2003年3月のレビュー

 


2003年03月29日(土)   摩天楼に抱かれて

  ビーボーイノベルズ   遠野春日:作  円陣闇丸:絵

本当は4月上旬で広告に出ていたんですが、ずいぶん早く手に入りました。…いや、ほんとは3月分の発売なんでこれでも遅れたんでしょうけど…。ホテルを舞台にしたお話です。主人公はアメリカ国籍の青年実業家。新宿にある某有名ホテルのエグゼクティブスイートに宿泊しています。そのホテルでルームサービス係として働いているホテルマンの青年と、ルームサービスがきっかけで知りあいますが…。

なんだかゴージャスです(笑)…ですが、あまり嫌みがなくていい雰囲気で、読んでいてもほのぼの加減に和みます(笑)途中である事件がおこり、巻き込まれてしまいますが、その事件のあたりはちょっとご都合主義っぽいところもありますが、全体に大人で穏やかな雰囲気に包まれた作品でした。ここ最近の遠野先生の作品の中では一番のオススメです。

私的評価 ☆☆☆★
(円陣先生のイラストもやはり雰囲気たっぷりで素敵です。確かに着物をかかせたら一番色気があるかもしれないなあ…。)


2003年03月29日(土)   君知るや

   ディアプラスコミックス    石原理:絵

雑誌ディアプラスに掲載されていた剣道モノです。4編収録されていて、最初は1998年なので、なんと4年越し(笑)ディアプラスは創刊号から持っていたはずなのですが、記憶になくて、ここ最近に前後編で読んだのがすごく好きだったので、それまでのエピソードも含めてこうしてコミックスで読めて嬉しい作品です。主人公は、剣道場に通う高校生。弟も剣道をやっていて、自分自身は大会で優勝するほどの腕前を持っています。良きライバルの少年とその弟が近くに引っ越してきて、弟は自分の道場へ、兄は自分の弟の所属している道場にくることになって…。

子供が剣道をしているので、けっこう剣道モノって目を惹かれるんですが、私にとって剣道のイメージは「ストイック」なんですよね。勝ちたいと思う気持ちや自分の力量に対するプライド、いろんな気持ちが交錯していて「ストイック」だけど「色っぽい」作品になっていて、とても読みごたえがありました。石原先生の作品の中でもかなりオススメ度が高いです。ぜひ一度読んでみて下さい。

私的評価 ☆☆☆☆
(ちょこちょことコメディチックなエピソードもあり、そこも楽しいです。民話好きクマのあたりは爆笑しました(笑)…っつーかちゃんとクマ描いてるし(笑))


2003年03月29日(土)   恋するロジック

   アズノベルズ   渡海奈穂:作  式部玲:絵

渡海先生の久しぶりの作品はアズノベルズからです。普通の学園もの…と思いきや、ちょっと毛色の違った作品でした。主人公は高校生。とくにすごいところはないように見えるけれど、実は記憶力が抜群です。そんな彼が幼なじみのかわりに手伝いに行った陸上競技大会で、印象的な少年に出会います。偶然から知りあいになった彼をどうしても気になる主人公ですが…。

ただ普通の学園ものではなく、天才少年で人とのコミュニケーションがうまくいかない子を主人公に持ってきたりといろいろと突飛で面白い設定があって、面白かったです。天才とはいえやはり1人では生きていけないわけで、その孤独と寂しさを知り、人の温かさを知るのは大事だと思うんですよね。まるで卵からヒヨコが孵るかのような感じで、そのあたりいろいろ感じるところも多かったです。こういうほのぼのした感じの作品、好きですねえ。

私的評価 ☆☆☆★
(難を言うなら、やはりイラスト(^^; 時々妙に歪んでたりして、ちょっと気になりました。…もう少しレベルアップした絵だったらもっと嬉しかったかなあ。)


2003年03月27日(木)   イノセント・ラヴァーズ

  ジーンノベルズ   嶋田まな海:作  藤井咲耶:絵

美容師もののお話です。主人公はまだまだ見習いのひよっこ美容師。カリスマといわれるスタイリストのいるカットサロンに勤めていて、そのスタイリストの助手をしています。カリスマスタイリストはぶっきらぼうで無口で、おまけに厳しくて、なんだかとっつきにくいタイプ。それでもめげずに彼にあこがれて明るく仕事をする主人公ですが…。

最初こそ、イラストのイメージもあって、チャラチャラしたお話かなと思っていたのですが、なんだか妙に地味というか(笑)しっかり足が地についた感じのお話になっていました。主人公の一生懸命さやまっすぐ前を向いて突き進む頑張り度合は可愛いです。無口な癖にいろいろ考えてぐるぐるしてる、実はヘタレかもしれないカリスマスタイリストも笑えます(笑)思ったよりもかなり楽しんで読んだ作品でした。

