1999年10月のレビュー


1999年10月29日(金)   ベッドルームで宿題を

  ディアプラス文庫  ひちわゆか:作  二宮悦巳:絵

発売がちょっと遅れていましたひちわ先生の新刊。以前にCIELに掲載された、火事で家を失ってしまった青年と、その青年の親友の従弟にあたる小学校5年生!の悪ガキくんとのドタバタ大騒動なお話です。

うーん、さすがひちわ先生!って感じ。本来なら、小学校の子がカップリングされるなんてのは、非常に趣味からは外れているハズなんです!…なのに、どうしてこんなに読めてしまうのか(^^; ひとえにひちわ先生の文章の魅力だなあと、今しみじみと思っております。

部分的に「じわ〜」っとくるような優しさ溢れる文章があり、その直後、その気持ちをちゃぶ台ひっくり返すみたいな勢いでなぎ倒していく(笑)ドタバタな展開。めちゃめちゃ面白いです。…だから、ひちわ先生の本って止められない(^^;
ぜひぜひ、読んでみて下さいね(^^)二宮先生のイラストもとっても素敵です。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(ふふふ、癖になる1冊(笑)絶対面白いです!読んでみてね〜)


1999年10月29日(金)   THE BRIDGE 〜切り札はヤツだ

  ルビー文庫  佐野なづか&千本木一:作 若宮ひろ:絵

全寮制の高校に転校して来た男の子と、同室の生徒会長(ただしちょっとワル)との攻防線を描いたお話。ある賭けが行われていて、その賭けのネタが、「生徒会長がその男の子とHまでできるか」なんですね(^^;いやあ、ハイテンションでなかなかワクワクして読みました(^^)

佐野先生&千本木先生といえば、あすかでのシリーズがあったので、私はてっきりそちらの続編かと思ってたんですが、全く別の話で、以前にCIELにて掲載されたものみたいです。ちょっぴり書き下ろしつきで、けっこう楽しく読めました。

「賭け」に惑わされて、お互いが見えなくなってしまう2人がけっこう切ないです。うーん、青春だね(笑)…ぜひぜひ別のエピソードや続編、読みたいなと思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(テンションが高くて、なかなか楽しいお話でした(^^))


1999年10月29日(金)   ノンストップでいくぜ!

    ルビー文庫   萩原七紀:作   明神翼:絵

元気いっぱいな少年と、その少年を助けたことで、ほれられてしまう(笑)ちょっとカタブツな少年とのお話。脇キャラの先輩たちもなかなか面白いキャラクターで、テンポはとってもよかったです。

ただ、カタブツすぎて、話が動かないのがなんだか勿体ない(笑)…いやあ、これはこのキャラクターの特性だから、それがイイとか悪いとかということではないと思いますが、なんだか「なんでそこでブレーキかけるかなあ〜(^^;」と、内心イライラしちゃいますね(^^;……はっ(^^;それが狙いなのか、ひょっとして!(大笑)

私的評価 ☆☆☆
(うん、まあこんな感じかな?)


1999年10月29日(金)   純情サバイバル

    ルビー文庫   菱沢九月:作   蔵王大志:絵

引っ込み思案な男の子が、友人と一緒に奇妙な写真部に入部し、不思議な先輩と出会って、ラブラブになっていくお話。なんだかとっても「可愛い!」です。心和んでしまう、のほほんとして可愛い少年が好き(爆)…でも、内面的には、この子が先輩を守っている、のだなあと、思ってます。

脇キャラに強いキャラクターがあるから、余計に主人公2人ののほほんさ加減が協調されてて面白いです。まだまだこの2人の恋ははじまったばかりなので、今後に期待(^^)もう、寂しい気持ちを持たなくて済んだらいいね(^^)<先輩

私的評価 ☆☆☆★
(初めて読んだ方(多分初めての文庫)ですけど、なかなか読みごたえありでした)


