2002年4月のレビュー

 


2002年04月27日(土)   番組のその後で!

   ダリアノベルズ   剛しいら:作  富士山ひょうた:絵

剛先生の芸能界モノシリーズの2作目になります。1作目が結構おもしろかったのもあり、どうやら好評だったようで、気がついたら2冊目が出てました(笑)前作にてカップルになった、人気美人アナウンサーと、恋人でADでマネージャーの青年は、同棲生活を楽しみつつ、新しい仕事にも貪欲にチャレンジしています。そんな中、新しい番組で視聴率を競うことになってしまった相手は、スキャンダルなどで競争相手を潰すことで有名な、困ったやつで…。

前作がけっこう楽しめたので、今回迷わず手にとりました。が、やっぱり出来上がったカップルだとちょっと難しいのかなあ…と思いつつ。面白いのは面白いんですが(^^; 内容が事件に集中するでもなく(というか解決方法がどう見ても穴がありすぎてなあ(^^;)かといって2人の関係が大きく変わるようなお話でもない(まあ、現状維持といえばそうかなと)ので、インパクトは前作にくらべると弱いと思います。テンポはいいですが、細かい部分で「おいおい」と突っ込み所があるので、そういうのが気になる人はどうかなあ…。あ、でも剛先生の作品の中ではこのシリーズが一番私は好みです(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(富士山ひょうた先生のイラストがいいんですよ〜(^^)イラスト効果も絶大かもしれません(笑)後書きで言ってたひよこのイラストが一番ウケちゃいました(笑)ひよこって…(^^;)


2002年04月27日(土)   好きって100回言ってみな

   ルビー文庫    菱沢九月:作   金ひかる:絵

発売予定が出てから、めちゃめちゃ楽しみにしていました!前作「天国みたいなキスをして」で出てきた天才パティシェのお話です。…といっても、視点は主に母子家庭で暮らす可愛い高校生なんですが(^^; 主人公が、母親の知り合いのところへ顔を見せにいったところ、有名パティシェの店までお使いを頼まれます。しょうがなく出かけた主人公は、そこでその店のシェフである天才パティシェに捕まり(笑)「食事をしよう」と言われます。実は甘いものが苦手な主人公は「甘いものは嫌いだ」とそのパティシェの前で言ってしまいますが…。

ふふふ、待っていた甲斐がありました〜(^^)前作で美味しいキャラだよなあ〜と思ってた(けど、別に前のカップリングに異論があったわけでは全くない、脇キャラとしてです(笑))ので、今回主人公でちゃんとラブラブ幸せになってる彼が見られたのは嬉しい(笑)…とはいえ、端にらぶらぶなだけではなくて、ちょっと泣けてくるようなシーンもあったり、シリアスな部分もありで、実はかなりまともに私の心の琴線に触れた作品でもありました。ネタバレしたら勿体ないので、ぜひ、読んでみて下さい。雰囲気としてはコメディチックだけど、なにか心に訴えかけるシーンもある、読了後の満足感はしっかりある作品でした(^^)

私的評価 ☆☆☆☆☆
(前作のちょっと強引で間抜け(おい)なパティシェを知ってると、より楽しいかも(笑)金先生のイラストも色っぽくてかっこよくて可愛くて、とってもぴったりです。)


2002年04月27日(土)   ふらちなトライアングル

   ルビー文庫   真船るのあ:作   やしきゆかり:絵

真船先生の作品は、三角関係のお話です。主人公は、父子家庭に育つ、天然で可愛い保護欲を刺激されるタイプの男の子。幼馴染みの同級生がいつもまるで保護者のごとく一緒に居て甘やかされています(笑)(本人にあまり自覚はないですが(笑))同じクラスの学年1の優等生が、なにかとつっかかって来たりしていましたが、実はその優等生の彼の姉と、主人公の父が結婚することになって…。

天然ボケ(笑)な主人公が可愛いというか、あまりにわかってなくてあとの2人が可哀想というか(笑) 展開も時々御都合主義っぽい部分はありましたが、でもテンポがいいから、そんなに気にはなりませんでした。私はどっちかというと優等生のキャラの方が好きなんですが、優等生然としてるところより、無器用で上手く伝えられないあたりの方が好きなんですよねえ…。これってヘタレ攻好きってことなのかしら…(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(真船先生のここ最近の作品傾向そのままですが、三角関係ということで、ちょっと毛色は違うかな?やしき先生のイラストも可愛いです。)


2002年04月27日(土)   遅れてきたタイミング

   ルビー文庫    鹿住槇:作   高永ひなこ:絵

絶対の領分シリーズ完結編は、ロータが主人公のお話の表題作と、文化祭ネタのお話の2編が収録されています。どちらもどこかで読んだことがあるのは、雑誌掲載されてたのかなあ?(^^; ノベルズはすでに手放してしまっているので、確認できませんが、ひょっとしたらノベルズに載ってた作品だったのかもしれません。

全体的に、やはりどうしても時代が昔だなあ…と思うシーンやネタが多くて、思わず苦笑いしたりもしました。王道といえばまさに王道なお話ですよね。もちろん、逆に言えば安心して読めるという話もあって(笑)はずされる心配はないです。私はキャラ萌え作品として読んでるかもしれない。今回できちんと完結してくれたのは、ファンとしてもやはり嬉しいです。