私的評価 ☆☆☆★
(ジーンノベルズの嶋田先生作品はわりとどれもオススメです。これもかなり好きな方かな。攻キャラの不器用さもちょっと好み(笑))


2003年03月27日(木)   スレイヴァーズ・ヌード

  リンクスロマンス   華藤えれな:作  雪舟薫:絵

CDにもなったスレイヴァーズシリーズ。エクリプスに掲載された作品2編と書き下ろしが収録されています。主人公は大会社の御曹子だった青年。父亡き後様々な紆余曲折があり、今はその会社の会社員として仕事をしています。父の後を継ぎ、会社を奪ったのは、昔から自分の家に仕えていた青年。奴隷になることを強要されなかなか素直になれない主人公ですが…。

…なんだか前2作の説明になってるなあ(^^; とりあえず、前2作はかなり苦手路線の話で、あまり楽しめずにいたのですが、今回は今までなにも知らなかった主人公が様々な事実を知るという割とキーポイントでもあるお話で、けっこう面白かったかも。最初こそ高飛車で嫌な感じの御曹子だったけど、こと攻の視点から見ればそれは「意志の強さ」だの「気高さ」だの美点にすり変わるわけで(笑)攻視点からのお話が間に入ることでより面白くなってます。これでまだ同じくり返しだとどうかなと思うけど、ぜひここから進展して、ちゃんと判りあえて欲しいなあと思う作品です。

私的評価 ☆☆☆★
(巻末に 雪舟先生の四コマもあるんですが、なんか線がガタガタなんですけど…(^^; 書き下ろしじゃなくて再録なのかな?とりあえず少々シュールで笑えます(笑))


2003年03月27日(木)   鍵のかたち

  リンクスロマンス  きたざわ尋子:作  Lee:絵

小説エクリプスに前後編で掲載された建築業界のお話と続編の短編書き下ろしが収録されています。主人公は建築家を目指す高校生。電車の中で知り合いになったのは有名建築家の息子であり、最も期待されている今注目の建築士の青年。電車の中で会ううちにだんだんといろいろ話をするようになり、やがて思いを寄せあうようになりますが…。

これもタイトルと内容が一致してませんでした(笑)雑誌の時って割とタイトルいい加減に読んでるからなあ…。前後編掲載の時も楽しんで読んだ作品でした。何より健気な主人公が可愛くてしょうがないです。そして抑えていても抑えられない気持ちも可愛い。続編の書き下ろしでは、ラブラブになった二人が読めてすごく和みました。雑誌掲載分では少し物足りなかったので、書き下ろしがあってやっとちゃんとお話、という感じですね。しっとり系のお話が好きな方にオススメです。

私的評価 ☆☆☆☆
(またすぐに続編が発売予定だそうです。たしかに気になる内容も幾つか残ってるし、また読むのが楽しみです。続き物苦手な人は出てからでもいいかも。)


2003年03月27日(木)   晴れ男の憂鬱 雨男の快楽

  リンクスロマンス   水壬楓子:作  山岸ほくと:絵

小説エクリプスに掲載されたサラリーマンもののお話とその続編書き下ろしです。主人公は、ことごとく重要イベントを雨に祟られる究極の雨男。自分の入社式でもないのに、司会をするというだけで雨が降ってくるほど強力なジンクスの持ち主です。しかし最初は雨だったのにだんだんと回復してくる天気。不思議に思っていた主人公が出会った新入社員は、なんと自分と同い年であるはずの同級生。実はその同級生は主人公とは対極に位置していると言っても過言ではないほどの晴れ男で…。

雑誌掲載時に、すごくすごく好きだった作品です。こうしてノベルズで読めて感無量。本当に嬉しいです(^^) やはり水壬先生の本領発揮は大人モノだなあと思いつつ読んでいました。ジンクスに縛られて素直になれない2人のぎこちなさや、もどかしさも楽しめましたし、続編は健気さと意志の強さに感動もしました。ぜひぜひ、読んでみて下さい。

私的評価 ☆☆☆☆★
(…で、藤近(主人公たち二人の同級生で人事部所属(笑))のお相手はやはし意味ありげに登場した部長なのかしら…。リンクス掲載が楽しみです。)


2003年03月27日(木)   真夏の合格ライン

    キャラ文庫   篁釉以子:作   明森びびか:絵

小説キャラに掲載されたお話とその続編書き下ろしです。主人公は天然ボケタイプの普通の少年。小さい会社を経営していた父をなくし、母親と二人暮しでしたが、その母の頑張りも空しくとうとう不渡りをだしてしまい、親戚の家へ移ることになりました。そこでずっとずっと憧れ続けていた先輩に会いにいって、なんと「セックスフレンドにしてください!」とアタックした主人公。一定以上のレベルでないと見向きもしないその先輩も、物珍しさから相手にしますが…。

タイトルと内容が全く一致してなかったもので(^^; 発売予定だけ見て家庭教師ものかとおもってた…のは内緒です(笑)普段の会話やそれぞれの思考がどうにもハイテンションな感じで、そこが気になりますが、主人公の一生懸命さはちょっと可愛いかも。話の内容としては苦手項目に入るとは思うんですが、掲載当時も結構たのしんで読んだので、続編が読めて嬉しいです。

私的評価 ☆☆☆★
(突飛な設定と行動は笑えるけど、どちらかというとシリアスかなあ。続編のほうがバカップル度上がってて楽しいかも。)


2003年03月27日(木)   独占禁止!?

