2001年11月のレビュー

 


2001年11月28日(水)   これが恋じゃないなんて!

   ラピス文庫   峰桐皇:作   すがはら竜:絵

峰桐先生の学園モノのお話です。主人公は元気いっぱいな中学3年生。高校3年の先輩が大好きで大好きで、アプローチしまくった挙げ句「好きだ」と言ってもらえて恋人になったはいいけど、この先輩が奥手で固い性格で、なんとかしてイイ雰囲気にしようといろいろ目論む主人公ですが…。

いやあ、一歩間違えたらショタなんだけど(苦笑)でも読めちゃうのは、やっぱり勢いがあるからでしょうか。テンション高いですが、ちゃんとおさえる部分はおさえていてくれる(気持ちの流れとかですね、キャラの)ので、安心して読めます。脇キャラカップルも、面白いですねえ〜。楽しく読みました。…が、ただ一つだけ(^^; 「山田くん」だけはやめましょうよう(T_T) シリアスなシーンとかでこれはちょっとギャグでしかなくて、ツッコミまくってしまいました…(^^; まあそれもねらいのうちなんでしょうけども、でもなあ(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(山田くんってなに?と思った方、まあ読んでみて下さいませ(笑)ただし、私と同じく「そ、それだけは〜(^^;」と思われる危険性ありですが(笑))


2001年11月28日(水)   サクラ同盟

  シャレード文庫   火崎勇:作   緒田涼歌:絵

雑誌「シャレード」に連載された作品の2回分と、書き下ろしの計3編が収録されています。主人公は、卒業目前の大学生。あるパン屋の新装開店の列をぼんやりみていて、偶然その近くで猫がひき逃げされたのを見てしまいます。主人公より早くそれに気付いて助けに飛び出した男性がいて、主人公は獣医のところへ案内し、飼えない代わりにと治療代の一部と、猫の名前を残し、その場を去りますが…。

雑誌掲載時から読んでいますが、雑誌掲載の分については、なんだかどうも印象に薄い作品だったんですね。なんでかなあと思ってたら、書き下ろしを読んで何となく納得したんですが、主人公も相手も「相手を求める気持ちの強さ」が伝わってきてなかったんですな。まあ、主人公はお相手に流されての関係だったりもするんでしょうがないんですが、相手キャラの方が、惚れたといって迫ってきているはずなのにそうは思えなかったんだなと(^^; 必死になることばかりが気持ちを伝える方法ではもちろんないけど、書き下ろしで余裕のない姿をみて、やっとキャラクターの印象がつかめたようです。

私的評価 ☆☆☆★
(これは、書き下ろしあってこその作品かもしれない…と個人的に思いつつ。彼らのこれからも気になりますねえ…。)


2001年11月27日(火)   バックステージ・トラップ

    キャラ文庫   篁釉以子:作   松本テマリ:絵

篁先生の新作は、書き下ろしで、舞台演劇の世界を描いたお話です。主人公は、ある役者(今は演出家ですが)と鮮烈な出会いをしたおかげで、大人しかった子供時代から一転して役者への道を歩むようになります。その演出家が、日本で公演をすることに決まったことを聞き付けて、主人公は逆恨みとしか思えないような(笑)復讐を企みますが…。

いやあ、なんだかすっごくきらびやか〜な1冊でした(笑)でも、ネタが舞台演劇なので、それが別に過剰には見えなかったし、作品全体のテンポも良かったし、主人公の変貌ぶりもなかなかのモノで、相手キャラと一緒になって翻弄されてしまったです(^^; お約束なラストシーンも、お約束だからこそ好きだなあ(笑)ぜひ、このエンドマークの後が読んでみたいと思う、ドラマティックな作品でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(松本テマリさんの絵も、けっこう華があるので、ハマってますねえ。舞台上のキャラクターなんか、めちゃめちゃいい感じでした(笑))


2001年11月27日(火)   追跡はワイルドに

    キャラ文庫   剛しいら:作   緋色れーいち:絵

雑誌「キャラ」に3年ぐらい前に掲載された作品と、その続編の書き下ろしです。雑誌掲載時はどうやら読み流していたらしく、記憶がなかった(^^;<雑誌掲載作品 主人公は、警察犬養成所を営む一家の息子。愛犬リオは優秀な警察犬の素質を持っているが、1つ欠点があって…。

…うーん、なんだか「はしゃぎ過ぎ」な印象のお話でした。テンションが異様に高いのかな、これは。で、その割に内容がたいしたことなかったり、唐突な展開だったりで、申し訳ないけど読んでいてもあまり魅力を感じない作品でした。多分、キャラクターの心の動きや、実際にする行動が理解できなかったんだと思う。続編も、なんだか怪しい脇キャラが出てきたのに、ただ出てきただけ(^^; に終わってしまってて、勿体なかったですね。

私的評価 ☆☆
(もうちょっとなにかが欲しいと思うのは贅沢でしょうか。あまりに脈絡がなさ過ぎてついて行けませんでした(^^;)


