ:作  やまねあやの:絵

春原先生の宝石店を舞台にした全編書き下ろしのお話です。元は宝石店の専属モデルだったハンサムな販売員と、アメリカ留学から帰ってきたボケボケなデザイナー…というかクラフト専門の青年とのお話。随所に美しい宝石の描写がちりばめられていて、なんだかごーぢゃすなお話でした(笑)

受のボケボケ加減と、仕事モードにはいった時のキリっとした姿とのギャップがなんとも言えず好きですねえ。あと、ここ最近の春原さんの特徴で「こいつだけはどうにも許せない(^^;」という私と合わないキャラが悪役になるんですね。今回は受にちょっかい出す傲慢で自信たっぷりな男性がそうでした。いや、ふられるのは分かってても、それでもあんまり好きじゃないんだよう…(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(受のギャップも、お互いベタボレ状態なのも、とっても楽しい(笑)個人的には副社長、好きだなあ(笑))


2000年11月25日(土)   宿命の血戦 〜GENE 5〜

    キャラ文庫  五百香ノエル:作  金ひかる:絵

ながいシリーズになりましたね。両性具有の少年イリと、彼をめぐる男達を描いたファンタジー、いよいよ激動の章へと入っていきます。今回は、その準備というか…説明が中心みたいな、そんな印象の作品でした。ようやく「ヤンアーチェの所有物」になったイリは、これからどう変わって行くのか、とっても気になります。

無個性な感じのイリが、これからどんどん変貌していくんだろうな…というのは私の希望的観測が大半なんですが(^^; ヤンアーチェがかっこよくて、大人になっていて好きです。幼いがゆえの残酷さを持った彼が、ずるさと信念を兼ね備えた大人に成長していくのを見ているのがとっても楽しい。6巻を心待ちにしています。

私的評価 ☆☆☆☆
(間延びしてもしょうがない内容だけど、そんな印象はなく淡々と語られている感じです。好きだなあ、やっぱり。)


2000年11月17日(金)   ビタースイート・ドット

  ビーボーイノベルズ 水無月さらら:作 野守美奈:絵

小説b-Boyに掲載された、ヒモな青年と、夜だけ遊び人(笑)なサラリーマンのお話とその続編書き下ろしです。酔っぱらって身体の関係を持ってしまったこの2人、同居して、Hもする関係ですが、「タダの欲求不満解消」な関係だったはずが、だんだん情がうつってきて…。

同居が同棲に変化する境目を書きたかったということで、けっこう楽しめる作品でした。まあ、女装してパートに出てみたりとか、なんだか脱力しちゃうシーンもありましたけどね(^^; ところが、続編がな〜(^^; なんだかめちゃめちゃ所帯くさかったり、めちゃめちゃうさんくさかったりと、現実と非現実をごちゃまぜにしちゃってて、ちょっとがっくり…。どっちかに統一してほしかったなあ(^^;せっかくの続編だたのに、残念です。

私的評価 ☆★
(最近わりと水無月センセの作品って、こういうパターンになりつつあるなあ……うーん…)


2000年11月17日(金)   エロティック

  ビーボーイノベルズ  ふゆの仁子:作 あじみね朔生:絵

小説BEaSTに掲載された「バックスキン」と、その続編の書き下ろしです。タイトルは続編の方から取られたようですね。おかげで全編書き下ろしかと思いました(爆)バックスキン、なら知ってるわ(笑) 遊び人な主人公は、セックスフレンドの弟である高校生に、いつのまにか本気で恋をしてしまいます。本当の意味での恋を知らなかった彼は、行動することに怯え、悩みますが…。

雑誌掲載の方はともかく、ラブラブなはずの(笑)続編でもぐるぐるしてますねえ〜<主人公>自分の過去が過去だけに、自信が持てないわけで、そういう意味では、ほとんど初恋状態ですね(笑)身体だけ背伸びしているような、そんな恋模様でした。個人的に主人公の友達(高校生の兄(笑))がすっげー好きかも。こういう大人な人の方が好き〜。

私的評価 ☆☆☆
(見た目は年を経て(笑)いても、なんだか中学生とかの恋愛を読んでいるような、そんな感じでした。)


2000年11月17日(金)   殺したいほど

   ビーボーイノベルズ  賀田まいと:作  花咲桜子:絵

小説b-Boyに掲載された、妻を失って無気力になってしまった青年と、その昔の先輩とのお話です。雑誌掲載と、その続編の書き下ろしが収録されています。死にたがって、食事すらマトモにしない青年に、先輩は「…殺してやろうか…」と囁き、自分の家に連れていって、ほとんど飼い主のごとく(笑)世話を焼きますが…。

