2000年5月のレビュー


2000年05月30日(火)   オートマチック・フラワー

    ディアプラスコミックス   南野ましろ:絵

可愛いくてちょっとシュール(笑)な笑いをかもし出してくれるましろ先生のシリーズ第3弾。…いや、一応単独のタイトルなんだけど、ちゃんと全部キャラがリンクして回ってるんですよね。これは、カメラマンのおにーさんと、可愛くてぽやぽやしててシュールな(笑)巴ちゃんとの、フィーリングで惹かれあうラブラブ爆裂ぶりを描いたお話(笑)です。ディアプラスに掲載されたものと、あと描きおろしで後書きまんががちょびっとだけですが入っています。

もう、脱力するぐらいにずれてるキャラたちが、それでもすごく情感溢れるやりとりをしてたりもして、掴みどころがあるようなないような、ほんとに不思議な作品です。でも、これを読んでわははと笑った後には、なんだかほんわり暖かい気持ちが、必ず残っているはず。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(読む度ちょっとずつ幸せにひたれる作品。ぜひぜひ、ましろ先生ワールドを楽しんで下さい♪)


2000年05月30日(火)   夜は知っている

    シャレード文庫  夜月桔梗:作  安曇もか:絵

待ちに待ってました(^^)カイゼル&諒シリーズの第3弾。暗殺の裏仕事を請け負いつつ、ホストをしている諒と、その諒の愛してやまない相手で、かつ裏業界にもホスト界にも君臨している皇帝(カイゼル)佳織さん(笑)(なぜ(笑)なのかは前の作品のレビュー参照(笑))とのお話です。今回は、ずいぶん前作から時間が飛んでいて、いつのまにやら1人ホスト仲間が故人になってたりもして(^^;びっくりでした。

いちいちカイゼルが姑息にも(笑)記憶を封じていたのが災いして記憶障害をおこしていた諒ですが、今回の事件の最後で、ちゃんと(またカイゼルの思惑通りではあるものの)カイゼルに愛されて幸せな気持ちのままでいられる事ができて、諒ファンにはめちゃめちゃ嬉しいラストでした。もう、可愛すぎますわ〜♪

私的評価 ☆☆☆☆☆
(どうぞ、みんなの愛で、諒の孤独な寂しい部分が癒されていきますように。ぜひ、この後の話も、抜けているタイムラグの部分も、読みたいです)


2000年05月30日(火)   ブルー・ドラゴン

    シャレード文庫  藤原万璃子:作  鳳麗華:絵

シャルル&ハルキシリーズの最新刊。今回はなんと、シャルルの出自が明らかになり、その近しい人たちが標的になります。今まで正体不明(笑)で自信満々だったシャルルの唯一の弱点が明るみにでてきたりと、どきどきしっぱなしの1冊でした。

ハルキの一途で可愛いところが(笑)ラストシーンあたりでもう大爆発(?)してて、シャルルでなくとも手放せないよなあ、これ(笑)と思ってしまいます。今までの作品も通して読めば倍しみじみしてしまうしーんでした。まだまだつづきがありそうなので、楽しみにしています。

私的評価 ☆☆☆☆★
(しかし、またもやカイゼル&諒シリーズと一緒に発売ですね(笑)前もそうでしたし、やっぱり合作したぐらいだから、引き寄せられてるのかなあ)


2000年05月30日(火)   ひとりの夜、ふたりの朝

    ルビー文庫  春原いずみ:作  氷栗優:絵

春原先生の「医者&放射線技師」シリーズ第2弾。研修医の瑞穂と、ベテラン技師の巳波とのお話です。今回瑞穂は、勤務医になる「就職」を勧められて悩みを抱え、不在の時に双子の姉花穂の盲腸炎がおきてしまったことに責任を感じてしまい、そして巳波の後輩の技師にいわれなき悪意を投げ付けられ(爆)と、踏んだり蹴ったりな感じでぐるぐるぐるぐる回ってしまっていました(笑)

医者として、一人立ちしかけている瑞穂が、カッコよくて、「よしよし(^^)」とまるでひな鳥の巣立ちを見ているかのような気分になりました。…案外鈍感な巳波にも笑えましたが(笑)…もっと人の気持ちに敏感な人だと思ってたなあ〜。とにかく、安心して読めるお話でした。専門用語が相当多いですが、あんまり気にならなかったのは私が医者の娘だからでしょうか(爆)…いや、ききかじりに過ぎませんけど(笑)

私的評価 ☆☆☆☆★
(専門用語でも、まだ聞きやすいものとダメなものとがあるんでしょうね。私は医学用語は平気な方です(笑)…ダメなのは金融用語だ(^^;)