私的評価 ☆☆☆★
(ノベルズの時は中途半端な感じでしたから、ちゃんと決着がついていて、なおかつ想像の余地も残してくれるのは嬉しい。ロータの恋も気になってたしね(笑))


2002年04月27日(土)   その時ハートは盗まれた

   花音コミックス   穂波ゆきね:作画  金丸マキ:原作

全く買うつもりではなかったのに、本屋で見かけてふらふらと手に取ってしまった(笑)コミックスです。…たぶんこれは表紙イラストの可愛さのせい…(笑)花音MAXというアンソロジーに掲載されていた、中世あたりのファンタジーもののシリーズと、同じくアンソロジーに掲載された、アメリカの議員モノのお話、その短編書き下ろしなどが収録されています。主人公は、退屈を持て余している貴族の息子。言わば放蕩息子で(笑)遊びまくっています。そんな彼が泥棒に入られてしまい、なんと怪盗に身体を奪われてしまいます。去り際に許し難い暴言を吐かれた主人公は、悔しさのあまり怪盗の正体をさぐろうとしますが…。

穂波先生の可愛い絵と、ちょっとコメディちっくな原作とが上手く合致した感じですね(^^) ネタとしては「おいおい」とツッコミもしましたが、絵の可愛さで帳消しです(笑)少々の強引なネタでも、楽しんで読むことが出来ました。ハーレクイン風にドラマティックな反面、妙にドライな部分のあるキャラがおかしい(笑)続きも気になります〜。それと、最後に収録されていた議員モノもなかなか楽しかったです。

私的評価 ☆☆☆☆★
(後書きで、原作なしの全くオリジナルの作品はないのかという質問に対しての返事があります。寂しい反面、でも原作付きという形でいいから、これからも読みたいなとも思います。なんだかジレンマ(^^;)


2002年04月27日(土)   誘惑のレッスン

   ラピス文庫   峰桐皇:作   如月弘鷹:絵

峰桐先生の久しぶりの新刊は、如月先生のゴージャスなイラストにぴったりな(笑)御曹子モノのお話です。主人公は、世界に名を轟かせる某企業の御曹子。高校生ですが、帝王教育ということで、いろんな家庭教師にレベルの高い授業を受け、実に自由のない暮らしをしています。おかげでうらやましがられるどころかなんだか同情されたりもしているそんな彼に、新しい家庭教師が派遣されます。その家庭教師はなんと「夜の遊びを教える」のが仕事で…。

ネタに関してだけ言えば、非常に定番というかよくあるパターンなんですが、テンポがやっぱりいいですよね。で、キャラクターに関しても、凄く出来がよくて完璧なキャラ…だけに終わらず、その反面の部分も書かれているため、ワンパターンな展開にならずに済んでいるのかも。ラストあたりの家庭教師の素性が判るシーンでは、「そんなんありかい(^^;」と突っ込みもしましたが(笑)やはり全体に退屈せずに楽しめました。事に及びそうに見えてなかなかそういうシーンにならなかったのも却って好感が持てました。

私的評価 ☆☆☆★
(この2人が担う未来というのもある意味恐い気もしますが(笑)でも、なんだか続きが気になる作品でした。続編でないかなあ〜。)


2002年04月27日(土)   会議は踊る!

   キャラ文庫   徳田央生:作   ほたか乱:絵

雑誌「キャラセレクション」に掲載された、会議等のイベント開催会社を舞台にしたお話と、その続編の書き下ろしです。雑誌掲載は言わば出会い編で、その後のお話が2編分書き下ろしされ、3部構成になっています。主人公は、エリート街道をひた走るイベント会社の課長。信頼している部下がいきなり配置がえになり、その後に来たのは新人でしかも妙に押しが強く、いきなり口説いてくるような奴で…。

雑誌掲載時にも、すごくおもしろく読んだので、楽しみにしていました。こういう「ちゃんと仕事を頑張っていて、そこにポリシーがある」キャラって好きです〜(^^) 人間だから、失敗ももちろんあるし、自分では失敗と思っていなくとも、他人に取っては重大な失敗になってしまったりもします。なんだか仕事という物事に対しての描き方が凄く理想で、主人公たちの恋愛もさることながら、その辺りも非常に読みごたえがありました(笑) 逆に恋愛部分の方が淡々としててちょっと寂しいぐらいかな?(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(妙なところにツボがあるものですよね、ほんと。私はこの作品の「仕事」の部分がめちゃツボでした(笑)こういう所を楽しむことで、主人公たちもより輝いて感じられるのは不思議。)


2002年04月27日(土)   プライム・タイム 4

   シャレード文庫   芹生はるか:作  石田育絵:絵

もう4冊目なんですねえ〜。シリアスストーリー「スティール・マイ・ハート」の番外編としてスタートしたと思ってたんですが、どっちかというとこのシリーズの方が芹生先生も好きなのかな?(笑)なんだかノリが違います(笑) 靫プロダクションに勤める鬼経理(笑)柏木と、副監督の梶との恋愛をからめつつ、靫プロでおこる様々な事件を描いています。今回は、とうとう長年の希望であった「映画製作」に突入して、すっかりみんな仕事モードな感じですが…(笑)

