2000年7月のレビュー


2000年07月28日(金)   ぼくの恋の受難

   ルビー文庫   飛天:作   なると真樹:絵

ぼくの恋の値段シリーズ2冊目です。ルビー文庫の販売ラインナップはバラバラなので、出るとは知らなくてびっくりでした。一応やっとラブラブになった2人のはずなのですが、受はどうしても過去の自分の所業が許せず、また攻は寡黙すぎて相手に言葉を伝えられず(爆)どうにも焦れったいです。

そんな中、2人を巻き込んだ会社の危機が発覚し、揉めながらも2人で解決に導くという感じなのですが、あまりに受が自己犠牲が強いので、ちょっとマンネリ気味な感じもなきにしもあらず…。もっと自分を大切にしてくれ…(^^;)今後どう続くのかな?楽しみなシリーズですね。

私的評価 ☆☆☆★
(どちらかというと「次はどんなトラブルが?」(笑)って感じですが。個人的に脇キャラが好きだ〜(笑))


2000年07月28日(金)   メイク・ラブ

   シャレード文庫   芹生はるか:作   円陣闇丸:絵

雑誌小説シャレードにて掲載されていたシリーズが早々と文庫になりました。家庭に幸薄い少年が、偶然出会った男と「愛人契約」を結びますが、ひょんなことから、お互いのプライバシーが判ってしまってだんだんと疎遠な感じになってきます。堪え難くなった少年は、思い切って別れを告げますが…。

別れを告げようとしても告げられない、心の支えになっているものを無くしてしまえない、ジレンマが読んでいても切ないです。少年が、今度こそ幸せであるようにと祈りつつ雑誌を読んでいたので、こうしてまとめて読めて、ラブラブな書き下ろしも読めて(笑)嬉しいです。ちなみに、夏の新刊では、このカップルの番外編も載った同人誌が出てましたね〜。買って思わずニヤリ(笑)

私的評価 ☆☆☆☆☆
(芹生先生らしい、苦悩とラブラブのからみ合った作品。円陣先生のイラストも素敵です。ぜひ読んでね〜。)


2000年07月27日(木)   少年☆周波数 〜王様の棋譜〜 4

     あすかCL-DXコミックス   佐久間智代:絵

はまっちゃってます、少年☆周波数シリーズ。ちょっと不思議な生い立ちを持った将棋の世界に生きる少年のお話です。今回、だんだんと彼の生い立ちがはっきりしてきて、おまけにだんだんややこしくなってきて(^^;)気が気じゃないのは私だけでしょうか(爆)

笑わせてくれて、でもジンとするエピソードもあって。読み流せないなにかをもつ作品。ぜひぜひ、今後も注目♪のシリーズです。…ほんとにどうなるんだろう入江くん…。心配だぞぅ。

私的評価 ☆☆☆☆★
(名人が奇妙な動向を見せてるのが気になるんだよなあ…。何を知ってるんだ、この人…。)


2000年07月27日(木)   キス・アンド・テル

     エクリプスロマンス   水壬楓子:作   吉永煌:絵

水壬先生の新作は、全寮制の高校生のお話。雑誌掲載されたものと、書き下ろしが収録されています。可愛い幼馴染みをゲットするために、画策する寮長(笑)が面白いです。視点がそれぞれ、寮長、幼馴染み(お相手)と変わっているのも、楽しめて良い感じ。書き下ろしは、途中で出てきた別キャラカップルなんですが、これも結構楽しく読めました。

しっとりした作品もさる事ながら、こういうポップで時々笑える作品も大好きだなあ〜と思います。ちょっと予測外な展開で、笑えますが、根底はラブラブ。可愛いお話なので、ぜひ読んでみてね。

私的評価 ☆☆☆☆
(エクリプスで読んでたはずなのに、記憶が薄いのは何故だろう…(-_-;))


2000年07月27日(木)   真夜中の標的

     ダリアノベルズ   綺月陣:作   高座朗:絵

別雑誌にて掲載されていたシリーズのノベルズ化です。夜の花(笑)ウリをやっている那月と、刑事の神崎のお話。那月がなぜか変質者に狙われやすくて、彼を中心にした事件に巻き込まれまくります(^^;)そんな中彼を救い、心の支えになるのが神崎なのですが…。

いやあ、こういう売春ものみたいな濃いネタはさすが綺月センセって感じです。…が、どーにもHシーンが濃すぎてちょっとなあ(-.-;)それでも読ませる場所はあるんだけど、このシリーズは、雑誌掲載されてて「1掲載に1回は…」って感じだったんだろうな、と思えるぬれ場シーンばっかりで(^^;)ちょっと食傷気味でした(^^;)今後も続くのかな?

