2005年4月のレビュー

 

 2005年04月30日(土)  タカトリキングダムキングス

     ディアプラスコミックス   南野ましろ:絵

どこまで続くか友達の輪(笑) そーいや元はメロディハレルヤだったなあ…(^^; 今回の主人公は双子の高鳥兄弟の兄藍羽。天然でシュールな性格の藍羽ですが、目下同居中の恋人となんら進展がないのが悩み。どうしたらいいものかと周りに沢山いる(笑)カップルたちに突撃インタビューしてまわりますが…。

えー、今回いつもにもましてお花ちゃん度が高いです(^^; やっぱり藍羽だからかしら…(^^; とりあえずシュール過ぎてちょっとついていけないかも…というあたりまできてしまいました。前のキャラメルハードボイルドでちょっと戻ったかなと思ったのになあ…。やっぱり主人公張るキャラによるのかもしれんなと思いつつ。過ぎたるは及ばざるがごとしという格言をしみじみ思った作品になってしまいました。可愛いんだけど、どうにも同調できない天然っぷりなので…(苦笑)

私的一番受けたのは「おなかすいたけどプライドが邪魔して素直に食べられない姫」ネタかもしれません。うちのわんこは「早く食わせろ」ですが(笑))

 

 2005年04月28日(木)  ハチミツ浸透圧

    ルビー文庫  崎谷はるひ:作   ねこ田米蔵:絵

3ヶ月連続刊行という崎谷先生の新刊。小説ラキアに掲載された作品がルビー文庫で登場です。書き下ろしの続編も収録されています。主人公は可愛い系の高校生。中学の時幼なじみの同級生と冗談のふりをしてキスを交わしたことがあり、今でも彼を思っています。でも特進クラスにいて部活もこなすスーパーマンな幼なじみとはほとんど接点すらなくて…。

崎谷先生というと、割と年の差があって大人な攻と意地っ張りで子供っぽい(もしくはほんとにコドモ(笑))な受というイメージだったのですが、この作品は非常に等身大な感じの高校生が描かれてて、微笑ましい作品です。とくにカタブツな感じの攻キャラがけっこういい感じで好みだなあ(笑) 少々受キャラは卑屈になりすぎる部分もあって、その辺はもうちょっと抑え気味でも良かった気はしますが、とりあえず攻キャラがかっこいいので問題なしということで(笑)タイトルだけだとこの作品とイコールでつながってなかったので(^^; 続編を読めて嬉しいです。

私的評価 ☆☆☆☆
(子供が剣道をやってるからというのもあるんですが、剣道ネタも楽しめた理由の1つかも。数ある武道の中では一番好きなので(笑))

 

 2005年04月27日(水)  別れてもらいます!

    キャラ文庫  鹿住槇:作   雁川せゆ:絵

鹿住先生の久しぶりのキャラ文庫です。小説キャラに掲載された作品とその続編書き下ろしが収録されています。主人公は、弁当屋を営む青年。実は彼には裏の顔(?)があります。それは知人に頼まれて「別れさせ屋」をやっているということ。普段は普通であまり目立たない彼ですが、別れさせ屋の成績はほとんど失敗がありません。そんな彼の元に舞い込んできた次の依頼は、なんと男性相手で…。

雑誌掲載の時も、微妙にヘタレな(笑)主人公が面白くて楽しんで読みました。書き下ろしだとさらにヘタレ度が増していて(笑)ついでに受キャラの男前度も増していて(笑)好みだなあと思いつつ読みました。続編の方の登場キャラがとんでもない設定だったりして、その辺は読んでいても少々不快だったんですが(^^; まあお話の中だし脇キャラだから…。ある意味リアリティがあるという意味でもありますね。受の男前っぷりに引きずられつつ(笑)ヘタレなりに頑張っている攻を楽しめた作品でした。


私的評価 ☆☆☆★
(ラスト近くのイラストがすごくコミカルで笑えます(笑)表紙がカッコつけてるだけに、余計にヘタレもーどかも?)

