2002年3月のレビュー

 


2002年03月30日土)   ハッピー・タイム

  ラキアノベルズ  高岡ミズミ:作  やまねあやの:絵


延期が続いていた作品ですが、ようやく発売になりました。高岡先生の新刊は、アンソロジー時代の「小説ラキア」にて掲載された作品と、その続編の書き下ろしです。イイ具合に酔っ払ってしまった主人公の青年は、自分の上司へのグチを言いつつ、そばにあった車を蹴ってしまいます。案の定見つかって持ち主のヤクザなおっちゃんにおどされてしまった主人公は、そばにあった消費者金融のビルに連れ込まれ、借金をしろとおどされますが…。

どっちかというと、コメディなんだろうなあ〜。「そんなわけないだろう(笑)」と突っ込みつつも、でもテンポのよさで面白く読み切ることができました。ノーテンキなところのある主人公と、だんだんと罠に追い詰めていくかのように(笑)虎視眈々と主人公を落とそうと狙う相手役とのやりとりが面白くて笑えます(笑)続編の書き下ろしでは、いろいろ事件があり、そのおかげでより絆が深まった感じですね。

私的評価 ☆☆☆★
(まってただけに、無事出てくれてホッとしました(笑)続くのかなあ、これ?続くんだったら、意外性のカップルの方もちょっろっとだけ見てみたいかもしれない…(笑))


2002年03月30日土)   Lovely Stile 3

    ディアプラスコミックス     佐久間智代:絵


雑誌「ディアプラス」に掲載されているホーム&学園コメディです。書き下ろしは飼い猫視点の短編(というかお部屋説明?(笑))がちょびっとあります。主人公は男性か女性か判らないという不思議な母(らしい)遥さんに憧れる少年。父母の育て方がイイのか、かなりの天然な彼は、同級生に嫌われたくないと思うあまりに、相手にお弁当を作ってみたり、キスしてみたりとなんだかいろんなアプローチをしてしまいますが…。

なんだか噛み合ってるんだか噛み合ってないんだか(笑)面白いですよねえ。何がって、これをどう収集付けていくのかが気になってしょうがない(笑)1つ落ち着いたなあと思ったら次の事件がいろいろと出てきて、ほんとに厭きないです。ちなみに今回のラスト、思わず「おおっ?」と思ってしまうシーンでおしまいでした(笑)…いかん、次巻がめちゃめちゃ気になるよう…(苦笑)

私的評価 ☆☆☆★
(雑誌で読んでいるものの、やはり気になるんですよねえ〜。可愛い作品ですが、次の巻への引きが強すぎ(笑))


2002年03月30日土)   好きじゃないけど愛してる 3

     花音コミックス     南野ましろ:絵


3冊目に突入した作品というのは初めてらしいです。花音にのんびりと連載されている、ラブラブバカップルとその甥のスーパー赤ちゃん(笑)とのほのぼのコメディです。ちょっと長めの連載の間に、数ページの短編連載(ナンバリングが3.5とかの半端な分が短編の連載分です)があって、ほとんどが雑誌掲載分にも関わらずしっかりと読んでしまいますねえ。

なちゅらる〜にホモな彼らを周りもなちゅらるに理解していて、しかも小旭(スーパー赤ちゃんのこと)も可愛いし、途中から出てくる犬もめちゃめちゃ可愛くて、ファンシーフェチの血が騒ぎまくってたりして(笑)ましろ先生のお話は、時々シュールだなあと思う時もあるけど、でもそのシュールさを淡々と可愛い絵で書いちゃうから却って魅力なのかなとも思います。和みつつ、バカップルを楽しんでしまった1冊でした(笑)

私的評価 ☆☆☆
(ほんっとに一途にラブラブで、犬だなあ〜と思う。犬と猫のじゃれあいを見ているような気になるのは私だけではないと思う(笑))


2002年03月27日(水)   ムーンリット・ハンティング

   エクリプスロマンス  水壬楓子:作  白砂順:絵


同じく雑誌「小説エクリプス」に掲載された、これはちょっとファンタジーちっくなお話です。主人公は、森の中で鷹を飼って暮らしている鷹匠の少年。ある日彼は森の中の狐用の罠にかかっている立派な狼を見つけます。助けてやった彼ですが、実はその狼というのは、その国の現国王であり、先祖帰りと呼ばれる獣への変身能力をを持つ人物で…。

ファンタジーな世界で、最初は「ん〜?」と悩む展開もあったんですが、馴染んでくれば楽しく読めますね。それから、王さまの大人げない行動とか(笑)笑わせてくれるところもあって、全体に楽しんで読みました。これも、続編が予定されていて、これはすぐに発売予定なので、楽しみにしています。

私的評価 ☆☆☆★
(多少強引なんですが、でもそれでも無理なく話が流れていくので、そうイヤな感じではないです。…いや、私がノープロブレムなんだから大丈夫なんだけどね(笑)<強引な話)


