2001年8月のレビュー

 


2001年08月31日(金)   恋ぞ積もりて 〜ラスト・メッセージ〜

    コバルト文庫   藤堂夏央:作  氷栗優:絵

ラストメッセージシリーズの最新刊は、京都が舞台です。医学部で勉強しつつ、法医学にも関心が高く、法医学の教授に可愛がられている透と、同居人かつ恋人の純也が推理して解きあかす事件のお話です。勉強会のために、同級生である三浦の実家を訪れた透はまたもや奇妙な事件に巻き込まれますが…。

いやあ、もう「トラブル召喚能力がある」と思ってた方がいいよね、この2人は(笑)こんな遠くまできてまだトラブルに巻き込まれるか〜(笑)と思いつつ読んでました。今回は思ったよりもラブラブかな?と思って読んでたんですが…、ラスト近くのお寺でのオチはギャグにしか取れないです…(^^; 内容のシリアスさとのバランスが取れてないような気が(^^; どうも純也がギャグ体質なんだなこれは(笑) 相変わらずの彼らですが、まだまだ続きそうな感じです。

私的評価 ☆☆☆
(今回はそう医学関係のところで気になる場所もなくて読めました。)


2001年08月31日(金)   真夏のボヘミヤン

    コバルト文庫  秋月こお:作   嘉壱:絵

秋月先生のコバルト文庫の新作は、ちょっと潔癖性ぎみな高校生が主人公です。出来が良すぎてアクの強い兄と、不良っぽくて自分の生活を満喫しまくっている弟に挟まれて「イイ子」でいるだけの自分を歯がゆく感じている主人公ですが、ある日自転車の鍵を拾ってもらったのが縁で、全国を歩いて旅しているバックパッカーの青年と知り合いますが…。

うーん、やっぱりどうしてもこういう神経質っぽい主人公は、フジミの悠季とイメージが重なってしまうなあ…(^^; 苦悩や悩み、コンプレックスは判るんだけど、なんというか衝動的すぎて、どうだろう(^^;と思ってしまう所もあり。長い夏休みのほんの最初の部分だけなんですが、逃げただけじゃ解決しないよ〜と、自分の中の大人な部分が囁いております(笑)続編も出るようなので、その辺りの成長を期待したいですね。ところで、「ボヘミヤン」ではなく「ボヘミアン」と思ってたんですが、違うんだろうか(^^;<表記

私的評価 ☆☆☆
(弟がけっこうイイ味だしてます。が、どうやら次の巻は、バックパッカーの青年と、主人公2人の旅になりそうなので、どうなることやら(^^;)


2001年08月29日(水)   明日も休診

    シャレード文庫  きたざわ尋子:作 果桃なばこ:絵

雑誌「シャレード」に掲載された、「歯医者とバイクレースの話」(笑)とその続編書き下ろしです。シャレードからは初の文庫ですね(^^) 主人公は、ちょっと可愛いタイプの容姿の高校生。コンプレックスもあり、男らしくあろうとしています。そんな彼がはまっているのはバイク。本当は禁止されていますが、バイク通学をしていて、学校の近所にある歯医者の敷地に停めさせてもらっています。ある日いつもの通りバイクを取りに行った主人公は、ハンサムな青年に、「そこはうちの敷地だ」とバイクを停めていることをとがめられますが…。

雑誌で読んだ時は、確か前後編だったと思うんですが、そのせいもあってなかなか頭に入りにくかったので、やはり文庫で読んだほうがいいなあと思いました。バイクレースに関しては、きたざわ先生が好きなジャンルということで(笑)中々に力の入った作品になってた感じですね。書き下ろしも主人公が可愛くてよかったです。ただ、全体に急ぎ足な感じがして、それが勿体無かった。これを2冊ぐらいでじっくり読めたらよかったんだけどなあ…(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(好きな感じだから余計に急ぎ足だと勿体ないと思うです。きたざわ先生のお話の流れは好きなので、ぜひこれの続編も希望したいなあ。)