2000年05月28日(日)   ボディーガードも恋のうち

    ラピス文庫  水島忍:作  明神翼:絵

最初は続編と気付きませんでしたが(^^;以前ラピスから出ていた「イヤもキライも恋のうち」の続編になります。前作で脇キャラとして出てきた「イイ人」な寮長さんと、転校してきた寮長さんのルームメイトの少年とのお話です。

前作で、イイ人な寮長さん、実はすごくすきだったので(笑)こうして幸せになった続編があって嬉しいです。いぢわるな人ではないから、Hシーンも「しつこくない」し、けっこう「好きだからした」という感じが強いしで、私の好みにもあってて、楽しく読みました。甘えたちゃんなルームメイトも可愛くてボケてて好きだなあ〜。

私的評価 ☆☆☆☆
(久々に「おっ、好み?」って感じでした(笑)言葉で言わなくとも態度(心理描写)で先に「好きだ〜」って言い合ってるような感じだったし(笑))


2000年05月28日(日)   キミはボクの恋のおまもり

    ラピス文庫  佐々木禎子:作  ほり恵利織:絵

霊感がちょっとあって、おばけや暗闇がコワイ高校生が、自分をいじめる同級生(しばらく縁遠くなっていた)と、あるきっかけでまた親しく付き合うようになり(ついでに身体の関係も(笑))少しずつ歩み寄っていくお話。……うーん、なんか印象が違ってしまうけど、でもあらすじはこうです(笑)

霊感があって、お守りを持ち歩いているけど、最後はそのお守り代わりが●●てのがオチなので、まあお守りというタイトルは間違ってないんでしょうけど、オバケや幽霊も、お守りも、ほとんど作中には出てこないので、なんか違和感が(笑) 攻めが素直になれずに、いろいろ意地はってたり、誤解して嫉妬してたりするのが面白かったのは面白かったんですが、そんなに無理にオバケやお守りとくっつけなくても十分面白いと思うんですけどねえ。

私的評価 ☆☆★
(キーポイントがずれてる感じかなあ(^^; でもまあ、誤解しあってて、会話が噛み合わないあたりは面白かったです。)


2000年05月26日(金)   せつない恋を窓に映して

    オヴィスノベルズ  堀川むつみ:作  高久尚子:絵

繊細な高久さんの表紙が印象的な、堀川先生の新刊。もともとは開発SE希望だった引っ込み思案な営業サラリーマン(美人(笑))は、上司と実は身体の関係がありますが、別に「恋人」ではありません。ある日異動の希望を出しに、人事課へ赴いた彼は、大学時代に家庭教師をした生徒(もちろん今はサラリーマンで人事課に勤務)と再会し、止まっていた時計が、動き始めます。

無気力な感じで、流されやすそうな主人公が、本当の恋を手に入れてだんだん強くなってくるのが、けっこうイイなあと思いました。あと、元生徒が、クールそうに見えて、実はけっこう年相応に幼い(笑)あたりとかも、全体に穏やかに楽しめる、大人な感じの作品でした。高久先生のイラストもぴったり(^^)

私的評価 ☆☆☆★
(十分大きな事件や出来事であると思うのですが、とにかく「緩やかで落ち着いた」イメージが強い本でした。)


2000年05月26日(金)   Gのエクスタシー

    キャラ文庫   ふゆの仁子:作   やまねあやの:絵

ふゆの先生の「芸能界バンドもの」(笑)です。きらびやかでちょっと濃い(笑)やまね先生のイラストがぴったりな、ちょっとディープな感じの世界です。小さい頃ピアノのレッスンが元で知り合ったお兄さんは、伝説のバンドのヴォーカリストで、それに影響されてバンドを組み始めた主人公ですが、ひょんなところでお兄さんと再会し、また大きなプロジェクトに巻き込まれて、大騒ぎになる、お話です。

お兄さん再登場時のあかんたれ具合がツボです(笑)ダメになっていく自分にジレンマもあり、まっすぐすぎる主人公に嫉妬もしていたのかもしれないですが…、でも復帰したのは、主人公の「愛」ですよねやっぱり(笑) engageとかよりも明るく楽なお話ですので、楽しんでみて下さい。

私的評価 ☆☆☆★
(しかし……歌詞とかタイトルとか、Hぃよなあ〜(笑)…しみじみ。)


2000年05月26日(金)   禁欲的(ストイック)な僕の事情

    キャラ文庫   篠稲穂:作   桃季さえ:絵

キャラセレクション(たぶん。本誌の方だったらごめんなさい)に掲載された表題作と、その後日談の書き下ろしが収録されています。対人(というか男性)恐怖症な主人公が、先輩に見初められ、告白されて「逃げ回る」お話です(笑)だんだん心を開き、惹かれていく主人公が可愛いです。せっかくカッコイイところ見せてる癖に、ちょっとボケをかましたりする先輩も、けっこう好みかも。