シリアス系なストーリーとはまた別に、どうにもコメディとしか思えない柏木と梶のラブラブっぷりが楽しい作品ですが、今回はどっちかというと靫プロの映画作りの方が気になってしょうがない作品でした(笑)柏木と梶はもうほっといてもラブラブだから(笑) 映画の製作のシーンを読んでいて、ここからスティール・マイ・ハートの事件の伏線が貼られていくんだなあと思うと、思わずもう1度引っぱり出して読み返したくなったりもしました(笑)雑誌掲載ではさらにもっと先まで書かれていて、いろいろと事件も起こっていますが、今後彼らがどう活躍していくのか、楽しみです(^^)

私的評価 ☆☆☆☆
(梶の生真面目さもけっこう好きですが、実は私はちゃらんぽらんに見えてきめる所はきめる靫監督が一番好きかも(笑) スティールシリーズも含めて全般で言うと、篝が一番だけど(笑))


2002年04月25日(木)   おだやかに強い腕

    コバルト文庫   麻生玲子:作   桑原祐子:絵

気がつけばもう3冊目になりました、麻生先生のシリーズです。主人公は現在赤丸急上昇中のモデルである少年。元カリスマモデルであり、現在同じモデル事務所のマネージャーである恋人との時間も大切にしつつ、自然体でモデル業に勤しんでいます。そんな彼に、今度はすごい企画の仕事が舞い込んできます。過去恋人がやったことがある仕事でもあると聞き、プレッシャーを感じて迷いが生じる主人公ですが…。

主人公の一生懸命さが可愛いこのシリーズ、今回はすっかり主人公の成長物語という感じで、恋人同士のいちゃいちゃムードよりもそっちが主流になっています。…が、私にしてみれば、深く考えずにいちゃいちゃしまくっているカップルよりも、こういう気持ちを持って悩む主人公の方がなんぼか読みやすいというか(笑)非常に感情移入もしやすく、楽しく読みました。しかしこのカメラマン、アヤシイよなあ…(笑)耽美編ってなんだ耽美編って(笑)くくく(笑) ぜひその企画が見てみたい(笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(麻生先生だからこそ、安心して読める作品です(^^)まだ続くようですが、また主人公がさらに成長していく姿を、ぜひ読みたいなと思います。)


2002年04月23日(火)   コンパスゲート

    アイス文庫   染井吉乃:作   奥田七緒:絵

染井先生の2冊目のリバイバル版ですね。コンパスゲートは、染井先生ワールドの中でもかなり頻繁に名前が上がる「セルフ」という会社を舞台にした作品です。「花を召しませ」とか「恋愛タイ価」と登場人物や会社が(笑)リンクしていたりします。初版は98年だったので、4年ぶりなのか〜。思わずしみじみしつつ読み返しました(笑)もちろん、内容は変わってませんが、オマケのショートストーリーがあって、前にも表紙イラストに関連した内容だったため、今回イラストが変わったことを受けて、そこだけが少しリライトされているようです。

私はなぜかこの作品の脇キャラである主人公の兄東矢さんが好きで(笑)実際作品を形作るキャラとして、商業誌で活躍しているのはこの作品だけなんですが、ほんとに今だに一押し脇キャラです(笑)この兄バカっぷりがいいのかもしれない…。かといって、彼が主人公の話が読みたいかと言うとそうではないあたり(というか東矢さんはノーマルだと思ってるから(笑))どうやら私にとっては永遠の名脇キャラのようです(笑)今回イラスト変更ということなんですが、最初のアンソロジー掲載は不破慎理先生、ノベルズは金ひかる先生だったので、今回はちょっと違和感が強かったですね(^^; イラストを一新する意味があるのかどうかちょっと謎だよなあ…と思った1冊でもありました。

私的評価 ☆☆☆★
(思い入れの深い作品だけに、イメージも固まっているので(^^; 決して下手ではないんだけど、ちょっと前の方とくらべると辛いかなと思いますねえ…。ゴメンなさい(^^;<イラストの方)


2002年04月19日(金)   情熱のゆくえ

   ゲンキノベルズ  遠野春日:作  円陣闇丸:絵

めちゃめちゃお気に入りになった「ひそやかな情熱」の続編が登場しました。書き下ろしで、1冊目の主人公たちのお話と、脇キャラのカップルのお話の2編が収録されています。前作にてようやくカップルになった遥と佳人ですが、どうしてもぎこちなく、ラブラブという雰囲気からは程遠くて(^^; お互いにもどかしさを感じています。そんな中、出張に出かけた遥がいきなり拉致されてしまい、それを知らされた佳人は気が動転してしまいますが、とにかくなんとかして助けようと行動を起こして…。