雑誌掲載作、実はこれがけっこう好きだったんですよね(笑)見た目めちゃめちゃ鬼畜そうな攻キャラ(先輩ですね)が、実はすっごく思いやりがあって、優しくて一途だったという…どんでん返しが(想像できてましたが、それでも)楽しく読めました。続編はストーカーとかが出てきて、ちょっとベタな展開でしたが(^^;それでもラブラブな2人が面白いです。全般的にコメディテイストなので、ちょっとハードですが楽しく読めると思います。

私的評価 ☆☆☆★
(作中に出てくる「チビ悪魔」と「チビ小悪魔」のイラストが可愛いです〜♪こんなのだったらいくらいても許せそう(笑))


2000年11月16日(木)   総天然色な欲望

   花丸文庫   嶋田まな海:作  津田人志:絵

以前に文庫で出ていました「いばら王子」の脇キャラ生徒会副会長のお話です。前作で下級生とラブラブになってしまった生徒会長に思いをよせていた副会長ですが、それでも公私混同はせずに、生徒会の仕事をこなしています。ある日、好感のもてる後輩と偶然話をしますが、じつはその後輩はしたたかな人間で、愉快犯なタイプで…。

前作で貧乏くじをひいた副会長(自業自得だけどな(笑))救済の巻でしたね。…いや、でも手間も暇もかかるお相手だし、救済とも言えないのかなあ〜(^^; ちょっとしたたかな後輩が鼻につくタイプで(^^;読んでても「なんで副会長こいつに惚れるかな(^^;」と思っちゃった。いや、もちろんいいところはあるんですけどね〜。前作が好きだったので嬉しい作品でした。

私的評価 ☆☆☆★
(不思議なのは、なんでイラスト交代になっちゃったのかな?前はやしきゆかりさんでした。これのおかげでやしきさん熱上昇したのになあ…)


2000年11月10日(金)   CLASSICAL LOVE?

  アイスノベルズ   麻生玲子:作  九条AOI:絵

アンソロジー「ホテル」に掲載された作品を加筆訂正したものです。主人公は母子家庭に育ち、母親がラブホテル等を経営しています。ある日バイトとして清掃に入ったラブホテルの部屋で、見つけたのは、「つき合っていた彼女を横取りされた憎きライバル」で、主人公は敵討ちを狙い、直接彼に近付きますが…。

明るくて、いきいきしたキャラクターが、とっても好感持てます(^^)脇キャラの女の子も、嫌味でなくいい味だしてますね。テーマも重くないので、非常にすんなり楽しめた作品でした。アンソロジーは購入してないので、初めて読んだ作品になりますが、けっこうお気に入りです。

私的評価 ☆☆☆☆
(キャラクターの良さが際立っていた作品でした。)


2000年11月10日(金)   bitter interest -苦い利息-

  アイスノベルズ   篁釉以子:作  史堂櫂:絵

小説アイスに掲載された、元ホストの悪徳金融ディーラーの主人公と、その小学校時代の同級生で、今は他人の保証人になったが故の借金持ちになってしまった気弱な青年とのお話です。雑誌掲載分と、その後のお話の書き下ろしが収録されています。…しかし…こうあらすじ書いてて、なんと某シリーズに似てるんだろうと苦笑(^^; でも私はこっちの方が好きかなあ〜。

どんなものにも、きっかけというのは存在しますよね。この2人にとっては、ままごとみたいな小学生時代が、大切なものであり、歩み寄るきっかけでした。不思議なほどの引力で惹かれあう彼らを、楽しんで下さい。シリアスで、テーマは重いけど、感動をくれる作品です。

私的評価 ☆☆☆★
(すごく似てるけど、でもなんだか重みが違うのは、エンディングの形が違うからかなあ。読み比べてもおもしろいかも(笑))


2000年11月10日(金)   甘い探検

  アイスノベルズ   うえだ真由:作  紺野けい子:絵

うえださん2ヶ月連続のノベルズです。今回は書き下ろし。高校生同士のさわやかな恋愛を描いたお話です。主人公は、成績もよく、そこそこもてる、ちょっと神経質タイプの高校生。彼女が「ともだちに自慢したいからダブルデートしたい」と言い出して、出会ったのが動物好きで、とっても自然体な男の子でした。最初は「彼女の友人の彼」であった相手でしたが、そのうち意気投合した2人は…。