ただ、とにかく主人公が「逃げる」のがしつこすぎる感じもないではないです。もうちょっと「好きかも?」って思ってるんなら、自分を守ってくれる別の先輩のところへ逃げ込まなくたっていいような気もするんですが。焦れったいですねえ。

私的評価 ☆☆★
(主人公が、オコサマすぎるのかなあ?もうちょっと大人でもいいんじゃないのかなあと思いつつ(笑))


2000年05月26日(金)   NOと言えなくて

    キャラ文庫   松岡なつき:作   果桃なばこ:絵

松岡先生の書き下ろし新作。大人しくて引っ込み思案な主人公は、幼馴染みの同級生が好きなのだけど、想いを打ち明けることさえできず悩む日々。ある時車の買い換えをした主人公は、詐欺事件にあい、その時に出会ったモータースの営業部長である御曹子の青年と、ひょんなことから身体の関係を持つようになっていきます。

「NOと言えない」のは主人公ですが、優柔不断は時に残酷なものなのかもしれないなあと、読んでいて思ったりしました。無理矢理身体を手に入れたようでいて、却って心を奪えないジレンマに悩む御曹子との、緩やかに寄り添いあう恋が素敵です。例え身体からの関係であっても、これだけ心理描写ややりとりが描かれていれば満足感も高いのだなと思いました。

私的評価 ☆☆☆★
(最近外国モノっぽいのが多かったですが、これは主人公が大人しかったからかな?とっても穏やかな感じがありました。)


2000年05月25日(木)   息もできないほど

    GENKIノベルズ   北川とも:作   白雪りる:絵

北川先生は、白泉社以外では初かな?大人しいサラリーマンの主人公が、慕ってくれている大学の後輩と、会社の上司(実はこれが後輩の父)との間でゆれ動く、三角関係のお話です。巻末に、イラストの方が書いた超短編マンガも収録されています。

最初は仏頂面で、何を考えてるのか判らない父(笑)がだんだんと主人公と心を通わせていくあたりは、読んでいてけっこう楽しかったです。ただ、ラスト直前に後輩が、父との関係を知って主人公をレイプしてしまうので、その辺りはちょっとイタかったかなあ〜(^^; 無理矢理は苦手ですわ(^^;

私的評価 ☆☆☆
(あの無理矢理さえなければ!(^^; もっと好みだったかもしれない。…最近、かっこいいオヤジが好きなのかもしれない私です。)


2000年05月23日(火)   西洋骨董洋菓子店 1

    ウィングスコミックス   よしながふみ:絵

最初購入予定ではなかったのですが、BBSでオススメされて、手に取ってみた作品。よしなが先生は、新刊でこうして買ったのは初めてかも。美味しそうなタルト・フレーズが表紙の、ほんっとに「洋菓子を前に読まないと欲求不満を起こす!」という厄介な(笑)コミックスでした(^^;)

内容は、あるケーキ屋さんの3人の男性店員をめぐってのお話で、ちっともHっぽいシーンはない…(全くないわけではないけど)作品で、もう、とにかく笑わせてくれます。各所にツボがたくさんあって、笑いなしには読めませんでした。ずいぶん「白い(笑)」イメージのある漫画ですが、内容はたっぷり。ぜひ洋菓子片手に、お手に取ってみてください。

私的評価 ☆☆☆★
(忠告されてたのに、なにもなしで読んでしまい、しばらく「美味しい洋菓子が食べたいぞ」病にとりつかれてしまいました。皆様お気をつけて…(笑))


2000年05月19日(金)   恋するカ・ラ・ダ注意報

    オヴィスノベルズ   小笠原類:作   かんべあきら:絵

さんざん迷って「かんべ先生だし」と手に取った作品。…うーむ、見事に後に残らない作品でした。…正直見ないと内容も覚えてない(-.-;)このレビューの数々は、殆ど本みないで書いてる(もちろん読むのはちゃんと読んでます(爆))のですが、…たまーにあるんですよ…。

えーと(確かめている)父子家庭に育った可愛い男の子(高校生)が、父が海外に行くのをきっかけに、ある大企業の大豪邸に同居することになります。同居人である大企業の御曹子は、やたら可愛がってくれる上に「必ず家の人間1人につき1人、メイドをつけなければいけないしきたりだ」と言って自分が男の子のメイドを買って出て(笑)至れり尽くせり男の子の世話をしますが、だんだん2人の関係が変わってきて…。というのがあらすじです。