いやあ、なんというか…焦れったいです(笑)その焦れったさがめちゃめちゃハマります(笑)ちょっとずつ距離を縮めていくその過程が楽しめて、少々突飛な事件だろうが(笑)その事件のきっかけがどれだけしょうもなかろうがもう全然かまわない(笑)ようやく自分の気持ちを相手に伝えられた2人のこれからがめちゃめちゃ気になるので、ぜひ続編をまた書いていただけたら嬉しいです。脇キャラのお話もよかったのですが、どっちかというとこれナシで主人公たちの話の方がより嬉しかったかもしれない…。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(円陣先生のイラストがまた素敵です。雰囲気があって、すごくいいです(^^) 遠野先生の中でも一押しなシリーズ、ぜひとも読んでみて下さい(^^))


2002年04月19日(金)   奇跡のオブジェ

  ビーボーイノベルズ  水無月さらら:作  円陣闇丸:絵

小説b-Boyに前後編で掲載された、転生モノのファンタジーと、その続編の短編を書き下ろしで収録してあります。主人公は、大学の助教授のおぢさん(笑)仏像が専門で、ある寺に安置されている仏像の優美さに惹かれ、調査をさせて欲しいと通い詰めます。しかし、その仏像には実はさまざまな逸話もあり、歴史もあり。念願かなって調査をさせてもらえることになり、手元においた彼は、奇妙な夢をみますが…。

雑誌掲載時に、なにかとびっくりだった作品でした。(ちょびっとネタバレね(^^;)仏像は人間になるわ、いろいろと変化が起きるわで、突飛だなあと思った覚えがあります。ただ、今回はイラスト効果も絶大だったんでしょうか、路線が途中で変わってしまうこともなく、ちょっとシリアス気味な展開がずっと続くため、非常に好みな作品になっていました。続編も、路線をはずさずに書いて下さっていたので、なんだか和んでいたり。もちろん、突っ込み所はあるし(苦笑)御都合主義だなあ…なんて思う展開ではありますが、でも雰囲気のある作品になっていると思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(なにがって一番オススメしたいのがやっぱりイラスト。攻キャラの変化と、受キャラ(実は坊主頭なのだ(^^;)のスキンヘッドでも美しいイラスト、ぜひどうぞ♪


2002年04月19日(金)   最悪

  ビーボーイノベルズ  ひちわゆか:作  石原理:絵

ひちわ先生の久しぶりのノベルズは、雑誌BEaSTに掲載された表題作「最悪」と、その続編の書き下ろし「悪運」との2本だてになっています。主人公は、総合商社に勤めるやり手の課長職の青年。ある手作り玩具の制作者の元へ、仕事で出かけます。宿泊予定のホテルで偶然出会ったのは、大学時代に付き合っていた元恋人。どうにも傍若無人でわがままな奴で、主人公は自分から出ていって以降3年もの間全く音信不通だった相手との再会にうろたえますが…。

お約束だったり、ワンパターンだったり、それをここまでおもしろくかけるのはやはりひちわ先生ならでは。お約束だからこその面白さがある1冊でした。ドタバタなコメディ風の中に見えかくれする主人公たちの本音がいいですよねえ。濡れ場シーンも、さすがひちわ先生。なんだかどきどきしてしまいます(笑) ジャンクの草薙好きの方ならきっとハマるはず。ぜひ読んでみて欲しいです(^^)

私的評価 ☆☆☆☆★
(石原先生のストイックなような色っぽいようなイラストも素敵。内心「なんとなく草薙×貴之っぽいよなあ…」とか思ってる私はバカかもしれん…)


2002年04月15日(月)   制服の愛人

   リーフノベルズ  鹿住槇:作  かんべあきら:絵

鹿住先生のひさしぶりのリーフノベルズです。主人公は、裕福な家庭に育った青年。冷えきった家庭環境だったため、父が急逝しても何の感慨も覚えず、相続の話をしに来た弁護士にも財産放棄を迷いなく伝えます。そんな彼に弁護士は「実は貴方の弟がいるんだ」と驚く話を伝え、主人公はその弟がどうしても気になり、会いに出かけていきますが…。

ネタ的にはめちゃめちゃアウトなはず(最初は無理矢理だし、意志の疎通はないし)なのに、そう感じないのは攻キャラがなんというか抜けてるのと受キャラが健気だからでしょうか。基本的に鹿住先生の書かれるキャラは好みストライクど真ん中なことが多くて(笑)そのおかげでネタが少々好みからずれていようとも楽しく読めたようです。テーマ等だけでなく、こういう所も読む時には大事だな(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(ちゃんとラブラブモード全開な雰囲気が後半楽しめるのも、楽しく読んだ一因かもですね。最後まで苦手だと辛いけど(笑))


2002年04月15日(月)   スペシャリスト

   リーフノベルズ  ふゆの仁子:作  如月弘鷹:絵

ふゆの先生と如月先生が組んでの新シリーズは、挫折を味わった元オークショニア(オークションの主催側の人ですね)とその彼の裏の仕事を知って、手がかりを求めて仕事の依頼をしにやってきた美青年とのお話です。どうやら続編があるようで、単独でももちろん読めるんですが、いろいろとナゾを残しています(笑)主人公は、元オークショニアの青年。(…という年齢なのかどうかはちと微妙だけど(笑))彼は壊れたモノならなんでも直す仕事をしていますが、実は裏の仕事を持っています。ある日彼の元に訪れたのは美しい青年で、なにやら切羽詰まった様子で仕事を依頼しようとしますが…。