私的評価 ☆☆★
(雑誌掲載時は知らなかったので、余計にインパクトが強かったかな(^^;)まあ、綺月センセのイメージには合った作品なのかも…。)


2000年07月27日(木)   セカンド・ラブ

     ラピス文庫   由比まき:作   緒田涼歌:絵

以前に出ていた「恋敵は32人!?」の続編…というより脇キャラのお話ですね。前のお話は、小学校の先生と、生徒の父との恋愛モノだったのですが、今度はその生徒のお話。前作ではあんなに可愛くて凛々しい感じの男の子だったのに、初恋が先生(父親の恋人)だったばっかりに、なんだかひねくれてしまってます〜(^^;)

同級生と身体の関係を持ってしまい、自分の気持ちに気がつくまでの話なんですが、…うーむ、いくら高校生とかでも、そこまで鬼畜なことしなくても…(爆)子供だという設定なだけに、思わず遠い目をしてしまいました(^^;) もうちょっと優しくても良かったんじゃないのかなあとか…。

私的評価 ☆☆★
(あの子が鬼畜系に走るとは思わなかった(T_T) 可愛かったのにぃ〜。)


2000年07月27日(木)   君をつつむ光

    キャラ文庫   望月広海:作   ビリー高橋:絵

小説キャラに掲載された、女優を母にもつ少年と、その女優と電撃結婚をした実業家の青年との、不思議な関係を描いたお話です。ネタバレなんですが(^^;このおかーさん、最後は死を迎えるんですよね。書きおろしでは、その後の父親側の親戚との交流なども描かれています。

望月さん特有の「淡々とした流れ」が、前半は逆にいい方向に作用していた感じです。が、お母さんの死の前後があっというまに終わってしまったのは、なんだか釈然としませんでした。…もっともっと苦悩して、泣いて、呆然としちゃってもいいような気がする。一人称なだけに、淡々としていると、悲しみが伝わってこなくて残念でした(^^;
書きおろしは、なんだか良く判らないまま終わってしまった感じ。父親側と疎遠なのなら、あんなに簡単に円満になるのは不思議すぎます…。

私的評価 ☆☆★
(なんだか表裏一体。いいところと釈然としないところが合わせ技できた感じの作品でした。)


2000年07月27日(木)   子供たちの長い夜

    キャラ文庫   菅野 彰:作   二宮悦巳:絵

シリーズの中で多分一番分厚い本になりました。「子供たち」と名の付く通り、勇太と真弓のお話です。先に「ウオタツ」こと達也の失恋と初恋のお話が収録されていて、その直後ぐらいからの、長い長い子供たちの悲しみと苦しみと希望が続いて書かれています。

自分のやったことは、もう、なにをどうもがいても取り消せはしないんですね。判ってはいるんだけど…。やったことを悔やみ、自分の手が汚れていると思い、苦しむ勇太が切ないです。彼は、真弓と出会って幸せを手に入れたと、私は浅はかにも思っていたけど、彼の背負っているものはそんなに簡単なものではなかったんだなと、思って泣けてきてしょうがなかったです。子は親を選べません。選べないがために、憎むことがあってもそれはしょうがないと思うのです…自分も1人の子供をもつ親として。でも、せめて一瞬でもいいから、勇太が、「あんな親でも、俺の親なんだ」と思えたなら、なにか救われるような、そんな気がします。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(前の「花屋の二階で」も泣きましたが、これも泣けてしょうがなかった。…どうも涙腺刺激タイプなお話ですね(^^;)