    キャラ文庫   鹿住槇:作   宮城とおこ:絵

小説キャラに掲載された学園もののお話とその続編書き下ろしです。主人公は社交的で明るい性格の高校生。幼馴染みである親友はスポーツ万能で人気もあるものの、無口で社交性に欠けるため、小さい頃からまわりと親友の間をとりもつ役目をしています。今では主人公が言えばなんでもしてくれると周りにも思われているぐらい。ある日、クラブの助っ人をしたことがきっかけで、親友にアタックしてきた女の子がいて…。

王道な感じの幼馴染みものです。実はこのアタックしてくる女の子の性格がどうにも苦手だったのですが、雑誌掲載時には女の子のキャラの強さの陰に隠れてしまった感じで印象の薄かった女の子のお兄ちゃんが、文庫であらためて読むと主人公や幼馴染みよりも遥かにツボでした(笑)掲載作はカップルになるまでなのですが、書き下ろしはその後の2人のぎこちなさや葛藤も読めます。少々主人公の思考回路が乙女チックですが(笑)楽しめました。

私的評価 ☆☆☆★
(個人的にはぜひとも女の子の兄の話を読みたいかも(笑) 雑誌掲載の時はそうでもなかったんだけど、随分ツボだったらしいです(^^;)


2003年03月27日(木)   絡みつく視線

   GENKIノベルズ   遠野春日:作   金ひかる:絵

発売を記念してサイン会も開催された遠野先生のノベルズは、学園ものです。主人公はある学園の経営者の一族で高校生。ある化学教師が気になってしょうがなくて、でもそれを自分で受け入れられずにいます。そんな彼が偶然同級生の悪い3人組のその教師への悪だくみを聞いてしまい、最初こそ無視しようと思ったものの、どうにも気になってしかたないためその場へ駆け付け、その教師を助け出す主人公ですが…。

学園もののはずなのに学園ものらしくないなあ…(笑)主人公が子供っぽくないからでしょうか(笑)どうかすると教師の方が子供っぽかったりして時々違和感もありましたが、抗えない引力でひかれあう2人は焦れったくもあり微笑ましくもありでけっこう楽しんで読みました。今まで割と「想いは通じているのに好きと言わない関係」というのが多かったのですが、今回はそのパターンをギリギリ外れていました。私にはその方が好みだったというのもあるんですが(笑)なんだか今後の彼らもとても気になる作品でした。

私的評価 ☆☆☆★
(金先生のイラストも素敵でした。個人的には主人公の兄もイイキャラで気になります(笑))


2003年03月27日(木)   転校生

   ダリアノベルズ   S・稔也:作   桃季さえ:絵

どうしようかと迷ったのですが、久しぶりだしいいかと思って手にとりました。何年ぶりかのS・稔也先生の作品です。主人公の成長を追っていくつかの章にわかれています。主人公は元気で明るい小学生。同じ年の同級生の女の子が好きですが、そんなこと言えなくていじめてしまいます。そんな彼らの日常に転校生がやってきて…。

読みはじめて「あ(^^; ショタだった…(^^;」と気がついたバカです。イラストで気づけよという感じもしますが(笑)…いや、せめて中学生かと思ってたんですよね。…とはいえ、大人が子供をいいようにするタイプではなく同じ子供同士なことと、その後の彼らも書き下ろし等で描かれていて、結果的には社会人の話も読めたのでなんとかぎりぎりセーフって感じ。基本的にギャグだと思うし、語り口調とかが一人称な分どうかなとも思いますが、自分では苦手ネタだった割には楽しめた方だと思います。

私的評価 ☆☆☆
(昔の怪盗ランランとかのころの勢いはそのままですね。…あの飛び抜けた突飛さ加減は変わらないです。…ショタでさえなければ全く問題なかっただろうなあ(^^;)


2003年03月27日(木)   ジェリーフィッシュの海

   ダリアノベルズ   姫野百合:作   今市子:絵

姫野先生のひさしぶりのノベルズは、社会人ものです。主人公は大学院の助手として気難しい教授にこき使われている青年。教授の娘と結婚することになり、式も無事あげてイタリアへと新婚旅行に出かけます。そのツアーの中に、同じような新婚カップルがいて、あるきっかけからそのカップルの男性と一緒にいることが増えますが…。