2002年03月27日(水)   優しくせめないで

   エクリプスロマンス  きたざわ尋子:作  永瀬由成:絵


雑誌「小説エクリプス」に掲載された作品とその後の書き下ろし短編です。実はこれ、そのあとも続いて雑誌にされたため、シリーズの1冊目でもあるんですね。主人公は、高校時代陸上をしていたものの、その後陸上も高校もやめてしまった過去をもつ、大学生。とにかく寡黙で人と関わるのを嫌がっている感じがあります。そんな彼にいきなりアプローチをかけてきたのは、高校時代の自分を知っているらしい青年で…。

雑誌掲載時にもしっかり読んでいました。しっかり読み過ぎて、すでに続きを知っているにも関わらず、今回のノベルズの収録はここまでなので(笑)なんだか違和感を感じてしまいました(苦笑)こればっかりはしょうがないよなあ〜。続きがでるということで、却って次への引きがつよい終わり方でもあって、めちゃめちゃ気になっているのでした。早く続きが読みたいよ〜。

私的評価 ☆☆☆
(というわけで、続き物が辛い方は、夏ごろに出るらしい続きも合わせてどうぞ。)


2002年03月27日(水)   恋心の行方

   エクリプスロマンス   魔鬼砂夜花:作  かすみ涼和:絵


雑誌「GUST」に掲載された作品とその続編書き下ろしです。かなり前に発売予定が一度出たのですが、スケジュールの都合などで延期になり、夢花李先生だったイラスト担当が、かすみ先生になりました。主人公は、クールビューティーを通り越して無表情な生徒会長。実は秘かに水泳部のエースの少年を好きなのですが、表情が出ないので片思いをしていることすらばれていません。そんな彼に試練が訪れます。学校側の勝手な言い分によって、部活動の活動費がけずられてしまい、採算のあわない部は廃止するよう経営側から言われて、思い悩む主人公ですが…。

おぼろげながら、掲載時も覚えている気もします。(かなり曖昧だけど)魔鬼先生らしいというか、かなり突飛な設定で(笑)いくら男子高でもその盛り上がりはどうだろう(^^;と思いつつ、でもけっこう読ませる作品でした。ただ、ノベルズのラスト直前のシーンだけは「その展開はやめようや…(^^;」と思ったけど(笑)そこでそういう体育会系ノリに流れるとは思ってなかった…。意外でおかしかったとはいえ、なんとなくうやむやにされた感じも否めないですね。

私的評価 ☆☆☆
(勢いのよさは、魔鬼先生ならでは。どっちかというと「イミテーションウエディング」系な作品です。好みは別れるかもしれないなあ。)


2002年03月27日(水)   最低の恋人

   キャラ文庫   佐々木禎子:作   蓮川愛:絵


学園モノのお話で、適度に遊んできた主人公が、高校進学を目の前にして夜遊びをしていたところ、酔っ払いのオヤジに「いくらだ」と声をかけられ、カッとして暴行を加えてしまい、そんな主人公をとめに入り、助けたのが、近所の中学でうわさになっているタラシな同学年の少年。2人は高校の入学式でなんと再会してしまいますが…。

時々突飛な発想というか(笑)「おいおい(^^;」というシーンもありますが、でも全体にテンポが良くて面白かった気がします。正直な所をいえば、「心に違う人がいながら抱く」とか、そういうのは嫌なんですが(^^; でもまあその「心の中の人」へはプラトニックでしかないんでまだいいかなと。惹かれあっていく2人の様子や、結局のところは若いというか余裕がない(笑)あたりが、楽しめて良かったと思います。

私的評価 ☆☆☆
(テンポがよかったのが一番印象にのこってるかな。佐々木先生の作品の中では一番好きかもしれません。)


2002年03月25日(月)   コーセルテルの竜術士 2

  クリムゾンコミックス    石動あゆま:絵

可愛いモノ好きな私が、秘かに気に入ってる漫画の続編が出ていました〜(^^; 雑誌は見てないもので、とくにコミックスのチェックもしてなくて、出ていることを知らずに本屋で見て吃驚して即購入(笑)ファンタジーなお話で、竜術士とその竜術士が育てる7匹の様々な属性をもつ子竜たちの活躍を描いたお話です。

なんかねえ、めちゃめちゃ可愛いんですよね、子竜ちゃんたちが!おかげで、すっかり子竜ちゃんたちのファンに…(笑)ちなみに私は苦労性なナータが一番好き〜。子竜ちゃんたちのためならいくらでも戦えちゃう竜術士も好きだし、竜術士を慕って、なんでもしようと思う子竜ちゃんたちも健気で、ほのぼのしてしまいます。可愛いものが好きで、ほのぼの和みたい人、ぜひどうぞ。今も雑誌では連載中です。

私的評価 ☆☆☆★
(絵も丸っこくて、和み系な作品なんです。好みは別れるかもしれないけど、ギャグな場面もあって、楽しい作品です。)


2002年03月25日(月)   微熱のカルテ 1

   キャラコミックス  こいでみえこ:作画 春原いずみ:原作

キャラセレクションにて連載されていた、春原先生原作の医者ものマンガが、コミックスになりました。好評なようで、今も第2部という形で連載が再開されています。大病院を舞台にした作品で、主人公はアメリカ留学から戻ってきた一流外科医。空港で荷物を待っていて偶然出会った美人にアプローチをしますが、なんとそれは自分が勤務する病院の麻酔医で…。