ちょっとネタバレなんですが、記憶喪失モノでもあります。定番なネタにも関わらず、なかなか楽しめたのは、続編に続くなぞの部分が明らかにされていない分、安直にこのネタを使わなかったからかもしれないなあ。記憶喪失になっている間のことを覚えてるか覚えてないかというのによって、印象も変わるようです。実は一番気になっていたあたりはどうやら続編に続いてしまうようなので(^^;楽しみに待ちたいなと思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(続きもの苦手な方は夏を待ちましょう。あと、如月さんの無精髭イラストが絶品(笑)ヒゲがないイラストよりあるイラストの方が好き…(笑))


2002年04月13日(土)   負けずぎらいの口説き方

   アクアノベルズ  森本あき:作  かんべあきら:絵

オークラ出版では初のノベルズになります、森本先生の新刊は、幼馴染みもののお話です。主人公は、元気な高校生。成績もよく可愛いキャラですが、どうしても小学生以来の腐れ縁でもある同級生をライバル視していて、勉強とか運動とか、あらゆるもので勝負を持ちかけては負け続けています。ある日、勝負に勝ったら負けた方はなんでも言うことを聞く、という約束をしてしまった主人公ですが…。

展開としてはかなり定番で(笑)パターンにはまっています。でもどちらかが凄く嫌な思いとか悔しい思いをするわけではなく、ちゃんと2人ともお互いを秘かに思いつつの勝負なので、いやな感じがなくて可愛いです(笑)主人公もけっこうメゲなくて強くて、そこがいいなと思いつつ読んでいました。森本先生のキャラは、こういう元気でメゲないあたりが好きだなあ。

私的評価 ☆☆☆★
(かんべ先生の元気で可愛い感じがよく出てるイラストもぴったりです(^^))


2002年04月11日(木)   月華の森

   アイスノベルズ  池戸裕子:作  佐々成美:絵

小説アイスに掲載された作品と、その続編書き下ろしが収録されています。主人公は製薬会社につとめる線の細い青年。過去に付き合っていた男性に振られて以降、ずっとそばに居てくれた人とようやく付き合う決心をつけます。初めて夜を共にした彼らですが、その後すぐに振られた原因がウソであったことをしり、追求しに昔の恋人の元へ向かう主人公ですが…。

大人な雰囲気の作品ですねえ。もちろん、今の恋人と幸せになるお話なのですが、私は昔の恋人が全然好きになれず(当たり前か(^^;)より今の恋人がよく見えて惚れ惚れしました(笑)池戸先生は、パレット文庫で出しているようなお子さまが元気に頑張る系のお話もいいのですが、こういうしっとりした落ち着いた雰囲気のお話が一番好きかなと思います。続編も、少々突飛な内容だけど、主人公たちどちらもが健気で一生懸命で好感が持てました。

私的評価 ☆☆☆☆
(メンタルな部分をきっちり書いてくれている作品は、ほんとに入り込みやすくて読みやすいなあ…(笑))


2002年04月11日(木)   アイビーにかくれて甘いキス

    ラキアノベルズ  由比まき:作  南かずか:絵

書き下ろしの学園ものノベルズです。シリーズの第1巻目で、今後同じ学園を舞台として続編や別キャラものが発売予定のようです。主人公は新入生として学園にやってきた天然ボケな少年。入学式に代表挨拶をする予定なのに、原稿を忘れ、取りに戻ってそのままボーッとしてしまうようなマイペースさを持っています。そんな彼が憧れているのは生徒会長のかっこいい先輩で…。

いやあ、あらすじ見れば一目瞭然、学園モノの定番中の定番な展開でしたねえ…(笑)ただ、定番なりに安心できるというか、思っている路線を外れないという安心感はあるので、こういうものを読みたい時にぴったりかも。学園総ホモだけど(笑)でも時々はこういう純粋にらぶらぶだけを楽しむのもいいかな…と思いました。

私的評価 ☆☆☆
(シリーズになるそうですが、実はこれから出てきそうなカップルらしきキャラがいて、それが気になっているのでした(笑))


2002年04月10日(水)   接吻修業

    ビーボーイコミックス    紺野けい子:絵

発売されていることにしばらく気がつかず(近くの本屋に並んでなくて(^^;)他の書評サイトさんなどで取り上げられているのを見てはじめて発売を知ったという(笑) 主にB-BOY GOLDに掲載された作品なので、私はほとんどが初めて読むものでした。前後編やシリーズものなどが収録されています。表題作は幼馴染みもので、中学のころに偶然自慰の場面を見てしまった主人公と、その見られた彼とのお話です(笑)彼らは社会人になってもまだ腐れ縁を続けていますが…。

なんというか、人間臭い漫画ですなあ…(笑) なんだか妙にリアルと言うか生々しい描写があって(笑) まあ、だからこそ紺野先生ならではの作品になっている気がします。若いっていいなあ…とか思いながら、盛大にテレつつ読んでおりました。感動もあり、遊び心もありな作品たち、ぜひ読んで欲しいなと思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(口絵のイラストで、キャラが持っている漫画がちゃんと「可愛いひと」と「接吻修業」になっててちょっと楽しい(笑))