2000年07月27日(木)   可愛くない可愛いキミ

    キャラ文庫   鹿住 槇:作   藤崎一也:絵

小説キャラに掲載された、高校生のお話です。雑誌掲載分に、書きおろしがついています。みんなにもてはやされ可愛がられている後輩ですが、でも美化委員長の先輩は、ちやほや特別扱いをしません。口惜しくなった後輩は、アタックして付き合いはじめますが…。

いや、でも視点は先輩からなんですが(笑)どうも感情移入しちゃうのは、後輩の方だなあと思いつつ読んでいました。本当は「可愛い」は禁句で、口惜しいと思ってる、男らしいところがある後輩くんです。演技するより、やっぱり自分らしくあるのが、一番「可愛い」んだよ、というのは、私も思います(^^)今後、どんどん可愛くなっていって、攻を惑わしちゃってください(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(鹿住さんならではの、元気なラブストーリー。ぜひ読んでみてね。)


2000年07月27日(木)   ファイナル・チャンス!

    キャラ文庫   緒方志乃:作   北畠あけの:絵

キャラセレクションに掲載された作品と、その書きおろしです。小さい頃から世話を焼きつづけた幼馴染みと、大学進学とともに決別してしまい、故郷にしこりを残していた青年が、就職先でリストラにあい、故郷に戻ってきて、幼馴染みに再会します。…が、幼馴染みはびっくりするほど変わってしまっていて…。

幼馴染みの変化に戸惑う主人公。でもよーく読むと、やっぱりどっちも思い切れてなくて、相手を大事に思ってる気がします。書きおろしでは、2人の元同級生で実は主人公に惚れてたという(^^;カッコイイ脇キャラも登場し、さらに混乱を極め、その中で2人は真実を見つけだしていきます。いろいろあってもらぶらぶ、なお話(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(最初のイメージ(子供時代)がイメージなだけに、最初は受攻逆かと思ってました(笑)まあでも、下剋上でいい感じ?(笑))


2000年07月26日(水)   龍と魔法使い 外伝・2

    コバルト文庫   榎木洋子:作   後藤 星:絵

このシリーズも息が長いですね。ファンタジーで、フウキ国の魔法使いタギとシェイラのお話ですが、これはちょうど「龍の娘編」の半ばでおこった、タギとレンの旅の中でのお話です。2編収録されていて、1つは主人公がタギではなくて、魔法の才能をもつ少年になっています。

シェイラの欠片を探して旅を続ける魔法使い2人が、不思議な町の噂をききつけ、そこへ赴いてみると…。不思議と感動の沢山つまった、優しさと強さが流れる作品です。ファンタジーでも、御都合主義ではなくて、私がとてもとても大好きなシリーズの1つです。

私的評価 ☆☆☆☆
(このシリーズ、もっともっと、読んでいたいと思います。…でも龍の娘編の直前は、今も読む度に胸が痛いですが(^^;)


2000年07月26日(水)   龍はさしまねく

    コバルト文庫   真堂 樹:作   浅見 侑:絵

「さしまねく」はほんとは難しい漢字が使用されてます。変換ができなかったので、ひらがなでごめんなさい。四龍島シリーズもいよいよ大詰め…いや、終わるわけではなくて、島全体を揺るがすいざこざのはじまりです(笑)黒龍市で必死に奔走する飛と、意識をとりもどしてからは別人のように働くマクシミリアンとが、今回も悩み、いざこざに巻き込まれ、闘いつつお互いを思いあっています。

今回、誰もが「おいおいおい(^^;」と思っただろう雷英(リーイン)の仕打ちは、飛ファンにはちょっと悲しいなーと。まあ、それがなにより一番の方法なんだと判ってはいても、その道は、決して白龍と同じ道ではあり得ないのだと見えているだけに、辛いですな…。


私的評価 ☆☆☆☆★
(逆境につぐ逆境を、跳ね返して頑張れ飛!次にどうなるのか、楽しみでしょうがないです〜。)