さすが原作が春原先生だけあって、すごく医者モノとして完成度が高い漫画だと思います。こいで先生のシャープな絵が似合うというのもあるんですが、クールビューティーなキャラがかっこよくて素敵♪主人公もちょっと遊んでる感じで(笑)タラシ系でいい感じ(おい)でもそのキャラたちが、仕事の顔でちゃんと仕事をこなすあたりが凄くツボでした。同じ医者モノでも、ヘタするとあんまり仕事できなさそうなキャラ多いからなあ…(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(医者モノは、身近に医者がいるだけに、どうしても敏感に反応しがちです。そんな私ですが、かなりオッケーな作品でした(^^)続きも楽しみにしてます。)


2002年03月23日(土)   On Your Mark

   ルチルコレクション   竹美家らら:絵

ルチルアンソロジーにて掲載されていた読み切り作品を集めた短編集です。一番長いのが、表題作にもなった「On Your Mark」ですが、それ以外にもファンタジーちっくなものや、学生ものなどいろいろ集まったコミックスになっています。あらすじをと思ったのですが、どれも好きで、紹介しあぐねてしまうので、今回はあらすじなし(笑)

竹美家先生は、これが2冊目のコミックスです。1冊目が出てからあまり間があいてないのもあり、なんとなく「前のシリーズ(鏡のリーズンシリーズ)の続きかなあ〜」なんて思ってたんですが(笑)どっちかというと、順序が逆でしたな(笑)この短編があってから、シリーズものの掲載だったので。この独特の雰囲気が読みたくてずっとアンソロジーも購入してましたので、こうして読めるのがほんとに嬉しい。あと、タイトルにもなってます「On Your Mark」という言葉も、なぜだかツボにハマっていて好きです。前向きな感じがするのかな。(ちなみに、日本語に直すと「ヨーイ、ドン!」の「ヨーイ」の部分ですね(笑)英文だと「On Your Mark, Get Set , Go!」になる。)

私的評価 ☆☆☆☆★
(別にカップルだからとはいえ、それらしきシーンも少ない(ほとんどない)し、ほのかに匂う程度(笑)ですが、だからこそ「雰囲気で読ませる」作品です。ぜひぜひ、お手にとってみて下さいね。)


2002年03月13日(水)   星の海で抱きしめて

   アクアノベルズ   朝月美姫:作   緒田涼歌:絵

朝月先生も、久々のノベルズですね。朝月先生お得意のちょっとアダルトテイストなお話です。主人公は、女性相手のジゴロを気取る青年。ある日女性と会うためにホテルのラウンジで待っていた主人公は、印象的な美少年と顔をあわせます。その後、情事を楽しんで、ホテルの廊下で再度出会ったのは美少年とその相手らしき男性。気になってそのままエレベーターに乗らずに残った主人公は、少年に声をかけます。少年は自分も男性相手のジゴロだと名乗って…。

アダルトテイストというか、夜のお仕事系なお話の割に、主人公やお相手がそうスレた感じがなくて、意外な理由からお互いに深い心の傷があり、そのトラウマからジゴロという生き方を選んでいて、その辺りけっこう読ませる作品でした。後半はかなりラブラブで、でも段々と人間的に成長し、自分の心の傷を少しずつ癒していっている2人がなんだか可愛く感じました。当て馬キャラが2人ほどいるんですが、若い方はともかく(←あんまり好みじゃなかったらしい)おぢさまキャラの方はイイ男で、包容力もあってかなり好みだったので、続きがあったらぜひこのおぢさまに頑張ってもらって、悪あがきする攻キャラなんかも見てみたいかも(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(受がかなり健気です。その健気さと実はスレてないという意外性とが楽しく読めた部分かもしれないなあ。)


2002年03月13日(水)   温室育ちの恋

   アクアノベルズ   鷺沼やすな:作  蓮川愛:絵

なんと懐かしい(笑)その昔、小説b-Boyで掲載された小説を大幅リライトし、続編を書き下ろしでノベルズ化されました。鷺沼先生としても大変久しぶりの単行本(4〜5年ぶり?)ですが、懐かしい作品でもあったので躊躇なく手にとった作品でした。主人公は、両親の再婚によって、義理の兄と姉ができた美少年系の学生。けっこう冷めたタイプでもあり、実は年上の青年と組んで小説を書いているという一風変わったところがある。ある朝起きてきた主人公に、義理の姉が悩みを打ち明けてくるが、それがまたとんでもないネタで…。

ほんっとに懐かしいなあ。これ、掲載された時のことちゃんと覚えてますよ〜。多分まだ持ってるはず。…そして、その時の作品と大変大きく違うところが(^^; 実はこれ、掲載時と受け攻め逆なんですよね。ヘタに覚えてただけに、最初の雑誌掲載リライト分は違和感があって、馴染むのに時間がかかってしまいました。でも、こうして読めば確かにこのカップリングの方がしっくりきていて、なるほど〜という感じもします。続編もノリノリな感じで(笑)楽しく読みました。

