2003年4月のレビュー
2003年04月30日(水) Lovely Style 4
ディアプラスコミックス 佐久間智代:絵
気が付いたら発売されていました(^^; 雑誌ディアプラスに掲載されていた不思議な親子ものの最終巻。一応全部ちゃんと雑誌では読んでいたのですが、まあ一応せっかくだしと買いました。主人公は年齢性別不詳な母親をもつ高校生。どうしても自分の母親が実は男ではないかという疑問を捨て切れません。そのうち同級生や母親の同級生で俳優の青年と交流を深めていき、とうとう母親のヒミツがあきらかになりますが…。
…うーん、力技なラストだった…(苦笑)わかっててもやっぱり納得いかーん!(ちゃぶ台をひっくり返してみる) いや、これをどう拾集つけるのかなとは思ってましたよ。思ってましたがこれはないだろう…(脱力)結局不思議ちゃんネタで終わってるんだもんなあ。納得いかないったらないです。少年☆周波数のエンディングといい、今回といい、読者がラストを読んでじたばたするのが楽しいのかもしれないと本気で思ったラストでした。
私的評価 ☆☆☆
(あまりに方向性ががくっと変わってしまうので、ビックリするのが嫌な人は難しいかも。「なんでもどんとこい!」な人は、一度試してみて下さい。)
2003年04月28日(月) 恋をするなら各駅停車で
ダリアノベルズ 鹿住槇:作 タカツキノボル:絵
鹿住先生の書き下ろしノベルズ。年の差モノです。主人公は普通の高校生。偶然電車に乗る前に女の子たちが「痴漢をねつ造してやろう」と怪しげな相談をしていたのを耳にしていた彼は、無実の罪をなすりつけられかけていた青年を助けることになります。実はその相手はずっと前にこけてしまった自分を助けてくれた相手で、ずっと電車の中で見つめて思いを寄せていた主人公。助けたのを機会にだんだんと親しくなりますが…。
少々展開はベタかなと思うのと、あとは「好きになった原因」が多少安易に感じたのですが、まあそこは、さすが鹿住先生というか「読ませる」作品にちゃんと仕上がってるという感じですね。主人公も相手も自分で考えが先走ってしまうタイプなので、最初から諦めてたり最初から自分で否定してしまってたりと、うじうじした考えの部分が多く、ちょっと焦れったい作品(笑)結局思い切りがよかったのは受キャラの方だったなあ(笑)ある意味男前な受でした。
私的評価 ☆☆☆
(なんかイラストが妙にインパクトがありました。CGで描いてるっぽかったので、線が濃かったのかなあ…(笑))
2003年04月28日(月) 束縛は罪深い優しさで
GENKIノベルズ 高尾理一:作 緒田涼歌:絵
かなり早くから発売予定が出ていたのですが延期になり、ようやくの発売になりました。全編書き下ろしです。監禁モノ…かな(^^; 主人公は北海道の窯元で働いている青年。実は彼には事情があり、あまり長く働けないかもしれないと思いながら、師匠を手助けしています。そんな彼のもとに、とうとうあの男が現れて…。
超苦手ネタですな(^^;<監禁とか束縛とか>とにかく言葉が足りなさ過ぎ(苦笑)お互いに思っている気持ちはあるのに、すれ違いまくっててなんだか切ないよりも情けない気持ちになってしまいます。そしてどうにもこの相手キャラが情けなくてヘタレてて、…いつもの私なら「ヘタレ攻が好きだ!」と言いたくなる…はずなんですが、今回はどうにも食指の動かないキャラでした。やる事だけは強引だからかしら(^^; とりあえず、ラストあたりではやっと心の通じ合いがあってホッとしましたが、半分以上もすれ違ってるのはやはり読んでいてもしんどいです。
私的評価 ☆☆★
(さり気なく馬ネタな会話があるところはさすが高尾先生(笑)思わず笑ってしまいました。)
2003年04月28日(月) きみには勝てない! 1
花音コミックス 穂波ゆきね:作画 高口里純:原作
花音のアンソロジーに掲載されている穂波先生の原作付マンガがようやくコミックスになりました。主人公は田舎の地主の息子。兄は名門進学校の教師をしています。田舎丸出しな主人公は、いきなり自分が持っている山を名門進学校の為に提供するよういわれ、大反対をします。…が、その学校の生徒に「反対しろ」といわれ余計なこと(笑)をされて、反骨精神が黙っていなかったらしく「貸して地主になる!」と宣言しますが…。
面白い…んだけど、やはり原作の高口先生の雰囲気が見えかくれしていて、ちょっと残念というか(^^; 高口先生の特徴である話の濃さと穂波先生の透明感のある絵があまり一致してないんだよなあ…(^^; 無駄にHくさいというか(笑)前半がとくに違和感があって、慣れるのに時間がかかってしまいました。後半あたりからは、キャラにも慣れてきたし楽しく読めたんですが(^^; とりあえず、陸海空の3兄弟はどうにも生理的にダメだわ…(^^;