2001年11月27日(火)   チェックメイトから始めよう

    キャラ文庫   春原いずみ:作  椎名咲月:絵

春原先生の久しぶりのキャラ文庫は全編書き下ろしです。1冊の中で、キャラが高校生から一足飛びに社会人へと成長します。主人公は、高校時代生徒会長をこなしていた優等生の鏡のようなタイプ。山奥の寮生活で規律を守らない学生を取り締まる役目もしています。そんな彼が理解不能だと頭を悩ませていた脱走常習犯の同級生がいましたが、大人になってから予期せぬところで主人公はその同級生と再会を果たして…。

すごくすごく、懐かしい!と思う1冊でした。なぜならこの本のもつ空気が、すごくヴァリオノベルズの「吉永&内海シリーズ」に似ているから。この本は受キャラ視点ですし、違う所の方が多いです。内容が同じというわけではもちろんないです。でも印象が凄く似ている気がします。私にとっての春原先生の原点の作品なだけにうれしさ倍増♪お話もテンポよく楽しく読みました。久々に「生理的に受け付けない脇キャラ」も出てこなかったしね(笑)春原先生を試してみようという方、ぜひぜひどうぞ〜。オススメです。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(なんだかとっても和む作品で、楽しかったです〜(^^)めげないワンコな攻キャラがお気に入り〜♪)


2001年11月27日(火)   甘い断罪

    キャラ文庫   鹿住槇:作   不破慎理:絵

雑誌「小説キャラ」に掲載された、高校時代の同級生同士のお話と、その続編書き下ろしです。主人公は、化粧品会社の研究室に勤める純朴な青年。ある日突然、久しぶりに高校時代の友達が訪ねてきます。彼は、自分の周りの人間が危険な目にあっていることを告げ、主人公に変わりがないかを確認します。そんな会話の中で、高校時代にあった出来事を思い出した主人公ですが、それからまもなく、その出来事に大きく関わっている元同級生と再会して…。

話の筋自体はけっこう定番だったりもするし、安直だなあ(^^;という部分もあるんですが、さすが鹿住先生だなあ、飽きないんですよ、全然。多分文章のテンポ(テンションの上り下がりとかね)がいいんだろうなあ〜と思います。雑誌掲載の分も、続編も、とても楽しく読みました。ネタとしては無理矢理な関係というやつで、私が苦手とするものに近いんですが、後から判る真実や、かいま見せる素顔にほだされてしまって(笑)「しょうがないよねえ〜」と思ってしまうんですよね。鹿住先生ならではの作品だったなあと思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(不破先生のイラストもとっても素敵でした♪ こういうシリアスものも大好きなのでどんどん書いて欲しいです(^^))


2001年11月26日(月)   ショコラのくちづけ

    ショコラノベルズ   姫野百合:作  明神翼:絵

約3年前に、雑誌小説ショコラに掲載されたバレンタインネタの学園ものと、その続編書き下ろしです。何度か発売日が延期になりましたが、無事発売になりました。主人公は、モテまくりなかっこいい高校生。前の年のバレンタインデーの時に昼寝をしていた彼に、キスと、和風で不思議なラッピングをしたチョコを残して去って行った人を探すために、付き合って欲しいといって来た女の子に片っ端からキスしては「君じゃない。ゴメン」とお断りをくり返す、タラシな彼ですが…。

懐かしいですね〜(^^)雑誌掲載時も楽しく読んでました。お相手の子(中盤ぐらいまでは謎なのでネタバレはやめときますね)が健気で好きなんですよ。途中にライバルキャラっぽい女の子が出てくるんですが、けっこう口悪いくせに憎めなくて、いいアクセントになってます。突っ込み所はあるんだろうけど、全体的に可愛くて健気な雰囲気が好きですね。姫野先生らしい1冊でした。

私的評価 ☆☆☆★
(主人公がおもいっきり関西弁なんですが、さすがにそこまでは覚えてなかったなあ〜(^^; でも、これもイイ味だしてると思います。)


2001年11月24日(土)   番組はそのままで

   ダリアノベルズ   剛しいら:作  富士山ひょうた:絵

剛先生ひさしぶりのダリアノベルズは、TVのバラエティ番組を支える人たちを描いたお話です。主人公は、いきなり勤めていたデパートが倒産してしまい、職を失ってしまった青年。街を歩いていて、いきなりTVの街頭インタビューを受けるはめになります。その後、偶然大学時代の同窓生と顔を合わせ、自分の状況を話したところ、「就職を紹介してやるよ」と勧誘を受けますが…。

…また紹介文(上の文章ね)に主人公の片割れがでてこなかったな…(^^; すいません、書くのヘタで(^^; いやそれはともかく、久々にテンポよく楽しく読みました。この前に出てたヤクザものとかでは、どうにもヤクザ(しかもインテリ)らしからぬ口調が納得できなくて(^^;面白く思えなかったんですが、その点今回はTV業界ということで、なんとなく何でも有りと思えたんでしょうか、気にならなかったですね。今回は挿し絵がひょうた先生ということで、挿し絵効果も抜群だったかも。突っ込み所はあるけど、でも楽しく読み終えました(^^)

私的評価 ☆☆☆☆
(設定が盛り沢山すぎて消化し切れてないところもありますが、なかなか楽しくてナイスコンビなカップルで、面白かったです。)