私的評価 ☆☆☆★
(久しぶりの作品ということですが、変わらず淡々とした、でも雰囲気のある作品になっていて、作風って変わらないんだなあ〜と思いました。)


2002年03月13日(水)   恋をしよう

   ラキアノベルズ   谷崎泉:作   蓮川愛:絵

谷崎さんの作品は、君が好きなのさのシリーズを雑誌でぱらぱらと読んでいる程度で、ほとんど目にしたことがないのですが(^^; 挿し絵効果で手に取りました。サラリーマンもののお話で、書き下ろしです。主人公は、無名の国から日本にある本社に異動を命じられた青年。久しぶりに祖国の土を踏み、いろいろと買いそろえようと買い物にいったりして帰宅すると、そこには思いっきりホモの修羅場が展開されてしまっていて…。

うーん、テンポも悪くないし、面白くないわけではないのに、なぜかこう物足りないというか、萌えきらないところが出てきますね。多分ですがシチュエーションがあまりに非現実的なところがあるのと、「おいおい(^^;」と突っ込みを入れまくってしまうヘンな設定が萎えるのかなあと思います。細かい所で「なんでやねん…(^^;」と突っ込みしまくりな1冊でした。リアリティを求めるのか、ファンタジーなのかはっきりしないのが一番辛いな(^^;

私的評価 ☆☆
(面白いんですけどねえ…(^^; 適度なリアリティも欲しいし、かといってあまりにリアルでも辛いし。読者はわがままなもんですな(^^;)


2002年03月13日(水)   診療は時間外

   ラキアノベルズ   坂井朱生:作  かんべあきら:絵

発売が遅れていましたが、ようやく刊行しました(^^)長く待っていたので、なんだか「やっと」という感じです。書き下ろしで、2つのカップルのお話が描かれています。主人公は、今度大学受験を控えている高校生。幼馴染みでもある親友と、その従兄と一緒に3人で親元を離れて共同生活をしています。ある日主人公は、昔自分の家庭教師をしてくれていた歯科医師の青年が自分の住む街へ戻ってきていることを知り、会いたいと思う気持ちをつのらせますが…。

まさか2つのカップルのお話とは思わず読んでいて、得した気分です(笑)主人公の健気さと攻キャラの狡猾さに思わずニヤリ(笑)ここで攻キャラに同調しちゃうとまずいのかしら…(笑) 別カップルの方も前半読んでいてそうだとは思っていたけどやっぱりカップルだったのね〜(^^)と納得。これはこれで、年下攻で、余裕のある受で、でもなんだかとっても和む風景をかもし出す2人でした。どっちかというとより好きなのは2編目のお話かもしれないです。

私的評価 ☆☆☆☆
(人それぞれ愛の形はちがうけど、でもやっぱり独占したい気持ちがあって当たりまえだし、それをすんなり表に出せるのはいいなと思います。)


2002年03月13日(水)   無器用な唇

   ラキアノベルズ   高岡ミズミ:作  石田育絵:絵

雑誌(当時はアンソロジーでしたが)小説ラキアに掲載された表題作と、その続編書き下ろしのお話です。主人公は、普通の高校生。大人しい彼ですが、なぜか恐いとうわさの同級生に目をつけられ、身体の関係を強要されています。そのきっかけとは、他の仲間が手を出そうとしたのをその同級生が助けてくれたことにあり、それからずっと関係を続けていますが…。

雑誌掲載だけでは良く判らなかったあたりの話が、上手く書き下ろしで埋め合わせされてます。結局は最初から惚れてた攻キャラが受を身体からろう絡しようとした…というお話っぽいです。最初はちょっと「無理矢理」だし辛かったんですが、根負けしたかのように攻キャラが自分の想いをぶつけ、受から言葉を引き出してからはなんだか納得して読んでましたね。雑誌掲載の中盤以降からがとく面白かったと思います。書き下ろしも読みたかった埋め合わせ部分がきちんと書かれていて、楽しめました(^^)

私的評価 ☆☆☆★
(これで最初が無理矢理じゃなかったらもっと好みだよなあ…と思いつつ。でも雑誌掲載時もかなり好きだったんですよ、このお話。)


2002年03月11日(月)   GO!GO!はだか天国

   ショコラノベルズ  姫野百合:作  桃山恵:絵

小説ショコラに掲載された、家庭用入浴剤を製造している会社の社員たちを描いた作品と、その続編書き下ろしです。主人公は、白鮮菌(水虫の菌ですね(^^;)に名前を付けて可愛がって培養しているという、かなりの研究おたくな潔癖性の青年。みんなが遠巻きにしているちょっとアブナイ系かと思われる彼が、いきなり配置変えになり、家庭用入浴剤の研究所に異動になります。いやいやながら辞令に従った彼を待ち受けていたのは、ひげ面の熊男で…。

ベタな展開というか…、研究おたくな潔癖性の青年は、ただ人との関わり方をよく知らない純真な青年だったというオチなので、話の内容自体はそうすごく共感できる…というのはないんですが、とりあえず雑誌掲載の分は攻キャラが後半かなりかっこいいのでまあオッケーかなと。書き下ろしの方は、攻キャラ視点よりだったんですが、どうにも受キャラの成長が見られずちょっと不服でした。もうちょっと進化(…進歩?(^^;)しててもいいと思うんだけどなあ…。

私的評価 ☆☆★
(最初の描写が描写なので、一瞬引くかも(苦笑) ドタバタな展開だし、あまりに人なれしてない受キャラはやりすぎ感もないではないです。)


2002年03月09日(金)   よそ見なんて許さない!