とにかく、「等身大な高校生」のイメージ。なるほど、紺野さん一押しでイラストをお願いしたのは納得という感じです。ちょっと絵に引きずられているというか、いつものうえださんテイストが薄かったのは、絵を意識しすぎたかな(..;とも思わないでもないんですが、でも、ほんとにナチュラルで、悩み多き繊細な年頃を描いていて、読んでいても楽しかったです。こういうしっかり読める作品、これからも期待しています(^^)


私的評価 ☆☆☆☆★
(突飛な設定ではない分、余計に「自然体」であり、「どこかにいそうな」感じのキャラになってて、好感がもてました(^^)こういうの、好きだなあ。)


2000年11月9日(木)   MIX ショコラ

  ショコラノベルズ  著、イラストとも下記参照

雑誌小説ショコラに掲載されたショートショートの再録集です。最後に書き下ろしで「こいきな男ら」の番外編が乗っています。表紙は如月弘鷹さんです。

まあ、この中で3〜4件好きな本があれば買う価値ありかな?とか思いますね。一応全部読んでる自分がちょっといやかも(爆)

掲載内容はこちらです。(ちなみにイラストは、ノベルズの表紙が掲載されているだけなので、参考としてのみ記載)
「愛しすぎる男」      姫野百合/円陣闇丸
「月さえ眠る夜」      鈴木せるぼ/桑原祐子
「ロードライト」      火崎勇/犬養陵一朗
「僕たち若草物語」     夏木ひまわり/高松良明
「愛し方がわからない」   河野葵/左崎なおみ
「くちびるに散弾銃」    海賀卓子/金ひかる
「目かくし鬼」       長谷川忍/蓮川愛
「艦方氏の苦悩」      長江堤/なると真樹
「エゴイストの恋」     火崎勇/あじみね朔生
「明日また、ここで」    葉澄梢子/果桃なばこ
「男教師 SIDEA&B」 高円寺葵子/島津裕
「BLOW ME DOWN」海賀卓子/松平徹
「好きに理由はいらないのだ」夏木ひまわり/石崎有希子
「アニマル・チェイサー」  七篠真名/緋色れーいち
「優しい風」        春原いずみ/宗真仁子
「大和撫子・百花繚乱」   高円寺葵子/高星麻子
「ロイヤル・ゴールド」   生野稜/西崎祥
「バック・トゥ・バック」  神谷凪/やまかみ梨由
「こわれもの」       杜楓子/広崎しの
「風が見える瞳のままで」  小林蒼/青海信濃
「こいきな男ら」      御木宏美/如月弘鷹


私的評価 ☆☆☆
(あなたの好きな作家さんのお名前、みつかりましたか?)


2000年11月9日(木)   それでも地球はまわってる(上)(下)

  ショコラノベルズ  海賀卓子:作  南天佑:絵

10月に上巻が発売になっていましたが、わけるよりはと下巻発売を待って、レビューに入れました。下町の銭湯のちょっと奇妙(笑)な3兄弟のお話です。長男は四角四面な不器用な人、次男は穏やかで可愛い人(笑)末っ子は、次男にラブラブでモテモテ好青年(笑)と一風変わったこの3人が引き起こすいろんなトラブルを描いたお話です。

うーん、コメディなんですが、事件が多すぎて(^^;どれに焦点をあわせていいやら、という感じがします。とくに上巻だけ読んだのと、下巻とあわせて読むのとでは相当にイメージが変わるし(^^; 最初は単なるドタバタコメディかと思えば、下巻でハートフルファミリー劇場(笑)になってるし。なんだか統一してほしいな(..;と思った作品でした。

私的評価 ☆☆★
(うーん、どちらかというと、もうちょっと穏やかな方が好みかなあ。)


2000年11月9日(木)   ファミリー・バイブル

    ショコラノベルズ  高尾理一:作  西村しゅうこ:絵

小説ショコラに掲載された家族ものと、その続編書き下ろしです。雑誌掲載時、すごく好きだった作品がやっとのことでノベルズになりました(^^)嬉しい〜。ものぐさで(笑)自分では家事ができない青年は、ひょんなことから、お隣の家でなにかとお世話になります。お隣は、若い父親とこましゃくれた女の子の2人暮しで…。

