2000年6月のレビュー


2000年06月30日(金)   都会の詩 (上)

    コバルト文庫  野梨原花南:作  山田南平:絵

「ちょー」シリーズや「あきらめろ!」シリーズでツボにはまったのでどうかな?と手にとった1冊。現代ものファンタジーのお話です。この世界の他に、同じような世界がもう1つあり、その世界の住人にとってこの世界の人間は大好物という設定です。主人公は両方の血を引く、鍵を持つ少年で、数奇な運命に翻弄されていきますが…。

うーん、これはちょっと、下巻が出てからにすればよかったかもしれないなあ〜(^^;)…正直な話1回では頭に設定が入りません(爆)何度も読み返しているうちに、馴染んでくるのですが、ちょっと辛かったかも。山田南平さんは、多分小説にイラストつけるのは初なんだと思うんですが、なんだか印象に残らないイラストでした。モッタイナイなあ……。

私的評価 ☆★
(あ、でも主人公の父(ナイスなおやぢ)は好きです。 下巻見たら、また評価上がるかな?)


2000年06月30日(金)   欲張りな選択

    ルビー文庫  鹿住槇:作  こうじま奈月:絵

鹿住先生の久し振りの1冊読み切りの文庫です。(いや、続いてもおかしくはないですが)とっても優しい男の子と、その親友と、男の子の恋人の3人を巡るドタバタを描いたお話です。親友から、親が再婚したと聞かされた主人公は、恋人からも同じ話を聞きます。親友の家に行ってみると、そこには恋人がいて、そこから主人公にとって苦悩の日々の始まりです。

親友が恋愛感情を持たないから余計にこじれるんだろうなあ…。たしかに「どっちも選ぶ」というのは欲張りなのかもしれないんですが、それでも、「恋愛感情」と「友情」は違うものだし、どっちも選べない主人公は、非常に「人間らしい」と思います。今後もちょっと気になる作品でした。続編があれば、嬉しいなあ。

私的評価 ☆☆☆☆
(大人なんだけど、時々大人げない攻めキャラ(恋人)がすっごい好きかも(笑))


2000年06月29日(木)   君と極限状態

    オヴィスノベルズ  長江堤:作  西村しゅうこ:絵

アウトドア研究部に気の迷いで入部してしまった(笑)ちょっとヒヨワなメガネくんと、ちょっと猪突猛進なバカ正直なおにーさんとの、「極限状態をくぐり抜ける」コメディです。3章に別れていて、それぞれに笑える程の極限状態に陥りますが、結果としては「…なんで僕達こんなことを…(遠い目)」って感じで、ちょっとパターンにハマってしまってるかなあ。

ワンパターンなのは残念ですが、バカバカしい「極限状態」は、大笑いします。本人たち2人ともいたってマジメなだけに、余計におかしいです。まあ笑いたい人にはオススメかな?爆笑というよりは苦笑かもしれませんが(^^;)

私的評価 ☆☆
(長江先生のバカバカしい程のギャグは、膝の力が抜けますよね。これもやっぱりそんな感じです。)


2000年06月29日(木)   陽だまりの約束

    ダリアノベルズ  島みのり:作  かんべあきら:絵

前作「片想いの行方」の主人公たちではなく、主人公の親友と、主人公の義理の弟のカップルのお話です。話自体は、同人誌で展開されていたもののようですが、前作より私はこっちの方が好きかも。…って親友の関西弁キャラが優しくてかっこよくて好きだからなんですけどね(笑)最初は口喧嘩友達だったのが、だんだん好きになっていくのは、読んでいて可愛いです。

上手くいってから後の、弟くんのトラウマに関するあたりはちょっとありきたりだったかなーと、それが少し残念かなあ。あまりにとってつけたように、トラウマ話が出てきたので。まあでも、そこまで気にしないで、ラブラブさ加減を楽しんで読めばいいかなと思います。

私的評価 ☆☆☆
(どちらかといえば、このカップルの方が、こなれてる感じが強いです。作者の方も愛着持ってるのかな?)


2000年06月29日(木)   アイの記憶

    GENKIノベルズ   京橋なるみ:作   雁川せゆ:絵

医者の卵(学生)が主人公のお話です。精神科の開業医をしていた父と死別し、病院を続けるために、父が推薦していた医者と対面した主人公は、不思議な引力で彼と引き合って行きます。主人公はある一時期のみ記憶障害があり、どうやら彼はその忘れた部分に関係があるようで…。

ゆったりやわらかな感じのお話です。京橋先生は今までわりとテンションが高かったり、ちょっとギャグっぽかったりする作品が中心でしたが、これは大人な感じ。題材はまあ、記憶喪失モノに近い感じなので、定番と言えば定番だし、内容もよくあるものではありますが、でものんびり楽しめた作品でした。

私的評価 ☆☆☆★
(なんとなく、続きが気になるのは、らぶらぶになったところで止まってるからかな?(^^;))