2001年08月29日(水)   プライム・タイム 3

    シャレード文庫   芹生はるか:作  石田育絵:絵

まってた新刊です(笑)雑誌シャレードに掲載されたものに、短編の書き下ろしがついてなんと3冊目!本来のメインストーリーだった「スティールマイハート」シリーズが5冊のはずなんで、同じぐらいなペースですね、この分だと。今回は、人気バンドのボーカリストであるユーリと、梶との浮気を疑い辛い思いをした柏木が、逆にユーリの恋路を助け、日常が戻ってきて…。

次巻からはひょっとしたらシリアスちっくになるかもしれませんねえ。とりあえず今回はまだギャグとしか思えない「恋は盲目状態」続行中で、何度同じパターンをくり返せば気が済むのやらと思いつつ(笑)でもこのワンパターンを楽しんでいる感じもありますね。書き下ろしでは、守銭奴柏木の本領発揮って感じで、一家に一台欲しいかもしれんなあとしみじみ。でもうちに柏木がいたら、きっと「こんなに本買ってどうするんです!」とか吠えられそうでやだわ…(笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(相変わらず、お互いしか見えてないですよねえ(笑)これがこのシリーズの最も笑える部分だと思ってますが(笑)楽しんで読みました。)


2001年08月25日(土)   恋のオプショナル・ツアー

   キャラ文庫   池戸裕子:作   明森びびか:絵

池戸先生の書きおろしです。主人公は、旅行会社に勤める青年。ツアー企画のプランナーをしています。なかなかいいプランがうかばず、苦労しています。そんな彼にとって、高校時代に体験した、あるバックパッカーの青年との出会いが、今も大切な思い出になっています。プランを練るためにネットを検索していた主人公は、その思い出の場所に、会員制ホテルが建っていることをしって…。

なかなかお気に入りな一冊になりました。元気でめげない主人公と、見え見えなのに(笑)正体をなかなか明かさない(笑)会員制ホテルのオーナーが、なかなかナイスコンビでした(^^)頑張る健気な主人公にちょっぴり元気をもらえた気分。割と正統派なラブストーリーかなと思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(やはりキャラ文庫は私の好みに近いらしいとしみじみ思いました。楽しく読めた一冊でした。)


2001年08月25日(土)   マイフェア・ブライド

   キャラ文庫    火崎勇:作   雁川せゆ:絵

火崎先生の書き下ろし新作は、ホテルのパーティ部門に勤めるホテルマンの青年のお話です。主人公は、ゲイなのを隠しているホテルのパーティ部門に勤めるエリートホテルマン。上からの指示で、ブライダルコーディネーターの会社へ出向することになります。その会社は小さいですが、なかなかやり手な経営者のおかげで繁盛しています。主人公は、最初こそびっくりしていたものの、そのやり手な経営者に、段々と心を惹かれていきますが…。

ほとんど攻めキャラ視点なので、どっちかというと受に感情移入しやすい私としては、読み下すのに時間がかかりました(^^; でも読んでみればテンポもよく楽しく読めました。謎とき(?)シーンでは「そうくるか〜(^^;」とびっくり。ちょっと…かなり強引な主人公ですが、まあ割れ鍋にとじ蓋でちょうどいいのかも(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(雁川先生のゴージャスな絵もぴったり。自信たっぷりな主人公が自分の勘違いに気付いた辺りが思わず笑ってしまいました(笑))


2001年08月25日(土)   トライアングル・ゲーム

   キャラ文庫   染井吉乃:作  嶋田尚未:絵

待ってました(^^)/染井先生の新刊は、雑誌キャラに掲載された眼鏡屋さんのお話「フレーム・フレーバー」と、その書き下ろしです。タイトルが書き下ろしの方をとって「トライアングル・ゲーム」に変わっています。主人公は、コンタクト専門の眼科に勤める青年。幼馴染みの青年に延々アタックされつづけていますが、主人公は答える気はありません。そんな彼らの勤める眼科が潰れて、明日閉鎖されるという日に、訪れた患者は天然ちゃんなポワポワ星人(笑)のサラリーマンで…。