2002年04月10日(水)   太陽と月のカタチ

  ショコラノベルズ・ハイパー  五百香ノエル:作 雪舟薫:絵

計らずも2冊続いて五百香先生ですね(^^; 何度も発売が延期になっていましたが、ようやく発売になりました。双子の兄弟の禁忌な関係を描いたお話です。時々視点が入れ代わっていますが、基本的には弟視点になります。裕福な家庭に生まれた彼らですが、母親はなぜか腺病質な兄だけを溺愛し、おかしいぐらいに弟につれなく当たります。そんな親をよそに、双子は仲がよく、2人だけの世界に浸っていますが…。

五百香先生の本領発揮というか(笑)シリアスでどろどろした作品でしたねえ。…でもそれがそう不快でもなく、なんだかどんどん読みながらシンクロしていってしまうのが凄い。昔ショコラノベルズで書かれていたような系統とにてるかな。ここ最近妙にショタちっく(というかロリちっくというか(笑))なコメディ系が多かったのですが、私はどちらかというとこういうのの方が五百香先生らしさが出てる気がします。

私的評価 ☆☆☆
(救いがあるようなないような、ほんとに微妙なラストシーンが印象的でした。続きが気になるけど、…続くのかなあ…?)


2002年04月09日(火)   眠り姫症候群

   クリスタル文庫   ふゆの仁子:作  高橋悠:絵

買ってたのに危うくレビューを忘れるところでした(^^; たしか雑誌掲載された作品だったと思ったんですが、どうにも掲載雑誌が思い出せずすっきりしません(笑)多分JUNEあたりじゃないかなーとは思うのですが(^^; 多分雑誌掲載された作品と、その別キャラのお話で続編風のものが収録されています。幼馴染み同士の関係を描いた作品です。主人公は、社会人ですがとにかく寝起きが悪く、ずっと長い間幼馴染みに起こしてもらっていました。しかしある日恋人と同衾している所に起こしに来て以来、その幼馴染みは起こしてくれなくなって…。

けっこう雑誌掲載時に楽しんだ作品だったので、文庫で読めて嬉しかったです(^^) 続編の分は、「このキャラの話か!」とちょっとびっくり(笑)意外でもあったんですが、続編の方のキャラの印象が随分(いい方に)変わってしまったなあと、読了後しみじみ思いました。ただの続編というわけではなくこういう掘り下げ方もありだなと思います。逆に主人公たちの方がラブラブバカップル化しちゃってますけどね(苦笑)

私的評価 ☆☆☆★
(どうにも雑誌名が思い出せないのがすごくすっきりしない〜(←まだこだわっているらしい)絶対読んでるんだけどなあ。)


2002年04月08日(月)   死神山荘殺人事件

   ディアプラス文庫  五百香ノエル:作 松本花:絵

ミステリー仕立てのシリーズ第3弾になります。主人公たちミステリー作家のまわりで怒る様々な事件を描くシリーズで、今回は芸能界という舞台で繰り広げられる愛憎劇が中心になっています。主人公とその恋人は、ミステリー作家の重鎮と言われる大作家の主催するパーティに招待されますが、そこでとんでもない事件に巻き込まれてしまいます。大作家の使命をうけてしょうがなくナゾ解きを始める彼らですが…。

いやあ、なんだかえげつない事件でしたな(^^; なにがえげつないって、その中で恐喝まがいの内容があるんですが、それがえげつない(^^;たまらんだろうなあ…(^^; で、その割には犯人はわりと簡単にわかってしまったり、そう難しいミステリーでもないので、もの足りないような感じもします。でも段々といいコンビになっていく2人は読んでいても楽しい。もうちょっと気楽な事件だといいのにねえ、同じ巻き込まれるとしても(苦笑)

私的評価 ☆☆☆
(どちらかというと2人の関係よりも事件に重点が置かれているので、余計にもの足りないのかもしれません(^^;)


2002年04月08日(月)   おおいぬ荘の人々 3

   ディアプラス文庫 菅野彰&月夜野亮:共著 南野ましろ:絵

古ぼけた洋館の下宿屋を舞台に繰り広げられるかなりホモ度の高いコメディ風人間模様(笑)なお話です。菅野先生の書いた新キャラのお話(ちょっと長め)が1編と、月夜野先生が書いた今までのキャラと新キャラとの短かめの話が1編、そしてましろ先生のミニミニマンガが収録されています。長めの菅野先生が書かれた方が多分雑誌掲載された…はずなんですがちょっと記憶が曖昧(苦笑)

相変わらずのノリと、そして菅野先生らしいテーマがあって、それがなにより読みごたえがありましたねえ。月夜野先生の作品の方は、シリアスっぽいところがあまりなかったので、安心して読めると言うか、単純にワハハと笑えて、これも楽しかったです。これもまだまだ続く予定のようで楽しみです(^^)

私的評価 ☆☆☆☆
(「幸せ」の定義についてちょっと考えてしまった1冊でもありました。難しいねえ…。)