こうして読んでみて、はたと気がついたこと。依然他作品で「この『○○がどなりこんでくるシチュエーション』知ってる気がする〜」と言っていましたが、これだったかもしれない(^^; この作品にも、怒鳴り込むというか、傍若無人なヒトが出てきちゃうのですが、これがなんというか強烈で(^^; その前後にこれを雑誌で読んでいて、かぶってた気になったのかもしれません。とにかく、子供を持つ親としても、教訓をもらった感じもあり(^^;考えさせられつつも、楽しませてくれるお話でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(決してテーマが重いわけではないですが、家族の絆の大切さやあたたかさが伝わってきて、好きですねえ(^^))


2000年11月8日(水)   ソリッド・ラヴ

    SHYノベルズ   榎田尤利:作   高橋悠:絵

魚住くんシリーズで人気を博した榎田さんの他社初ノベルズ。(新書版も初ですが(笑))元々インターネットにて収録されていたものに手を加えられたようですね。企業の面接試験の時、隣り合わせになった2人を描いたお話です。1人は超エリートでおぼっちゃまで、そしてやり手でハンサムな青年(^^;)そしてもう1人は庶民的でドジもするけど、でも場を明るくする優しい青年。話はこの優しい青年の1人称で進みます。

…うーん、実は、私榎田さんは初めて読むんですが、どうも文章内での自己ツッコミが多い方ですね?まあ、一人称だし、状況的に突飛な部分もあり、ツッコミが入るのも判るんですが、あんまり回数多いときになります(^^;)話の内容やテンポはいいだけに、なんだかちょっとね。読んで楽しむ分には大丈夫だけど、気になる人は気になるかなあ。

私的評価 ☆☆☆★
(人気があるのも判る、勢いもあり、テンポもよい作品だったと思います。)


2000年11月8日(水)   恋の季節

    ウィングス文庫   菅野彰:作   架月弥:絵

とんでもない高校生(笑)4人組たちのとんでもない所業を描く(^^;)泣き笑いな「屋上の暇人ども」シリーズの3冊めです。今回は、なんと譲が美人なマドンナ(笑)に恋をしてしまって、話がこんがらがります(いつものことだ(^^;))小説ウィングスに掲載されたもので、書き下ろし等はありません。

いやあ、なんというか毎回呆れつつもなんだか身につまされるシリーズですね(^^;)今回も、なんだか読んでいて「ごめんなさい」な気持ちになりました(爆)どうやら私の思考回路は、最強な彼女に、良く似ているようです。これも人生の縮図であり、今どきな部分も描いてらっしゃるのかなあーと思いつつ(笑)それでも続きがきになる1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(なんだかここまで来ると、もう麻薬状態かもー。自分でもどこにツボがあったのか判らないけど、でもすごく好きなんだよね(^^;))


2000年11月8日(水)   離さないでね

     ラキアノベルズ  由比まき:作  明神翼:絵

発刊が1ヶ月遅れました。書き下ろしで、幼馴染み同士の恋愛を描いたお話です。主人公は世話焼きでチャキチャキ♪なミニサイズ(笑)の可愛い高校生。幼馴染みでかっこいいけどちょっとぼーっとした少年が大好きで、彼の世話を焼くのが主人公の生きがいになっています(笑)でも、ある日幼馴染みが生徒会長になるよう勧められ、実際に当選してしまい…。

うーん、ちょっと世話焼きな少年、世話焼き過ぎ(笑)しつこい感じが強くてつらかったかなあ。気持ちはよく判るんですが…健気だし…でも、まあもうちょっと抑えて抑えて(^^;)って思っちゃいました〜。だんだんと成長していく幼馴染みはカッコイイかも。あと、個人的に脇キャラのカップルが好きです。どうも判りやすいのよりは、こういう一筋縄ではいきそうにないタイプの話の方が好きなのかも(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(うむ、趣味が露呈しましたねえ(笑)だって、お子さまよりは大人〜な方が好きなんだもん。なんだかこの主人公ショタ系っぽくて(^^;))


2000年11月8日(水)   いつまでも君と…

     ラキアノベルズ  若月京子:作  佐々成美:絵

ラキア本誌に掲載された、大企業の御曹子と、食欲魔人で元気印な少年とのお話です。掲載されたものと、続編の書き下ろしが収録されています。けっこう最近ははぢけた(^^;)作品が多かった中で、これは割とラブラブ穏やか系のお話ですね(笑)

ただ、起伏が単純というか(^^;)「よく出てきたなあこういうパターン(^^;)」という感じなんですよねえ。良くも悪くも、パターンにはまってるお話だなと思いつつ。安心しては読めますが、もうちょっとひねりが欲しいなあ…。