2000年07月26日(水)   アイドル神帝

    コバルト文庫   秋月こお:作   紋南 晴:絵

秋月先生のコバルト新シリーズは、「人に好かれる特技(特技?(^^;))を持った主人公」のお話です。とにかくその好かれ方たるや尋常ではなく、もれなく出会ったもの全員がとりこになってしまいます(笑)片腕な幼馴染みくんも例外ではなく、もちろんずっと恋焦がれつつも、その気持ちを押し殺し我慢しながら来ましたが…、ひょんなことから、主人公の人生が一転してしまいます。

アオリが、「日本のトップになる」みたいな感じだったので、未成年が選挙にでも出るのかと思ってしまいがちなのですが、とんでもない…というか、まだそこまでいってません(笑)どたばたはちゃめちゃコメディです。ちょっと今どきの高校生のわりに会話がふるくさい感じがしますが、そこはまあ、秋月先生ならではのパワーで(笑)読み飛ばせるんじゃないかなと。

私的評価 ☆☆☆
(けっこうわはははと笑ってしまえる、気軽に読める作品です。)


2000年07月25日(火)   運命なんて信じない

   キャラコミックス    宗真仁子:絵

雑誌キャラに掲載された、外国人占い師とサラリーマンの青年のお話と、その続編書き下ろし、それと相当古いオリジナルの短編マンガが収録されています。キャラでずっと読んでいた作品だったので、愛着もひとしお。攻めキャラが長髪白頭(笑)なのもきっとツボの1つ…(笑)

書き下ろしでは、なんと攻めキャラのお里帰り編です。カワイイ受も、余裕ありまくりな攻めキャラも、書き下ろしでも良い味だしてます(笑)宗真先生の綺麗で、ちょっと「ふふふ」と笑いがうまれるようなお話は、いつも心和ませてくれます。疲れた時の一服の清涼剤みたいな感じかな?

私的評価 ☆☆☆★
(インパクト、という事を考えるなら弱い方かもしれないけど、落ち着いた良さがあると思います。一度試してみてね(^^))


2000年07月18日(火)   恋人はピカレスク 3

   花丸文庫   真船るのあ:作   蓮川愛:絵

私的注目度の高い「食品業界シリーズパート2」(笑)の恋人はピカレスクですが、やっとらぶらぶになったのかと思いきや、またぐるぐる迷っている2人のお話になってしまいました(^^;)素直じゃないからなあ…(^^;)<受けキャラ さっすが悪役(ピカレスク)と言われるだけはあるかもです。

過去の男(笑)や過去の女(笑)が出てくる、定番中の定番な展開でしたが、受が素直じゃないだけに混乱もひとしお(笑)紆余曲折を経て、今後はなんとからぶらぶになるかな?(笑)この作品は、今までの作品よりも強引な攻で好きです(笑)けっこう操縦してる感じがしますね。どんどん歩み寄って、お互いがなくてはならない存在になるようになっていってほしいですが…まだ巻数重ねないとダメかしら?お兄ちゃんたちカップルも注目ですね。今後がとっても楽しみな作品でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(テンポがよくて、ちょびっと笑えて沢山感動させてくれて。非常に読みやすく、楽しめる作品だと思います(^^)ぜひ1巻から読んでみてね。)


2000年07月16日(日)   悪魔の誘惑、天使の拘束

   オヴィスノベルズ   七篠真名:作   天野かおる:絵

七篠先生の新刊は、困り者な父親の借金を返済するために、バイトを探す苦学生の少年と、バイト先で出会った悪党なおにーさんとのお話です。割りのいいバイトがあるとおにーさんに誘われ、ある弁護士事務所に務めはじめる少年ですが、そこの所長さんは、バイトを紹介したおにーさんとそっくりな上、まるで天使かと思うような純粋培養な人で…。

だんだん2人ともに惹かれていく少年と、3人(?)を巻き込んで動き出す事件がなかなか面白いです。が、ちょっとワンパターンというか、よくあるお話っぽいのも事実で(^^;)もったいないなーと思いました。+αがあればもっと感動したかも。

私的評価 ☆☆☆
(ふふふ、こういうネタが好きなヒトはぜひどうぞ〜。)