2002年04月06日(土)   名もなき烏の飛ぶ夜明け

    あすかCL-DXコミックス    如月弘鷹:絵

雑誌「CIEL」に掲載されたファンタジーなお話の1巻が発売になりました。今も連載中なのですが、私は雑誌は買っていないので、これが正真正銘はじめて読むのだったり。地上に降り立った悪魔を捕らえる任務を請け負った天使と、神を信じて自分の身を神に捧げている悪魔との心の通いあいを描いています。

さすが如月先生!という感じ。こういうファンタジーものの派手な絵がぴったりで、見ごたえがあります。キャラクターが想像どおりではなく、天使な容姿を持つキャラが実は悪魔で、悪魔な容姿を持つのは実は天使という、ミスマッチっぽいあたりもかえって効果があるように思います。この連載(表題作)だけでなく、前にCIELに読みきりで掲載された作品もあり、ちょうどその頃は妙に白い(笑)トーンレスな時期だったので、今との対比が楽しめます(笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(ビブロスから出ているコミックスとあわせると、ほんとにその時期その時期の先生のタッチの移り変わりがわかって面白いです。)


2002年04月05日(金)   恋の奇跡を教えてほしい

    オヴィスノベルズ   姫野百合:作  三島一彦:絵

姫野先生の書き下ろし新作は、元気な高校生のお話です。どうやら同人かもしくは商業誌にて別キャラのシリーズがあったようなんですが、残念ながら私は未読でした。元気でちょっとおっちょこちょいでもある主人公は、腰あたりまで届く長髪をしています。ちょっとしたきっかけで、いきなりその髪を金髪に染めた彼は、その染めたことが元でとんでもない勘違いをされ、事件に巻き込まれてしまいますが…。

姫野先生らしい、可愛い感じもするお話でした。結構ハードなシーンもあるんですが、主人公が天然っぽくてコメディちっくになってるので全然そんなハードに見えないという(笑) お相手の職業とかは思った通りの設定だったのでちょっと拍子抜けではありましたが(っつーか別のものだったらいや(^^;)テンポもよく、楽しく読みました。きちんと主人公の気持ちが描かれていたからこそ納得できたんだろうなあ〜。これの別キャラ作品というのが非常に気になっていて、読みたい病が発生中なのでした。

私的評価 ☆☆☆★
(強引そうに見えてもちゃんと優しいお相手キャラもけっこう好みです。)


2002年04月03日(水)   まちがいねえな

   クロスノベルズ   義月粧子:作  高井戸あけみ:絵

義月先生のひさしぶりのノベルズは、スポーツの世界をクローズアップした作品です。主人公は、物静かな反面、自分がゲイであることを自覚し、適度に遊んでいる少年。彼が気になっているのはサッカー部のヒーローな同級生。しかしそのヒーローである少年は、試合中の不幸な事故で、アスリートとしては再起不能になってしまいます。荒れてどんどん生活が乱れていく彼を見てやりきれない気持ちでいた主人公ですが…。

うーん、久々に読むとやっぱり義月先生の作品ってひと味違って好きだなあと思います。今回は義月先生が大好きなスポーツネタということで、筆のノリも違ったのかな?すごく引き込まれていいなあと思うシーンが多かったです。最初に書いたあらすじはは言わば回想シーンで、実際は大人になって再会してからの方が長いんですが、「え?もう終わり?」と思ってしまったぐらい短く感じました。もっともっと読んでいたかったなと思います。挫折を責めず同情せず、ただ献身的にそばにいる主人公が健気で可愛い。これ、続きも読んでみたいなあ〜。

私的評価 ☆☆☆☆
(けっこうキャラクターがドライなのは、義月先生ならではなんですが、でも今回は浮気しないんだよね(笑)浮気がネックだった方はこれをどうぞ。)


2002年04月02日(火)   いじっぱりジュリエット

    パレット文庫   池戸裕子:作  こうじま奈月:絵

元気な少年とその幼馴染みとのお話です。主人公は、元気が取り柄の可愛い少年。いろいろな先祖代々からの因縁があり(笑)お隣の家とはなにかと張り合う関係で、その家には同い年の幼馴染みがいますが、やはりなにかとぶつかりあうケンカ相手です。でもなぜか同じ所でバイトをしていたりと接点が多い彼らですが…。

最初はかなり雑多な印象で、読みにくかったんですが、中盤以降からはテンポもよく楽しく読めました。最初の方はどうしても幼馴染みくんとの距離が測れなかった感じでしたね、読んでても。一緒にいる描写があまりないし、主人公も怒ってばっかりで(苦笑)中盤以降、一緒に行動するようになって、ケンカ相手になる前のきっかけのシーンを回想して初めて「ああ、そうだったのか」と2人の気持ちに納得。2度目はすんなり読めました(笑)

私的評価 ☆☆★
(元気で可愛い系なキャラなので、こうじま先生の絵がまさにぴったり(笑)最後のオチが意外といえば意外でした。)