うーん、天然ボケタイプの主人公は可愛いんですが、段々乙女チックになっていくのはどうかなあと(^^; エピソードや話の流れは割と面白かったし気にならないんだけど、あまりに受が乙女な思考回路になってて(苦笑)そういう違和感が拭えませんでした。展開的にもどうしても乙女チック路線になってしまうのですが、イラストが大人っぽい今先生なだけになんだかしっくりこなかったなあ…。もうちょっと「大人」な作品だったらもっと好みだっただろうなと思うと残念です。

私的評価 ☆☆☆
(でもそれぞれの心理描写や話は好きなんだよなあ…。もう一歩と言う感じでしょうか。)


2003年03月24日(火)   コーセルテルの竜術士 3

   クリムゾンコミックス    石動あゆま:絵

雑誌クリムゾンに連載されているほのぼのファンタジーマンガの3巻目になります。クリムゾンはノーチェックのため、ついつい発売されては「出てる!!」と買う(笑)私にしては珍しいパターンの作品です(笑)主人公はコーセルテルという土地に住んでいる竜術士。火、土、水などの7種の竜の力を借りて術を行う竜術士は、7人の幼竜と一緒に住んでいます。その竜たちと織りなすほのぼのした日常のお話です。

とにかく可愛いものフェチな人はぜひとも1度読んで頂きたいです(笑)7人のチビ竜たちがとにかく可愛い可愛い。7人もいればキャラも被るかと思われがちですし、絵も描きわけできてなさそうに見えるんですが、ちゃんとそれぞれのキャラが確立されてて、それぞれにちゃんと物語があって、読んでいてもほわーんと和んでしまいます。天然ボケキャラな竜術士マシェルも可愛いし(笑)ひそかにマシェルの兄も好みだったりして(←おい)3冊目ですが、このほのぼの路線は飽きる事なく続いてます(笑)まだまだ続きそうで、楽しみな作品です。

私的評価 ☆☆☆☆
(3冊あるけど、別に世界観が判っていればどこから読んでもオッケーかなとは思います。一度読んでみてね。きっと癖になる作品です(笑))


2003年03月24日(火)   RED ROSE 1

    GUSHコミックス    りぎあ・もーりす:絵

桜桃書房時代のGENEROUS KISSに連載されていたファンタジー近未来モノのお話がぶんか社(海王社はぶんか社の子会社です)からの「GUSHコミックス」の新創刊に伴い発売になりました。わりとボーイズラブ系マンガ家さんの中では異色な感じの方なんですが、私はずっと好きだったので、ちゃんとコミックスで読めてほんとに嬉しいです。主人公ローズは、特殊能力を持つ少年。その能力で良く効く薬も作れますが、人を殺めることもできます。その能力ゆえに辛い経験もしてきていて、人間と関わりを持ちたがりません。そんな彼のもとにある依頼が依頼主とともに舞い込んできて…。

ちょっと怪物っぽいのも出てきたりしますし、恋愛よりもアクション重視という感じの作品ですが、私は結構こういうのも好きです。ついつい「手の甲にあるものが命を喰らう」という発想に別のものを思い浮かべてしまったりはしましたが(笑)(←わかった人は某ゲームファンですな…(笑))続きがすぐ4月上旬には発売なので、楽しみにしています。

私的評価 ☆☆☆☆
(人間不信気味だった主人公がだんだんとペースを乱され打ち解けていく様子が可愛くて、だからこそ続きが気になるのです(T_T)早く読みたい…。)


2003年03月24日(火)   推定恋愛

  SHYノベルズ   たけうちりうと:作  石原理:絵

たけうち先生の弁護士もののお話です。…とはいっても、やはりたけうち先生テイスト満載で、キャリア志向な感じの作品ではなく、愛にあふれた作品になっています。主人公は父亡き後頼れる先輩弁護士とともに自営の弁護士事務所を営む青年。人との関わりあいをあまり経験していないというのもあり、先輩弁護士に思いを寄せていますが、彼はすでに婚約しています。そんな彼らの元に新規採用でやってきたのは異色なキャリアをもつ弁護士。ある種傍若無人とも見える彼の行動にペースを乱される主人公ですが…。

やっぱりたけうち先生の作品は好きだなあ〜と再認識しました。一番いいなと思うのは、ただ恋愛ごとだけに留まらず、さまざまな「愛」を感じられる点だと思います。主人公たちの恋愛感情ももちろん、先輩弁護士の思いや、仕事の中で出会う家族の家族愛なんかも、読んでいて心地いいんですよね。ただただ自分達の感情のみ優先するお話よりも、キャラクターが「生きている」感じを受けます。主人公達のエピソードもほのぼのしていて読んでいても和んで幸せになれること請け合い。ぜひぜひ御一読下さい。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(気がつけば濡れ場シーンなんか1つもなかったんですが(笑)(キスシーン程度はあるけど)でもこれだけの満足感があるのはすごいと思う。精神的な繋がりで十分充足感がある作品ということでしょうか。)