私的評価 ☆☆☆★
(ロンゲの兄ちゃんが(ロンゲというほど長くもないけど(笑))私は一番好きです。…ちなみに、穂波先生バージョンの方がいい…(笑))
2003年04月26日(土) おいしいヒミツ
リンクスロマンス 杏野朝水:作 松本テマリ:絵
雑誌GUSTに掲載された3回連載のお話です。無事リンクスより発売になりました。主人公は、デパートの婦人服売り場で働く青年。外見も可愛い系で、同僚に可愛がられています。そんな彼の同期の1人で営業の青年は、顔もよく人当たりもよくて、成績優秀で女性がほっておかないタイプ。大親友としていつもなにかと頼りにしています。そんな主人公と親友の関係が、ある時親友のアタックで変わってきて…。
一応雑誌掲載時は読んでいましたが、前半での親友のかっこよさと後半で独占欲まるだしになるヘタレっぷりが落差があって笑えます。仕事に一生懸命なあたりも好み。…まあ、最後の攻の行動だけはどうかなと思わないでもないけど(^^;概ね楽しんで読む事ができました。松本先生のイラストだと、けっこう攻キャラは飄々としてそうなのに、意外とそうではないキャラで(笑)そういうイメージの意外性もあったかもしれません。
私的評価 ☆☆☆★
(わりと杏野先生は好みの作品を書かれる方なので、楽しみ(^^)今はなきヴァリオノベルズもちゃんとおいてあるです(^^))
2003年04月26日(土) 愛っていくらだ、おいしいかい
JUNEノベルズ 花川戸菖蒲:作 角田緑:絵
雑誌「小説JUNE」に掲載された作品2編と表題作の続編書き下ろしが収録されています。「スメルラクエン」は匂いフェチな主人公と、その同僚で出来る男の甘やかしっぷり(笑)表題作とその続編書き下ろしでは、金に困って借金をするためにトイレで土下座までしてのけた天然青年とそれを見て思わず助けてしまったサラリーマンとの奇妙な同居生活が描かれています。どちらもハートフルというか(笑)主人公たちの一生懸命さや健気さに思わずじんとくる作品です。
どちらも、雑誌掲載時はしらなかったので、すごく楽しく読みました。花川戸先生ならではの作品だと思います。「おいおい(笑)」と思うようないき過ぎた…読んでいて気恥ずかしくなるような部分と、それを補ってあまりある「愛」の描写が沢山あって、大笑いしつつもなんだか気分がほんわかしてきちゃうんですよね。まさに「ハートフル」な作品。そしてどうにもこの彼らのその後が読みたくなるのは、それだけ余韻があるってことかなあ。
私的評価 ☆☆☆☆
(実は一番今ノベルズで読みたいし続きが読みたいと思っているのは、JUNEに掲載されたちょっと深刻なお話の方だったりもします。次にJUNEノベルズで出るのはそれかしら…。)
2003年04月26日(土) 身勝手な束縛
ルビー文庫 きたざわ尋子:作 佐々成美:絵
身勝手なシリーズ(笑)の一応最終巻にあたります。主人公は大きい会社の庶子として生まれ、生後から中学までを養父母に育てられた少年。中学の時に本当の父親に会い、その後父の庇護のもとに1人で暮らしていて、今はお目付役であった弁護士の青年と恋人関係にあります。そんな生活が当たり前になってきていた主人公のもとに、なんと「異父兄である」という青年が名乗りをあげてきて…。
前作まででひっかかってたのは主人公の幼さ加減と恋人の弁護士の強引さ加減だったんですが、なんだか今回はそうでもなかったなあ〜と思いつつ。絵の効果もあるのはあるんでしょうけどね。今回は主人公がかなり大人な対応で大人な考えをしてたからかな。巻き込まれているだけでなく、自分で考えてていいなと思います。あとやっぱりおとなげない弁護士もおかしい…けどもうちょっと「愛」とはっきりわかってあまり主人公に負担のかからない「愛」をそそいであげて欲しい気もします。
私的評価 ☆☆☆
(一応これが最終巻ということなのですが、却ってこれからの方が気になるのは私だけかしら(^^;)
2003年04月26日(土) 欲情トラップ
ルビー文庫 藤崎都:作 蓮川愛:絵
なんだかCDにもなるらしい、「恋愛トラップ」の続編にあたります。学園モノで年下攻(笑)のお話です。主人公は風紀委員をしている美貌でちょっと慌てんぼの高校生。1年下の校則違反の常習者である生意気な後輩に口説かれた挙げ句、とうとう恋人になってしまいます。ある意味バカップルともいえる(笑)日々を過ごしている彼らに、主人公の従兄という邪魔者が現れ、独占欲だらけの後輩はとんでもないことを始めて…。