1999年10月29日(金)   俺たちは前途多難(晴れ、のち雷 2)

    ルビー文庫   柏枝真郷:作   二宮悦巳:絵

以前発売された「晴れ、のち雷」の続編。ハローワークで再会した同級生同士のお話です。今回は、ある証券会社の面接を受けたりしたあと、同窓会の幹事を押し付けられ、またもや事件が起こってしまう、というお話。
うーん、なんだか事件自体は、うやむやになってしまったけど、2人の仲に進展があった!のがもっと事件かもなあ(爆)

2人ともが「自分が自分で良く判らない、なぜ惹かれるのか説明がつけられない」という感じをすごく受けました。…でも、大切な人って、理屈じゃなくて大事になってしまうんだと思うので、とっても共感できて楽しかったです。

私的評価 ☆☆☆☆
(事件の曖昧さはちょっと後に残りますが(^^;…でもやっぱり面白かったです)


1999年10月28日(木)   INVISIBLE RISK 1

    GENKI NOVELS  崎谷はるひ:作  水姫暁乃:絵

ムービックから3巻続き物で発売予定のはるひ先生の新作第1巻。バンドもので、アマチュアなバンドメンバーたちが、どんどん力を付けていく様子が描かれています。ほんっとに、1巻だけあって、これは「導入部分」かも、と思っちゃいますね。カッコイイけど、不器用なところがあるベーシストと、不思議な雰囲気をもつ美人のヴォーカリストが、紆余曲折があって、同居しちゃうんですよ。

同居して、ベーシストがだんだん色香に迷いはじめて(爆)…でもそこから先は2巻にお預けなの〜〜〜〜(T_T)ううう、早く読みたい!!…というわけで、来年まで待てる人は今すぐ読みましょう!…待てない人は、買っておいて封印なさったほうがよろしいかと。とにかくテンポがよくて、優しくて、心に響く台詞が溢れた作品です。ぜひ読んでみてね。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(楽しみにしていた作品です。…しかし、これほど後が気になる作品だとは……(T_T)…早く続きを出してくれぇ……(T_T))


1999年10月27日(水)   GO WEST!

    キャラ文庫   松岡なつき:作  ほたか乱:絵

親に干渉されるあまりに無気力になっていた青年が、だまし討ちで連れていかれたアメリカ南部の牧場で、逞しくなっていくお話。かっこいいカウボーイ(笑)とのラブラブも楽しめます(笑)とにかくなんだか映画を見てるような感じが凄くします。…ここのところ、そういう作品にたくさん巡り会ってて、ここで書くのも何度目かなという感じですが(笑)

つぎつぎに起こる事件も面白いし、最初はなんだか退廃的な感じの作品かなと思ってしまうような雰囲気なので、それとウエスタンなノリとのギャップも面白いです。健気で可愛い受を楽しんで下さい(笑)

私的評価 ☆☆☆★
(もりだくさんで、楽しいお話でした(^^))


1999年10月27日(水)   いそがないで (毎日晴天! 4)

    キャラ文庫   菅野彰:作  二宮悦巳:絵

これも人気シリーズ「毎日晴天!」の4巻目。やっとやっとやっと!(大笑)にーちゃんずが新たな一歩を踏み出し……かけます。…でも邪魔が入るあたりがやっぱり帯刀一家ですわな(笑)くすくす
ちなみに、キャラセレクションで掲載された、勇太と真弓のお話「チルドレンズタイム」も収録されています。これは「子供の言い分」の間に入りますので、雑誌を読まれてない人は必見ですね。

「寂しい」ことの定義って、難しいなと思います。私も旦那と別れてますので(^^;)子供には「父親がいない」気持ちをイヤと言う程味わわせていると思うんですが、…それをポジティブに考えるのかネガティブに考えるのか。それに「いない」ことで、子供に足りない思いをさせている、と思い込んではいないか…。なんだか、シリアスな場面で、涙が盛り上がってきてしまうぐらいに、ちょっと胸の奥にずっしり来てしまいました。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(いつもどおり、たくさん笑わせてくれて、ほろっと泣かせてくれる大好きな作品です。)