2003年03月19日(水)   別れさせ屋も恋をする

    花丸文庫    真船るのあ:作   佐々成美:絵

ひさしぶりの書き下ろし文庫です。タイトルにもありますが、今回のネタは「別れさせ屋」…まんまですが(笑) 主人公は、ごく普通の大学生。高校時代に出会った青年と大恋愛をしたことがあるのですが、主人公自身が子供だったということもあり、相手しか見えない状態になってしまい、遠距離恋愛を耐えることはできないと別れてしまいました。その心の傷もあり、大学には通わずに叔父の経営する探偵事務所で手伝いをしています。そんな主人公がその事務所で「わかれさせ屋」の仕事をしていると、なんと元恋人の婚約者と言われる人がクライアントとしてやってきて…。

まあ、よくある話ですな…(笑)展開としては王道まっしぐらと言う感じでした。主人公達が自分の恋愛だけに必死になってしまうため、視野が狭い感じはありますが、楽しんで読める作品ではあると思います。ラストがわかってみればそれはどうだろうと言う感じなので(^^; 主人公史上主義の人なら満足…かな?しかしやはり、脇役の毒舌系クールビューティ受っぽいキャラが気になるのはもう真船先生イコールクールビューティと刷り込みがされているというイイ証拠かもしれません(苦笑)

私的評価 ☆☆☆★
(ぜひとも脇キャラカップルの話が読みたいです〜。…そう思ってるファンはきっと多いはずだ!)


2003年03月13日(木)   恋はあせらず

   ラキアノベルズ  崎谷はるひ:作  松平徹:絵

小説ラキアに掲載された表題作と、同じくラキアに掲載された「純愛ポートレイト(きみにはきっとかなわないを改題)」と表題作の続編書き下ろしが収録されています。いわゆる読みきり短編集ですね。ほんとに初期のお話なので、凄く懐かしくよみました。主人公は引っ込み思案な高校生。家庭教師をしてくれていた大学生のお兄さんが好きで、やっとの思いで告白し、付き合っています。…が、付き合い出してかなりたつのに、まだ何も進展がなくて…。

少し前の崎谷先生の作風ってこんな感じだったよなあ〜と懐かしく思い出しつつ読んでました。根本的には変わらないけど、なんというか初々しい印象が(笑)「純愛〜」のほうはかなり今に近くなってきた気はしますが、それでもまだかなり初々しいです。初期からのファンなので、やはりこういう作品もいいなあと思いつつ。最近の作品しか知らない人はきっとびっくりされると思いますが、和める作品だと思います。

私的評価 ☆☆☆★
(ちょうどこの初々しさと最近との中間あたりを目指してもらえたら好み路線ばく進するんだろうけどなあ…(笑) いや、最近のも嫌いではないんですがやはりエロ多すぎの印象が(^^;)


2003年03月11日(火)   フラワーチルドレン

   アイスノベルズ  うえだ真由:作  蓮川愛:絵

小説アイスで掲載されたサラリーマンもののお話と続編書き下ろしです。主人公は、エリートサラリーマン。美人の彼女もいて仕事も順風満帆で、完璧な生活を送っていた彼。実はバイで、しかもどちらかというと男性の方が好みな彼は、同じ電車で見かける美青年と知り合い、付き合いはじめます。やがて強引な彼の仕事や彼女への態度がどんどん裏目にではじめて…。

最初こそ「いやな男だな〜(^^;」と思ったんですが、だんだんと自信をなくしていく中で、ほんとうに大切なモノを見つけるというあたりはいいなと思いました。正直なところ、雑誌掲載分だけではまだまだこれから…という感じで物足りなかったので、こうしてノベルズで続きが読めるのは嬉しいです。思ったよりも成長してないというか反省していなかったのはちょっとひっかかりましたが、それでもちゃんと自信を持てるようになってよかったなと思うのです。きっと同じような自信に彩られた笑顔でも、内容は全く違うよな…と思いながら、読み終えた作品でした。

私的評価 ☆☆☆★
(…ひょっとしてこういう人生舐めてる系の攻もキライじゃ無いのか自分…としばらく自問自答(笑)…まあ、キャラにもよるんでしょうけど。)


2003年03月11日(火)   その指さえも

    プラチナ文庫  崎谷はるひ:作  櫻井しゅしゅしゅ:絵

同人誌で展開されていた「レシピ」シリーズの再録と、短編の書き下ろしが収録されています。主人公は普通の大学生。自分の性癖を自覚していて、ちょっと遊んでいる方と自覚もしています。そんな彼が知り合いに頼み込まれて始めたバイト先で知り合った青年は、寡黙だけど努力家で、とても主人公の好みで、深く知り合う内にだんだんと引かれてきます。就職のためバイトをやめることになった青年と飲んでいるうちに主人公は段々よっぱらってきて…。