きっぱり、「こいつらほんとに高校生かい(^^;」という作品ではあります。風紀委員なのに外泊しまくりでいいのか(^^;とかね(笑)まあ、そういう些末なネタはさておき、あまりに意地っ張りで単純な主人公と、強引そうに見えて実はとっても年下だというのを気にしている後輩とはやはりいいコンビだなと。前作よりも今回の方が気持ちのつながりぐあいなど、読んでいても楽しいシーンが多かったです。やっぱりどうしても微妙に攻キャラがヘタレな方が好みらしい(笑)年下攻が好きな方はぜひ。
私的評価 ☆☆☆
(この作品(正確には前作ですが)がCDになるというのはイマイチイメージが湧かないのですが、イイ作品になることを祈ります。)
2003年04月26日(土) したたかに純愛
キャラ文庫 佐々木禎子:作 不破慎理:絵
佐々木先生も久しぶりの文庫かな?サラリーマンもののお話です。主人公はデザイン会社に勤めるコピーライターの青年。ある日忙しい中仕事を終えて帰ろうとした彼に声をかけてきた青年がいます。それは高校時代からライバルとして競い合ってきた同級生で、なにかとコンプレックスを刺激される相手。一緒にタクシーに乗り込み、酔っ払ったフリでまんまと主人公の家に上がった青年は、なんだか頻繁に周りに出没して主人公にアタックをかけてきますが…。
なんだか意地の張り合い、という感じの作品。その意地の張り加減が面白くて凄く楽しんで読みました。2人で一定の距離を保ちながらぐるぐる回ってる感じで(笑)言葉のやり取りのテンポのよさと発想の面白さがとても心地よかったです。最後にちゃんと思いを伝えあう時は、それまで焦らされまくっていただけに感動ひとしお。なんだか幸せな気分になってしまいました。誤解の内容とかはちょっとベタですが、とても好みな作品。仕事を頑張る主人公も好きです(^^)
私的評価 ☆☆☆☆
(そして不破先生のイラストもぴったりでいい感じ。きっと主人公の上司とラスト近くに出てくるレストランのシェフは恋人同士よねと思いつつ、はてどっちがどっちなんだろう…とは個人的な興味(笑))
2003年04月26日(土) ロマンスは熱いうちに
キャラ文庫 榊花月:作 夏乃あゆみ:絵
榊先生の久しぶりのキャラ文庫です。全編書き下ろしで、幼馴染みもののお話です。主人公は、高校をドロップアウトしてしまった少年。日々を無気力で過ごす彼に、両親はそのままではいけないからと、近所に住んでいて昔から仲の良かった小説家の青年のもとへ、手伝いに行くように言います。しぶしぶ仕事場のマンションへ向かった主人公は…。
テンポはよくて面白い…んだけど、いくら「言わなくても思っていた」にしたって、身体からはじまった関係という感じがどうしてもあるのがちょっと私の中では苦手ポイントだったなあ。ワガママな作家と天然ちゃんっぽい少年とのやりとりや気持ちのぶつけあいはけっこう楽しめたのですが…(^^; 全体に伝えたいテーマみたいなのも感じ取れて、面白い作品だったので、私は気になったポイントも、別にオッケーよという人には絶対オススメです。
私的評価 ☆☆☆★
(とくに後半で出てくる主人公と作家とのやりとりは、ちょっと励まされている気分になりました。…これが、テーマかな?とちょっと思った私。)
2003年04月25日(金) デッドリー・デッドエンド
パレット文庫 五百香ノエル:作 なるしまゆり:絵
五百香先生のひさしぶりの新刊は、近未来もののお話です。主人公はある悲しい事件で妹を傷つけられ、それ以降人が変わったみたいに攻撃的になってしまった青年。今は問題のある学校に派遣される教育委員会の監査官として仕事をこなしています。暴走する彼をとめる役目を担う相棒はシンパシーヒーリングをする物腰柔らかな青年で、2人で新しい仕事先へ赴きますが…。
やはり五百香先生はこういうトラウマ系のシリアスものの方が読みごたえがあるなあ〜。はたしてこれがボーイズラブかと問われたらひょっとしたら違うかもと思ってしまうぐらいに恋愛とは全く別のところでストーリーが展開します。ある意味今の世界の子供達にも共通するかもしれない厭世感や絶望感も描かれていて、ちょっとブルーになってしまいました。シンパシーヒーリングとはいえ、それが効果的になにか改善されるわけではないので、主人公たちの悔恨や焦燥感もなんとなく理解できて、どうにももどかしい作品。…というかイマイチ救われてない感じなんだな、きっと(^^;
私的評価 ☆☆☆
(一応ラストシーンちかくではラブシーンもあったりしますが、なんとなく「ラブ」というより傷の舐めあいっぽいのは気のせいだろうか(^^;)