いや、なんというか(笑)ありがちなパターンだったなあと。あとあまりにも脈絡のない展開と、ひたすら語尾が叫んでる元気な(笑)少年の1人称……ううむ、やっぱり苦手な方は苦手なのだなと痛感。…イラスト買いでなく、きっちり作家さんの好みで買うべきでした。

私的評価 ☆★
(ラブラブ甘々なのは、保証します。…が、プラスアルファ&心の動きがきちんと欲しいヒトは、物足りないんじゃないかな。)


2000年05月16日(火)   誘惑の果実

    ビーボーイノベルズ   飛沢杏:作   佐々成美:絵

小説BEaSTに掲載された「雪のアリア」と、その続編書き下ろしが収録されています。タイトルが違ったので、最初このお話だと思っていなくて、読み進めていって「…あれ?知ってるぞこれ」って思ったパターンでした(笑)身体が弱く、自然と家族に依存して生きてきた消極的な青年と、ピアニスト志望な甥っことのお話です。

うーん、どう表現したらいいのか、前半はとにかくなんだか「調教モノ」っぽくて、アダルトな感じなんですが、後半から書き下ろしにかけては、もうラブラブすぎるほどラブラブ(笑)です。書き下ろしと、掲載したものの前半を比べたら「これがほんとに同じカップルか」って感じ(笑)でも、その落差が面白いし、心の動きも判りやすいのでいいなと思います。Hシーンも、回数が多いんだけど、あんまり気にならない自然な感じで、キーポイントにもなってて良かったです。

私的評価 ☆☆☆☆
(雑誌掲載時も、最後まで読み終えてやっと「ああ、けっこう好きかも」って思ったお話でした。最初と最後で、ずいぶん作品の印象が変わっている作品です。)


2000年05月16日(火)   千三堂へようこそ

    ビーボーイノベルズ   池戸裕子:作   果桃なばこ:絵

小説b-BOYに掲載された「千三堂」シリーズの1冊目になります。初掲載された「涙のマリア」と後日談の書き下ろしが入っています。ふしぎな気功の力を持つ、千三堂の孫息子と、幼馴染みの占い師とのお話で、いろんな事件や出来事を解決しながら、愛を育む2人が描かれています。

いやあ、…私何回読んでも…というか、イラスト見ても、どっちがどっちかまだ判らない時があります(^^;…いや、見た目一目瞭然なんですが、描き方の違いかな?文章から、どっちのキャラがどっち(笑)というのが入ってこないらしくて、未だに受け攻め間違うんですよね…(^^;きっとこの2人、いつかリバーシブルになるに違いないと(笑)思ってるんですが、どう思われます?<読んだ方

私的評価 ☆☆☆★
(…最近流行ってるのか私?<リバーシブル )


2000年05月16日(火)   イリーガル・ライフ

     花丸文庫   紗煌りゅう:作   神崎貴至:絵

2冊目の文庫ですね。最初は買わないつもりだったんですが、後書きの「リバーシブルカップル」という1文に興味を覚え(笑)購入しました。失業して生活に困ってしまった青年と、高校時代の同級生とのお話で、困っている青年に、就職を斡旋して、一緒に仕事を始める所から話が始まります。一見普通のリーマンものなのかなーと思っていたのですが、これがまた一筋縄では行かなかったりして(^^; なんというか「意外性の勝利」って感じの1冊でした。

リバーシブルになっていく所も、流れが不自然ではなかったので読みやすかったです。ただ、設定とか内容は、「…いや、ちょっとそりゃ無理があるよーな…(^^;」と思わないでもなかったんですが(笑)でも、まあ、こういうのもたまにはいいかなと(^^)

私的評価 ☆☆☆★
(前作よりは、こっちの方が私は好きですね。どちらにしても「普通にはあまり居ないタイプの人間」が出てきますが(笑))


2000年05月16日(火)   おにいさんといっしょ

     花丸文庫   大槻はぢめ:作   起家一子:絵

仮大槻センセの書き下ろし作品は、思いっきり『幼児番組に出てくる歌のおにーさんと体操のおにーさん』のお話でした(^^;まあ、お子さんが産まれたというのもあって、御覧になる機会もあるだろうし、「萌え〜」…ってなってもふしぎではないんですが………(^^; 同じ子供を持って、モトネタの幼児番組を見る親として、私にはこのネタはちょっと無理かな〜(^^;

ほとんどすっかり設定は某国営テレビの幼児番組そのまま(タイトルも一目瞭然(^^;)なのですが(もちろんキャラクターは違いますけどね)「可愛いお兄さんとカッコいいお兄さんのラブラブ」が読みたいヒトはオススメかな?とは思います。でも、あの歌のお兄さんお姉さんは、音大出か、ある程度下積みしてる歌手の方でないとやれないんだよ…?(^^;とこっそり突っ込んでしまう私は、どうもダメなパターンでした。ゴメンなさい(^^;)