同人誌で展開されている中でもわりと好きなシリーズだったので、嬉しい気持ちと、やはり一度読んだ事があるということで複雑な気分と半々と言う感じでしょうか。ちょうどこのあたりでサイコチックな感じのストーカーがマイブームだったのかな(笑)この作品に出てくる女性ストーカーもかなりなもので、こういう描写はすごいよなあ…としみじみ思いました。…いや、やってる事は大した事ないんだろうけど。読みごたえのある作品でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(難を言うなら、イラストがなんだか濃くてちょっと引きました(^^; どうしても同人誌のほうのイラストがイメージにあるからなあ…。)


2003年03月11日(火)   傍に在るなら、犬のように

    プラチナ文庫  魔鬼砂夜花:作  大黒屋りんご:絵

プランタン出版から創刊されたラピスのお姉さんレーベル(笑)第1弾です。魔鬼先生が同人誌で展開している「雨の日の猫」シリーズの脇キャラを題材にした作品です。主人公は、母子家庭に育った少年。母親があまり子供を育てるのに向いていないため、何度も施設を出たり入ったりしています。そんな彼が今回親に言われて訪れた先はなにやら不動産の看板をだしているビル。部屋を案内してくれるのかと思ったのに、なぜか銭湯に連れて行かれて一緒に風呂にはいる羽目になって…。

最初は同人誌の再録かと思っていたので、びっくりしました。読んだ事がないお話が読めるのは嬉しいですね。どこに「恋愛」があるかと言われるとかなり戸惑うほどに、ホームコメディちっくですが、各々のバックグラウンドがじつはかなり深刻で、思わず身につまされてみたり。主人公の健気さにも、周りのキャラの健気さや度量の大きさにもちょっと感動しました。ラブラブが読みたい人よりも、しっかりシリアスなお話が好きな人にオススメかなあ。とても私好みな作品でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(あらためて「雨の日の猫」を読み返して思わず笑ってしまった私(笑)キャラが違うやん…(笑) いずれこれもシリーズとして文庫化されるのでしょうか?)


2003年03月07日(金)   ソフト・ポイント

   アズノベルズ    魔鬼砂夜花:作  華門:絵

魔鬼先生の書き下ろしノベルズは、警察官と情報屋のお話です。主人公は代議士の父を持つ警察官。ある事件に父の秘書を勤めている兄が巻き込まれてしまいます。その事件を解明したくとも、自分の肉親が関係しているため捜査に加われないので、思いあまって自分で捜査をしようと情報屋に会い、情報提供を依頼します。…しかしその凄腕と言われる情報屋は気が進まない様子で、なんと金よりも主人公の身体を代償に…ととんでもない提案をしてきますが…。

なんだか社会的な事件が中心のお話で、ハードボイルド風(笑)の作品です。どうにも墓穴掘りな感じの主人公と、陰のある情報屋との絶妙なコンビネーションが笑えます。恋愛よりも事件解決の方に重点がおかれているので、ラブラブを期待している人には向かないとは思いますが、私はこういう話が結構すきなので(笑)楽しんで読みました。情報屋のバックグラウンドなどがもっと早く判っていたら、さらに好みだったかなあとは思いますが、そこそこ読みごたえがある作品でした。

私的評価 ☆☆☆★
(ちょっと毛色の変わった作品、という感じですね。ひそかに主人公の兄の男前度にもホレていたりします(笑))


2003年03月05日(水)   パラダイスで朝食を

  オヴィスノベルズ   磯崎なお:作  ほたか乱:絵

書き下ろしの年の差カップルのお話です。主人公は、家庭の諸事情で家出をしてバイトで食いつないでいた少年。ある日とうとう所持金が底をつき、バイトもなくなり、ふらふらと空腹のまま公園へ行き、そこで行き倒れてしまいます。倒れた彼を助けて介抱してくれたのは、怪しい風体のおじさん。どうやら彼は探偵のようですが、あまり深く詮索せずに食事をさせてくれて…。

なんだか似たような作品を知ってるなあと思ってたんですが、前にオヴィスで出ていた「その気にさせてっ!」とちょっと雰囲気が似通ってるんですね、主人公の性格とか年の差カップルだったりとか。系統としては同じでした。主人公の家庭の事情も辛かったけど、ちゃんとそれを包み込める度量のある相手で良かったなあと思いつつ。難を言うならば、お話に絡んでくる事件がちょっとどうかなと。事件自体ではなくて、主人公や脇キャラへの関連性がちょっとわざとらしく思えないこともないかな…と思います。まあ、お話の主なところは恋愛だから、それでいいんだとは思いますが。