2002年04月01日(月)   ハッカーたちの甘い休日

    リーフノベルズ   水上ルイ:作  杜山まこ:絵

ハッカーシリーズの短編集風な1冊です。2つのカップルがシリーズ内にいるので、その2カップルの風景や、ちょっと季節外れですがクリスマスのパーティでのお話などのショートストーリーが掲載されています。ショートストーリー中心ということは、つまりらぶらぶいちゃいちゃ一辺倒(笑)このシリーズも基本的に私にとってはキャラ萌え系なので(笑)楽しくは読みましたが、シリーズ通して読んでないと判らないだろうなあと思います。

私はどっちかというと本来のカップルより脇キャラカップルのほうが好きで、もう1つのジュエリーデザイナーシリーズでもそうなんですよね。なんでかなあーと思ってたんですが、どうやら私はいじっぱり受が好きなんだなと(笑)いじっぱりな受が意地をはりつつ陥落しちゃうのがいいらしい…。…我ながらマニアックな…(自爆)

私的評価 ☆☆☆★
(時々物足りないし、テンプレート的ではあるけど、そう落胆するような作品でもないんですよね。どうも自分の中での位置を確定しにくい(笑))


2002年04月01日(月)   意地悪しないで

    リーフノベルズ   森本あき:作  木南達哉:絵

ちょっとブランクがありましたが、森本先生の新刊です。主人公は幼馴染みでお隣同士の2人。主人公は、レストランに勤める料理人見習い。同い年で幼馴染みでお隣に住む親友は、どうにも反抗できない相手です。ある日、主人公は自分がストーカー被害にあっているかもしれないと親友に相談しますが、親友はなんとストーカーに直談判なんかしてしまって、挙げ句の果てに「オレと付き合ってると思わせたらいいんだ」ととんでもない提案をしてきますが…。

うーん…。ネタバレになってしまいますが、今までにもあったとはいえ、妙に「攻が思いあまって受を騙してモノにする」というあたりがひっかかって、あまり楽しめなかったなあ…。気持ちは判らないでもないですが、そこまで思いっきり騙さなくてもいいじゃん…(苦笑) またそれを抵抗全くしない受もどうだろう…(^^; 今までのは、お互いが想いあっている感じがあったからまだマシだったのかなあ。今回のは攻キャラがなんでそういう姑息な行動に出るのかイマイチ不明で、だから余計に納得できなかったようです。

私的評価 ☆☆
(ページをめくればたけなわシーン(笑)という感じでした(^^; 濡れ場の回数もっと減らしてもいいから、もうちょっと攻キャラのいいところを読みたかったなあ…)


2002年04月01日(月)   ボーイズ・ラヴ☆

    リーフノベルズ   日向唯稀:作  桃季さえ:絵

マイフェアボーイシリーズの3巻目になります。自分に自信の持てなかった主人公の高校生と、容姿をとびきりに変身させて自信を持たせてくれたマジシャン(笑)な美容師のお相手とのお話の、今回は受キャラ成長編ですね。主人公が「可愛い可愛いと守られる存在」から、「自分からなにかしたい、なにかしよう」と思えるようになるまでを描いてます。…というわけでなんだかちょっとラブラブ度は低いですねえ。ちなみに短編で主人公の兄のお話も収録されています。

「今どきそんな設定あるかい!」と大いにツッコミを入れつつ読んでいたんですが、でもやっぱりふとした一文が琴線に触れるんだよなあ〜。今まで読んでいる日向先生の作品たちも同じなんですが、妙にツボにハマる部分があって、だからいつも手にとっている気がします。どれだけ作品が破天荒であっても、ストンと心に落ちてくる一言があれば、読んでよかったなと思えるのが不思議なんですが(笑)そういう一文があれば(それがほんとにたった一言でも)読者は満足なのかもしれないなあ。

私的評価 ☆☆☆
(お兄ちゃんの話もベタだなあと思いながら読みました。できたら初めて編も読んでみたいのだけど…、商業誌じゃダメかなあ?


2002年04月01日(月)   プライベート・レッスン

     アイノベルズ   ふゆの仁子:作   秋月千璃:絵

ふゆの先生の新刊は、年の差カップルなお話です。主人公は、普通の高校生。小さい頃に10歳上の幼馴染みの涙を見て以来ずっと、その幼馴染みの世話をしなければならないような使命感をもち、天然ボケタイプなその幼馴染みの世話を今もやき続けています。ある日いきなりその幼馴染みが独立すると聞かされ驚く主人公ですが、さらに驚くことになぜかその独立の条件が主人公との同居だったりして…。

最初こそ、どちらが受でどちらが攻なのかを計りかねていたのですが、読み進めていくうちに主人公の健気な感じや、幼馴染みのボケっぷりと成長ぶりが楽しくなってきて(笑)思ったよりもかなり楽しんで読めた1冊でした。そういうシーンが出てくるまで判断しにくかったんですが、蓋を開けてみれば確かに最初からこのカップリングだったんだなあと(笑) 意外性がいい風に動いた作品という感じでした。

私的評価 ☆☆☆★
(ちょっとマイフェアレディの逆バージョン風でもあって、楽しく読みました。ふゆの先生特有の説明っぽいところが少なかったというのもあるのかな?(笑))