 

 2005年04月25日(月)  恋は契約のあとで

    キャラコミックス    円屋榎英:絵

円屋先生の初コミックスは、雑誌キャラに掲載された表題作と続編書き下ろし、それから別の学園ものの掲載作など合計5作が収録されています。表題作は、フリーターの青年が主人公。実家の工場がつぶれ、親も身体を壊したりして正直なところお金に困っている彼ですが、つきあいで合コンに参加し、無理やり飲まされてしまいます。翌日目を覚ますと、裸で寝ていた主人公。しかも隣にはハンサムな青年がいて、そのうえ「君の1ヶ月を100万で買った」といわれてしまい…。

華やかな感じの絵ですよね。どの掲載作もキャラを買っているので読んでいたんですが、けっこう好みで、書き下ろしも楽しく読ませていただきました。デビュー作も収録されているんですが、さすがに少々絵ができ上がってない印象があって…というかまだ定まってなかったんだろうな(^^; 思わず「同一人物に見えない…(笑)」と突っ込みしつつ(笑) 続編は絵が安定してからだったのか、美人度が上がっていました。


私的評価 ☆☆☆★
(イラストでも結構華やかで見栄えがするので、小説のイラストでも楽しみな方です。これからも頑張って欲しいですね。)

 

 2005年04月15日(金)  オフィスで君は甘く蕩ける

   ビーボーイノベルズ   鳩村衣杏:作  あさとえいり:絵

迷っていたのですが、表紙イラストがすごく好みでつい手に取りました。サラリーマンもののお話です。広告代理店に勤める青年。プランナーとしていくつもCMをてがけてきた彼ですが、社内からの反発があり、いわば日蔭の部署とも言えるコンサルティング部に異動になってしまいます。しかも上司としてやってきたのは、他社でプランナーをしていた主人公のライバルとも言える青年。才能のあるはずの彼がなぜこの会社のこの部署に来たのか、納得できない主人公ですが…。

基本的に「仕事をしてる描写」がしっかりしていて、恋愛優先ではなく仕事優先な雰囲気が出ているものは、結構無条件で好みなんですが(笑)そういう意味では非常にツボな作品でした。主人公がかなりの意地っ張りなんですが、弱点もあって、でもお相手キャラはその弱点を笑わずにフォローできる度量を持ってて、なんだかすごくいいコンビという感じです。最初と最後ではかなり主人公の印象も変わっていて、ほのぼの楽しく読めました。

私的評価 ☆☆☆☆
(ある意味クールビューティ受になるのかな、これも。攻もヘタレではないけど、ちょっと面白いキャラなので、好みに近かったのかもしれません。あさと先生の絵が激烈好みで評価ちょっと高めです(笑))

 

 2005年04月15日(金)  今宵、雲の上のキッチンで

  ビーボーイノベルズ  ひちわゆか:作  紺野けい子:絵

1ヶ月遅れで発売になりました、全編書き下ろしのひちわ先生久しぶりの新刊です。主人公はある人気カフェのマネージャーの青年。美しい外見ととんでもなくきつい性格(笑)を兼ね備えています。ある日店で酔っ払った男性が連れの女性と揉め出してしまい、なんとかその場を落ち着かせようとしたところ、居合わせたハンサムな青年実業家がその場を取り仕切ってくれます。感謝しようとした主人公に、傲慢な暴言を吐いたその青年実業家、実はあまのじゃくな性格の持ち主で…。

とてもとても、ひちわ先生らしい作品でした。これもある意味焦れったさを楽しむ作品だったのかも?そしてどう考えても「ヘタレ攻」(笑)これ以上はないほどのヘタレっぷりを発揮していて、しかも受が毒舌で意地っ張り。…私のツボストライクど真ん中だったことは言うまでもありません。暗闇の中での逢瀬(?)を重ね、とうとう恋愛までこぎつけた彼らに、満足な気持ちと、それからが気になるジレンマとの両方の気持ちを持ちました。短い続編がついているのですが、そこではやっぱり尻に敷かれてる感じの攻と意地っ張り具合に後悔しまくっている受が垣間見れて楽しいです。今後の彼らも、物凄く読んでみたいです。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(読み終えた後、すごく満足感を感じました。そしてすぐに続きが読みたいという気持ちにもなりました。続編は無理かなあ〜。同居話なんか、ぜひ読んでみたいのですが。)

 