2000年06月27日(火)   紅蓮の稲妻 〜GENE 3〜

     キャラ文庫   五百香ノエル:作   金ひかる:絵

五百香先生の異世界ファンタジーものパート3。運命に翻弄される両性具有の少年イリと、彼を巡る様々な男たちの物語です。3冊めに入って、さらにいろんな登場人物(しかも男ばっかり(爆))が出てきて、ちょっと混乱気味です(-_-;) ほんとにヤンアーチェ(イリの運命のヒト)と上手く行くのか?この状態でっ!と言いたくなってしまう。イリはひたすら喘いでるだけ、な展開でしたしねえ。

とにかく、「中盤」なので、いわゆる中だるみな部分もあります。まだまだ謎が多くエンディングが見えないため、余計に読み進めるのがしんどくなるかもですが、あらためて1巻から通して読んでみて下さい。1巻の冒頭と、ヤンアーチェとの初めての対面シーンとが、より際立ってくるのが判ります。何度も読み返して、楽しむ本なのかもしれないですね。

私的評価 ☆☆☆☆
(ヤンアーチェに対する時だけは、イリはイリで居られるのかもしれないなあと思います。ぜひまた2人が一緒にいるところが読みたいなあ。)


2000年06月27日(火)   エンジェリック・ラバー

     キャラ文庫   高坂結城:作   みずき健:絵

キャラセレクションに掲載された社長の御曹子の天使みたいな少年と、その幼馴染み(父親は御曹子の会社の社員)とのお話と、その続編書きおろしです。幼馴染みの父親がリストラされたところからお話が始まります。遠ざけようとする幼馴染みと、追い掛ける御曹子くんとの攻防と、それに茶々を入れてくる不器用な跡取りの兄さん(実は御曹子くんを溺愛したいらしい…)がなんだか絶妙です。

イメージはフワフワ、まさに天使っぽい感じ。みずき先生の幻想的なイラストが綺麗です。…が、なんだか掲載作のイメージと、書きおろしのイメージが違ってて、続けて読むと違和感がちょっと…。カラーが違うというか、できたら統一して欲しかったかなあ…。

私的評価 ☆☆☆
(高坂先生ならではの重厚な部分が薄かったのかな。ちょっと物足りない思いがしました。)


2000年06月27日(火)   だれよりもスキでいたい

     ラピス文庫   鷹野京:作   桃季さえ:絵

前に出た「だれよりも独占したい」の続編になります。みょーな父たちの愛に巻き込まれ、お互いを刷り込みされて育った幼馴染みたちの、抱腹絶倒な(^^;どたばた恋愛コメディです。…いやあ、なにがってアヤシすぎる攻めキャラ美形くん(^^; 愛するあまりに、オタマもって悶えたり鼻血出すのは、美形にあるまじき(笑)行動ですよね、やっぱり。その違和感がたまらなく笑えます。…どこまでも変態道を突き進んでいってる感じ。

…こう書くと「どんなヒトなのいったいっ!」って感じなんですが、要は受にメロメロな猪突猛進オバカって感じ?コメディもここまでくれば、いっそ笑えますね(^^;というわけで、前作が判って、なおかつノーテンキに大笑いしたい方へオススメかな。情緒とかより、とにかく笑い重視の1冊。

私的評価 ☆☆★
(まあ、健気なところもあって、可愛い……とも言えますが。とりあえず私の好みの中では「笑える」条件はみたしてたかなと(笑)1回読めば満足…かもですが…)


2000年06月27日(火)   友達のままじゃいられない

     ラピス文庫   松岡裕太:作   くおん摩緒:絵

鈍感天然ボケなタイプの少年に、密かに恋をしている親友が、ひょんなことから少年に告白をし、「親友でいたい」と言われてしまいます。諦めようとした親友は、少年の家で少年と男がHしてるのを見てしまいますが、実はそれは少年の双子の弟で…。

誤解がまた誤解を産む(-_-;)という典型的なお話ですね。ついでにいうと、Hシーン(合意の上になる2度目)への流れがめっちゃくちゃなし崩しで、なんだか気になるです。そんなんでいいのか?めちゃめちゃ悩んでたんじゃないのか?(^^;)という感じで……。もっとこの辺りを大事にしてほしかったなあと思わないでもないです。

私的評価 ☆☆
(気持ちがつながったから身体も、というのは判らないでもないけど、にしても短絡的すぎてちょっとなー(^^;))


2000年06月27日(火)   風に舞う花

     ラピス文庫   由比まき:作   起家一子:絵

由比先生の「日舞シリーズ」の最新巻。次期家元になる予定の青年と、その恋人で舞の名手の少年、それから青年の補佐役を務める美人さん(笑)が中心になっていて、家元の病気引退により、青年が家元を継ぐまでのいきさつがお話になっています。少年は、舞だけではなく、舞台を経験して、さらに舞に磨きをかけます。

ラピスの中では、わりと好きなシリーズなので(でもHはそんなに必要ないとは思ってますが(^^;))ちゃんと次々成長している感じのところが読んでて嬉しかったです。まとめて読まないと、人物については判りにくいかもしれないですね。私は補佐役の美人さんが好きなのでした。この人苦労人だから(^^;)