2000年07月16日(日)   ヘヴンズ・アプローチ

   ビーボーイノベルズ   ふゆの仁子:作   花咲桜子:絵

キッスランディングシリーズ最終巻。書き下ろしです。もっと続くかと思っていたのですが、これが正真正銘、ラストのようです。管制塔のシリーズも、今後ノベルズにはならないようですね。(私は管制塔シリーズの方が好きだったのですが)ちょっと残念な気がします。

大手航空会社に勤めるパイロットの主人公と、その恋人で天才的な操縦をする機長との苦悩とその後のらぶらぶ(笑)を描いたお話だったのですが、今までの2冊とくらべると、テンションが段違いに低い(^^;) ので、なんだかすごく物足りない印象を受けました。今までがすごく良かっただけに、なんだか投げやりっぽくてちょっと悲しいかなあ…。

私的評価 ☆☆☆★
(今後、管制塔シリーズでノベルズになっていないものは、同人誌で掲載完結されるとのことです。)


2000年07月16日(日)   走れ☆キューピッド

   ビーボーイノベルズ   高橋英里花:作   えのもと椿:絵

小説BEaSTに掲載された、警察官とAV男優とのお話と、その続編書き下ろしです。警察官はバツイチで子持ち。AV男優は、姉が身体を壊して代わりに甥を育てているという、おとーさんたちでもあります。「親同士」として初めて対面した2人は、相手をこき下ろしつつもなぜか気になってしょうがなくて…。

いやあ、なんというか……これはギャグとして読めばいいんでしょうか?(笑)Hで、展開も笑えるんですが、イマイチ楽しみきれないのは、子供が登場してるからかなあ…(^^;)どうも、子供に関係がばれてるとか、そういう話は苦手なのかもしれないです。Hで濃くて、笑える話がお好きな方はオススメかな?

私的評価 ☆☆★
(なんというか、もう、こういう男ばっかりだったらやだなと思う…(笑)私だけ?)


2000年07月16日(日)   アフターファイブは恋のバカンス★

   ビーボーイノベルズ   果桃なばこ:作&絵

小説BEaSTにて掲載されていた「アフターファイブ」シリーズがなぜかノベライズされました(^^;)もちろん、イラストも文章も作者果桃なばこさんなんですが…。ほんとに、びっくりでした。こんな形で発行することがあり得るとは。同人誌の方では何度か小説形式でも書かれていたんですが…。まさか商業誌でこんなのがアリとは(^^;)

なんというのか、非常に物足りない文章(^^;)やっぱり漫画家さんの表現方法と、小説家さんの表現方法は異なってるのかなあというのをしみじみと感じた作品でした。マンガでも、ちょっとこのシリーズはマンネリ気味(展開が一緒)なのですが、小説だとそれに輪をかけてしまってて、余計になんだかしつこい感じです。そして何よりも、あまり後に残らない(^^;)評価に困る作品でした(^^;)

私的評価 ☆★
(嫌いじゃないんですけどねえ…(^^;)これはちょっとなあ。こういう風にするのなら、もっとノベルズ化して欲しい作品があるのになあと(^^;))


2000年07月11日(火)   リトルダーリン

   アイスノベルズ   高月まつり:作  こうじま奈月:絵

このところシリアス続きだった高月先生の久々のギャグコメディ。この世界は天界、魔界、人間界に分かれていて、今回の主人公は悪魔(しかも現在は両性の淫魔(^^;))と、天界の跡継ぎの天使くんになります。いつもながらハイテンションで大爆笑なお話で、大満足でした。もともと、アンソロジーに掲載されたもので、書き下ろしの続編が収録されています。

この悪魔くん、乱暴もので「男になるんだー!(まだ性別が確定してない)」と息巻いている大笑いなキャラクター。天使くんに至っては、外見上は小学生なのに、お湯に3分つかると成人体型になるという特異体質。最初、名前の初登場を読み飛ばしてて、ルビなしの名前を違う読み方で読んでて気が付かなかったんですが…この天使くん、「大七」っていうんです。…どう読むか、考えて笑って下さい(笑)そして、ツボにはまった方はぜひぜひ御一読を(笑)