2003年04月25日(金) ちょー薔薇色の人生
コバルト文庫 野梨原花南:作 宮城とおこ:絵
「なんだかラストっぽいタイトルだよなあ」と思いつつ手にとって読んでみたらほんとにラストだった(笑)元はCDになったのを機会に手にとったこの「ちょー」シリーズもこれが大団円です。とうとう魔王が復活してしまい、世界の律の崩壊に加速度がついた状態で、自分達ができることを成し遂げようとする主人公たちですが…。
いやあ、結果的にはめでたしめでたし…だけど、かなり力技な感じもする(笑)終わり方でした。ただ、それが面白くなかったというわけではなくて、「ああ、らしいなあ」と納得できちゃえるのはこの作品ならではの勢いと作品の底に流れる信念、世界観のおかげかなと。少々御都合主義でも、ファンタジーなんだからなんでもあり。みんな幸せになれたらそれでオッケーじゃないかなと思います。ラストシーンの宝珠が受けた感動と、ダイヤが宝珠に語った言葉が、きっとなによりこのシリーズで大切なポイントだったのかなと思いつつ。途中で読むのをやめちゃった人も、このラストだけは、読んで欲しいなあ。
私的評価 ☆☆☆☆
(このラストシーンは、読み続けてきたからこそ感動できるポイントかも。これもまた、読み返したくなるなあ〜。ちなみにスマートは最後の最後まで、中田さんの声で変換していた私(笑))
2003年04月25日(金) 緑のアルダ 荒れ野の星
コバルト文庫 榎木洋子:作 唯月一:絵
リダーロイスや龍と魔法使いのシリーズに連なるファンタジー作品の2作目です。主人公で石による占いをする娘アルダと、無実の罪を着せられて追っ手を差し向けられ、アルダと共に旅をする事になったウルファ、そして地狼のヨールの旅路はまだはじまったばかり。まずはウルファの無実の罪をはらすために、危険を承知で事件があった街に滞在する彼らですが…。
やはりそこかしこに懐かしい名前が出てきてて嬉しい〜。アルダとウルファがだんだんと距離を縮めてきているのにも和みつつ読んでおりました。そして今回出てきた新キャラがけっこう好きな私(笑)こういう飄々としたキャラにどうも弱い(^^; 事件解決に向けて物語が動き始めましたが、どうやら次の作品にはあのとても懐かしい名前が出てきそうで、それがなにより楽しみ。読み返したいと思いつつまだ叶っていないので、この連休中にでもどどんとリダーロイスと龍と魔法使い、読み返そうかなあとひそかに企み中だったりするのでした。
私的評価 ☆☆☆★
(今までの2シリーズにくらべると、ちょっと絵の感じが幼くて、その分余計にキャラが幼く感じられるかも。…いや、私が年をとったといえばそうなんですが…(^^;)
2003年04月18日(金) 星明かりの魚たち
グラスブルーノベルズ 島みのり:作 富士山ひょうた:絵
思わずイラストで手にとりました(^^; 一応サラリーマンもののお話…かな(^^;主人公は、会社社長の秘書として勤務することになった青年。昔姉がその会社の秘書として同じように働いており、心に傷を負う形で仕事を辞めた後引きこもっていて、叶うならその原因を突き止めたいと思っています。そんな彼の前に現れたのは昔親しくしていた社長の御曹子。変わらない姿に心を揺さぶられつつ、真実を突き止めていく主人公ですが…。
なんとなく納得のいかない作品でした。いろいろ思う所はあるんですが、一番疑問なのは、簡単に「思う相手とは別の人と関係をもった」ことと、各キャラの行動があまりに思慮が浅いとしかおもえない所あたりでしょうか。ちょっととってつけたかのような展開が多く、共感できなくて辛かったです。もうちょっと考えて行動してほしいなあ…(^^;
私的評価 ☆☆★
(多分生理的に社長が好きじゃないんだろうなあ、私。それが一番の原因のような(^^;)
2003年04月18日(金) 鬼流島カノン
花丸文庫 三岐ともき:作 石原理:絵
雑誌掲載作とその続編書き下ろしです。近未来モノのお話。主人公は医療事故の責任を擦り付けられ、無実の罪によりエリートコースから外れて罪を犯した人間が放り込まれる流刑の島へ赴任されることになります。その島で彼が目にしたものは…。
雑誌掲載のものも全く知らなかったのですが、これがけっこう面白くて楽しんで読みました。ハードな内容とちょっと笑えるような主人公たちキャラクターの面白さはかなりオススメかと。近未来モノということですが、そう違和感もなくて、かなり面白い作品だったです。ある意味バカップルですが(笑)シリアスな所はちゃんとシリアスで、こういう「いいコンビ」なお話も好きだなと思います。