私的評価 ☆☆☆★
(3冊めになるのかな?これは別にラストではないようなので、また続けばいいなと思いますが。……どう続けるかは難しいところかも)


2000年06月26日(月)   だから守りたい

     エクリプスロマンス   空野さかな:作   くおん摩緒:絵

小説エクリプスに掲載された、「四兄弟&ファンタジー」モノです。聖魂を持つ少年(不幸を呼んでしまうため、親兄弟と死に別れている)と、その従兄弟たち四兄弟(実は前世から少年を守るための使命をもち、不思議な力を持っている)とのお話です。少年の相手は、3男のマジメくんですが、実は上(長男と次男)もカップルで、末っ子は、他にお相手ができるかもしれない、という感じの設定。

雑誌で読んだ時もなんだかピンとこなくて(..; ノベルズでも2回読んでやっと入ってきた話でした。ファンタジーにありがちな展開だったというのもあるけど、「どこかでよくあるような」雰囲気(^^;) 物足りない感じが強かったです。…すいませんワガママで(^^;)これから続くのか、謎が多いお話でした。また新たな展開を期待しています。

私的評価 ☆☆
(うーん、どこがと言われると言葉に出来ないんですが、物足りないんです(^^;)ゴメン)


2000年06月26日(月)   殴る白衣の天使

     エクリプスロマンス   篠崎一夜:作   香坂透:絵

一応エクリプスにて雑誌掲載されたものの加筆訂正…というかイラストが全面改訂(笑)でノベルズ化です。今人気の篠崎先生の「お金がない!」シリーズ以外では初ノベルズなのですが…。やっぱり同じような展開と同じような内容で、なんだかな?と思わないでもないです。イラストまでにたような感じで、これじゃ同シリーズと思われてもしょうがないかも。

研修医(気弱ちゃんな美人受)とベテランな担当医(鬼畜な攻)とのやりとりを描いたお話なんですが……ううむ、3冊めともなれば、このパターンから脱出してるかなと思ったんですが(-.-;)話の内容はもちろん違っても、「おどして関係を強要」してるところは変わらない訳で、そこにあんまり必然性を感じられずに遠い目になってしまいました。もっと違うカラーのものも読んでみたいと思うのは我がままなんでしょうか?

私的評価 ☆☆
(パターンとして、こういうのは苦手な部類に入るから、余計なのかなあ。)


2000年06月26日(月)   十一年目

     エクリプスロマンス   睦月朔子:作   真田守:絵

小説エクリプスに掲載された、マンガ家兼大学教授と、一緒に育った義理の弟みたいな大学生との、不思議な関係を描いたお話です。雑誌掲載されたのは、想いを寄せあっていることに気がつく1作目と、その後いろいろあるけどまだ進展しない2作目(笑)そして、やっとらぶらぶ編の書き下ろしの3作品が収録されています。1冊がとっても読みごたえのあるシリーズもの(でもこれ1冊完結)です。

マンガ家な受は、すごい過去を背負っていて、だからこそ踏み出せない辛い思いを抱きつづけているんですが、その辺りがめちゃめちゃ健気で泣けてきます。書き下ろしでようやく幸せになったかな?というシーンが読めて、なんだかすごくホッとしました。どうも雑誌掲載の話を読んで「早く幸せになってほしい〜」と思っていたようです。重厚なシリアスなお話。しっかり読んでほしい1冊です。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(実は雑誌掲載の際に、めちゃめちゃお気に入りだったお話でした。こうして続編もついて読めて、嬉しいです。)


2000年06月16日(金)   シュガーLOVE

   ビーボーイノベルズ   小川いら:作   桃原今日子:絵

小説b-BOYに掲載された作品と、その続編書き下ろしです。天然ボケタイプな美人くんの高校生が、満員電車の中で出会ったのは、ライバル校のめちゃめちゃモテモテな年下の高校生。なぜかその日から、モテモテのはずの年下くんは、猛烈アタックを開始しますが…。

うーん、なんだかとっても安直な感じが強い作品(^^;)でした。私は「必然性」を求めてしまうタイプなので(^^;)うやむやのうちに流されるというのはどうも好みからは外れてしまいますね。妙なインパクトがあって、怒涛のように話が流れますが、私には物足りないというか、中途半端なイメージが拭えませんでした。…心理描写が物足りなかったのかなあ?