1999年10月27日(水)   酒と薔薇とジェラシーと (やってらんねェぜ!外伝 3)

    キャラ文庫   秋月こお:作  こいでみえこ:絵

人気シリーズ「やってらんねェぜ!」のアダルトチーム(笑)にーちゃんずのお話です。どれもキャラやキャラセレクションに掲載されていたもので、書き下ろしはありませんが、やっぱりこうして固めて読めるのは嬉しいです(^^)

アダルトチームだからといって、落着いているかと言えば、まだ新婚さん状態なので、逆に甘々らぶらぶで(笑)こんなに余裕のない状態の叶がずっと読めるのが、嬉しいやら笑えるやら。千里もずいぶん丸くなって(笑)可愛くなってきたなあって感じです。これだけ沢山書かれているにも関わらず、相変わらずのレベルの高さを保っておられる秋月先生に盛大な拍手を送りたいですね。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(楽しみにしていた作品。シリーズものなので、全部セットでどうぞ(ニヤリ))


1999年10月26日(火)   ワガママさえも愛しいなんてッ!

    ラピス文庫  松岡裕太:作  大和名瀬:絵

幼馴染み同士のお話。受は攻が好きなんだけど、素直に言えなくてまるで奴隷のように(^^;Aいろいろと命令し、挙げ句の果てに1人Hの手伝いをしろ!とまで言ってしまうんです。ちょっと気が弱くて、おまけに受には勝てない攻(笑)なので、そのままなし崩しに関係が始まってしまうことで、いろいろと事件が起こります。

いつも私が引っかかる「身体から入る恋愛」ではないので、それが一番嬉しかった(自爆)受の不器用さが可愛かったです。…いや、まあ、でも「そこまでやるか(^^;)」という話もないではないけど(笑)わりと面白くよめました。

私的評価 ☆☆☆
(コメディとしては、楽しめると思います。)


1999年10月26日(火)   欲望という名のあいつ

    ラピス文庫  緒方志乃:作  なると真樹:絵

緒方先生の新刊。なると先生のイラストも久し振りです(^^)志望校へ行くために、家族が多くうるさい家をでて、一人暮らしを始めた少年と、引っ越し先の隣人とのお話です。最後まで「主人公が呼ぶ隣人の名前」と「隣人の本名」が違う(笑)のが、総てのカギを握っています。

とにかく、勢いがあるというか、引き込まれていくような面白さがありました。最初の出会いシーンもインパクトがあるし、内容もなんだかコミカルで、でもすごくジーンとするシーンもあって。実に読みごたえがある文庫だなと思います。緒方先生らしい、作品だと思います。

私的評価 ☆☆☆☆
(緒方先生も、どうもツボらしい…(笑))


1999年10月25日(月)   夜明けは涙がかわくころ

   ヴァリオノベルズ  由比まき:作  滝りんが:絵

前にヴァリオノベルズからでていた「夜明けがきても抱いていて」の続編になります。探偵業の叔父と、血のつながらない甥とのお話。今回はさほど大袈裟な(^^;)事件はないものの、叔父の兄が茶々を入れに来たりして、やっぱり大騒ぎになります。

とにかく、2人とも鈍感すぎ(^^;)…あんたらやっぱり言葉が足りないよ…(笑)まあ、最後にちゃんとお互いの気持ちを伝えあったんだから、それでいいんでしょうけど…。それから、やたらH(^^;)回数多いよぅ…。いや、まあ由比センセは割といつもそうだけど。…なんか始終いちゃいちゃしてるっぽかったです(笑)

私的評価 ☆☆☆
(ま、一応身も心も(大笑)ラブラブになったのね〜という感じ)