私的評価 ☆☆☆★
(意外に楽しめた作品。石原先生のイラストもぴったりでした。)
2003年04月18日(金) 八月の傷痕
花丸文庫 美樹静:作 如月弘鷹:絵
ラインナップをみてびっくりして、しばらく悩んだんですがまあいいかと手に取りました。完全にイラスト買い(苦笑)な1冊です。雑誌掲載のものを改訂…したらしい(^^; 主人公はカメラマンの叔父をもつ高校生。両親を海外での事故で亡くして、その後の状況などからトラウマになってしまい、今も夏…とくに八月の夜、そして血や殺人などの言葉にショックを起こしたり、悪夢を見たりしています。そんな彼を支えつつ一緒に暮らしている叔父に、美人モデルが近付いてきて、主人公に「おじさんと結婚してもいい?」と聞いてきます。主人公は絶対嫌だとはねつけますが、なんとその後そのモデルが刺殺されて…。
お話としては割と完成度も高く面白い…にもかかわらずなんだか不完全燃焼な読了感。なんでかなあと思ってたんですが、これ恋愛要素が却って余計な感じになっていて、バランスが悪く感じてしまうのではないかと思います。ストーリーのシリアスさや解決に繋がる糸口に、もう少し恋愛が絡んだりしてたら納得できたのかなあ。恋愛ネタやその後の関係の変化に脈絡が少ないので、恋愛の方がストーリーから外れたものみたいな感じになってて、ちょっと残念。却ってプラトニックとかの方がよかったのかもしれないなあ。
私的評価 ☆☆☆
(キャラ的にはどっちも好きな感じだし、好み路線には近いんですが…上手くいかないもんだなあ…(^^;)
2003年04月16日(水) こんな男でよかったら
ビーボーイノベルズ 義月粧子:作 紺野けい子:絵
小説b-Boyに掲載された表題作と、その続編書き下ろしです。主人公は普通の高校生。困ったちゃんな従弟にいつも振り回されています。今回の従弟のお願いは、身替わりデート。自分のかわりにデートに行って欲しいと頼まれ、しぶしぶ出かけた先に居たのはなんと主人公が片思いをしていた相手で…。
うーん…、相変わらずの小気味よさと面白さはあるんだけど、どうにも納得がいかなかったのは、攻キャラのわがままさ加減のせいでしょうか。「憎めない攻キャラ」をよく書かれますが、それはある程度年齢を経ているからこそだったりもするので、今回の高校生の攻の強引さと感覚の合わなさ加減はちょっと辛かったかなあ〜。目の前にもしいたら、胸ぐら掴んでゆさぶってやりたい心境でした。…相当な受への感情移入が行われていた模様…(苦笑)
私的評価 ☆☆☆
(従弟キャラもちょっとしんどかったなあ。まあ、これも義月先生ならではなお話ではありましたが…。タイトルに「…よくない(^^;」と思った人がここに1人(苦笑))
2003年04月11日(金) 彼と彼氏の事情
プラチナ文庫 可南さらさ:作 黒江ノリコ:絵
プラチナ文庫第2弾。同人誌で展開されていた高校生ものの再録と、その続編短編の書き下ろしです。同人誌で全部読んではいたのですが、イラストが付くというのと、やはり短編であっても続編が読めるということで迷いなく手に取りました。主人公はちょっと落ちこぼれ気味で引っ込み思案な少年。なにかと委員長をしているしっかりものに迷惑をかけて余計におどおどしてしまいます。実は中学の終わり頃にこの委員長とある出来事があって以降、関係を修復したいと思いつつもどうしてもできない日々が続いていて…。
ほのぼの可愛いお話ですよね。最初の誤解っぷりといい(笑)その後の妙に甘やかし放題なところといい、ちょっとコミカルで面白いです。同人誌だとバラバラに読むので、なんとなく続いて読む文庫とはイメージが違っていて、もっとシリアス調なイメージを抱いていたので、こうして読みなおして「ギャグだったんじゃん(笑)」と思ってたりして(笑)視点が各章で変わっているせいで、なかなか話が進まないっぽいけど、でも面白いのでぜひともいちゃいちゃな続編も読んでみたいです〜。
私的評価 ☆☆☆☆
(けっこう好きなシリーズだったので、再録でも私は十分満足です。可南先生の作品って、やっぱりツボだよなあ〜。)
2003年04月10日(木) RED ROSE 2
GUSHコミックス りぎあ・もーりす:絵
2ヶ月連続での刊行。SF作品のRED ROSE完結編になります。あと、同じ世界観なのかな?という短編が収録されています。前巻で拉致されてしまったローズ。その拉致される際に手引きをした男をでも憎めないまま、逃げ出そうとしてショッキングなものを見てしまいますが…。