私的評価 ☆☆☆★
(表紙のイラストがワイルドでかっこいいです(笑) 年の差カップルが好きな人にはオススメです。)


2003年03月05日(水)   12時の鐘が鳴る前に

  ビーボーイノベルズ   ひちわゆか:作  円陣闇丸:絵

ずいぶん発売が遅れましたがようやく無事に発売になりました。ひちわ先生のひさしぶりの書き下ろしノベルズです。主人公は高校生。子供の頃の原体験によって、とっても負けず嫌いな性格をしています。その彼は、その原体験の際に出会った青年が落とした落とし物をどうしても返したいと思い、ずっと探し続けています。その人探しの途中で知り合った青年に、ある家へ家政夫としてバイトしてほしいと頼まれ、引き受けますが…。

基本的にはコメディ路線なのですが、それぞれ2人ともが抱えているものがかなり重くて、コメディに終わらないなにかがあって、とても読みごたえのある作品でした。途中あたりからラストシーンは想像ついてはいたのだけど、でも実際に読んでみるとその感動は想像以上だったりして。主人公の少年の天然のほほんさ加減と負けず嫌いなところ、相手キャラの心の傷と主人公の天然ぶりに癒されていく様子がとても好きです。まさに王道な感じの話ですが、王道ならではの良さがあったように思います。ほんとに堪能した!という感じの作品でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(待っていた甲斐のある、何度読んでも飽きない作品です。途中のエピソードもどれも笑えるし、最高でした。続きも気になるんだけどなあ…。続きは出ないのかな…。)


2003年03月05日(水)   額の中の美女たち

  X文庫ホワイトハート   駒崎優:作  岩崎美奈子:絵

クイーンズガードシリーズの2冊目になります。有名ホテルの中のトラブルを解決する、トラブル担当部署「処理課」のお話です。主人公は処理課に配属された4人の従業員。…ですが、実は彼ら4名はある共通点があり、その共通点に愛着を持っているものや少々の困惑を感じているものなどそれぞれで、人間関係も微妙です。さて、彼らの次なる使命は、ホテルを利用した汚職事件の金銭授受が行われているという話。これを受け、内密に調査をすすめる彼らですが…。

新キャラがけっこう面白いかも(笑)と思わず萌えてしまいました…。今後天然キャラの南水樹あたりと雰囲気良くなってくれたら嬉しいんだけどなあ(笑)←(勝手なことを言ってみる) えー、本筋自体は、超どんでん返しと言う感じでした…。これもまた謎ときっぽく調査が行われるわけですが、社会的なテーマに行くのかと思いきや、ほんとオチが意外な所に落ちてきた感じでびっくり。そういやこれって基本的にはコメディだったかなと今頃再認識しました。それぞれに抱えているものがシリアスだから忘れてたよ(^^;

私的評価 ☆☆☆
(勢いはあるんですが、沢山寄り道した割に…という感じも無きにしもあらず。一番生き生きしているのはやはり足のない獅子シリーズのような気がします。)


2003年03月05日(水)   YELLOW−黄−

  X文庫ホワイトハート   柏枝真郷:作  茶屋町勝呂:絵

硝子の街にてシリーズの13巻め。ようやく1999年まで物語が進んできました。主人公のノブとシドニーは相変わらずの日々を過ごしています。そんな中、やはり湾岸戦争の傷はシドニーに深く残っていて、今だ悪夢にうなされたりもしています。ある日、ノブの会社の観光バスが事故の渋滞に巻き込まれ、ヘルプ要員として現場に向かいますが…。

いつもと変わらぬ穏やかさを持った作品でした。今回のタイトルの「黄」は基本的には「黄色信号」がイメージのようですね。最初ノブが日本人だから人種のことなのかなと思っていたのですが、全然違いました(笑)作品上一応謎ときが含まれてはいますが、それが話の全てではないので、トリック自体にはちょっと物足りない感じもあります。謎ときを期待するのではなく、彼らの生き方や思いを読む作品ということで。…まあ、謎ときだけを考えるならばちょっとフェイクっぽくてびっくりしたです(^^; それとシドニーの湾岸戦争による心の傷が気になっている私は、今の中東への攻撃秒読みのこの瞬間を、彼らはどう思うのかとついつい想像してしまいました…。

私的評価 ☆☆☆★
(タイムリーと言うかなんというか(^^; できればこういう中東情勢の不安の無い状態で柏枝先生も書きたかっただろうなあと思います。)


2003年03月4日(火)   猫はいつでも甘やかされる

   SHYノベルズ   榎田尤利:作   紺野けい子:絵

「放蕩長屋の猫」の続編になります。下町を舞台にしたお話です。今回の主人公は前作「放蕩長屋の猫」にてまさに当て馬キャラだった(苦笑)春彦になります。視点は主に相手キャラですが(^^; 春彦は地元の高校に特別講師として茶道を教える授業をしています。ある日同じように特別授業の講師として、ハーフであるシュウという青年がやってきますが…。