私的評価 ☆☆☆☆★
(いやあ、もうこのノリのよさ、尊敬しますわ〜。設定もなにもかもふっとばして、大笑いできちゃうこと請け合いです。)


2000年07月10日(月)   大人の憂鬱

   ショコラノベルズ   姫野百合:作  佐々成美:絵

大人の恋シリーズ第2弾。まさかこんなにたってから続編が出るとはおもいませんでした(^^;)2年近いのかな?<ブランク
サラリーマン同士の恋愛を描いたお話で、いまいち前作を思い出せないまま読んだのですが、定番なお話、という印象が強いですね(^^;)
相手を思い遣ろうとして、相手のためにとお互いに身を引きかけてしまうややこしい2人のお話です。

最終的には、ちゃんと誤解も解け、幸せらぶらぶになるんですが(笑)大人で、マジメであるがゆえの苦悩が、けっこうしっかり描かれていました。展開は定番ですが、その反面非常に安心して読める作品だったなと思います。これで前作をちゃんと読み返してからだったら、また違ったんだろうなあ〜。キャラを思い出すのにヒマがかかったので(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(穏やかな作品が好きな人は、わりとオススメかなあ?前作も合わせて読まれた方が、よりいいと思います。)


2000年07月10日(月)   猫の遊ぶ庭 〜気まぐれ者達の楽園〜

   ショコラノベルズ  かわいゆみこ:作   今市子:絵

京都の大学の古い寮を舞台にしたお話で、シリーズ2冊目になります。家との軋轢をもつ、美人な先輩と、マメな恋人になった後輩と、そしてその周りをとりかこむ、困ったちゃんな先輩方との、一風変わった寮生活が綴られています。

前作よりも、柔らかい色調なイメージがありますね。先輩(受)が安定してるからでしょうか?最初に出てくる「美人のホンモノさん(笑)」の話がめちゃめちゃ笑えて、好きですねえ。…気が付かないよね、確かに外見だけじゃ……(笑)なんだか、ほんわか幸せな気分になった1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(あわせて読んだ方が、より判りやすいと思います。周りのキャラのアクの強さも良く判るかと(笑))


2000年07月10日(月)   欲しいのはDEEP KISS

  ショコラノベルズ  小林蒼:作  かすみ涼和:絵

小説ショコラに掲載された、ゲームデザイナーのお話と、その続編です。…といっても「風が見える瞳のままで」シリーズとは、多分違うはずなんですが、美人なゲームデザイナーは、デバッグをしているバイトの学生につきまとわれます。が、ちゃんと彼には「芸能人」な恋人がいて、でもいつも会える訳ではないんですよね。…攻防戦をくり返した挙げ句に、とんでもない展開になってしまいますが…。

雑誌掲載時にけっこうお気に入りだったお話。芸能人な彼がイイオトコなんだよね〜。ゲームデザイナーの受は、Hシーンになると、すっかりにゃんこちゃんなんですが、ふだんは気が強くてカッコイイし、好きだなあと思います。…が、ちょっかい出してくるバイトの子だけはどーにも許せん(←怒ってどうする私(^^;)

私的評価 ☆☆☆★
(続編が読めて嬉しい〜(^^) 彼がイイ男だけど、受にはなんだかんだいってメロメロなあたりが読んでいて幸せでした(笑))


2000年07月07日(金)   三千世界の鴉を殺し 3

  ウィングス文庫  津守時生:作  藍川さとる:絵

待ちに待ってました(笑)大爆笑な三千世界シリーズ第3弾。3巻でようやく、ルシファの生い立ちについての話が出てきます。いやあ、壮絶な過去を持ってますな……(^^;というか、この両親にして、この子ありって感じなのかな(笑) どうにも我慢ができなくて、先にこのあたりの雑誌を友人に借りて読んでしまったんですが、相当インパクトが強かったですねえ。…ちなみに、このあたり、雑誌掲載分に補足してあるらしいです。(どういう方法でルシファが出来たかっちゅー話(^^;)