ある意味とってもボーイズラブとはかけ離れてる気がするんですが、だからこそ面白いと思える作品でもあるんです。ただ「男性同士」というだけじゃなくて、いろんな単位での「愛」と「気持ち」がきちんとある気がして、そういう繋がりが読みたくて、私はこの作品を手に取ったのかもしれないなと思います。…どうも上手く言えないんですが…。
私的評価 ☆☆☆★
(この主人公たちには、ほんとに幸せに穏やかに生きて欲しいと願ってしまう。どこか自分の中で共感するところがあるのかもしれません。)
2003年04月10日(木) 大人への階段
GENKIノベルズ 高槻かのこ:作 片岡ケイコ:絵
リーフでデビューした作家さんが早くも2冊目のノベルズです。デビュー作がちょっといい感じだったのとイラストレーターに反応して(笑)購入しました。主人公は穏やかで大人しい高校生。小さい頃に半ば親に売られるような感じで、親の経営する会社の親会社の社長の家へ御曹子の遊び相手としてやってきて以降、ずっと御曹子と一緒の暮らしをしています。しかし、だんだんと2人の関係が変化してきて…。
展開や話の内容はどうかなと思うところがちらほらあったけど、最初あらすじを読んでイメージにあった「無理矢理な主従もの」ではなくて、主人公がどちらも一途で健気なので好み路線ではあったかなと思います。それと個人的に主人公のにーちゃんたちがいい味だしてるよなあと思ったりもしました。蓋を空けてみればけっこういいコンビの2人、結局のところお互いしか目に入ってなくて、そこが可愛いのかもしれないなあ。この作家さん、デビュー作でも思いましたが、かなりきちんと心理描写を書かれる方だなと思います。今後がますます楽しみです〜(^^)
私的評価 ☆☆☆★
(ちなみにイラストさんは、商業誌自体はほとんど初めてだと思いますが、某ゲームの某カップリングで好きだった方なのです〜。必死だったり健気だったりするキャラの表情がとくにが好みなのだ(笑))
2003年04月10日(木) こぼれそうなハニー
ラキアS-EXノベルズ 菱沢九月:作 桃山恵:絵
「溺れる体温」の番外編になるのかな。脇キャラで出てきたちょっと軽い刑事が主人公のお話です。来るもの拒まずな色男タイプの刑事である主人公が、事件に関わったある青年を自分の家で保護することになります。この青年、「バイクで一人旅しつつフリーターをやっていた」というわりとハードに聞こえることをやっている割には天然ボケタイプの不思議ちゃんで(笑)自分がゲイであるといきなりカミングアウトした挙げ句、主人公の帰りを珍妙な混ぜこぜ飲み物を作って待つようになって…。
今までの2作品とくらべるとかなりギャグ要素が強い気がします。主人公の刑事の思考回路も笑えるし、天然な青年に振り回されまくってドタバタしていてこの2人のやり取りがほんとに可笑しい。前作まではマイペースに見えた主人公がまるで別人に見えますね(笑)最後にはきっちりとバカップルに出来上がるのですが、その過程も結果もけっこう笑えました。
私的評価 ☆☆☆☆
(きっと前作のカップルと4人でいつまでもいちゃいちゃバカップルやってるんだろうなあ(笑)ほのぼのした雰囲気とアダルトな雰囲気が入り交じった、ちょっと不思議な作品です。)
2003年04月09日(水) チープシック
ディアプラス文庫 うえだ真由:作 吹山りこ:絵
うえだ先生のアイス以外での初作品ですね。小説ディアプラスに掲載された表題作とその続編書き下ろしが収録されています。主人公は進学校に通いまあまあいい成績をおさめている高校生。なんとなく始めたバイトに今は夢中で、それが元で随分周りの同級生が子供っぽく見えて余計にバイトに重点を置くようになっています。そんなバイト先で流動調査のバイトを頼まれ、その担当社員の青年の手際の良さや人当たりの良さに憧れの気持ちを抱きますが…。
ネタとしてはありきたりかもしれませんが、受の一生懸命さと可愛さはいいかも。所詮高校生だなという悩みではあるけど、それなりに真剣に一生懸命考えてるっぽくて好感はもてます。子供っぽいといえばそうなんですけどね(笑)いろいろつっこみたい部分もあるけど、全体にほのぼの可愛い作品で楽しめたのでいいかなと。うえだ先生らしい作品だったなと思います。
私的評価 ☆☆☆★
(表題作よりも書き下ろしの方がラブラブ度もバカップル度(笑)も高いです。)
2003年04月09日(水) おおいぬ荘の人々 4
ディアプラス文庫 菅野彰&月夜野亮:作 南野ましろ:絵