2001年11月24日(土)   恋愛は貴族のたしなみ

   SHYノベルズ    遠野春日:作  夢花李:絵

遠野先生の初SHYノベルズ…かな? 時代や世界観は、別に日本というわけではないんですが、キャラ名が日本名だから、まあ明治の鹿鳴館あたりをイメージした感じなんだろうなという貴族モノのお話です。主人公は、海外に長く留学し、久しぶりに帰国して級友の結婚披露宴に参加した、侯爵家の嫡男。その宴席で久しぶりに顔を合わせたのは、名門校時代から心ひそかに想っていた美形の後輩で…。

雰囲気のある、まさにハーレクイン風(笑)な作品ですね。ちょっとネタ的に「GAME OVER」と重なってしまうかなあ(^^;「御曹子2人による受キャラの取り合い」ですから。まあ、今度の恋敵はどっちかっていうと「こっちを選んだ方がいいんじゃ…(^^;」と言いたくなるぐらいイイ人ですが(笑) ここのところずっと、遠野先生の作品は「恋愛の当事者同士が自分の気持ちを言葉で語らない」のが続いてきてるよなあ…と思うのです。これで、ちゃんと中盤の盛り上がり部分で、攻キャラが自分の気持ちを言葉にして言って、判りあえてたら最高に私の趣味の1冊なのですが(^^; それだけに、ちょっと残念な部分もあります。

私的評価 ☆☆☆★
(今、遠野先生の中でのブームなんでしょうかねえ…<好きと言わない関係>でも、もう何冊も出てるし、ちょっとパターン化しちゃってる気がします。)


2001年11月16日(金)   感じやすい傷

   花丸文庫   きたざわ尋子:作  赤坂RAM:絵

だまされたいシリーズかと思いきや、新シリーズ(シリーズなのかどうかは不明ですが(^^;)でした〜。主人公は、大学進学が決まったばかりの可愛い容姿をもつ純粋な少年。昔から大好きだった獣医の叔父の元に下宿させてもらうことに決まっています。そんな彼には1つの悩みがあって…。

もう、犬&猫がめっちゃめちゃ可愛い〜!!!なによりそこに反応してしまった私、イカンですな(^^; 可愛くて純粋な主人公と、素直じゃないし考え過ぎな叔父さんとが、すれ違いあうのがもどかしくてしょうがなかったです。ラストあたりで上手くいってほんとにホッとしました。読者には最初から両思いってわかってるだけに、焦れったい1冊でした。…いや、そこがいいんですけどね。

私的評価 ☆☆☆☆
(一つだけ気になったのが、多分これラスト2枚のイラスト、入れ代わってしまってるんだと思う(^^; 盛り上がる場所のイラストなだけに、ちょっと残念でした。ちゃんと直して下さいね(^^;<編集さん)


2001年11月15日(木)   禁欲的なエロス

  ビーボーイノベルズ  ふゆの仁子:作  あじみね朔生:絵

書き下ろしの表題作と、小説BEaSTに掲載された作品が収録されています。書き下ろしの方が先なので、全然気付かなかったんですが、これ前に出てたノベルズ「エロティック」の番外編(書き下ろし)と、続編(雑誌掲載作)でした。道理でなんだか名前に既視感があったわけだ(^^; 主人公は、接触恐怖症で潔癖性のエリートサラリーマン。ある日上司に呼び出されて、後輩の指導を命じられます。その後輩は、明朗快活な青年で…。

上記のとおり、続編であり番外編であるのですが、番外編を読み終えるまでは全く気付いてなかったので、意味ありげに出てくる脇キャラ(これが本編の主人公の片割れ)にめちゃめちゃ違和感を覚えた鈍感な私(^^;(もっと早く気づけって)わかってから読み返せば、随所にそれらしき内容がちりばめてあって余計に自分の鈍さ加減に苦笑しておりました。神経質な受を大きな気持ちで包み込む攻はなかなか好きかも。番外編の攻キャラは、前作の攻キャラの兄で、受の親友(元恋人?)なのですが、実は私このキャラが一番好きなので、楽しんで読みました。…二度目はとくにね(苦笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(これ、順番逆でもよかった気がするんだけどなあ(^^; いや、あらすじに目を通してない私が悪いのか(^^;)


2001年11月13日(火)   愛がなくちゃね

  ラキアノベルズ   月上ひなこ:作  佐々成美:絵

どうしようかなあと思いつつ、ちょっと挿し絵買い(笑)してしまいました。月上先生の初ラキアノベルズ…かな?人気者で、ちょっとお調子者な高校生が、「今から通った人を落とす」と賭けをしました。そこにタイミング悪く通ったのは、自分の学校のさえない教師で…。

テンポはわりと良かったんですが、なんというか定番なお話だったなーと(苦笑)さえない教師が「実は…だった」というのはもう見え見えでしたしねえ。できたらもう一ひねり欲しかったかなと思います。同じ定番なネタでも、マンネリな感じがするのとそうではないのと、どこに差があるのかなあ〜。

私的評価 ☆☆☆
(なんかもうちょっと、物足りない感じでした…私はね。可愛いラブラブが好きな人なら満足できるかもしれないです。人の好みは難しい〜。)