私的評価 ☆☆★
(のほほん、らぶらぶが好きな人はどうぞ。)


2000年11月8日(水)   フロム イエスタディ

      drapコミックス   高久尚子:絵

高久尚子さんの初コミックスです。出会いは染井先生のノベルズのイラストだったんですが、その後改名なさったんですね。前は菅原崇子さんでした。雑誌drapに掲載されたものと、桜桃書房から出たアンソロジーに掲載されていた作品を収録してあります。ちょびっと書き下ろしもあります。

ギャグなページと、シリアスなページとの落差が好きです。表情も可愛くて、かっこよくて、大好き。こうしてまとめて読めて嬉しいです。手に取ってぜひぜひ和んで下さい♪

私的評価 ☆☆☆☆☆
(ワタシに取っては和めるイラストさんの1人。今後も頑張って欲しいです〜。)


2000年11月5日(日)   共犯恋人関係

   オヴィスノベルズ   なかはら茉梨:作  やまねあやの:絵

代々エリート官僚などを多く排出している名門高校を舞台にしたお話です。主人公は成績優秀で容姿端麗だけれど、人に迎合するのも群れるのもだいっきらいな一匹狼な少年。高校入学とともに、エリート軍団である生徒会から執拗な勧誘を受けます。彼は、同級生の小動物っぽい少年と一緒に、生徒会長の誘いを断わるための策をねりはじめますが…。

この話、内容がとても濃くて面白かったです。受がどんどん巻き込まれていってしまうのが笑えます。なし崩しに身体の関係を持ってしまうあたりは「おいおい(^^;)」と思わなくもないですが、それ以外の部分は、テンポもよく、飽きさせないお話だったのでは。

私的評価 ☆☆☆★
(最初の期待している度合いが低かったのかもしれないけど(笑)楽しんで読めました。)


2000年11月2日(木)   キスのためらい

   X文庫ホワイトハート   和泉桂:作  あじみね朔生:絵

もう、何冊めになるのかな?キスシリーズ最新刊。間に別シリーズが2冊入ったため、ずいぶん久し振りの本編です。前も相当しんどいところで終ってたんですが、なんだかもう、この1冊読み終えた時にはあまりのしんどさに頭痛がしちゃったくらい(^^;)でした。

もっと、気軽に生きればいいのにと思ってしまうぐらいにみんな真摯に生きてるんですよね。…とくにちーちゃん!…もうちょっと、肩の力を抜かなくちゃ〜(^^;)とにかくシリーズ中で一番地を這ってるお話だった気がします。ラブラブではないので、できたら元気な時に読む事をオススメします。

私的評価 ☆☆★
(今後は上がっていくばかりなのだそうですが…それでもやっぱり、しんどかった…。)


2000年11月2日(木)   蔦蔓奇談

   X文庫ホワイトハート   椹野道流:作   あかま日砂紀:絵

怒涛のようにはまった(笑)奇談シリーズ。今回は敏生の両親(とくに父親)にまつわる話で、なんだか泣かされてしまいました〜(^^;)健気な敏生がもう、可愛いくて泣けてきます。すっかり天本さんな気持ちになって、いてもたっても居られなくなってたりして(笑)

両親の絆や、義理の母との確執などに心を傷め、涙を流しつつも乗り越えていくだけの力を持てたのは、天本さんが傍にいてくれたからなんだろうなあ。身体の関係(まあ、キスぐらいは愛情表現としてね)なしでも、充分愛しあいわかりあって、ささえあっているのだろうなと思うと、なんだかホッとしたような、ほわんとした気持ちがもらえたように思います。今後の2人、恋愛抜きでも、ずっと見て行きたいですね。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(「恋愛」部分だけを取り上げているのではなく、この世界観全てで感動を与えてくれる…すごいシリーズですよね、ほんと。)


2000年11月1日(水)   最強★少年

    パレット文庫   五百香ノエル:作  あずみ花丸:絵

ホントは10月の発刊予定だったんですが、1月ずれました。五百香先生のパレット初文庫です。下町の土地を巡ってのいざこざが続く土地に住む、中学生たちを描いたお話です。…いや、これなんだか読んだ事があるような気が………とずっと考えてたんですが、御自身の作品「Rock'n Baseball」に似てるんじゃないかな?と(笑)あれがプロトタイプになってるのかもしれないですねえ。

いろんな事件に逢いつつ、それでも頑張って相手の気持ちをたぐり寄せる強さをもつキャラクター達がいいなあと思います。残念なのが、なんだかとっても急ぎ足な感じのお話になってること。カップルも結果的に2組できてるので、両立ではなくて、じっくり読みたかったかなあ〜。

私的評価 ☆☆☆
(五百香先生ならではの、元気なお話でした。以下続刊予定…なのかな?)