1999年10月25日(月)   やさしいつみ

   ヴァリオノベルズ  杏野朝水:作  蓮川愛:絵

杏野先生の3冊めのノベルズ。ラキッシュ等に書かれていたものを2作品、再録してあります。それぞれ短いめの続編がついていて、合計4本のお話が読めます。1つは、年の若い叔父と甥との、心優しいやりとりで、もう1つは、一生懸命頑張ってしまう少年と、ちょっとシニカルな感じの優等生で問題児な少年とのお話です。

どちらも、可愛いし、切ないし、すごく心に響くお話でした。私は叔父と甥との話の方が、より胸に来ました。蓮川先生のイラストがまた、ぴったりで、泣けてきます〜。ぜひぜひ読んで見て欲しいなと思う1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(ふむ、杏野センセも私にとってはツボな方ならしい…(^^;))


1999年10月15日(金)   春は君がために

   BE-BOY NOVELS 藤堂夏央:作  弥生ゆーこ:絵

イタリア、ドイツ、日本の政権を影で握る一族たちが、秘密裏に作り上げた王国で繰り広げられるお話。年若い当主達(女性1人に男性2人)が活躍、します。…いやあ、なんか口で説明すると、もったいないなあ…。面白さがうまく表現できてなくてもどかしい。

ドラマティックで、非常に読みごたえがありました。なんか私、こういう組織モノに弱いのかも…(^^;)もちろん、キャラクターも魅力的ですし、なんか「フィクションだけどありそうな」感じがする作品です。ワクワクしながら読めるので、ぜひどうぞ。

私的評価 ☆☆☆☆
(クライシスといい、これといい、藤堂先生は私にとってどうもツボならしい…)


1999年10月15日(金)   素顔のままで

   BE-BOY NOVELS 磯崎なお:作  やしきゆかり:絵

ちょっと突っ張ってる可愛い高校生と、その高校生を好きになってしまった優等生の生徒会長とのラブラブ全開なお話。可愛い高校生のまわりを囲むキャラも魅力的で、現在小説b-BOYにて、脇キャラがすっかり主役になって、このシリーズが掲載されています。人物相関図が、今発売されている号に載ってるかな?

最初は「利用してるだけ」のつもりだった相手にどんどん惹かれていく様子が、可愛いったらないです。書き下ろしが、また甘々〜で砂吐きそうなぐらい(笑)可愛くて、健気なキャラや、ラブラブが大好きな人は、ぜひお薦めします。

私的評価 ☆☆☆☆
(可愛い〜(^^)頭ぐりぐりしたくなっちゃうね!(笑))


1999年10月15日(金)   ぜんぶ抱きしめて

    リーフノベルズ  月上ひなこ:作  津田人志:絵

以前リーフから出た「ずっと抱きしめたい」の続編。ちょっとおっちょこちょいな青年(実は大会社の会長の隠し孫(笑)だったらしい)と、その会社のエリートサラリーマンとの、恋愛を描いています。一応、社内恋愛でもあるのかな?(^^;)エリートサラリーマンは、昔の恋人(これがまた性格悪し)の双子の兄弟だったという設定もあります。これは前作を読んだ方がいいでしょう(^^;)

今回は、攻の見合い話だの、茶々を入れてくる従弟だのと、いろいろ邪魔ばかり入って、受がパニックを起こしてしまいます。…まあ、それが可愛いっちゃ可愛いんですけども。…情けないぞ〜と思いつつ、楽しんで読んでしまいました。

私的評価 ☆☆☆
(うん、まあ楽しかったのでこんな感じ。前作とあわせてどうぞ)


1999年10月15日(金)   天使の微笑・悪魔の囁き

    リーフノベルズ  らんどう涼:作  起家一子:絵

父子家庭の平凡な男の子が、父の再婚で、美形揃いの義兄弟4人と同居することになり、波乱万丈な日々をすごすことになる、お話。…いやあ…、……なにが言いたいんだか全く伝わりませんでした。「目的がある」話ではないなあと。なんか兄弟入り交じってイロイロやってるし、良く判らないおやぢキャラはでてくるし…。