2001年11月13日(火)   苦いキス 甘いため息

  ラキアノベルズ   今泉まさ子:作   やまねあやの:絵

サラリーマンの作品がけっこう気に入っていたのもあり、読むのを楽しみにしていました。今泉先生の新刊は、年下攻なお話です。主人公は、金持ちの御曹子な高校生。おぼっちゃまな学校に通っていますが、本人は極めて庶民的で、遊びもほどほどだし、趣味は料理で、父親との確執もあったりします。そんな彼が、親友に連れられて入ったのは親友の親戚がやっているという料理店。その親戚に出会ったとたん、まるでマンガの1コマのごとく(笑)一目惚れをしてしまう主人公ですが…。

もー、なにがって作品中に出てくるご飯ネタが美味しそうで美味しそうで、たまりませんでした(笑)こんな店あったら毎日通いそうだ(笑)口が悪くいじっぱりな癖にシャイな年上のヒト(笑)と、それにメロメロになりつつ、自分のできる精一杯のことをやる主人公はなかなか好感がもてます。2人の関係の始まりは、無理矢理だったんですが、でもまあしょうがないか〜(^^;という感じで、納得してしまってたり。随所に和むシーンもあり、楽しく読んだ1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆★
(後書きによると、事故にあって、ケガをなさっていたとのこと。回復を心よりお祈りします。そしてまた私の好みな作品をぜひぜひ読ませて下さい(笑)サラリーマンものの続きでも嬉しいな〜。)


2001年11月10日(土)   LOVE MODE 9

    ビーボーイコミックス    志水ゆき:絵

すっかりコミックス派になってしまいました(^^; LOVE MODEの新刊は、まだ葵一にーちゃん&晴臣(天雪)のお話です。まだ続いてたんだ(^^; 途中でマガビーを買わなくなってしまったので、終わってるとばかり思っておりました(苦笑) 今回は、8巻で誘拐されてしまった葵一を助けるお話と、またもやその続きで攫われてしまった葵一、そしてその犯人でもある天雷とのやりとりを描いたお話です。

いやあ、段々話が大きくなってきましたな(^^; 志水先生御自身も、このお話に相当な思い入れがあったんだろうなあと思います。その分もちろん読みごたえもあるんですが、8巻の内容を再度おさらいしてから読む方が無難かも(^^; 私も合わせて読み返しました。双子の生きざまが似ていないようでいて似ているのが切ないですな。葵一という存在を介して、長年の深い溝がちょっと埋まったのかな。葵一はやっぱり女王さま誘い受け(笑)の葵一でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(随分冊数沢山になってきましたよね。別キャラの話も好きなんですが、そろそろ蒼江&直也とかの話もまた読みたいなあ。)


2001年11月10日(土)   星に願いを

  GENEROUSコミックス    水野透子:絵

ふふふ、楽しみにしてました、水野先生の新刊です〜。主にGENEROUSなどのアンソロジーに掲載されていた作品を集めた短編集です。幼馴染みものが中心かな。小さい時に可愛がってもらったおじさん(…といってもめちゃ若いんだが)と高校生の話とか、昔天使みたいだと思ってた可愛い子との再会とか、いろいろ盛り沢山。でも基本はすべて「らぶらぶ〜♪」です。

私のお気に入りは、どの作品でもちょびっとずつ出てくるちびちびキャラ。大概受の三頭身キャラだったりするんですが、もう、それだけの為に購入しているといっても過言ではないほど、そのラブリーさに腰砕けでございます(笑) 少々Hシーンで水分が飛んでようが、これがあれば平気(おいおい)可愛くて和んでしまいます。ラブリーは苦手を凌駕するらしい(笑)楽しんだ1冊でした。苦手ではない方はぜひともどうぞ。

私的評価 ☆☆☆☆
(ショタだからねえ…(^^; 自分でもなんで水野先生のはオッケーなのか判らないんですよ。あんまり生々しくないからなのかなあ?)


2001年11月10日(土)   西洋骨董洋菓子店 3

   ウイングスコミックス    よしながふみ:絵

フジ月9のテレビドラマになった、大爆笑なシリーズの最新刊です。ドラマ化に伴っての緊急発売だったようで、10月に雑誌掲載された作品までまとめて入ってるのはちょっと凄いかも。個性的な店員の集うケーキ屋「アンティーク」を舞台に繰り広げられる爆笑な(笑)お話です。今回は、段々と各キャラの過去が明らかになっていきますが…。

やっぱりテンポがいいなあ〜と思います。魔性のゲイは相変わらず魔性…ではなく、ちょっと今回はヘタレちっくなところがあって(デパートの宣伝販売のあたりね)だからこそ人間的でいいなあと思います。そしてなによりラストの章!ちーが、あんな過去をもってただなんて〜〜〜(笑) 意外性の勝利と言う感じで、大爆笑してしまいました。大笑いしたあとに、なんだか暖かいような不思議な気分が残った1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(いやあ、すごいですよね、勢い。ドラマも割と好調みたいです(時間的にどうしても見られなくてみてませんが)もっともっと盛り上がったら嬉しいな。)


2001年11月09日(金)   こいきな男ら 5(上下巻)

  ショコラノベルズ   御木宏美:作  如月弘鷹:絵

サイン会も行われました、「こいきな男ら」シリーズ最新刊は、上下巻になっています。京平と進、悟と瑞紀の2カップルの仕事場、デジョンビザーでは、関西の老舗デパート芦屋の東京進出にともない、店鋪のデコレイトを担当することになり、大忙しの日々をすごしますが…。