私的評価 ☆☆
(小川さんの作品は、好みなのとそうではないのとの落差が激しいかも…。)


2000年06月16日(金)   やさしい悪魔 3

   ビーボーイノベルズ   高坂結城:作   蓮川愛:絵

高坂先生の懐かしいシリーズ「やさしい悪魔」の久々の新刊。内容は、同人誌の再録と、短編の書き下ろしです。主人公の2人のお話と、その親友たちのカップルのお話が入っています。

正直なところ、これ、最初は読んでなかったシリーズで、同人誌だけ買ってました。…道理でわからんかったわけだ(^^;)今回慌てて中古で1冊めをゲットしたのですが、2冊めがどこにもなくて、現在探索中だったりします。ほんとに古くからのシリーズなので、楽しみにしていた方も多いのでは。1巻さえ入手していれば、人物関係もちゃんと判りますが、なくても読めるお話かも。

私的評価 ☆☆☆★
(ラブラブ〜なカップルたちが、幸せそうでいいですよね(^^)ほんわか和んでしまいます。)


2000年06月16日(金)   タイミング

   ビーボーイノベルズ   義月粧子:作   杜山まこ:絵

雑誌「小説BEaST」に掲載された表題作「タイミング」とその続編の書きおろし、それから「小説bーBOY」に掲載された「インパーフェクション」の合計3編が収録されています。ここ最近私のツボにはまっている作家さんだったので、楽しみにしながら手にとったら、またもや「あ、これ雑誌で好きだった作品だ…」(笑)…なぜ一致しないかな、私ったら(笑)でも、忘れた頃に読めるという意味では嬉しいサプライズですね。

義月先生の特徴は「とにかく健気な受け!」と、「ちょっと精神年齢子供じゃないか?と思える攻め」なんですが(笑)私はこういう健気な受けがめちゃめちゃ好きで、だから以前のエクリプスも好きだったんですよね。友人曰く「どっちも貞操観念が希薄だよね」……たしかにそうだよね〜(笑)と大笑いしたのはつい先日のチャットにて。(Nさん勝手に引っ張ってきてごめん(^^;<発言)でも逆に、その辺りが魅力の一つかもしれないです。

私的評価 ☆☆☆☆★
(シリアスなところはすごくシリアスでしんどいのだけど、それだけにその後の幸せな部分はすごく読んでいて嬉しいです(^^))


2000年06月15日(木)   夜まで待てない

   花丸文庫    月上ひなこ:作   こうじま奈月:絵

月上先生の新作は、「お酒を飲むとHな気分になっちゃう(笑)酒癖の悪い高校生(可愛いタイプ)」が主人公です。よっぱらったうえ「テイクアウト〜♪」といっては、カーネルおじさんとか、猫とか、置き物とかを持って帰ってしまうのですが(^^;今回はなぜか「生身のかっちょいい男」をテイクアウトしてしまった上にHまでしてしまったからさあ大変!(笑)そしてうやむやのうちに同居をするはめになりますが…。

いやあ、すっげー可愛い主人公(笑)…というかもうちょっと学習しましょうって感じですね。餌付けされちゃってるとこも笑えるし、毎度いろんな手でアルコールを口にしてしまって、落されてて(笑)笑えます。ラストに相当などんでん返しが待ち構えてますが(笑)…まあ定番といえば定番な展開ですが、ナイスです(笑)君たちの将来が見えたような気がするよ…(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(個人的に主人公の兄と、そのお相手の話もすっごく気になるので、もし続編が出たりするならその辺読んでみたいかも〜。)


2000年06月15日(木)   毛利刑事の多忙な休日

   花丸文庫    峰桐皇:作   神崎貴至:絵

ハイテンポハイテンションな警視庁モノ(笑)コメディの第3弾は、いちおう主人公は脇キャラ毛利刑事とそのお相手なのですが…、蓋を開けてみれば、前作の攻めキャラがまた目立ってたりして(笑)…濃すぎる…(笑)毛利刑事の過去をからめたお話で、なぜ警官をめざしたか、とかこの2人はどういう関係なのか、という辺りを上手く回想と現実とをからめながら書かれてて、とても楽しんで読みました。

いつも、峰桐先生の話って、「一気に読んでしまえる」んですよね。なんだか間をあけると勿体ないかのような錯覚を抱いてしまう(笑)とにかく笑える作品です。もちろん、ちょっぴりしみじみしたり、ラブラブに当てられてしまったり(笑)もしますが、楽しんで読める作品です。なによりラストの落とし方が私は好きだ〜(笑)

私的評価 ☆☆☆☆☆
(前作2冊もオススメです♪…というより、前作読んでないと、毛利刑事のスゴさは判らないです(笑)ぜひ読んでみてね)


2000年06月9日(金)   素直になれなくて

   クリスタル文庫    湊川理絵:作   野守美奈:絵

ルビーの春ちゃんシリーズをかかれている湊川先生の、別作品です。優等生な中学生が、実は家庭不和に悩み、心の中に闇を溜め込んだ挙げ句、学校の先生にイタズラ電話をかけます。そこで別人格として、先生と不思議な関係になりますが…。 この作品と、その続編で、進学した高校での、先輩との奇妙な関係を描いた作品の2つが収録されています。

もう、すっごくシリアス(^^;)読んでいて、正直しんどかったです(..;)どんどん追い詰められていく中学生が可哀相で。元気な時じゃないと読めないかもしれない〜(T_T)あ、一応ハッピーエンドなので御心配なく。…でもそこに辿り着くまでがね…(T_T)

私的評価 ☆☆☆
(春ちゃんシリーズとはまた違った不思議な雰囲気があります。…しかし、どうにも読むと辛いお話でした(^^;)なぜだろう?)