私的評価 ☆☆★
(ファンタジーでフィクションと言われればそれまでですけど、あんまりモトネタばればれってのも辛いなあ(^^;)


2000年05月15日(月)   恋と少年

     SHYノベルズ   双海眞奈:作   成神護:絵

仮題とずいぶんタイトルの雰囲気が変わった(笑)双海先生のノベルズ。最初のあたりは不良グループで厄介ものにされている美少年のお話なんですが、どんどん読み進めていくにつれ、舞台演劇の話に変わっていきます(笑)いやあ、なるほどここで元の仮題と共通点が出てくるのかって感じですね。

成神さんのイラストが可愛いので、最初の辺りの不良グループがあんまり想像つきません…というか、どんなに極悪な描写をしてあっても可愛いかっこいい(…いい加減な造語だ…)もんなあ(^^;<攻めキャラこの不良グループにいる辺りは、ちょっとイタい感じで、辛かったですが、舞台の話が入ってきてからはわりと読みやすかったかな?と思います。

私的評価 ☆☆☆
(シリアスなお話で、時々とってもしんどい(^^;お話でしたが、まあ読みごたえはあるかな?って感じですね。)


2000年05月15日(月)   夢鏡

     オーロラノベルズ   藤原りん:作   藤田貴美:絵

イラストに「お?」と思って手にとりました。時代モノファンタジーのお話。とくに明確に時代設定はありません。角を持って生まれた異形の子桂と、桂を守り育ててきた志乃武、そして偏見なく桂に好意を抱く男住の「愛するものを守る」お話です。

うーん、なんというか……漠然としてますね(^^;)わりとストーリー重視で、Hシーンは少ないので読みやすい気もしますが、なんせ短いし、桂があまりに弱々しすぎて(^^;感情移入しにくかったです。後書きで、「藤田先生が天草四郎を書かれてた(コミックス「SHIMABARA」のこと)ことに影響されて、出てくるお守りがクルス(十字架)になり、平良の里(男住の家)で信仰されてることになった」と書かれて
ますが、別にこの設定はいらなかったなあと(笑)全然生かされてない感じでした。

私的評価 ☆★
(ううむ…、何が物足りないのか、自分でも判らないけど物足りないです〜(^^;)


2000年05月15日(月)   金のひまわり

     リーフノベルズ   遠野春日:作   蓮川愛:絵

弁護士2人と検事との3角関係を題材にしたお話です。主人公はちょっと線が細い美人な弁護士で、大学時代から身体の関係をもっている検事の恋人が居ますが、大学の同級生で、現在悪徳弁護士で名高い友人のことが、気にかかってしょうがなくて……という、まあ、3角関係ネタではよくあるパターンです。堅実で真面目な方より、ちょっとワルな方に惹かれるという…(笑)

職種が職種なので、なかなかハラハラさせてくれる面もあり、職種ならではのキーワードとかもあって、けっこう楽しく読みました。難を言うなら前半の主人公にもっと覇気があってほしかったなあ…(笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(蓮川先生のイラストがとっても綺麗(^^)でも、誰とくっつくのかも、イラストで一目瞭然な気がします)


2000年05月11日(木)   ハンドメイド

   アイスノベルズ   鈴木祐実子:作   ふさ十次:絵

新人作家さんの初ノベルズ。母親の内職から、服飾の縫製に興味をもった男の子が、母親が病気になったことで、代わりに縫製をするようになります。そこで辛辣なことばかり言ってくる意地悪なデザイナーと知り合い、だんだんと2人の距離が近付いてくるというお話。デザイナー同志、とかならよくありますが、縫製に携わる、というのは今までなかったなあと思いながら読んでいました。

なんというか、可愛くて健気で、すごく気になる男の子なので、お話自体もとっても可愛くなっています。ゆっくり進んでいく2人の恋は、よくあるパターンであっても、すごく読みやすかったです。穏やかなお話で、でもしっかり起伏もあって、私の好みです。これからも沢山いい作品書いて欲しいなと思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(最近激しいのが多いけど、私はこういう穏やかなのがやっぱり好きだなと思います(^^))


2000年05月11日(木)   だから、恋はやめられない

   アイスノベルズ   神奈木智:作   高之原翠:絵

高校生の半分学園ものなお話です。表題作は、小説アイスに掲載されたもので、その後を描いた書き下ろしがついています。2つのカップルが出てくるのですが、一方は学生同志で、親友から恋人に変化したカップル(基本的にこっちが主人公)です。もう1方は年の差のある、学生(こっちがもう一方のカップルと同級生)と、社会人とのカップルです。紆余曲折たっぷりの、ちょっとコメディ風なお話ですね。所詮ラブラブな学生同志のカップルと、その2人に巻き込まれて(笑)だんだん変わってくる年の差カップルの受け(同級生)が面白いです。