ここ最近、ちょっと辛い感じだったのもあって覚悟してたんですが、思ったよりもお話として成り立ってたなと思うのは、上下巻だったからかもなあ(^^; 久しぶりに「こいき」らしい世界だった気がします。基本的に京平のカミングアウトに関する話なんで、ちょっと暗めですね。でも、なんだかこの話、2の後ろにつなげてもあんまり違和感ないような気がするんだが(^^; 3、4となんだか話が横道にそれてたからなあ(^^; 3の進と京平はもちろん関係してくるけど、なくても大丈夫かもしれないなあ。とりあえず、やっとなんだかちゃんと恋人という感じになった進と京平におめでとうということで(笑)今回の京平はあんまりおやぢくさくなくてホッとしました(^^;

私的評価 ☆☆☆☆
(あと1つだけ気になったのは、女性を描写する視点。なんか素直に読めないのは、「男からみた女性」の視点なのに「女性からの視点」に思える時があるからかもなあ(^^; ちょっと上手く表現できませんが。無い物ねだりでしょうかねえ(^^;)


2001年11月09日(金)   スイート・フェアリィ・テール

  ショコラノベルズ   春原いずみ:作  かんべあきら:絵

小説ショコラに掲載された、デパートの靴売り場に勤める元気な青年と、その売り場にやってきた天然ボケっぽい美形の青年のお話と、その続編書き下ろしです。デバートの靴売り場は女性が多く、黒一点で頑張っている主人公は、周りの女性に「ハムスターみたい」とからかわれつつも頑張っています。そんな中、所在なげに靴売り場に佇むお客さまがいて、主人公は接客をはじめ、足にあう靴を選びますが…。

雑誌掲載の時も可愛くて和んだ作品でした。続編では、ラブラブになった2人のその後が描かれていて楽しかったです。最初は天然に見えた攻キャラも、だんだんとやりてのおぼっちゃま的なところが出てきて笑えます。最初とのギャップがたまらん。ここ最近の作品の中では、どちらかというとアップテンポな感じの作品で、楽しく読みました。

私的評価 ☆☆☆☆
(春原先生ならでは、の部分も沢山。春原先生らしい、でも元気でかわいらしいお話でした。)


2001年11月09日(金)   恋人はスーツの王様

   アイスノベルズ   篁釉以子:作  史堂櫂:絵

懐かしいですねえ〜。4年程前に発売された「スーツとリボンタイ」の続編です。前作はCDにもなりましたよね。まさかこんなに経ってから続編が出るとは思ってもいなかったので、嬉しいです。主人公は、高校時代の先輩後輩同士で、前作にて紆余曲折を乗り越えて、ラブラブになった会社の同僚です。…というか、学校に限らず、会社でも先輩後輩の間柄か(^^; ラブラブな日々を過ごす二人です。しかしいろんな形の横やりや誤解があって、段々と2人とも気持ちがすれ違っていってしまいますが…。

ほんとに懐かしい〜。前作ではラストになってようやく幸せを掴んだと思ったのに、2冊目でまた試練を受けてる受キャラがちょっと可哀想な気もしたり。この作品、とにかく2人とも意志の疎通を計らなさすぎ!(苦笑) ちょっと聞いたり、言ったりするだけで不安もなくなるのにね。というわけでやきもきしつつ、結局割れ鍋にとじ蓋な(笑)2人なのでした。

私的評価 ☆☆☆★
(攻キャラが、すっかり独占欲丸出しのベタ甘攻になっちゃってて笑えます(笑)前作と合わせてどうぞ。CDもけっこういいですよん。)


2001年11月09日(金)   黒猫ラブラブ注意報★

   アイスノベルズ   加納邑:作  にゃおんたつね:絵

毎度小動物の描写みたさに購入してしまう(笑)加納先生ですが、今回はにゃんこが出てきます。主人公はごく普通の高校生。昔黒猫を拾ったけれど、飼ってやることができなかった…という過去をもっています。そんな彼が道を歩いていると、いきなり黒猫が前を横切っていきました。良くいわれる迷信通り、不幸に見舞われてしまう主人公ですが…。

いわゆる動物が人間に変身する変身モノでございます(笑) 受キャラ黒にゃんこちゃんが可愛いです〜。濡れ場シーンも、にゃんこなだけに、猫の鳴き声になってしまってたりして、思わず笑ってしまいました。もうちょっと年令が高めだとなおよかったんですが(苦笑)幼い感じなだけに、ショタくさかった部分もあり。とにかく天然な受キャラの勢いに登場人物全員があっけにとられてたという感じの1冊。のーてんきというか、面白いキャラですな。近くには寄りたくないが(^^;

私的評価 ☆☆☆
(やっぱり小動物系のお話はいいなあ(苦笑) 今回は攻が普通の人、受が人外のモノでしたが、どっちかというと逆パターンのほうが面白かったかな…?(^^;)


2001年11月09日(金)   ディアスポラ 1

    ウィングス文庫   前田栄:作  金ひかる:絵

現在小説ウィングスで連載されているSFファンタジーもののお話です。今の所まだ「SF」部分はなく、全くのファンタジーと思った方がいいかもですが、一応近未来設定のようです。この世界では、魔法が存在し、魔法使いは精霊と契約を結ぶことで、魔法を使えるようになります。魔法使いの住む街にある日訪れたのはわずか10才の少年。それまでいろいろな魔法使いの街を訪れては次の街へと流れ流れてきました。そんな彼が出会ったのは、美人の青年で…。