   アイスノベルズ   猫柳りう:作  汞りょう:絵

前に読んだのがツボ違いで(^^; どうしようかなあ〜とさんざん迷った挙げ句、イラスト効果で手にとった一冊でした。主人公は、純朴で目立たない…つもりなのに背の高さとボサボサ髪のあまり麗しくない姿をしているせいで悪目立ちしてしまっている高校生。カップルの沢山増える体育祭の後夜祭前に、思いの丈を告白しようと想い人にラブレターを書きますが、間違えて入れてしまったのは隣のクラスの同じ名字をもつ「男子生徒」で、しかも彼は人気者な美人くんで…。

前の経験があったので、ドキドキもので読んでたのですが、これが意外にツボにはまりまして(笑)言わば「情けな攻(しかも奥手)に襲い受」的なお話で、テンポもよく、受の葛藤や攻キャラの成長度も適度で予想外に楽しんで読めました。前も実は「カップリングが逆やろう!」というどんでん返しにあったので、今回も思い描いてたのと反対かな〜と覚悟してたんですが、思った通りのカップリングで、しかもツボな展開で、ほんとに意外な収穫でした。イラストも麗しくて嬉しい〜(^^) 攻キャラの容姿が実はかっこいいんだよ、というのはベタでしたが、汞さんの書くキャラが美しくないわけないと思ってたので(笑)予想の範囲内でした。

私的評価 ☆☆☆☆★
(公然といっている趣味とはまた別のあたりのツボにヒットしたらしいです(笑) ハズレかなと思っていた分期待もしていなかったので、却って楽しく読めたのかもしれないですね。)


2002年03月09日(金)   おまえのワガママだけ聞いてやる

   アイスノベルズ  高月まつり:作  こうじま奈月:絵

高月先生のひさしぶりの新刊は、従兄弟同士のお話です。多分、雑誌掲載されたものではなく書き下ろしだと思うんですが、記憶があまり定かではありません(^^; 雑誌ひっくり返さないと判らない(爆)もし雑誌掲載されていたらごめんなさい(というか書いているうちに段々雑誌で読んだ気がしてきた…(^^;) どちらも母子家庭という家庭の事情もあり、幼い頃から一緒に暮らしてきた従兄弟同士の2人は、家の中のかしましい女性陣(母2人分(笑)と姉2人)にしいたげられつつも、なちゅらるにラブラブ(片方は自覚ないですが(笑))な生活をおくっていますが…。

表題作の恋人としてカップル成立する編と、その後のお話(両方の父親が出てくるお話)が収録されています。両方楽しいんですが、後半は父たちのインパクトが強すぎて主人公たちかすんでます(笑)これは、オヤジが書きたかったのかなあ?と思ったり。なちゅらるにホモで、めちゃめちゃ単純で可愛いキャラクターたちがたまりません。ベタな展開でも、こういう天然ボケっぽいお話好きだなあ〜。

私的評価 ☆☆☆☆
(趣味の問題ですな(笑)同じ天然ボケ系のコメディちっくキャラクターでも、気に入るのと気に入らないのとあるんですが、高月先生のは大体ツボに入ってくれるのでした(笑))


2002年03月08日(金)   先生も春休み

   ウィングス文庫   菅野彰:作  架月弥:絵

小説ウィングスに連載されている、「屋上の暇人ども」の4巻目になります。ちょっと…大分(笑)破天荒な4人の天文部の部員たちと、彼らの巻き起こす、ちょっと切なくも面白く、またとんでもない事件の数々を描いた学園モノのお話です。表題作は、これも雑誌掲載されたもので、天文部の顧問で彼らのお目付役な先生と、同僚の先生とのお話です。言わば別キャラのお話か(^^; 本編の方は、ダレた休みをおくっていた男子生徒3名が、妙なモノ(いきなり汚い海へ入水しようとした野球部員)を拾ってしまったことがきっかけで、なぜか怒濤のスポ根ネタへと発展してしまい…。

いやあ、なんでこう非日常的な雰囲気であるにも関わらず笑えて納得できちゃうんだろうなあ…(笑) いくつかの「ホント」が入っているからかもしれないですが、妙にうそっぽいのと妙にリアルな部分とが絶妙に混在してて(笑)面白いです。表題作の先生のお話は、本編のノーテンキ風な話にくらべると段違いにシリアスで、のほほんとした先生の隠れた裏側を知ってなんだかどきどきしちゃいました(笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(しかし、昔に他社で書いた先生のお話って一体なんだろう?探してみたいのですが見つかるかなあ…(^^;)