面白かったのは面白かったんですが、どうも印象が薄かった感じです。こうしてレビューを書くのに「んーと…(^^;)」と開き直して、あらためて「ああそうか」と思いだした作品でした。穏やかといえば穏やかなんでしょうけど、コメディ色があるだけに、もっと起伏があっても面白かったかなあとは思わないでもないです。

私的評価 ☆☆☆
(内容とか、文体とか、けっこう好きな方なのですが…。なんで覚えてなかったのかな?ちょっとショック(爆))


2000年05月10日(水)   LOVE MODE 7

   ビーボーイコミックス    志水ゆき:絵

大人気シリーズLOVE MODEの7巻は、小悪魔(笑)凛ちゃんとイアンのどたばた恋愛ものと、ホストの陣さんに落とされた(笑)香月のお話です。この2つが雑誌掲載されたもので、書き下ろしに蒼江の誕生日のお話も収録されています。

陣さんのお話の途中で、「媚薬入りチョコをたべちゃった直也くん」のシーンがありますが、ここの蒼江&直也側のお話が、現在発売中のb-BOY Zipsに掲載されてます。直也が可愛いのよ〜(((o(>_<)o)))(笑)陣さんのアヤシイ魅力が大爆発(笑)な1冊。ぜひぜひ読んでみてね。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(まだ読んだ事のない方もぜひぜひどうぞ。けっこう病み付きになっちゃいます(笑))


2000年05月10日(水)   OVER REACH・BOY

   ビーボーイコミックス     蓮川愛:絵

待ち焦がれてました!蓮川先生の初コミックス。b-BOY(書籍扱い)やb-BOY ZIPS、雑誌のBE-BOYなどに掲載されたものを集めた短編集です。表題作はBE-BOYに掲載された年下攻(笑)ものですね。…といっても、そんなハードなシーンはなく、穏やかなラブストーリーって感じです。

私は蓮川先生の絵がとっても好きで、ずっとコミックスになるのを待ってたんですよね〜。だから、すごくすごく嬉しいです〜(^^)今回、お医者さんのお話が入ってなかったのがちょっと残念(一番好きな話なので(笑))ですが、きっと次があるのね!と信じております♪

私的評価 ☆☆☆☆☆
(うふふふふ(^^)うっとり〜♪)


2000年05月10日(水)   絶対譲れないっ

   ラキアノベルズ   魚住知加:作  えのもと椿:絵

2冊目の商業誌ですね。青春学園ものストーリーです。ちょっと熱血というか、マジメなところのある1年生と、ぽやーんとしていて天然で、ある意味無気力な美人の2年生とのお話です。体育祭を主軸にして、準備をとおしてだんだん変わってくる2人の関係を描いています。

…前にも、同じ事を多分書いてるはずなんですが(^^;)とにかく主人公をはじめ、登場人物の喋り方がもうなんだか気になって、話どころではなかったです。そりゃあ、今の高校生は相当砕けた喋り方をする、というのは事実だし判ってますが、別に文章(文体)がそうである必要なんてないと思うんですよね。却って「若者ぶっている」感じがして違和感が拭えませんでした。前の時は「こういうふうにわざと書いてるのかなー」と思ってたのですが、2回目となるとなんだかなあ…。

私的評価 ☆☆
(うーむ、好みの問題で、その辺気にならない方には可愛くて面白いと思うんですよ。私はどうも駄目なんです…)


2000年05月10日(水)   ANSWER

   ラキアSーEXノベルズ   崎谷はるひ:作  やまねあやの:絵

ラキアからハードなノベルズが新創刊されました。「スーパーエクストラ」なんですが、それを「S-EX」と略すあたりがやらしいな(笑)通称は「黒ラキ(ブラックラキア?)」だそうです。さすがハードなレーベルの第1弾って感じの装丁とイラストで(笑)思わずどきどきしながら読みました。

強姦から始まった保父さんとサラリーマンとの関係を描いたお話で、しょっぱなからぬれ場シーンなので、一瞬ビクッとしたのですが(笑)それでもどんどん読んでいくうちに、「ああ、ぬれ場シーンだけじゃないんだな」と思える内容になっていきました。どれだけ出会いが難しいものであろうとも、今相手を思う気持ちが真摯なものであれば、それはそれで幸せなんじゃないかなあ。読み終えてみれば、いつものとおり、ちゃんとラブラブで優しいはるひ先生ならではの2人でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(どんな内容だろうとちょっと心配してたのですが(^^;)よかった、しっかり内容がある作品で…。その後なんかも気になるです〜。)