最初は、今人気のハリーポッターシリーズとなんとなく被る感じで(主人公が力をもっていること、でも自覚がなく、さらにイジメにあっていること…あたりが(^^;)あまり期待してなかったのですが、中盤あたりからかなり面白く読みました。とくに精霊のキャラクターがいいです。青年ユリウスの守護精霊たちも個性的だし、主人公クワン少年の守護精霊「炎の精霊王」がオバカで(笑)面白かった。とくに炎の精霊王が姿をあらわしてからのほうが、お話もテンポが格段に上がった気がします。今後の展開が楽しみな1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(金先生のイラストがめちゃめちゃハマっててイイです。「炎の精霊王いぢける」のシーンは大のお気に入りになってます(笑))


2001年11月09日(金)   三千世界の鴉を殺し 5

   ウィングス文庫   津守時生:作  古張乃莉:絵

まってました(^^)三千世界の鴉を殺しの新刊は、電脳戦を終えて任務を完了し、PCリングによる頭痛もようやく治まった後の一日を描いています。雑誌掲載された内容を大幅に加筆されているようで、1回分の掲載にもかかわらず、1冊分になっております(笑)無事に検査を終えて病院から出られたルシファをしかりとばそうと呼びつけた司令官ですが、ルシファの口八丁手八丁に思いっきり騙され(苦笑)ニコラルーンの助けもあって、ルシファの思うつぼにはまりまくってくれて…。

なんかもう、可笑しくて可笑しくて、お腹がよじれそうでした〜(^^;テンポの良さもさることながら、加筆部分が例えば昔のネタに被ったりとかもして、喪神の碑から読み返したくなってしまっていたりして(^^;おふざけ、という訳ではなくとにかく楽しい展開に、大満足でした。ひさしぶりに、シリーズ一気読みしてみたいなあ…。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(前作の電脳編も大好きですが、こういうギャグとボケとツッコミの応酬もめちゃめちゃ好きです(笑) あー楽しかった!)


2001年11月07日(水)   キスをどうぞ

   エクリプスロマンス  水壬楓子:作   白砂順:絵

本来は10月発売でしたが、ちょっと発売が遅れました。「お手をどうぞ」の続編にあたります。主人公は「イーズ」グループのイメージモデルとして前作で華々しいデビューを飾った少年。イーズグループのオーナーである恋人の庇護のもと、さらに自分を磨くべく努力をしつつ過ごします。オーナーは忙しい人なので、やはりすれ違いが続き、不安もないとは言えません。そんな中、世話になっているデザイナーの依頼で、ゲームファッションのモデルを引き受けることになった主人公ですが…。

まあ、出来上がったカップルなので、どう波風をたてるかといえば、浮気もしくはどちらかの自信喪失とか誤解、しかないわけで(苦笑)典型的な流れだったかなあとは思います。が、健気に頑張る主人公は可愛かったので帳消し(笑)頑張ればそれだけの結果は出てくるんだよ、ということで、これからも嫉妬深い恋人に悩まされつつ頑張って下さい(笑)<主人公

私的評価 ☆☆☆★
(やっぱりイラストが過剰に華美な感じで気になるなあ(^^; 私は基本的にもうちょっとシンプルな線のほうが好みなんで…。)


2001年11月05日(月)   ラブミースルーザナイト

    クラフトコミックス    紺野けい子:絵

紺野先生のひさしぶりのコミックスは、アンソロジー「CRAFT」に掲載されていた、高校生の時の同級生のお話です。2人は高校生の時に知り合いましたが、その後も親友であり続け、大学を出て就職してからも、数カ月に1度は家を訪れ、手料理(!)を作り、食べるという不思議な関係を保っています。待っている側は親友を好きで、ついでにいうとゲイで(^^;そんな自分を隠して数カ月に1度の逢瀬を心待ちにしていますが…。

いや〜、紺野先生らしい作品ですねえ。段階を追ってだんだんと近付いて行く彼らは、「若いっていいなあ…(笑)」という感じ。ちょっと生々しいシーンもありますが、ようやく思いが通じるあたりは感動です。「2人が良ければそれでいい」というのがテーマっぽいのかなあ(^^; お互いに恋人(セフレ?)がいる状態からでなければもっと好みだったかなと思いつつ。やはり、傷付く相手は少ないのがベストだと思います。

私的評価 ☆☆☆★
(微妙な関係を描くのは上手いなーと思います。お互いが「好き」と思っていて、さらにそれを相手に悟られないよう必死になる姿は、健気でもあるかも。)


2001年11月05日(月)   渦 〜BILLOW〜

  X文庫ホワイトハート   柏枝真郷:作  茶屋町勝呂:絵

ホワイトハートでハマっちゃった既刊シリーズ第2弾です(笑)大方の予想通りではと思いますが(笑)硝子の街からシリーズ最新作は、ただの親友同士からようやく一歩(ほんとに一歩だけ)抜け出した伸行とシドニーですが、今度は伸行が昔に世話になっていた元家政婦さんの女性から依頼を受けた形で高校生の自殺事件をあつかうことになり…。