2002年03月08日(金)   Close your eyes

   GUSTコミックス    りぎあ・もーりす:絵

雑誌GUSTに掲載された、近未来もののお話です。主人公は、世界の中枢となったシステムを作った学者の息子。ほんわかぽわーんとした雰囲気があるちょっと世間知らず風な学生です。そんな彼が、いきなり怪しいやつに襲われますが、それを救ってくれたのは「警備犬(ガードドッグ)」しかし、そのガードドッグはびっくりすることに人間にも変身して…。

まさに近未来な感じなので、苦手な人は注意を。この方、雰囲気で読ませる作品が多く、この作品も別にボーイズラブでもないし、カップルがあるわけでも全然ないんだけど、雰囲気が良くて思わず買ってしまいました(雑誌で全部読んでたのにね(笑))ちょっとギャグ風にデフォルメされてるシーンなんかも好きで、こうしてコミックスで読めるのが嬉しいですね。

私的評価 ☆☆☆★
(実はかなりハマってるらしいです(笑) 元から好きな絵柄でしたが、さらにハマったのはなぜかオリジナルではなく別ルートからだったり(笑))


2002年03月06日(水)   エスキース

   エクリプスロマンス  水森しずく:作  蔵王大志:絵

楽 かなり前に雑誌掲載され、その後ノベルズ化といわれつつこれも延期になっていたのですが、ようやく発売されました。なんだか分厚くて読みでのある(笑)1冊です。それぞれ雑誌掲載された時の作品(2カップル分)とその続編書き下ろしが収録されています。芸術科を併設している高校を描いた学園もので、主人公は、普通科の生徒会長と芸術科専攻の副会長。最初に顔を合わせた時に思いっきり副会長は失言をしてしまい、それ以降ずっと冷戦状態が続いている生徒会内ですが…。

面白かったですねえ。もう、正直いって雑誌掲載の時のことは覚えてなかったんですが、前の作品のシリーズよりもこっちの方が好きかな。局地的ギャグ(食い倒れとかね(^^;)はどうかなとは思いますが、でもけっこう全体に楽しんで読みました。私は生徒会長&副会長のカップルの方が好きです。物足りないといえば、物足りない部分もありますが、ぜひ一度試してみて下さい。蔵王先生のイラストも素敵です♪

私的評価 ☆☆☆☆
(ただ1つ難をいえば、後書きが見るにたえなかったという話もある(^^; 何がいいたいのか良く判らなかったです。卑屈になりすぎて、却って読者に失礼な気もするのは私の気のせいでしょうか(^^;)


2002年03月06日(水)   でたらめなため息

   エクリプスロマンス  坂井朱生:作  あさとえいり:絵

楽しみに待っていました、久しぶりの坂井先生の新刊です。雑誌「小説エクリプス」に掲載された、坂の上にある学校の妙な美術部のお話と、その続編書き下ろしです。主人公は、普通な高校生。長兄、次兄と共に親元から離れて暮らしています。次兄から遅刻をするなと言い含められていることもあり、必死に坂をのぼる主人公ですが、靴擦れを起こしてしまいろくに歩けません。そんな彼に声をかけてくれ、バンドエイドもくれ、遅刻もなかったことにしてしまったすごい先輩がいて、お礼をいおうとすると、なぜか美術部に入部させられてしまいますが…。

どうにも主人公君が可愛くて仕方がありません(笑)なんというか、語るに落ちてるというか(笑)「そこでいわなきゃいいのにねえ…」と思いつつニヤニヤして読んでおりました(笑)今後もシリーズ化されるのかな?書き下ろしでは新たなキャラも出てきていて、さらに面白くなってきそうです。これ1冊だけでは判らない部分も多いので、続き物ニガテな人は御注意を。そしてぜひともこの先も書いて、ノベルズにして欲しいなあと思っているのでした。

私的評価 ☆☆☆☆
(主人公くんがあんまり自信なさげなのがカワイイやら笑えるやら。そして意外と余裕のないお相手キャラもナイス(笑))


2002年03月05日(火)   クイーンズ・ガード

   X文庫ホワイトハート  駒崎優:作  岩崎美奈子:絵

「足のない獅子」シリーズの作家さんが別シリーズを始められました。ある大きな老舗ホテルを舞台に起きた事件を、解決に導くために作られた組織と、そのメンバーの活躍を描いたお話です。その老舗ホテルでは、万全であるはずのセキュリティを誇る金庫室から、預けたものがなくなるという事件が相次ぎ、その解決のために4人のメンバーが「処理課」として辞令を受けます。しかしその4人のうち2人はすっかり顔見知り、もう1人もどうやら後の2人は繋がりを知っている様子で、ナゾだらけのままスタートしますが…。