シリアスというより、コメディちっくなお話です。雑誌掲載時も笑って楽しみましたが、書き下ろしも笑えました(笑)なにがってゆかりさん(アタックしてる幼馴染みね)が強烈〜(笑)きっと、ゆかりさん、かなり真剣なんだと思うんですよ(笑)でも、圭吾(主人公)が受け入れられないのをよくわかっているから言うだけにとどめて…ないか(笑)今までさんざん邪魔されたからこそ、圭吾にとっての恋人の条件は「ゆかりが勝てない人」なのかなと思ったり。シリアスを期待してた人はちょっと肩透かしかもしれませんが、圭吾とゆかりの言葉のキャッチボールと、力の抜けちゃうヘボギャグ(笑)は笑えます。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(外見で忘れてるかもしれないけど、受キャラ実は年上なんですよね〜。落ち着いてるのも、案外「年上ならではの余裕」だったりしてね(笑))


2001年08月18日(土)   相棒

   SHYノベルズ   剛しいら:作  石田育絵:絵

剛しいら先生の新作は刑事ものです。刑事として配属されたばかりの新米刑事と、コンビになったべテラン刑事とのお話です。2人がコンビを組んで初めて扱った事件は、少年の殺人事件で…。

面白かったのですが、ちょっと盛りだくさんすぎて散漫になってたかなと思います。事件に重点を置いて読むのか、刑事たちの関係に重点を置いて読むのかによって、感想も変わりそうですね。関係を持ってしまう原因が原因だけに、なんだかちょっとなあ(^^; それと、いい大人が悔しいからって「くそー!」って連呼するのはどうかと思うです(苦笑)前の極道シリーズでも同じ台詞でがくっときてしまったので、できたらこういう時の台詞は、押さえ気味にしてほしいなあ〜(^^;

私的評価 ☆☆★
(子供じゃないんだから(笑)<「くそー!」の連呼>もうちょっとなんか…ねえ?(笑))


2001年08月18日(土)   同細胞生物

   CRAFTコミックス    夢花李:絵

夢花李さんの初コミックスです。アンソロジー「CRAFT」に掲載された作品や、書きおろしなどの短編集になっています。表題作は、親友もので、だんだんと距離が縮まっていく2人の日常が描かれています。

好みだから余計なんでしょうけど、私はじつはツボだった1冊でした。物足りないぐらいがちょうどいいかなと(笑)なんだか読んでいて気恥ずかしくなるくらいに、ほのぼのです。とっても感傷的な夕イプの絵ですが、私はそれが魅力かなと思っています。ボーイズラブというには、すこし「ラブ度」は低いけど、夢花さんならではの世界観を楽しんで下さい。

私的評価 ☆☆☆☆★
(夢花先生らしい一冊です。どちらかというと「絵と雰囲気を楽しむ」ためのお話でしょうか(笑))


2001年08月09日(木)   猫じゃないけど

   GUSTコミックス    葛井美鳥:絵

GUSTやジェネラスなどに掲載された作品を集めた短編集です。表題作は、大学生の主人公と、その家に拾われて居候をしている24歳のフリーターとのお話。ちょっとショタっぽい絵なので、24歳にはとても見えませんが(笑)ま、それは愛嬌ということで(笑)

絵がとてもシャープで、可愛くて。けっこう好きなんですよ、葛井先生。アイスとかにも描かれてたころから好みで、コミックスで読めるのがなにより嬉しいですね。ちなみにやはりこの先生のも、「シリアスからギャグにうつるあたりのデフォルメちっくな部分」が好きだったりします。…やっぱりギャグ体質なのか私(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(パロディで、封神演義を描かれてて、それが実は強烈にツボに入っていた私。この方のおかげでその時点での全巻揃えたんだよなあ…(笑))


2001年08月09日(木)   熱病 〜Feverish〜

   drapコミックス    日下孝秋:絵

日下さんの初コミックス。はじめてイラストを見て「可愛いな、好きだなあ」と思ってから丸3年ぐらいたってるかもしれないな(^^; 長いといえば長い道のりでした(笑)お話は、drapに掲載された親友モノのお話と、連載になったモデルとシルバーのデザイナー兼職人のお話と、その続編のようなミニ書き下ろしが収録されています。