事件自体はそうトリックがある訳でもないし、ミステリー風味、という感じなんですが、それでも結論に辿り着くまでの心理描写が細かいということもあり、ぐんぐん引き込まれる感じです。伸行は犯人や犯人の周りの人たちと同調してしまうのですが、伸行の目や思考を借りて犯人たちを描写してる…という感じで、より楽しめる感じ。伸行とシドニーの関係も、進展しそうでしないもどかしさがたまりませんね(笑)シドニーの葛藤も、伸行の葛藤も判るだけに、どきどきしてしまいます。焦らないで、2人の歩みでいいからゆっくりと感情と身体を重ねあわせていって欲しいなと思います。読みごたえのある1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(後書きに、テロ事件に関することを書かれていた柏枝先生ですが、サイファの次に気になったのは、私もこの作品の登場人物たちでした。将来にどうなるかはともかく、ツインタワーの無事な姿を、彼らを通してみることができるのは、なんだか慰めでもありました。)


2001年11月05日(月)   嶋子奇談

  X文庫ホワイトハート   椹野道流:作  あかま日砂紀:絵

ふふふ(^^)ひさしぶりの奇談シリーズ新刊は、別名「なんと龍村先生にそんな過去が!」編(なんだそりゃ)でっす。季節はまだまだ夏、溶けそうな暑さにダレてしまっている天本と、相変わらず元気いっぱいな敏生の元へ、龍村先生が「自分の祖母の家へ一緒に行ってみないか?」と誘ってきます。最初は浮かない返事だった天本ですが、敏生に言いくるめられ、同行することになります。しかし、やはり夏の暑さの中にもかかわらず、事件は起こってしまいますが…。

相変わらずな彼らになによりもホッとしつつ、龍村先生の意外な過去と、優しさや強さ、そして天本さんとの強い絆に感動の1冊でした。今回の影の主役はやっぱり龍村先生なんだろうなと思って読んでいました。本来の主役(笑)天本&敏生も、大活躍だったんですが、それより(おい)寄ると触るとラブラブ幸せそうで、なごみますなあ…。しかし、段々と天本氏の我慢の限界水位が低くなってきてるよーな…(笑) 

私的評価 ☆☆☆☆☆
(変わらぬ彼らの強さと優しさにほんとに和んだ1冊でございました。この発売に合わせ、名古屋でサイン会も行われました。盛況だったようで良かったです(^^))


2001年11月02日(金)   はじめてのキスに似ている

    コバルト文庫   麻生玲子:作   桑原祐子:絵

麻生先生の初コバルト文庫は、雑誌に掲載されたモデルの少年のお話のシリーズです。文庫になったのは、雑誌掲載の続きに当たる部分らしいです。主人公は高校生でモデルの少年。実はマネージャーの青年と恋人同士です。そんな主人公は、過去世界的なデザイナーの会社の社長とトラブルを起こしたことがあり、しかしそのトラブルを乗り越えてそのデザイナーのイメージモデルの座を射止めており、今回はその撮影のためにロケに入りますが…。

うーん、面白かったんですが、なんだか説明不足な1冊でもありました。多分これは雑誌掲載の作品が前にあるにも関わらず、いきなりその後の部分が文庫になったからなのではないかと思います。恋人との関係やいきさつもあまり説明がなく、キャラ同士の関係についてもやはり同じく説明不足。編集上の問題なのかな、これは(^^; 文庫より前の話を万人にきちんと読ませてこその作品だったのではと思うのですな。それを読んでると読んでないとでは相当違うと思う。そういう意味で、損な作品かもしれないですね。

私的評価 ☆☆☆
(なんというか唐突すぎるんですな、なにかと(^^; ちゃんとこの「前」のこと、知りたかったなあと思うと残念。)


2001年11月02日(金)   真夏のボヘミヤン それから

    コバルト文庫   秋月こお:作   嘉壱:絵

少年の成長物語という感じの秋月先生のシリーズです。前作にて、恋心を抱いたバックパッカーの青年が自ら身を引く形で離ればなれになってしまったのですが、この作品はその後の、彼を追い掛け、再会を果たすまでのお話です。彼を追い掛けて旅を続ける主人公と弟は、数々の苦難にあいますが…。

少年の成長っぷりは面白いんですが、なんというか風呂敷広げすぎな感じがちょっとするというか(^^; 脈絡が少ないというか(^^; なんかもう一ひねりあったらもっと面白いだろうになあ…と思います。キャラクターが使い古された感じがする…のかなあ(^^; 秋月さんならではの勢いはあるものの、なんとなく空振ってる気がします。

私的評価 ☆☆★
(何が悪い、というわけではないんですけどねえ…。なんかちょっと趣味じゃなかったようです。)


2001年11月01日(木)   混線もようの恋だから

   パレット文庫   真船るのあ:作   明神翼:絵

真船先生の新作は、元気な美少年が主人公のお話です。高校受験直前に、大乱闘をやらかしてしまった主人公は、母親の大反対のせいで、せっかく合格圏内だった近くの公立高校から、毒舌家と優等生の2重人格な兄の通っているお坊ちゃま私立高校へ進路を変更することになりました。こんどは停学などになっては大変と、大人しく過ごす決意をした主人公は、生徒会長であり、遠縁にあたる先輩に気に入られて一緒に昼食をとるようになります。…が、やはり鬱憤は日々たまっていき、とうとうケンカ寸前の状態になってしまいますが…。