おおいぬ荘シリーズの4巻目。しかし登場人物がかなり増えてきて、段々わかりにくくなってきた感じもします。雑誌小説ディアプラスに掲載された、菅野先生と月夜野先生の作品が1編ずつと、書き下ろしの月夜野先生の話、ましろ先生の書き下ろしの超ショートマンガが収録されています。おおいぬ荘という下宿屋を舞台に繰り広げられる人間模様も段々複雑さを増してきて…。
いろいろ複雑になってきたので、どれか1つのカップルにしぼってのあらすじがかけません(笑)しかしやはり微妙に不幸テイストなのは菅野先生が書く作品ですねえ。あまりのやりきれなさに少々気持ちがしんどくなるお話でもありました。月夜野先生の作品の場合はシリアスになりきれなというかどこかキャラがずれてて(笑)コメディ路線まっしぐらになってるんですよね。お2人の落差もあって、面白いです。…しかし広げた風呂敷はあとどのくらいで収集がつくのだろうか…。読んでいてもどういう終わり方が理想なのか判らなくなってきました(^^;
私的評価 ☆☆☆★
(もう1度1冊目からじっくり読み返して、復習しようかな(^^; でもどのキャラクターもしっかり立ってる感じで好きなんですよね。)
2003年04月09日(水) ニューヨークの恋人
ショコラノベルズ・ハイパー 久遠カンナ:作 麻生海:絵
すいません、最初は買う気がなかったのにイラスト効果で手に取りました(笑) サラリーマンものの作品です。主人公は海外赴任が決まった青年。ゲイで恋人もいましたが、海外赴任を機に別れをつげて心機一転赴任地のニューヨークへ向かいます。そこで出迎えてくれたのは実は赴任先の上司で、時差ぼけの暇もなく仕事をさせられてしまいますが…。
一応展開的には無理矢理といえなくもないけど、でも二人が幸せそうなのでまあいいかという作品(笑)本来攻側のキャラが受になるというあたり、もうちょっと最初に葛藤があってもいいかとは思いますが、けっこうほのぼのしたシーンもあって楽しめました。ただやはり攻が受の気持ちを試すような事をしたのだけは生理的に受け付けなかったなあ(^^; あれだけラブラブベタベタカップルなのに、なんで試す必要があるんだ(^^;それさえなければ全体にはわりと読みごたえもあったし面白かったんですが…。
私的評価 ☆☆☆
(イラストの麻生さんは某ゲームの原画をされる前から割と好きだったので、なかなかないノベルズのイラストも、ついつい見ると買ってしまうのでした(^^;)
2003年04月09日(水) TEA FOR YOU
ショコラノベルズ 春原いずみ:作 甘野有記:絵
雑誌「小説ショコラ」に掲載された作品とその続編書き下ろしです。主人公は小さな喫茶店を営む3姉弟たち。主に厨房担当なのは無口でぶっきらぼうで人と関わる事が苦手だけどケーキにかける熱意は人一倍つよい双子の兄。弟は同じ顔だけど社交的で、フロア担当です。(ちなみに姉は看板娘担当(笑))そんな彼らの店に入ってきた男性客は、美味しいはずのケーキをひとくちも口にしなくて、パティシェの兄の怒りを買いますが…。
一歩間違えるととんでもなく押し付けがましいかもしれない話の流れなのにそう感じさせないのはひとえにキャラの性格だと思います。人と関わるのが苦手なのにも関わらず、相手の事を思いやる主人公と、かなりの天然ボケなのに押さえる所はちゃんと押さえている相手キャラはまさにいいコンビかと。ほのぼのしてて可愛い作品です。…ときどき作中に出てくるケーキや食べ物の描写にお腹が鳴りそうになります(笑)
私的評価 ☆☆☆★
(ただ1つだけ、前から気にはなってるのですが「……」が多いですよねえ…。最近とくにやたら多く感じて少々邪魔に感じるようになってきました。)
2003年04月09日(水) 名も無き烏の飛ぶ夜明け 2
あすかCL−DXコミックス 如月弘鷹:絵
雑誌CIELに連載されているファンタジーマンガの二冊目がようやく出ました(笑)私はCIELは購読してないもので、「いつ出るのかな〜」とのーんびり待っているという作品なのです。主人公は天使と悪魔で、悪魔は神への忠誠を誓い、天使は悪魔に惚れて神への反逆行為になる行動を起こしてしまいます。神や悪魔の元主人からの追っ手から逃げ回りながら、お互いに惹かれつつも複雑な感情を持て余す彼らですが…。
見た目だけだと天使が悪魔、悪魔が天使に見えるんですよね。それも面白いなと思うし、天使が堕天してしまう危機を乗り越えるあたりも面白いです。なんというかゴージャスな絵で(笑)羽根がたくさんたくさん飛んでいて、如月先生の本領発揮という感じの作品です。どうやら3冊目で終わりのようなので、そろそろCIELではラストスパートなのかな?
私的評価 ☆☆☆★
(最近イラストを描かれる回数が減った気がします。その分マンガに専念されてるのかなあ?)