2000年05月10日(水)   悪魔の論理学

   エクリプスロマンス   水森しずく:作  蔵王大志:絵

小説エクリプスで爆発的に人気が出た「嫌いにならないでね」シリーズの脇キャラのお話。女ったらしな関西弁のにーちゃん(笑)の大志くん(ぱにっくし過ぎるとどんどんバカになっていく(笑))と、極悪非道(笑)行動は全て計算しつくされているらしい守銭奴生徒会会計の瞳一郎のお話です。

前評判が高かっただけに、「あれ?こんなもんだっけ?」というのが正直読了後の感想(^^;)いや、面白かったんですけどね。あまりに同パターンすぎたのかなあ。ヒドイ目にあわされた挙げ句にめちゃくちゃな選択を迫られ、流されていく大志くん……君には学習能力っつーもんはないのかい…(^^;A テンポもいいし、大笑いできますが、なんか思ってたより物足りなかったです(^^;)どうしてかな?

私的評価 ☆☆☆
(ふむ、前作は私もけっこう好きだったんですけどね。瞳一郎が容赦なさすぎるのかしら…(笑))


2000年05月9日(火)   リアルゲーム 1

   ウィングス文庫   前田栄:作  麻々原絵里依:絵

以前ウィングスノベルズで発売されていた、近未来もののお話です。体感ゲームが主流になっている世の中で、体感ファンタジーRPGが爆発的な人気になります。ある少年が、そのゲームにアクセスし、その中で出会ったキャラクターと、冒険をしながら(もちろん普通に生活もしていますが)問題解決をしていくお話です。

ノベルズで知っているので、加筆訂正はあるのでしょうが、大筋ではあまり変更がなかったように思います。どちらかというと、この話よりもこの後の話の方が私は好きでしたねえ(^^;)早く続編でないかな。

私的評価 ☆☆☆★
(しかし、ノベルズその内無くなるんでしょうか?どんどん以前の分を文庫化していってますねえ<ウィングス)


2000年05月9日(火)   無邪気じゃいられない

    ショコラノベルズ   葉澄梢子:作  雪舟薫:絵

葉澄先生の新刊は、年の差恋愛…またはおやぢ(爆)がテーマ(?)。施設で育った血の繋がらない兄弟と、弟の同級生、そしてその父が織りなす人間関係を描いたお話です。実際に恋愛をするのは、兄弟の弟と、同級生の父なんですが…。この父はカメラマンで、妙に魅力を兼ね備えてます。あやしいぐらいにフェロモンだしてます(笑)
…そこがどうもワタシにはツボだったようです(爆)

兄の一種アブナイとも言える猫可愛がりから、恋を知る事でだんだんと自立していく弟も可愛いです。楽しく読めた作品でした。…でもまたデジャブ−に陥った私。……自分の中にある何かと、葉澄先生の作品は、どうも波長があってしまうようです。ふしぎだなあ〜。

私的評価 ☆☆☆☆★
(オヤジ好きの方、絶対カメラマンな父はカッコイイですよ。ぜひ御一読(笑)下さい。)


2000年05月9日(火)   微熱旅行 前編

    ショコラノベルズ   杜楓子:作  梅沢はな:絵

来月にでる後編と合わせて2冊組な杜先生の新刊。ある田舎の町で出会った明るい少年と、IQのめちゃめちゃ高い不思議な少年とのお話です。前編では、2人の出会いと別れ、そして再会が描かれてますが、多分これは後編が本編なんだろうなーと、読み終えてみて思いました。だって、流れるように過ぎていって、どうも説明の部分っぽいのです(^^;だから、後編を待てばまた感想が変わるのかもしれない。

ちょっと突飛な設定や内容はあるものの、テンポはよかったので、割と読みやすかったです。ちょっとSFちっくな部分があるのだけど、後編でどう今回の始末をつけるのか(笑)どういう発展があるのか、非常に楽しみですね。

私的評価 ☆☆☆
(来月にあわせて購入しようかと大分迷いました。今から買われるのなら、来月にされる事をオススメします。)


2000年05月9日(火)   SLOW LOVE

    ショコラノベルズ   和泉桂:作  加地佳鹿:絵

小説ショコラにて掲載されたお話と、その続編の書き下ろしです。ホテルのウェディング部門に勤める超パソコン音痴な青年と、「ウェディング部門の客」と「パソコンのユーザーサポートの人」という2つの面で彼と出会った、不思議な青年とのお話です。糸がほどけてみれば「なーんだあ」と思うのですが、なぜ彼がこんな二面性を持っていたのか判るまでは、パソコン音痴な青年と一緒にどきどきうろうろしてしまいました(笑)