真船先生の今と昔の融合という感じがすごくする1冊でした。なぜかというと、主人公は今の作品に多い受けキャラですが、主人公の兄が毒舌辛らつクールキャラ!(しかも受)懐かしくて「ぜ、ぜひ兄の話が読みたい!」と思ってしまいましたです。冷静に考えれば、わりとワンパターンというか、結末は見えてるんですが、なんだかすっかり主人公に同化して、一緒におろおろしちゃった(苦笑) 割と心理描写が丁寧だからかなあ〜。意外に楽しんだ1冊でした。

私的評価 ☆☆☆★
(ここ数冊よりは好みだなと思います(苦笑)主人公の兄のおかげかも?(笑)単純バカな受も好きだけど、やっぱり真船先生らしさはクール受キャラだと思うのでした。)


2001年11月01日(木)   りぼん絵日記

   パレット文庫  五百香ノエル:作   穂波ゆきね:絵

前作の異色が話題になった「りぼん記念日」の続編です。主人公窪田りぼんは女の子…ですが、昔は男の子でした(^^;エニグマと名付けられた突然変異で、染色体が変わってしまうりぼんは、ニンフォマニアでもあって、いろんな男性とHしまくっていますが、心は婚約者を一筋に思っていて…。

「どこまでいくんだろう?(笑)」と思っていたんですが、思ったよりも今回テンションが低かったですねえ。そのままのテンションの方が面白かったような気がするんですが(笑) とりあえず全ての内容がラストのフィアンセとのHに集結していく感じなんですが、その割にはいきなりだったなあ…というか(^^; 前作が破天荒だっただけに、すごく守りに入ってる感じ(笑) 後書きで五百香先生も「エロ書きたい欲求が冷めてる」っぽいことを書かれてましたが、まさにそんな感じでした。

私的評価 ☆☆☆
(うーん、難しいなあ(^^; 嫌いじゃないけど、万人には受け入れがたいでしょうなあ…(^^;)


2001年11月01日(木)   副社長はキスがお上手 3

    リーフノベルズ   水上ルイ:作   円陣闇丸:絵

ジュエリーデザイナーシリーズ番外編の3冊目になります。ガヴァエッリの御曹子であり、副社長、兼デザイナーチーフのアントニオと、彼の恋人で元気者の新人デザイナー森悠太郎とのお話です。今回は、書き下ろしと同人誌にて掲載された作品の再録になります。立派な邸宅で同棲を始めた2人は相変わらずラブラブですが、ある日アントニオの父で、ガヴァエッリの社長が日本に来ることになり、時を同じくして些細なことから悠太郎がスランプに陥ってしまって…。

うん、やっぱり私はこのカップルの方が好きだなあ…なんでだろう(笑)悠太郎の変貌ぶりが好きなのかもしれませんね。いじっぱりだけど、全身でアントニオを好きだと言ってるし、アントニオとのやり取りでも、口説かれたらすぐにおちて(笑)色気全開モードにスイッチオンするんですよ〜(笑)普段が「男の子!」という感じの元気なイメージなだけに、楽しいです。…だんだんちょっとキャラが晶也(本編主人公受(笑))に近付いている気もしないではないのですが(^^; 今のままでいてね、お願い〜(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(キャラ萌えな作品ですな(笑)でも私は番外編の2人の方が好きなんですわ…(笑)好みかとは思いますが、巻数も少ないことですし(笑)試してみてね。)


2001年11月01日(木)   Sleeping Rose

   アイノベルズ   榎田尤利:作   金ひかる:絵

前作にて「中途半端だった」と相当数の方に言わしめた作品(今回の後書き参照)の続編がでました。前作のオムニバス形式とは違って、今度は青を中心に描かれるお話です。前作ででてきた一番お気に入りだった男性がキーマンでもあります。青の生い立ちが明らかになりますが…。

最初に謝っておこう。ごめん!ちょっときついかもしれない(^^;<感想
まず、なによりも「これが「愛を売る」理由?」というのが一番なんだか釈然としなかったです。あれだけ前作で風呂敷広げておいてこれはないでしょう、と思う。申し訳ないが、私には青はやっぱり理解できませんでした。…期待するだけの「なぜ?」の答えは、この本には入っていなかった。それともう1つ、私は高瀬(前作でお気に入りだった人ですね)にはでてきて欲しくなかったなあと思ってたんです。だって高瀬がでてくることで、前作の感動薄れちゃったんだもん(^^; キャラに頼り過ぎている気が凄くしました。また例にもれずいい女がでてきて、問題解決に尽力するけど、榎田さん、女性なしでかけないのかな?ハードボイルドの続編でも同じことを書いてますが、それだけの行動力をもつキャラを、なぜ男性に(できればカップルのどちらかに)設定できないものかと思うのです。美味しいところを脇キャラに持っていかれて、主役の見せ場ないじゃないですか…(^^;

私的評価 ☆☆
(それこそ「榎田テンプレート」って感じですよね。職業やキャラは変われど、大筋ではほとんど変わらない。魚住くんシリーズのみ未読ですが、これもなんだかそういう感じっぽいしなあ…。段々肩透かしになっていってる気がします。)