お仕事を沢山入れていた時期に、なんだか絵が荒れていて、残念な気持ちでイラストを見ていたので、完成度の高い絵を見ることができてホッとしています。drapはざっと立ち読みしただけで、購入してませんので、新たな気持ちで読めました。シリアスなシーンもいいんだけど、私は実はデフォルメちっくなギャグシーン(?)がけっこう好きで(笑)落とし所がツボなのです(笑)これからも頑張って欲しいですね。

私的評価 ☆☆☆☆
(なんだか表紙や帯のアオリと、内容がかなり違ってますよね(笑)わりとほのぼのアットホーム的なお話なので、そういう作品をこのまれる方にお薦め。)


2001年08月09日(木)   おとぎ話がはじまる

   ショコラノベルズ  葉澄梢子:作  海老原由里:絵

小説ショコラに掲載された結婚紹介所モノのお話と、その続編書き下ろしです。主人公は、姉に強引に申し込まれて、しぶしぶ結婚紹介所主催のパーティに参加した青年。気が進まないながらも参加していた彼は、好みの女性ではなく、なんだか気になる男性と出会いますが…。

「結婚紹介所のパーティ」なんていう、一番男性同士の出会いの少なそうな場所(笑)が舞台なのは面白いですよね。どちらもが結婚なんてものは考えてもいなくて、必然的に惹かれていったという感じで、その辺りがけっこうベタですがラブストーリーって感じ(笑) 続編では、お互いがちょっとだけ信用できなくて、浮気みたいなことをしてみたりとこれまた定番な展開でしたが、まあ楽しめたかなと。でも、あんまりお姉さんが強引すぎてちょっと引きました(^^;

私的評価 ☆☆★
(ここ最近読んでいる本に、「女性が強すぎる」作品が多かったせいか、ちょっと引き気味(^^; 主人公至上主義だからなあ、私…。)


2001年08月09日(木)   恋愛さばいばる

   アイスノベルズ  うえだ真由:作  天禅桃子:絵

小説アイスに3回連載された作品です。主人公は、幼馴染みの可愛い系少年が大好きで、なんとかして落としたいと日頃から苦悩している高校生。が、せっかく2人でいられるはずの通学電車内に邪魔者が乱入(?)して大憤慨。その邪魔者は2人の学校の教師で、敵意も露に睨み付ける主人公に教師が囁いた言葉は…。

最初は攻キャラ(いや、実際に行為はしてませんけど、気分的にね(笑))だった主人公が、すっかり受ちゃんになってしまうお話でした。教師に振り回されてすっかり自分のペースを乱してしまう主人公がなんだか不憫な気もします(^^; どちらかというと、きちんと言葉で示して欲しいタイプなもので、今回はちょっと苦手だったかなあ〜。やっぱり何も言わずに身体の関係を先に結んでしまってはいかんと思うのでした(^^;

私的評価 ☆☆☆
(ま、好みなんですけどね〜(^^; 教師が「好きだ」って言ってもどうも信じられないんだよなあ(^^; なんでだろう…。)


2001年08月09日(木)   ピュア1/2

    ディアプラス文庫  松前侑里:作  あとり硅子:絵

松前先生の新作は、小説ディアプラスに掲載された作品とその続編書き下ろしです。主人公は、超おぼっちゃまな少年。家ではイイ子ですが、実は妻子ある男性と愛人契約をしていたりします。その彼を家庭教師という名目の元に守り、ワガママをきいてあげる存在なのが従兄の青年で…。

心の中に「自分を汚したい」願望を強烈にもっている主人公ですが、従兄の青年に叱って欲しい一心…つまり、心のベクトルは従兄に真直ぐ向かってるんですよね。最初は「?」と思ったけど、読み進めていくうちに、その辺りが段々わかってきて納得。じっくり読めば面白い作品かとは思います。ちょっとワガママ受が好きな人なら大丈夫かな。私は、ちょっと主人公が宇宙人に見えてしまいました…(笑)

私的評価 ☆☆☆
(判らないでもないんだけど、なんでそう行くかな(^^;<主人公>おぼっちゃまだよなあ〜と苦笑いしていたりして。)