読んでいて、「なんでそうなっちゃうんだよ、だから(^^;)」と、ツッコミを入れまくっていました。必然性がない、のは読んでいて一番辛いし、馴染めない私。カップルが沢山いる必要もないし、いちいち兄弟でからみ合う必要もなんにもないと思う。…なにより、これじゃ誰が主人公だか判らんもんなあ……。

私的評価 ☆★
(無節操なのが嫌いなのだなと、痛感した本でした(^^;))


1999年10月15日(金)   サクラダの紋章 2

    花丸文庫  峰桐皇:作  神崎貴至:絵

警視庁に所属している若手警察官の運命(大笑)を描いた作品の2巻目。1巻ではあまりラブラブ度が高くなかったんですが、2巻でははっきりいってキャラのたががしっかりはずれております(笑)基本的にギャグ路線なので、大笑いできますし、キャラがどんどん暴走していくのを読んでいるのは非常に楽しい!(笑)

「俺のことを好きか?」とH寸前に聞かれて「…た、多分」でなだれこんでしまう(爆)優柔不断な受けくんが好きです(笑)これは、ぜひ、怒とうのラブラブ編へと続いていただきたいものです(笑)

私的評価 ☆☆☆☆★
(1作目もあわせてどうぞ。これ、どのくらい続くのかな(^^)いまから先が楽しみです)


1999年10月15日(金)   電気屋さんは恋愛中☆(←ハート)

    花丸文庫  白城るた:作   夏賀久美子:絵

電気屋さんに勤める、電気機器を愛するおにーちゃん(笑)と、その彼に惚れて、同棲していた相手に追い出されてしまった美人のおにーちゃん(笑)とのお話です。実は美人のおにーちゃんは、占い師で、その占師であるが故に、事件に巻き込まれたりして(笑)

えーと、勿体ないので書かないのですが、どんでん返し!っぽい設定があとから判明します。これがまた「おお!」と思わせてくれるんですよね〜。だから余計に美人なお兄ちゃんは可愛く思えます(^^)いいなあ、らぶらぶで♪というわけで、面白かったです(^^)読んでみてね。

私的評価 ☆☆☆☆★
(個人的にはジタバタしてる、電気屋さんのにーちゃんが人間臭くて好き(笑))


1999年10月15日(金)   ラストLOVEレター

    花丸文庫  飛天:作&絵

ひょっとすると私は初めて読むのかな。飛天さんの久しぶりの書き下ろし作品。ある探偵社に持ち込まれた依頼によって、主人公の少年(またこれが、いろんな過去をもってたりする(^^;)が、ある問題を抱えた学園に転入し、そこで様々な人と出会いつつ、問題解決をしていく、ちょっとスリルありのお話です。

いやあ、テーマが重い(^^;…ただ、重いだけではなくて、それで『読ませる』あたりがスゴイ、と思います。…でも、Hシーンが「無理矢理」だの「いじめの手段」としてでていたのがちょっと読んでいて辛かったかなあ。んで、ラスト近くのHシーンも、あれは、いらなかったような気がします。…まあ、心を解放させるためにはしょうがなかったのかなとも思うけど(^^;…やっぱり「愛」が欲しいなあと(^^;………夢見過ぎかな?

私的評価 ☆☆☆☆
(全体に、読みごたえがある、いい作品でした。)


1999年10月15日(金)   ちゃんと愛してる

    花丸文庫  米沢りか&まつりりん:作  米沢りか:絵

米沢りかさんが描いた、花とゆめコミックスででている「ちゃんと愛してる」のノベライズで文庫になりました。…いやあ、はっきり言って意外でしたね。これを出してしまうとは…(^^;…心中複雑です。