 2005年04月11日(月)  モニタリング・ハート

   アイノベルズ  たけうちりうと:作  御園えりい:絵

小説ディアプラスに掲載された表題作とその続編書き下ろしが収録されています。主人公はなかなか恋人ができない高校生。一生懸命アタックしては振られる日々が続いています。しかもその断りの理由はいつも同じ、学年一モテる同級生の名前と共にあり、憤慨した主人公は彼に直談判しにいきます。しかし逆にモテない理由を指摘されがっくり落ち込む主人公。そんな主人公に彼はある提案を持ちかけてきますが…。

ほのぼのした学園もののお話で、「若いなあ、青いなあ〜」とちょっと気恥ずかしさも感じつつ、楽しんで読みました。彼女が欲しい一心で物凄く物欲しげになっている男の子たちや、逆に余裕で満点なエスコートをするモテモテくんが面白くて、そして少しずつ相手を意識していく流れもとても自然で、楽しかったです。そりゃあれだけ完璧なエスコートされたら落ちるって!と内心つっこみを入れた私。続編では相手キャラ視点なので、意外と姑息な(笑)彼の行動も垣間見れてさらに楽しいです。

私的評価 ☆☆☆★
(最近雑誌は購入してないので、これが初読でした。悩み多き高校生ならではの作品で、楽しめますのでぜひ〜♪)

 

 2005年04月01日(金)  孤独な花にくちづけを

   アイノベルズ  たけうちりうと:作  御園えりい:絵

たけうち先生の久しぶりの新刊です。主人公は科学雑誌のライターをしている青年。素直で美人な彼は、取材対象でもある科学者にも気に入られています。その化学者の助手を長年勤めていた女性が結婚退職をすることになり、そのパーティに招かれた主人公。その先でハンサムな青年と出会います。実はその青年、女性の後任である科学者の助手で、しかもとても第一印象の悪い無愛想な人で、主人公は腹を立てていましたが…。

ただ普通に「助手とライターの恋愛」かと思っていたら、思わぬ展開になってびっくりした作品でした。なんだかとんでもなく大事件になっていて、でもテンポが良くて面白いのはたけうち先生らしいなと。人型ロボットのような無表情な攻がだんだんと人間らしくなってくるのが読んでいても面白かったです。それと続編の短編が載っているんですが、絵で想像するととんでもないシーンがあって(笑)笑うシーンではないかもしれないけど笑ってしまいました(^^; 想像したらどうしても笑えてしまって(笑)それじゃ変質者やん(^^;

私的評価 ☆☆☆★
(この作品、どちらかというとくっつくまでよりもカップルになってからの方が面白いなとも思います。この後の彼らがみてみたい気がするなあ〜。)

 

 2005年04月01日(金)  彩度ゼロの奇跡

   コバルト文庫   麻生玲子:作  片岡ケイコ:絵

「一万年+3日」シリーズの3作目になります。前作で恋心をお互いに確認しあい、恋愛未満からちょっとだけ恋愛モードになった西野と白川の2人。ゆっくりゆっくりと2人の絆を深めあっています。しかし、ある日いつもとは逆のパターンで、いきなり西野が行方不明になって連絡がつかなくなり、白川は不安になってしまいますが…。

うーん、とりあえず1作目の名前をシリーズと思って書いたけど、これからは主人公たちの名前でシリーズにしとこう(^^; なんかしっくりこないわ(^^; で、彼らの焦れったい恋愛もだんだんと形を成していって、ようやくとうとう(笑)心の距離も身体の距離もいっそう近くなるのですが、とてもそれが自然で、素敵だなあと思いながら読みました。恋愛と言うのは2人でする事であって、片方が必死でもどうにもならないものなのだなとしみじみ思いました。2人の思いが重なってようやくここまで辿り着く、というある意味当たり前の光景が、とても自然なんですよねえ。成長物語的なところもあるのですが、新たな絆をもった2人が、今後どうなって行くのか、とても楽しみです。

私的評価 ☆☆☆★
(西野と連絡がとれなかった時の白川が、ほんとに捨てられた子犬的描写でちょっと…いやかなり萌え(笑)でした。)

 

 2005年04月01日(金)  緑のアルダ 水あふるる都

   コバルト文庫  榎木洋子:作  唯月一:絵

リダーロイス、龍と魔法使いの両シリーズの続編となる緑のアルダシリーズですが、とうとう懐かしい名前が出てきました♪主人公である占い師の娘アルダと、アルダを守る剣士ウルファ、そして地狼のヨール、コ−サ国の王女アナンシア一行は、水龍の住まう国ミズベへて足を踏み入れます。この国は一度コ−サ国に攻め入られた過去がありますが、現王の活躍で国を取り戻し、水龍を復活させたということで、一行はミズベに興味を示しますが…。