2000年06月9日(金)   これで君と同じ夏

   SHYノベルズ    渡海奈穂:作   門地かおり:絵

渡海先生の新作は、商店街のロミオとジュリエット(笑)もの。…といっても悲恋でもないし、かといってコメディでもありません。けっこうシリアスな部分が沢山含まれているお話です。南北に別れて祭の神輿が出るため、自然と対抗意識が生まれてしまった商店街の、子供たちの微妙な関係が描かれてます。呉服屋さんの息子と、魚屋さんの次男とがカップルですが、脇キャラ(呉服屋の娘(姉)とか、豆腐屋の息子とか)が私は結構好き(笑)

シリアスな部分が強いけど、深刻にならずに読んでしまえるので、シリアスだからと敬遠しそうな人は安心してくださいね。とりあえず、門地さんのイラストが淡白で(笑)ぴったりです。

私的評価 ☆☆☆☆
(実はイラストだけだと受攻どっちか判別つかなかった、ミジュクモノな私…)


2000年06月9日(金)   雨風カーテン

   アイスノベルズ    麻生玲子:作   やしきゆかり:絵

大学生ものの、穏やかなお話。全編書きおろしです。大学のゼミのモテモテタイプな先輩と、ゲイだとカミングアウト済みの美人さんな後輩が、だんだんと引き寄せられていく過程を描いています。ほんとに穏やかという言葉がぴったりで、すごく自然に読みすすめられます。美人さんな受は実はすっごく健気なんだよ、というのはちょびっとネタバレ(笑)詳しくは読んでみて下さい(笑)

最近、やしき先生のイラストもツボなもので(笑)とっても楽しんで読みました。こういう日常を切り取ったかのようなお話も結構好きです。

私的評価 ☆☆☆☆★
(ほのぼのしてて、切なくて、穏やかで大好きだなあ〜。…ふふふ、最近若くないので(当たり前だ(^^;)穏やかなものに惹かれるようです)


2000年06月9日(金)   忍者なんです★

   アイスノベルズ    加納邑:作   明森びびか:絵

新人さんの初ノベルズ。忍者の隠れ里が舞台のお話です。東京でラブラブな恋人同士になったカップルが、休みに受の実家に遊びに行きますが、実は受の少年は忍者の里の跡継ぎで、頭領になるために里帰りをしたのです。頭領になるには、補佐役が必ず「伴侶」として存在するため、受と離れたくない攻は一念発起して、忍者修行をはじめますが…。

いやあ、とにかくドタバタラブコメって感じです。設定も「おいおいおい(笑)」と思わず笑ってしまいます(笑)今どきこんな忍者の里、あったら恐いような笑えるような(笑)エンディングでどんでん返しもありますし、けっこうコメディとしてはしっかり笑えて楽しいかもしれないです。じっくり読む読み物としてではなく、腹筋を鍛えるのにはいいかな?Hシーンがちょっとくどい感じもないではないですが(^^;

私的評価 ☆☆★
(もう、攻の少年のオバカっぷりが笑えてしょうがないです(笑))


2000年06月9日(金)   微熱旅行 後編

   ショコラノベルズ    杜楓子:作   梅沢はな:絵

5月に前編が出ていましたが、これで完結、の幼馴染み同士のお話。天才でIQがめちゃめちゃ高く、そのため研究所で研究をしている幼馴染みと、その幼馴染みを思いつつ、故郷の田舎で待ちつづけている可愛いくてぽわぽわしているけど、行動する時はめちゃめちゃ行動的な(笑)少年との、高校生以降を描いた話です。

いやあ、前よりさらにスゴイ展開になってしまっていました(..;)いいのかしら、こんなすごい話で(笑)ヒトゲノム計画解明が可能だったり、人の細胞を変えてしまったり(..;)「ど、どこまでいくんだこの話!」って感じで、それとまたウラハラな(笑)2人の関係が、ミスマッチなんだか面白いんだか、ほんと微妙でした(^^;)あんまり、読み返す程ではないのですが、なんだかエンディング以降が気になるお話でした。

私的評価 ☆☆☆
(…あと、密かに主人公の父もツボだったりする…。そして許す母もすごいと思ったりもする…(笑))


2000年06月9日(金)   思い出に届かない

   ショコラノベルズ    春原いずみ:作   円陣闇丸:絵

ノベルズ化を待っていました♪小説ショコラに掲載された、ホテルのベルボーイと、翻訳会社に勤める美人なお兄さん(笑)のお話です。2人ともが、過去に出会ったことのある強烈な思い出の一端を持ち合わせていて、気がつかない間に、引き寄せられていくように、気持ちを重ねていきます。緩やかで、優しいお話です。

まあ、ふたを開けてみれば、お互いの中に見ていた思い出はそれこそお互い自身だった、というのは明白なのですが、記述自体はないです。読者に想像の余地を与えてくれています。2人を手助けする「一筋縄ではいかないコンビ(笑)」の笠原&坂岩両氏が私はめちゃめちゃお気に入りで、この2人の出会い編なんか読んでみたいなあと思っています。