2000年11月1日(水)   ラブ・セキュリティー

    パレット文庫   たけうちりうと:作  柴牙忍:絵

こないだ出た作品の続きかな?と思ってたら、新シリーズでした(笑)主人公の高校生は、天然な可愛い子。ストーカーに狙われているようで、毎日誰も開けられないはずの車に、自分宛てのプレゼントが届く。あまりにもしつこいため、友人に教えてもらった探偵会社に依頼をしに行くが…。

ストーカーという困ったちゃんを題材にしているのですが、登場人物が飄々としてるためか、あまり悲壮感とかもありません。優しさの漂う、なんだか和めるお話でした。でも、「危機感と、自分を守ることができる『強さ』」だけは身につけないとなあと改めて思ったお話(笑)やっぱり無防備はいかん、無防備は(笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(危機感なし、無防備の権化な主人公、頑張って強くなってください(笑))


2000年11月1日(水)   五年目の恋

    リーフノベルズ   森本あき:作  高橋ゆう:絵

同級生同士の、切なくなるような恋愛を描いたお話。中学校入学の時に知り合った、かっこいい同級生を、ずっとずっと好きだった少年は、中学校卒業の時に、告白します。でも、「親友としか考えられない。」と振られてしまいますが、でもその後も親友として付き合いながら、ずっとずっと想いつづけて……。

もう、受(片思いしてる方)が健気で健気で、読んでてほんとに切なくなってきました。逆に攻に対して「その気がないのに、なにを優柔不断なことやってんねん!」と怒り心頭だったのですが(^^; まさかこんなエンディングが待ってるとは〜(笑)意外性と、健気さの勝利(笑)ぜひ読んでみて下さいね。

私的評価 ☆☆☆☆
(健気なお話が好きな人はお薦め。重厚というよりはラブラブ、なイメージですかねえ。)


2000年11月1日(水)   恋の王宮舞踏会★

    リーフノベルズ   大槻はぢめ:作  起家一子:絵

なんとなく気が向いて手に取りました。今まで数冊でている、「お伽話」シリーズで、今回はどうも元ネタはシンデレラ(ただし今までもこの本も、お伽話は全く関係ないですが(笑))のようですね。学校へ通うために田舎の村から出てきた可愛い少年が出会ったのは、カッコイイ騎士様で……。

何が笑えるって、この騎士がもう、まんま「某炎の守護聖」なんですわ(笑)口説き文句がさえ渡ってます(笑)……というか、外見もなんだか似てるし(ある意味狙ってるかも?)読めば読む程Hさんの声で響いてしまうもので、お腹がよじれそうでした(笑)可愛いお話なんだけど、なんでこんなに笑えたのかしら…(笑)

私的評価 ☆☆☆
(まあ、こういう楽しみ方もあり、ということで(笑))


2000年11月1日(水)   ラストメッセージ 〜あさぎ色の迷宮〜

    コバルト文庫     藤堂夏央:作   氷栗優:絵

まさかコバルトから出るとは思わなかったですねえ(^^; 藤堂さんの、昔小説b-Boyに掲載された謎解きモノのお話です。新撰組が絡んでるので、「あさぎ色」がタイトルに使われてます。たしか「あさぎ色の迷宮」が掲載時のタイトルじゃなかったかな?主人公は、どちらも大学生で、刑事志望の青年と、医学部在学中の青年との不思議な関係と、新撰組の謎を平行して描いてあります。雑誌掲載時はたしか単発掲載だったと思うので、相当加筆はされているはず…。

掲載時に、すごく好きだった話でした。発想がけっこう突飛というか面白かったですねえ。ただ、逆に加筆された部分がなんとなく余計な感じで(^^;(前を知ってるだけに)全体に散漫な感じになってしまっていて勿体ないです。無理に加筆しなくても、2本だてでもよかったような気がするんですが…。

私的評価 ☆☆☆★
(気になるのが、「b-Boy初出」がどこにも書かれてないこと(^^; こうして覚えてる読者もいるんだから、書いた方がいいような気がするなあ…。)