続編では、ラブラブに成り切れない2人の葛藤が描かれてますが、なんかもう、犬も喰わないなんとやら…で(笑)おかしいやら切ないやら。でも、ちゃんと相手に判る愛情表現って大事なんだなあと思いました。和泉先生ならではのぐるぐる悩み加減は、面白かったです。

私的評価 ☆☆☆★
(加地先生の柔らかいタッチの絵がぴったりでした(^^))


2000年05月2日(火)   忘恋奇談

    X文庫ホワイトハート   椹野道流:作  あかま日砂紀:絵

後発ながら(^^;)ハマってしまった奇談シリーズ。これが9作目で10冊目になります。上下巻を挟んだだめ、こういう形になってるそうです。内容は、多分御覧になってる皆様の方がワタシよりよーく御存じな気もしないでもないですが(^^;)追雛師兼小説家の天本森先生と、同居人で精霊と人間とのハーフの敏生との、オカルトアクションミステリーな恋(?)物語(笑)です。

最新巻までくると「やっとここまで来たのね〜」って感じで、なんだかホッとするやら、まだやきもきするやら(^^;)これ以上2人に辛い状況が降り掛からなければいいのですが。次作は、本編ではなく、過去編らしいですね。今から楽しみにしています(^^)

私的評価 ☆☆☆☆☆
(過去編でなにが楽しみって、ちびすけ小一郎の羊が手振ってるのが楽しみな私は、邪道でしょうか…(^^;))


2000年05月2日(火)   いのせんと・わーるど

    X文庫ホワイトハート   かわいゆみこ:作  石原理:絵

かわい先生の新作シリーズ。大阪検察庁に勤務する検事たちのお話です。正義感の強い青年と、心に傷をもっている彼の昔からの知り合いの青年とを描いた話ですが、ただ2人の関係を描くだけでなく、事件という大きな波が来るのをひしひしと予感させるような、読みごたえがある作品でした。ほんとに導入部分だけという感じですが、続きが気になってもどかしい〜…というほどでもないので、これだけ単独で読んでも大丈夫じゃないかな?

とにかく、一本筋が通ったようなキリっとしたキャラたちがすごく魅力的です。そして「きれいごとだけではない」のも、魅力の1つかもしれません。前にも書いたと思いますが、「完全な善人(やましいものを1つも持ち合わせない人)」ではないが故の魅力というものを感じさせてもらったかも。じっくり楽しんで下さい。

私的評価 ☆☆☆☆
(続きはもちろん気になりますが、じっくり読み返すのもいいかも(^^))


2000年05月2日(火)   束縛のルール

    X文庫ホワイトハート   和泉桂:作  あじみね朔生:絵

微熱シリーズの3冊め。キスシリーズともキャラが被ってますが、バーテンダーの智ちゃん(笑)と、仕事の鬼(なはず)の社長の仁科とのお話です。前作微熱のカタチで、とんでもなく辛い目にあったため、未だ心の傷が癒されていない智ちゃんは、仁科さんの家に同居を始めますが、まだ智ちゃんのお兄さんは諦めていなくて、またもや智ちゃんに試練がっ!(笑)(←いや、笑い事じゃないですが)

いやあ、なんというかもう、仁科さんが鬼畜に見えなくなっちゃいますね(笑)あまりにお兄さんすごすぎて。どんどんもろく弱くなっていく智ちゃんにおろおろしてしまいます。一応これで区切りとも言えるエンディングでしたが、まだまだ続くような気もすごくします。…なんだか気になる作品です。

私的評価 ☆☆☆☆
(どきどきはらはらしちゃいました。…仁科さんカッコイイ〜(笑))


2000年05月1日(月)   クローゼットで奪いたい

   リーフノベルズ     水上ルイ:作   史堂櫂:絵

水上先生の新シリーズ。服飾デザイン業界のお話です。ジュエリーデザイナーのお話と同様というかなんというか(^^; 「素晴らしいバランス感覚を持った才能ある青年(受)←一応ノーマルだが攻めのファン」と「業界トップの才能を持つデザイナー(攻)←ちなみにゲイ」とのお話…………って全く一緒じゃないですか〜(^^;<シチュエーション

えー、まあとりあえずその辺は置いておいて(笑)定番な内容でしたが、受と一緒になんだかどきどきしてしまった作品でした。トラブル体質な受が可愛いです。べたべた甘々って感じですが(ジュエリ−デザイナ−シリーズと同様(^^;)今までのがツボにはまった方は、大丈夫だと思います。…しかし、せめてキャラパターン変えてくれ〜と思った私は贅沢なんでしょうか?(^^;

私的評価 ☆☆☆
(まさか同じパターンとは思わなくて、読んでちょっと残念だったらしいです<私 こだわっててゴメンなさい)