ちょっとなぞとき風な所もあるので、ネタバレはしません。ただ、シリーズ化されるだろうということで、却ってちょっと説明不足かなという部分もなきにしもあらず(^^; 事件に関してもちょっとばかり安直かなあーとも思わないでもないんですが、これ以上書くと長くなりすぎちゃうのかな?とも思います。1冊におさめるためにはこのくらいがちょうど良かったのかなと。その分、今回で気になったフォローをぜひとも次巻以降でしてもらえたらなと思います。

私的評価 ☆☆☆★
(まあ、シリーズもの(予定)の1冊目というのは、言わば問題定義部分のみみたいな感じなんで(^^; 次巻以降も含めて、点数書きたいところですが、とりあえずの評価でこんな感じです。)


2002年03月05日(火)   CROW−烏− 

   X文庫ホワイトハート  柏枝真郷:作  茶屋町勝呂:絵

もう10冊目になります、「硝子の街にて」シリーズの最新刊は、
「雨ふって地固まる」編でもあります(笑)刑事であるシドニーと、その幼馴染みで恋人でもあるノブは、概ね仲良く過ごしています。そんな日常にまたもや殺人事件が発生し、偶然発生当時現場近くにいたノブは成りゆき上犯人探しを手伝うことになりますが…。

ふふふ、ようやくここまできたんだなあ〜と感慨深い1冊でもありました。なんと自然に境界線を越えたんだろうと思うと、ちょっと感動。世の中あっという間に好きになってあっという間にカップルとして成立してしますお話が多い中で、シドニーとともに焦らされまくった感じはあるものの、だからこそゆっくりとノブとシドニーの間にある、まだ理解していない部分を徐々に取り除いていったがゆえの、自然に寄り添って行く姿は素敵です。今までで読みたかった巻でしたが、さらにこの後も彼らに注目したくなります。続きがすでに楽しみな、そんな作品でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(ふふふ(^^)やっぱりこのシリーズ大好きかも(笑) 浮かれて幸せなシドニーとノブもぜひ楽しんで下さい(笑))


2002年03月05日(火)   獏夢奇談

   X文庫ホワイトハート  椹野道流:作  あかま日砂紀:絵

大人気奇談シリーズの最新刊は、珍しく旅行中ではなくて家で起こった出来事です。主人公天本と敏生は、無事に仕事を終わらせ、そのお祝にと秋の味覚ふんだんな夕食を作ります。絶妙なタイミングでいろんな人が彼らの家を訪れ、夕食のお相伴にあずかります(笑)が、その中で「獏に夢を喰われた」と相談にやってきた人がいて…。

本編での事件とその解決にからめて、いよいよ天本父の存在がより色濃くなってきましたねえ。なんだか恐いお父さんで、今後どういう風になっていくのかがめちゃめちゃ気になります。事件とその解決についても、息つく暇もなく、怒濤のように展開していき、ほんとうに目がはなせないですね。最後の相談してきた青年の決断はただ調伏して解決してしまうよりもさらに素敵だと思います。奇談らしい、1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(さすがだなと読み終えてしみじみ。読みごたえのある1冊でした。)


2002年03月04日(月)   迷惑だろうと恋は始まる

   オヴィスノベルズ  相良友絵:作   緋色れーいち:絵

前に数作品読んで、まあまあ面白かったし…と手にとった作品です。内容としては、雑誌掲載されたものを焼き直しした作品など、短編がいくつか収録されています。

申し訳ないですが、読めなかった作品としてワースト10に確実に残りそうな感じの1冊でございました(^^; 一人称なんですが、全然文章と思えない文章の羅列と、無駄に元気で言葉の悪いキャラなどに辟易。少々おかしいぐらいなら平気で読みますが、もう目が拒否したみたいになって、全く読めず、頭にも残りませんでした。この先生って、頂点が「そりゃもう、愛でしょう」で、そこから落ちて行くだけって感じになってるような…。

私的評価 ☆
(ここのところで一番低評価かも。真剣な話、「読めなかった」のは初めてに近いです。)


2002年03月04日(月)   胸さわぎのマリオネット

   オヴィスノベルズ  水島忍:作   明神翼:絵

何度も発売予定に上がりながらも延期が続いていました「胸さわぎ」シリーズ最新刊です。今までのシリーズでいくつかカップルが出てきていますが、今回の主人公は生徒会長と大人しい少年のカップル。2人はバイクで移動していて、事故にあってしまいます。病院で少年が目をさましてみると、なぜか生徒会長と恋人同士であった半年間の記憶がきれいさっぱり抜けてしまっていて…。

いやあ、ベタな展開ですなあ(苦笑) 記憶喪失ネタというのは、ほんとに良くあるんですよね。でもまあ、全体にけっこう楽しめたのは、この作品のキャラクターが結構好きだからかなと思います。学校がホモだらけになっているだとか、定番な展開が多いですし、ツッコミ所もけっこうあります(笑)が、キャラクターで読めたという作品。あ、でも後ろに収録されている短編だけはダメだったなあ(^^;これもキャラクターのイメージの問題なんですけどね。彼は受じゃなくて攻キャラでいて欲しかったなあ…(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(いつごろか、正確な日程等はしりませんが、このシリーズ、CDにもなるようです。原作自体は、次の巻で一段落とのこと。…しかし、これだけ待たされたし、次が出るのはいつだろう…)