私的評価 ☆☆☆☆★
(春原先生のオフィシャルぺージで、この作品の番外編が読めます(^^)気になる方はキリヒットショートストーリーを見に行ってね。)


2000年06月8日(木)   指先からkissをして

    ラキアノベルズ   京橋なるみ:作  高座朗:絵

昔ながらの温泉街を舞台にしたお話。温泉旅館の息子の少年と、土地の買い上げのためにやってきた不動産会社の社員との心温まるのんびりしたお話です。爆笑モノな出会いから、ゆるやかに優しい交流をしてきた2人の間に、「強引な不動産会社の、いやがらせ」が邪魔をしますが…。

いやあ、とにかくなんだかラブラブでした(笑)無自覚なんだろうなとは思うんですが、旅館の御曹子がめちゃカワイイです。正義感溢れる社員との間のやりとりは「いや、だから早く自覚して…(笑)」って感じ。焦れったいけど、それも楽しみの一つかもしれません。ぜひ、その後の新婚な生活も、読んでみたいですね(^^)

私的評価 ☆☆☆★
(少々安直というか、御都合主義な展開ですが(笑)ラブラブだから、いいんでしょう、きっと…(笑))


2000年06月8日(木)   ロマンティックをさらって

    ラキアノベルズ   水島忍:作  吹山りこ:絵

ちょっと天然ボケタイプなぽわわんとした少年が主人公のお話です。姉の仕事の同僚の青年とひょんなことからデートすることになり、付き合い始めますが、行き違いから、本心ではなく「抱いてくれ」と青年に言ってしまうぽわわん少年。身体をあわせてから、誤解を解き、改めてラブラブになります。一応その後のお話と合計2編が収録されています。

うーん、水島先生にしては珍しくインパクトの弱い作品ですね?いつもなんというかパワー全開!的なのが多いので、意外でした。らぶらぶ甘々なんだけど、なんか物足りないのは、主人公の男の子が弱すぎるのかなあ…?

私的評価 ☆☆☆
(普段に展開の速い作品が多いので、こういうテンポなのはちょっとびっくり。…でもまあ、たまにはいいのかなあ?)


2000年06月8日(木)   晴れたら満月

    ラキアノベルズ   椎名りりん:作  あずみ花丸:絵

1ヶ月刊行が遅れました、椎名先生の久しぶりの作品。内容は、人気俳優の義理の父(血はつながっていない)とくらす真面目で寡黙な高校生のお話。自分のルーツが判るにしたがって、義理の父から離れようとしますが、そこで初めて自分の気持ちに気が付く少年(笑)非常に心理描写中心で、穏やかでゆったりした感じのお話でした。

息子×義父(年下攻め)なのですが、それこそこのお話、Hなくても良かったぐらいかもしれないですね。天然ボケな義父がナイスです。ゆったり楽しみたい方にオススメかな?と思います。ちょっとぼやけた感じがないではないですが。穏やかなお話が好きな方はどうぞ。

私的評価 ☆☆☆★
(「りりん」さんに改名されたのですね。私会社ごとにちょびっとだけ変えてるだけかと思っていました(笑) )


2000年06月8日(木)   JAZZ 4

    ディアプラス文庫   前田栄:作  高群保:絵

JAZZシリーズの完結編になります。3巻で思いっきりしんどい展開だったので、ちょっとビクビクしつつ(^^;読み出しました。最初から、なんだか「ん?なんか誤解があるのか?」的な展開で、一瞬繋がりが判らずに悩んでしまいました。微妙に時節が飛んでるんですね(^^;読んでいけば違和感はなくなる(というかその溝をうめる箇所がでてくる)ので問題はないんですが、びっくりしました。

要は「イイ加減にちゃんとお互いに言葉で気持ちを伝えなきゃダメ」という展開(物語の締め)なので(笑)誤解もとけ、ようやくらぶらぶ(笑)になったあたりでは「…やっとここまできたか」という到達感というか、満足感がありました。いやあ、全巻通して読んだらもうちょっと楽に読めたのかなあ。待つ身(とくに3巻以降)はつらかったです。不幸な展開になるわけはないと思っていてもね(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(しかし、高群先生の表紙、激しいよなあ…(笑) レジに持っていくのにちょっと裏返したくなるシリーズでした(笑))


2000年06月8日(木)   恐怖のダーリン☆

ディアプラス文庫   菅野彰:作   山田睦月:絵

小説ディアプラスに掲載された、ゾンビモノ(笑)のコメディです。…いや、でもホラーじゃないです(笑)雑誌掲載されたものと、その後を描いた書き下ろしが収録されています。大学のゼミの先輩が急死し、先輩の弟が大学に出て来なくなって、様子を見に行ったバカ正直な青年が、弟の天然ボケさ加減に振り回され、ほだされていくお話。…なぜゾンビものか、なんとなく判りますよね……?(笑)一応主人公は、様子を見に行った方の青年なんですが、真の主人公は、兄だと思うです(笑)