いやあ、喪神の碑からのファンは、判ってただろうけど、ショックも大きかったのでは。後発のファンながら、ショックだったし(笑)いやなんじゃなくて、「こう来るか〜!」って感じですね。ここから、どういう風にO2やフリーダが絡んでくるのかが楽しみで、すっかり主人公たちの印象がどこかに行っちゃってたりして(爆) とりあえず、4巻は相当先になりそうですが、SFシーン満載の予定で、それも楽しみです。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(あはは、私がマリリンファンだというのがバレてしまったかしら…(自爆))


2000年07月06日(木)   アフターファイブは恋愛時間

  ラキアノベルズ   葉月宮子:作  羽柴りんた:絵

葉月先生の初ノベルズ。サラリーマンものです。転職してきた、世渡り上手な男と、ガチガチに真面目なエリート課長とのお話…なんですが、いやあ、イラストがどうにも「踊る大捜査線」を彷佛とさせてしまうのは、キャラ設定も似てるからかなあ〜。羽柴さんも、「踊る〜」で本出されてるから、よけい似て見えるんでしょうけど(^^; 美人な受のキャラの髪型が「髪をオールバックになでつけてる」からなあ…(^^;(^^; あんまり似て見えて、話に入りにくかったです。

話自体は、よくあるサラリーマンもの、でした。ちょっと御都合主義な所もありますが、まあ、テンポは良くて面白かったかなあ。ただ、2人が関係を持つあたりが、なんだかなし崩しでもったいない感じです。もうちょっと語らせても良かったような気が…。

私的評価 ☆☆☆
(うむ、もの足りない…ほどではないけど、あんまり残らない作品でした。面白かったんだけどね(^^;イラストのインパクトの方が強かったかな。)


2000年07月06日(木)   可愛いひと。

  ラキアノベルズ  高岡ミズミ:作  御園ざぼん:絵

小説ラキアに掲載されたものがノベルズ化されました。けっこう遊んでる医者の主人公と、元奥さんの弟との関係を描いたお話です。引っ込み思案で、寡黙な義弟を持て余し気味な主人公ですが、だんだんお互いの想いの変化を自覚してきて……。

途中からどんどん義理の弟にメロメロになっていく主人公がナイス(笑)自覚してるのかしてないのか、なんだかノロケを聞かされてる気分です。ちょっと鬼畜が入ってるヒトなので、義弟はいぢめられちゃいますが、SMってほどでもないので、わりと読みやすいかも。掲載作の続編は、なんだかもう、ラストシーンは2人とも開き直っちゃってて、笑えます。割れ鍋に閉じ蓋…(爆)

私的評価 ☆☆☆☆
(小説ラキア掲載時に、けっこう好きだったんですよ。こうしてノベルズで、続編が読めてうれしいです(^^))


2000年07月06日(木)   僕のドアを叩いて

   ラキアノベルズ  神奈木智:作  花吹雪桜子:絵

シェフの父を持ち、父が海外へ赴任したため1人暮らしをしている高校生が、コンビニでおにぎりを万引きしているカッコイイ男と出会い、紆余曲折を経て、なぜか同居することになります。高校生はだんだん男に惹かれていきますが、男は高校生を嫌っているらしくて、邪険に扱われてしまいます。挙げ句の果てには、身体の関係もできてしまいますが…。

最初読んでいて、「ん?神奈木先生には珍しいパターンかな?」とか思ってたんですが、最後まで読んだら、「ああ、やっぱり神奈木先生らしい作品」と思いました。受の健気さや、作品に流れる優しい空気が、いつもどおりだな、と安心。いや、違ってても、いつもどおりでも、楽しく読むのには変わらないんですが。最初の方は、邪険に扱われてしまうため、読むのが辛いかもですが、ハッピーエンドなので、頑張ってエンディングまで読破して下さいね〜。

私的評価 ☆☆☆★
(けっこうどんでん返しが待っています(^^)ドキドキしちゃいました。)