2001年08月09日(木)   プリズム

    ディアプラス文庫  篠野碧:作  みずき健:絵

篠野先生とみずき先生のタッグもこれで3シリーズ目。小説ディアプラスに掲載された作品と、その続編書き下ろしです。同級生で幼馴染み同志の2人のお話です。主人公は、クールで優等生で、でもちょっと無器用なところのある美人なクラス委員で、顏もよく、浮名を流しまくっている(笑)主人公の幼馴染みといつもつるんでいます。ある日、幼馴染みが主人公の妹を好きだと言い出して…。

雑誌掲載の時に、さらっと流してたので(^^; あんまり記憶に残ってなくて、逆に新鮮に読みました(笑) 無器用な2人が少しずつ距離を縮めていくのは見ていても可愛いです。…が、やっぱり篠野先生の特徴というか…、女性キャラがちょっとうるさい存在なんですよね(^^; 妹の存在はまだいいんですが、幼馴染みのお相手だったキャラがちょっとなあ(^^; それが一番気になってしまった。強いキャラなのは分かったけど、あんまり話に関わり過ぎててちょっと読みづらかったなあ。

私的評価 ☆☆☆
(根底(かなり底ですが)を流れるのが近親相姦(おい(^^;)なんですが、まあこれは納得できる内容だったのでそう抵抗感はなかったです。)


2001年08月09日(木)   陰陽師葦屋道満 天の巻

     クリスタル文庫  剛しいら:作  水上有里:絵

今注目の「陰陽師」ネタ。ただし稀代の陰陽師安倍清明ではなく、そのライバルとして名を知られた葦屋道満をクローズアップしたお話です。主人公は、若き公達に使える青年。主人の苦しい恋路を応援するため、葦屋道満のもとを訪れた彼は、主人を救うための代償として一夜を共にすごすと約束させられます。それを受け入れた主人公は…。

ストレートに安倍清明にいかないあたり、面白いですね(笑)清明はいろいろ逸話も残っていますが、その分ネタに書く人も多いし、割とキャラクターの像は統一されてます。敵役や悪者として描かれることが多い葦屋道満を、人間味溢れるちょっと不思議なキャラに仕立てているのはなかなか楽しめました。が、2話目で、登場人物の女性が、それまで物言わぬ姫だったはずなのに、直ったからっていきなり男勝りに出仕までしたりするのはちょっと行き過ぎかなあ(^^; 「とりかへばや物語(コバルトで「ざ・ちぇんじ!」ってありましたねえ)」を意識したんでしょうけど、脈絡なさすぎてちょっと残念でした。

私的評価 ☆☆☆★
(盛り沢山すぎなくてもいいと思うんですけどねえ(^^; 続きも出る予定なので、この話がどう決着するのか、楽しみではあります。)


2001年08月01日(水)   不器用なのは愛のせい

    リーフノベルズ  遠野春日:作  蓮川愛:絵

なんだか似たような作品が続きますねえ(^^; 遠野先生の、またもや「好きだと言えない無器用な関係」を描いたお話です。主人公は高校生の生徒会長と副会長の2人。互いを思いあっていますが、お互いに誤解しあっています。犬猿の仲と言われている2人ですが、ある写真がきっかけで、会長は強引に副会長の身体を奪い、その後も関係が続きますが…。

うーん、やっぱり「好きと言えない(言わない)」関係を描いた中では一番「ひそやかな情熱」が好きだなあ(^^; これも、あともう1つ前に出てた作品もなんですが、どうにもとってつけた感じが強くて。好きだと思って素直になれない、でもHはするよ、というのが馴染めないんですよ。嫌いじゃないんだけど、納得できないというか(^^; あと、せっかくラブラブになったのに、後ろに載っているお話は、「一度別れて再会した2人」だったりして(^^; なんだか細切れになっちゃってて盛り上がりにくかったなあ…という物足りない思いが残りました。

私的評価 ☆☆☆★
(私が好きなのは「Hはしなくてもいいから、じっくり2人の気持ちが読める」タイプなのだなと痛感。不器用は、愛だけじゃフォローできないと思うぞ(^^;)