ボヤボヤ星人な弟の言動も、真打ち登場な兄も、それに振り回されてだんだん訳が判らなくなっていく青年も、とにかく大笑いできて面白いです。もちろん、それだけではなく、家庭不和とか、「人を愛することができるか」という、密かな命題はあるものの、シリアスでなく考えさせてくれる、菅野先生ならではの作品でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(ホラーではないし、笑えます。ぜひぜひ、読んでみてね。)


2000年06月8日(木)   スゥイート・リベンジ

ディアプラス文庫   真瀬もと:作   金ひかる:絵

これも小説ディアプラスに掲載された、イギリスの探偵社モノのお話。小説ウィングスで「シャーロキアン・クロニクル」を掲載されてる真瀬先生ですから、それこそ得意分野ですね(笑)ちょっとした過去をもつ探偵くんと、その雇い主との不思議な関係を描きつつ、事件を解決してゆくミステリー風なお話です。

うーん、面白いんだけど、事件に振り回されたというイメージが強い作品でした。もちろん、2人の関係もそれなりに原因があり、理由があるんですが、描き方が薄かったような感じも受けます。私としては、もっと2人の関係をじっくり読みたかったなあ〜。これも続刊予定のようですが、みんなが救いのある方向に行けばいいのだけど…と思う作品でした。…シリアス好きな方にはわりとオススメかな?

私的評価 ☆☆☆
(金先生のイラストも素敵です。なんであんなに受けが可愛いんだろう(笑))


2000年06月8日(木)   現在治療中 1

ディアプラス文庫   桜木知沙子:作  あとり硅子:絵

ディアプラスに掲載された、高校生公紀と、その元家庭教師の歯医者さんのお話です。掲載作品と、その後のお話、それと別キャラ(主人公の従兄と、ボケボケ星人な久我さんの後輩)のお話(短編)の3本が収録されています。桜木先生ならではの、優しい流れのお話です。今後、続刊予定のようですが、単独でも十分読めますし、次回につなげるような伏線もあまり貼られていないので、読みやすいかと思います。

落ち着いた歯科医の久我さんが私一押しです。あまりに落ち着いていすぎて、公紀が不安にかられてしまい、ジタバタしちゃいますが、それでもまだ言う程焦っても、理性破壊されてもいないんですよね。…大人だわ〜。…というわけで、理性崩壊編激希望(笑)久我さんもたまにはケダモノになって下さい(笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(あとり先生のイラストもぴったり。久我さんも好きだし、ボケボケ星人な公紀が、すっごくイメージでした。)


2000年06月7日(水)   トラブルメーカー

エクリプスロマンス   彼方はるき:作  ひびき玲音:絵

新人作家さんの初ノベルズですね。小説エクリプスに掲載された表題作「トラブルメーカー」と、その後のお話の合計2編が収録されています。ちょっと突っ張っているけど、どうも変態さんカモーンな(笑)高校生の主人公とその幼馴染みとのやりとりのお話です。この幼馴染み、主人公の弱味を握っていて、鞄は持たせるわ命令するわ(笑)…でも、ほんとはそれだけじゃないんだよ、というお話です。

偉い目にあいまくる主人公がちょっと不憫な気もしないでもないですが、まあそのおかげで幼馴染みの愛に気がつくんだからいいのかな。意外と健気だった傍若無人な幼馴染み君、ラストあたりでは可愛いぐらいでした。初々しいかも(笑) 

私的評価 ☆☆☆★
(コメディとシリアスが上手い具合に混在してる感じのお話でした。どちらもちょっとずつ楽しみたい人はオススメ)


2000年06月7日(水)   クールが熱い ACT.1

エクリプスロマンス   新田一実:作  富士山ひょうた:絵

本当は5月末発売予定だったのがずれ込んでこの日付です。今も小説エクリプスで掲載されている「クールが熱い」シリーズの第1弾。年の離れた兄たちに溺愛されて育ったプチ不良(笑)(←だって不良になりきれてないんだもん)の操と、操が気になるあまりにちょっかい出しまくる生徒会副会長との、恋愛ストーリーです。操が、けっこう男らしいキャラクター(でもめちゃめちゃ甘え上手かも(^^;)なので、あんまりラブラブという感じはないのですが、読めば読む程味がでる(笑)面白い作品です。

書きおろしでは、「総統」と呼ばれる生徒会長と、操の同級生である後輩とのお話も入ってます。これもまた、読めば読む程(以下同文)なので(笑)後日談とか読んでみたいですねえ。とりあえず、まだ今後も続刊予定のようです。楽しみにしています。

私的評価 ☆☆☆☆★
(ひょうた先生のイラストも、シャープで好きだなあ♪と思います。次っていつ出るんだったかな〜♪)


2000年06月5日(月)   リトル・ピーチの大冒険

ゼロコミックス   寿遊星:絵

雑誌「ゼロ」に掲載された、お伽の国からやってきたちびちびキャラ「桃太郎」と、桃太郎を助けた少年とのお話です。最初は、単発のお話だと私も思っていたんですが、ただいま連載中。まだ続くんじゃないかな?