わーい、懐かしい名前がたくさん!(笑)読み終えたあとものすごくリダ−ロイスシリーズを読み返したくなったのは、きっと私だけではないはず。欲を言えば、由羅カイリさんのイラストならもっと嬉しかったんだけどなあ…と思いつつ。…いや、まだイラストは出てませんが。物凄くいろいろ懐かしくて、ただその懐かしさに浸っていたら読み終えてしまった…という感じもあります。よくよく考えたら、きちんとリダーロイスも龍と魔法使いも話が繋がってたんだなあと今さらながら感動。…また全部読み返そうかなあ〜。

私的評価 ☆☆☆☆
(この作品は、リダーロイス、龍と魔法使い両方の後始末本なのかもしれないなあ。いい所で終わっている上、後ろに短編が載っていて、本編的にはちょこっと物足りない気分もします(^^;)

 

 2005年04月01日(金)  兄弟限定! 1

   あすかCL-DXコミックス   如月弘鷹:絵

雑誌CIELに連載されている義兄弟もののお話です。主人公は北海道から東京にやってきた青年。役者になる夢を持ち、オーディションを受ける日々が続いています。実は彼には事情があり、生き別れの父が亡くなったため、その父の家を相続する人間を決めるよう遺言を残されて、義理の兄と言われた2人の青年と同居を始める羽目になります。しかしこの2人の義兄、どうやら妙な関係にあるようで…。

こんな日付けを書いておりますが、実は4月の後半近くになるまでどこにも見つけられず手に入れるのが遅くなったという逸話付きな作品(^^; やはり如月先生人気はすごいですよね。忙しくて遠出できなかったというのも原因ではありますが、毎日探してもなくて、ネットで買おうかと思った矢先にやっと見つけました。CIELは購入してなかったというのもあって、全くはじめて読む作品だったので、テンポのいい流れと麗しい絵、魅力的なキャラにくらくらしてしまいました。先生の萌えシチュエーションとのことですが、私も個人的にかなりツボです(笑) そしてなによりツボなのが、主人公に時々生える(笑)ネコ耳&ネコ尻尾でしょうか。可愛くて好きだ〜(笑)

私的評価 ☆☆☆☆
(すっかり主人公は受キャラだろうと思ってたんですが、コミックス後半部分ぐらいからは、ひょっとすると攻かも…?って感じになってきました。髪型変わったからかな?)

 

 2005年04月01日(金)  負け犬のなんでも屋

   あすかCL-DXコミックス  麻生海:作画  菅野彰:原作

菅野先生原作でラジオドラマとして書き下ろされ、それがCDになりとうとうコミックス化までされました。「負け犬」シリーズ(?)です。雑誌CIELに連載されたもので、お話としてはこれは2作目にあたり、「負け犬の食卓」というラジオドラマが全ての始まりでした。一応1作目はCDを聞いていて、あまりのハマっているキャストとどたばたっぷりに笑いが止まらず(笑)非常に楽しんだのを覚えております。聞こうと思いながらこの作品のCDはまだ聞いてないのですが、先にコミックスを読むことになってしまいました(笑)主人公敦は幼馴染みの寅次郎、潰れそうなリストランテを買取ってくれたナゾの男中川と共に、なんでも屋をはじめます。しかし「負け犬」という名前の通り(笑)上手くはいかなくて…。

いやはやすごいどたばたっぷりですな(笑)わりとコミカルな絵が上手い麻生先生なので、よけいにコメディ路線を突っ走ってて笑えます。そのくせ物凄くシリアスで重い場面もちゃんとちりばめてあって、そこが菅野先生らしいというか、読んでいてものすごーく「音」で聞きたくなってしまいました(^^; 中川が関さんだから余計にそう思うのかもしれないなあ(^^; はじめに音ありき、の作品だからだと思いますが、無性にCDが聞きたくなった1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆
(このCDって、今手元にないような気がする…(^^; 誰の所へ行ってるのかしら。…ていうか買ってないのかしら(^^;(^^;)