2002年03月01日(金)   アビヌスは微笑む (下)

   コバルト文庫   藤堂夏央:作   浅見侑:絵

藤堂先生のミステリー仕立てな作品の下巻になります。同人誌で展開されていた作品の焼き直しで、主人公たちのキャラ以外のリライトはほとんどないようです。上巻で起こった殺人事件を解決しようと、走り回る主人公たちですが、また新たな殺人事件が発生します。そして彼らの前に現れたのは…。

うーん、やっぱり元の作品を知っているだけに、ちょっと肩透かしだったなあ(^^; ミステリーで焼き直しを読むのは邪道なのかもしれません(苦笑)結末、知ってるわけだしね。その辺りの変更は全くなかったので、残念だったです。いや、わかっていたことなんですが(^^; 1から読むのなら全く問題はないと思います。私は同人誌の印象が強いのと、同人誌でのキャラクターの方が好みなので、ついつい点数辛くなってしまいますねえ。

私的評価 ☆☆☆
(上下巻で一気に読んだ方が楽しめるかもしれません。とりあえず、同人版は読まれていない方にオススメします。)


2002年03月01日(金)   真夏のボヘミヤン 〜いつまでも〜

   コバルト文庫   秋月こお:作  嘉壱:絵

ふつうな高校生の、一夏の体験を描いたシリーズ「真夏のボヘミヤン」の完結編になります。ある夏に出会った青年と一緒に旅をすることになり、その中でその青年と恋愛をし、紆余曲折を経た主人公ですが、その青年は旅を全うするため先を行き、主人公は家へ戻って再び会える日を待つ日々でした。…しかし、そんな彼にとてつもない試練の日々がやってきて…。

前2巻とは打って変わってかなりきつい内容ですなあ…。イジメにあったり、そんな中でバカ正直な主人公がどんどん心をすり減らして行ったりと、読んでいても重い内容がちらほらありました。そんな中で、主人公を助けるために来てくれた長兄とその同居人がかっこよくていいなあと思いつつ(笑)現実としてこういう話も実際にあってもおかしくないかもなあと(^^;(多少誇張はされてますが(笑))「ここはちょっと…」と思う部分はあれど、それでもなんだか読んでいて「うーん」と思ってしまう作品でした。良い意味でね、もちろん。

私的評価 ☆☆☆
(なんだか不幸のデパートっぽくなってますが、できたら彼がこれからどう立ち直って行くかの方が読みたかったかもなと(苦笑))


2002年03月01日(金)   水上ルイ短編集

   リーフノベルズ   水上ルイ:作  円陣闇丸(表紙イラスト)

今までリーフで多数のノベルズを出されている水上先生の短編集です。こういうのが出ると、「リーフの代表格なんだなあ」と思いますね(笑) 今までリーフノベルズで出された作品の短編が収録されています。半分以上が、リーフィー(FC会誌)や同人誌などに掲載されたもののようですが、書き下ろしもあります。イラストは、それぞれの作品からコラ−ジュ風に載せてあるようで、これもとくに書き下ろされてはいないみたいです。

もともと、あんまり短編には向いてないのかなあと秘かに思ってるんですが(^^; どうしてもパターンが決まってきちゃうんですよねえ。一人称のお話だから余計なのかなあ。いろんな作品が入っているからこそ、その差のなさがバレバレで辛いものがあるなと(^^; あと、エッセイも収録されてたんですが、別にそれはいらないよーな…(^^; あれをなくして少しでも多く書き下ろしを書いてくれた方が良かった気もします。

私的評価 ☆☆☆
(まあ、作品として好きなものもあるので、楽しめることは楽しめたんですが。完璧キャラ萌え作品かもな…(^^;)


2002年03月01日(金)   エクセレント・ラブ

    アイノベルズ   たけうちりうと:作  小路龍流:絵

リボルバーシリーズの第2巻です。バー「リボルバー」のオーナーと、そこにころがりこんだ同居人であり恋人であるDJの青年とのお話です。たらしで有名だったオーナーも、随分落ち着いて、恋人との生活を幸せにすごしていました。そんなある夜、明け方に近いようなそんな時間に、ふと耳をすますときこえてきたのは犬の鳴き声。尋常ではない鳴き声に外に出てみた2人ですが…。

どちらかというと、この巻の方がより今のたけうち先生らしい感じがしますね。前の巻は勢い余ってるようなイメージを持ったんですが、この巻は、家族愛や動物愛など、今のたけうちワールドに出てくる秘かなテーマがきちんと折り込まれています。突飛な内容とふとした日常のシーンとが上手く混在していていいなと思いました。一応これで一段落なのかな?なんだかもっと落ち着いた彼らも読んでみたい気もしますね。

私的評価 ☆☆☆☆
(お話の中で、もう絶版になっていますが、ホワイトハートの作品に出てきたキャラが顔を出してます。なんだか懐かしいですね。2冊まとめてどうぞ。)