2000年07月04日(火)   弁慶とメロンパン

  パレット文庫  たけうちりうと:作  柴牙忍:絵

連続ですが、これは全くの新作です。(シリーズに…なるのかな?ならないのかな?)ケーキ職人の息子で、ケーキ作りに闘志を燃やす美人な高校生と、彼の作ったお菓子ですっかり彼が好きになってしまった(笑)おおらかで優しい剣道部員くんとのお話です。ケーキにとりつかれてしまっている主人公は、父親との確執が大きな原動力でもあり、壁でもあって、そこで立ち止まってしまうのですが、それをささえ、助けるのが剣道部員くんなんです。

なんだか、とにかく全体に天然ボケな感じがただよっていますが(笑)主人公と父親との歩み寄り、とか、主人公の兄について、とか、すごく「家族のつながり」に関する記述が多いので、響いてくるものが多かったです。イラストがちょっと少女マンガちっくなのがもったいないですが(もっと硬質でもいいような…)笑えて切なくなる、オススメの作品です。

私的評価 ☆☆☆☆
(個人的に、無敵な兄がすっごく好きだ(笑)美人なのに、やるなあ〜(笑))


2000年07月03日(月)   星とボディーガード

  SHYノベルズ  たけうちりうと:作  高星麻子:絵

前作「薔薇とボディガード」でカップルになったジュンとグレイのお話。今回ジュンは、テロリストに狙われている富豪(大財閥の当主ですな)を警護することになり、おまけに登山(マッキンレーとか(^^;))まですることになりますが…。

いや、今回なにがツボって、この「テロリストに狙われてるはずの富豪」がツボでした(笑)おじさんなんだけど、おじさんっぽくなくて、イイ味出してるんですよ〜。ちょびっとジュンを口説いてみたりするんですが、その口説き方も気に入った(笑)前作より大人になったジュンと、前作よりもジュンにベタ惚れなグレイ、そしてこの天然なおぢさんがくわわって、めちゃめちゃ楽しく、かつハラハラしつつ読みました。とっても好きなシリーズなので、こうして続きが読めてとっても嬉しかったです。またぜひ続編を!

私的評価 ☆☆☆☆☆
(騎士シリーズもそうですが、たけうちりうと先生の作品は、根底にあたたかさが流れていて、すごくすごく好きです(^^))


2000年07月01日(土)   やっかいな関係

   リーフノベルズ  由比まき:作  大和名瀬:絵

生徒会長と副会長2人の恋のお話です。イイ加減でちゃらんぽらんな生徒会長と、オコサマな天然ボケの1年生のカップル、生徒会長にいいように使われちゃっているマジメな副会長と、ボケボケな生徒会顧問の先生のカップルが、紆余曲折を乗り越えて、ラブラブになります。

いやあ…まあ、もうパターンといえばパターンなんですが、私はどうもちゃらんぽらんな生徒会長が好みではなくて(^^;)「くわー!こんなやつ投げてやりたいわー!」って感じでした。その分副会長は好感度アップでしたが(笑)定番なラブラブが読みたい人にオススメです。

私的評価 ☆☆★
(天然ボケな受2人も笑えます。とくにオコサマ1年生ナイスボケだ!(笑))


2000年07月01日(土)   ラブスクエア

  リーフノベルズ   崎谷はるひ:作  櫻衣たかみ:絵

崎谷先生のリーフ初ノベルズ。内容は、今まで同人誌で出されていたお話のようです。2編収録されていて、片方は初めてでした(^^)崎谷先生ならではの「めげない受」大活躍って感じの作品です。けっこう特徴的だなと思うんですが、絶対崎谷先生の受けって健気で芯が強いんですよね〜。表題作「ラブスクエア」も、もう1つの方もそうです。

とくにラブスクエアの方は、オチがオチなだけに(笑)なんだか非常にツボにはまってしまって、大お気に入りになってしまいましたです(笑)いやあ、そう来ると思わなかったわ〜(^^;) というわけで、気になる方はぜひどうぞ(笑)ラブラブなので、安心して読んでね(^^)

私的評価 ☆☆☆☆☆
(心理描写が細かくて、私はすごく好き!しっかり読みたい方にオススメします。…そして崎谷先生!ぜひぜひどっちの作品も続きが読みたーい!です(笑))