…ほんとはシュウ視点なので、ちょっとかなり違う感じかも…(笑)<あらすじ>春彦がイイ男で前作の見事な当て馬っぷりに「もったいない!」と思っただけに、リベンジ編と聞いてついつい買ってしまいました。…そして表紙をみて思わず「ロンゲじゃない!(^^;」と思ったのは私だけではないはず。春彦の魅力の一部だったのになあ…。授業のシーンなどではけっこう「いいな」と思うシーンも多く、楽しく読みました…が、やはり女性がかっこいいよな、榎田先生の作品って(^^; ヘタレな男どもよりよっぽどかっこいいです。時にはそれが邪魔に思える時もありますが、今回はあまり気にならなかったです。

私的評価 ☆☆☆★
(2人ともが「抗えない衝動」でカップルになったという感じの作品。前作よりもオススメ度が高いかも(笑))


2003年03月1日(土)   謳われぬ夢

     ビーンズ文庫   駒崎優:作  小田切ほたる:絵

ファンタジー作品「ダルリアッド」シリーズの最終巻になります。戦の神に愛され、時を止められて不老不死のまま神の寵愛を受けるトゥーレ。ある日彼は自分と同じ色の髪と同じ入れ墨をもつ人間の王を見つけます。それは昔(前々作)に彼が王になるのを手助けした青年にそっくりで…。

これをはたしてハッピーエンドというのか言わないのか、すごく微妙だなあ…。ある意味ハッピーエンドだろうし、そうでもないとも思えるし。正直な所「ラブラブである」というハッピーエンドへ向かうのかと思い込んでいたところがあって、とても意外な作品となりました。人間と神の関係というのもけっこう突き詰めて考えたら面白いかもしれないなあ…。

私的評価 ☆☆☆
(とりあえず、ちょっと切ない系の話が好きな方向けかな。ラブラブとかいちゃいちゃを期待してる人はちょっと違うかも…)


2003年03月1日(土)   恋愛取引(ディーリング)

   ルビー文庫   火崎勇:作  甲田イリヤ:絵

火崎先生の初ルビー文庫はサラリーマンもののお話です。主人公は、社長秘書を勤める青年。親の代からの恩もあり、口が固いこともあって、主に社長のプライベート部分の処理をまかされています。今回彼が社長から依頼されたのは、なんと隠し子が発覚したので真偽を確かめてほしいということ。折しも会社内では跡継ぎのいない社長の後釜を狙うべく暗躍している役員もいて、スキャンダルになってしまっては困るため、秘密裏に隠し子と言われる相手と接触をはかりますが…。

中盤ぐらいから「そうなんだろうなあ」とは思っていたけど、やはり、という感じの話の流れでした。まあミステリーとかではないわけで、ある程度予測がついても楽しめる作品ではあると思います。一生懸命な主人公の秘書ぶりもよかったし、なにか含みがある相手キャラとの駆け引きも読んでいて楽しかった。そんなに厚さのある本ではないですが、とても読みごたえがある作品だったとおもいます。

私的評価 ☆☆☆☆
(そして、なんだかとっても続きが気になる作品でもありました。ぜひとも続編が読みたいです。)


2003年03月1日(土)   君のやわらかな心を抱いて

     コバルト文庫   麻生玲子:作  せのおあき:絵

「心のなかに卵がひとつ」の続編になります。高校生であり、兄がやっているデザイン事務所で覆面PNをつかってデザイナーの仕事もししている主人公と、前作で恋人同士になった広告代理店の営業マンとのお話です。今回は、主人公慶理が仕事や恋で壁にぶつかり、思い悩み、その壁を乗り越えて行くのですが…。

前のモデルのシリーズと同じく、ほのぼのしててとても可愛くて、安心できる作品です。そしてなにより主人公が頑張ってていいんだよなあ。そして前向きなところもツボです。読んでいてもホッとする作品でした。恋人の広告代理店勤務の青年も、大人っぽそうに見えて実はどうにもわがままでオヤジだったりもして(笑)でもそこがいいんだよねえ。ちなみに、私は数年前までデザイン部門がある会社で働いていたので、忙しい時期のデザイン事務所の描写を読むと「ああ、こんなだったよなあ…(笑)」と状況が手にとるようにわかったりしてね(笑)朝会社に行ったらデザイナーさんがごろごろ床で寝てた…なんてのは忙しい時は当たり前でしたとも(^^;

私的評価 ☆☆☆☆
(ラストのシーンでは、ちょっと感動します。ぜひぜひ、前作もあわせて読んでみて下さいね。ほのぼのが好きな人はオススメです。)