2003年04月05日(土) 王子さまLv.1 1
ゼロコミックス 桑原祐子:作画 アリスブルー:原作
原作のゲームはやってないのですが、各所から「可愛いよ〜」だの「面白いよ」だの感想を聞いていて気になっていたのでコミックスで読んでみました(笑)主人公は甘やかされて育った第2王子のカナン。冒険者になりたいといいだし、冒険者ギルドに登録したからさあ大変。従者のセレストはお目付役として大変な目にあわされていますが…(笑)
た、確かに可愛いぃ〜(笑)可愛いものすきな私としては、ほんとはぜひともゲーム自体をプレイしてみたいんですが、いかんせんMacだとそれが不可能なのが残念。ところで、あのモンスターの数々、ほんとにあんなキャラなんでしょうか。それだけでも見てみたいかもしれん…(笑)創作だったとしたら桑原先生ブラボーって感じでしょうか(笑)
私的評価 ☆☆☆☆
(とりあえず1巻ということで、続くようなので楽しみです。一応イメージ的に声も想像できるしね(笑))
2003年04月04日(金) 琴姫奇談
X文庫ホワイトハート 椹野道流:作 あかま日砂紀:絵
奇談シリーズの最新刊は、ちょっと不思議テイストがいつもよりも強めなお話になりました。主人公敏生と同居人でどうやら恋人と呼べるような感じの関係になってきた天本のお話です。インフルエンザにやられて高熱を出し、寝込んでいた天本ですが、回復に向かったこともあり、敏生は前から予定のあった旅行へ天本を置いて向かいます。その旅行の間になぜか天本は姿をくらましていて、しかも「出かけた」のではないようすで、パニックする敏生ですが…。
同じファンタジーちっくということもあってか、アズノベルズの作品のキャラが出てきて活躍してて(笑)びっくりでした。そうか、骨董品の店ってところで気が付かないとだったのね…(笑)展開として「そ、それってすでに現実離れ…(^^;」と思いつつも感動してしまいました。そしてラストシーンのラブラブっぷりにも感動…しつつ、やはり敏生らしすぎる展開で大笑い(笑)一歩進んで一歩半下がった感じかしら…(笑)
私的評価 ☆☆☆☆
(CDも一緒に(…というか何日か遅れで)発売になりました。まだCDは聞けてないのですが、前作の出来がよかっただけに、楽しみです。)
2003年04月01日(火) たおやかに恋は香る
リーフノベルズ 高槻かのこ:作 祭河ななを:絵
同じくリーフデビューの新人作家さんの青田買い(笑)です。主人公は、香水会社につとめる営業サイドの青年。それなりの実力をもつ彼が手掛ける今回の仕事は、香作りで有名な青年が初めて作る香水というもの。その依頼と仕事内容の確認のために青年の元を訪れた主人公ですが、いきなり「たばこの匂いがするからシャワーをあびてきて」とシャワー室へ放り込まれ、どうにもペースに巻き込まれてしまいますが…。
各エピソードこそちょっと疑問なところもあったけど、全体にいい印象の作品でした。多分二人の心理描写が比較的しっかり描かれているからなのではと思います。香や香水にかける情熱や、クリエイティブな世界に身をおく人特有のエキセントリックな言動や行動がけっこう可愛く、面白く書かれていて楽しめました。もともと青田買いのつもりでいたので、予想よりも楽しめました。今後も頑張っていい作品を作って欲しいです。
私的評価 ☆☆☆★
(気になるところはもちろんけっこうあったけど、それでもいいなと思える作品でした。デビュー作以降が大事だと思うので、今後も注目したいです。)
2003年04月01日(火) 裏切りロマンス
リーフノベルズ あすま理彩:作 史堂櫂:絵
新人作家さんのデビュー作…らしいのですが、この人たしかプラチナ文庫の創刊メンバーだったよなあ(^^; というわけで、リーフ期待の新人と書いてあるのに違和感を感じつつ(笑)とりあえず青田買いしてみました。主人公は、ある会社の専務に付くことになった秘書課につとめるサラリーマンの青年。昔約束した恋人と事情があってわかれてしまい、今もその相手が会いに来るのを待っています。そんな主人公を見てどうやらなにか思う所のあるらしい副社長の青年は、あまり好意的な態度ではありませんが…。
うーん、なんだかもう一歩と言う感じ(^^; 最初こそハラハラしたんですが、途中から「…あれ?バカップル?ひょっとして…(笑)」って流れになってきて、しかもオチが大した事なかったりもして(苦笑)思い込みで行動せずにちゃんと会話しろよという典型なお話でした。初恋の相手ならもうちょっとであった時に疑問をもってくれい…。無理矢理関係を持つと言う私の苦手路線だったのもあって、ちょっと残念な作品でした。
私的評価 ☆☆★
(こんな副社長だの専務だのはどうだろう(笑)とりあえずなんで副社長がそんなに実権を握ってるのかが非常に疑問だったりして(苦笑))
2003年04月01日(火) 校医様は夜の暴君
ルビー文庫 水壬楓子:作 せら:絵
学園ものシリーズの3作目になります。主人公はジャーナリスト志望の高校生。一応禁止になっているものの、自分のカメラを手に入れるためにバイトをしています。バイト先でゴミ捨てをしていた彼は、偶然学校の校医をしている青年を見かけ、後をつけます。好奇心から後をつけた彼ですが、厄介ごとに巻き込まれてしまい…。
学園モノというよりどうにも大人っぽいイメージがあるのはひとえに校医のキャラゆえでしょうか(笑)好奇心猫を殺すということわざをまさに地で行くような主人公の迂闊さと(笑)それが可愛くてしょうがないらしい校医が割れ鍋にとじ蓋って感じでした(笑)蓋をあけてみれば「やっぱり」という感じのオチではあるんですが、楽しんで読めました。前々作や他の作品のキャラも出てきていて、とくに他の作品のキャラは意外でした。
私的評価 ☆☆☆★
(どうやら3部作というか、3冊で一旦終了のようですが、1冊読みきりでキャラも違うので、それぞれで楽しめる作品ですね。個人的には某警視キャラの話もぜひとも読みたいです〜。)