とにかくモモちゃんが可愛い〜。こういうちびちびキャラすごく好きなんですよね〜♪他にもモモちゃんの兄の金太郎、浦島太郎(笑)母のかぐや姫(笑)同じお伽の国から来たらしいアラジン(笑)と、なんだかお伽話総ざらえって感じですが、上手く配役をしていると言う感じで、楽しんで読めました。モモちゃんのまっすぐさには、心が和みます。

私的評価 ☆☆☆★
(可愛いモモちゃん、ぜひぜひ読んでみてね(^^))


2000年06月2日(金)   XAZSA メカニックス・D

   コバルト文庫   若木未生:作  田村純子:絵

懐かしいXAZSAシリーズの新刊。びっくりして手にとりました。…いったい何年ぶりの新刊なんでしょう?田村先生のイラストもすっかり雰囲気変わっちゃってますね(^^; ちなみに、内容は、コバルトに掲載された別キャラのお話と、その後日談的なお話、それからCDのブックレットに掲載されたお話など、短編が合計4つ入っています。

これだけ時間がたったら、文体も変化しますよね。正直なことを言えば「…あれ?こんな感じだっけ?」…だったんですが(^^;…まあ、コバルトから離れて久しいしなあ…。懐かしみたい方にはオススメ…かな?思わず前作と、CDを引っ張り出したくなりました(笑)

私的評価 ☆☆☆
(京平サンの活躍を期待してたのですが、…別キャラの話だったとは思いませんでした(笑)…というか、掲載されてたのを知らなかった…)


2000年06月2日(金)   龍は曉を求む

   コバルト文庫   真堂樹:作  浅見侑:絵

久々の四龍島シリーズ。大変なことになっている四龍島ですが、今回でもまだ収拾はつきません。…というかさらに動きがあったというか(笑)花路のみんなと、マクシミリアンは、飛の生存を知り、飛は、黒龍市で「今の状態を打開するため」に傷をおして必死に動き回ります。
そしてそんな中、妙な動きを見せる本土のぢぢいども……(^^;

とにかく目の離せない展開で、ドキドキしながら読んでました。長く続いているシリーズですが、まだまだ終わりは見えないようです。どうぞ飛が、マクシムが、自分の納得のいく所まで戻って来れればと思わず祈ってしまった1冊でした。

私的評価 ☆☆☆★
(今回白龍がやたら行動的です(笑)こんなに働いて動いてる白龍、初めて見たわ…(笑))


2000年06月1日(木)   求愛するなら勝負の後で

   リーフノベルズ   高崎ともや:作  起家一子:絵

高崎先生の新作。どたばた学園コメディです。元気な高校生と、その高校生を慕う1年下の後輩、そしてその周りをとりかこむ個性的なメンツ(笑)高崎先生お得意のパターンという感じですね。元気な高校生が、なんとかして慕ってくる後輩を撃退するため(笑)に、賭けを持ちかけるんですが、これがまたことごとく負ける(笑)そしてどんどん泥沼にハマっていって、やっと自分の気持ちに気付くんですが、その鈍感さ加減も、気付くときの気付き方も、なかなか笑わせてくれます。

そして、私が一番好きなのは、周りの個性的なキャラクターたち。とくにいちいち「ここで3択です。」と究極な(笑)3択を持ちかけるキャラがいて、これが出てくる度にお腹抱えて笑ってしまいました。どのキャラも生き生きしてて、とっても楽しく読めました。蓋を開けてみれば、ラブラブ〜♪なお話ですが、笑いたい方にぜひオススメです。

私的評価 ☆☆☆☆★
(ハード系の話も、しっとり系(笑)な話も好きですが、やっぱりどたばたコメディもいいよなあ〜♪こういうお話大好きです。)


2000年06月1日(木)   ハートに火をつけて☆

   リーフノベルズ   森本あき:作   滝りんが:絵

ラブラブ甘々が得意分野の森本あきさんの新作は、へっぽこ(笑)新米刑事の青年と、その幼馴染みの青年(バーを経営している)、そして刑事が追っている怪盗ドルフィンをめぐるお話です。新米刑事くんのへっぽこさ加減が、なかなか可愛くて笑えます。幼馴染みの青年もカッコイイ!実はこの人私の一押しキャラ(爆)です。そして、怪しい(笑)怪盗ドルフィンもツボをついてくれます。まあ、イメージはキャッツアイって感じですか?

最初から、なんとなくドルフィンの正体は判ってたのですが、それでも正体が判って以降をどう持っていくか、という辺りで平凡か、そうでないかが決まる気がします。森本さんのキャラは、素直すぎるぐらいに素直で、やさしくてまっすぐだから、想像以上の行動を取ってくれて、なんだか読んでいてとっても和んでしまいました。和みたい方にオススメの可愛い作品です。

私的評価 ☆☆☆☆
(キャラクターの名前を読み違えて大笑いをした作品でもあります。私が何をどう読み間違えたか、当てたらえらい(笑))