この話、マンガで読んだ時は面白いなあと思ったんですが、マンガを小説にすると、ムリがあるなと…まして続編書いちゃって、Hしちゃったらそりゃちょっとやりすぎかなあと…(^^;……なんで今頃、これのノベライズだったのかな?という疑問が拭えませんです…。勿体ないなあ。

私的評価 ☆☆
(うーん、一応米沢さんの作品のファンだったから、こういう反応なのかなと思います(^^;…ゴメン)


1999年10月12日(火)   ラブショップ・ア・ゴーゴー

    アイスノベルズ   高月まつり:作   藤河るり:絵

ハイテンションハイパワー♪な高月さんのコメディ。姉にたかられて、思いっきり無職になって困り果てた青年が、気が向いて受けた超有名ブランドのショップの社員になり、ド素人なのに店長になってしまって右往左往するお話。ショップの仕掛人でバイヤーの、「自称ホモがめちゃめちゃ嫌い」ないい男と、いきおいで同居するようになって、ラブラブになっていきます。

もう、とにかく天然ボケだらけというか(笑)キャラクターたちのボケっぷりがめちゃめちゃ楽しいです!お腹を抱えて大笑いしちゃいますね♪脇キャラがすかさずツッコミを入れてて、それがまたおもしろいこと!…もう涙でそうにおかしいです。久しぶりに大笑い、させていただきました♪

私的評価 ☆☆☆☆☆
(コメディ好きは絶対お薦め!和めます〜。一緒にのほほんとしちゃいそう)


1999年10月12日(火)   花篝

    アイスノベルズ   池戸裕子:作   桜海:絵

1本の不思議な木をめぐる、2編のお話。木が死の象徴であるお話(これは小説アイスか何かに掲載されたもの)と、生きる象徴として描かれているものです。私は、どうやら雑誌で読んでいるようで、死の象徴の方のお話はよく覚えていました。とにかく幻想的で、うすら寒いような感じがあって、ドキドキしながら読んでいたのを覚えています。

ジャンルとしては、「ファンタジー(非現実的という意味で)」なのだなあと、思いつつ、人を恋い慕う「狂気」みたいなものを垣間見たような、そんな感じを受けました。ほんとに、幻想的な、まるで昔の日本映画をみているような、そんな錯覚を受ける、ドラマティックな作品でした。

私的評価 ☆☆☆★
(うーん、私としては、イラストさんにもうちょっとしっかりした線の絵の方が欲しかったような気もしないでもないです…。)


1999年10月10日(日)   タイトロープなKISS

    ラキアノベルズ   しんがいわかこ:作   金ひかる:絵

私の苦手ジャンルであるSM(笑)の、縄モノの縄をかける人、であります「縄師」(説明が長いな)な美人さんの青年と、その青年に惹かれていく大学生とのお話。SMの世界がテーマということで、「…大丈夫かな?」と身構えつつ読んだのですが、まったく!問題なし(笑)ちょっと縄でしばったりする(爆)シーンはあるんですけども、SMっぽい感じは全くしない、でも妖艶な雰囲気を漂わせた、お話でした。

とにかく、淡々としている縄師の青年が、大学生とふれあうことで、だんだん人間味を帯びてくるんですよね。その移り変わりがすごく魅力的でした。金先生のイラストがまた色っぽくてぴったり!すばらしいです。ぜひぜひ続編を読んでみたいと思う1冊でした。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(思わず5つ星。予想外に良かった作品でした(^^)…読んでみてね?)


1999年10月10日(日)   まだ恋は終わらない

    ラキアノベルズ   今泉まさ子:作   蓮川愛:絵

大学時代の恋人が、会社に中途採用されて来て、一緒に仕事をしていく中で、よりを戻していくお話。仕事上で、スパイを突き止めたりとk、なかなかワクワクするお話でした。「惹かれていく気持ちをとめられない」という感じがすごくよく判って、どきどきしちゃいました(^^)

脇キャラも、テンポがよくて、なかなかいいです。ラストシーン、ちょっとだけ安易な気もしないでもなかったですが、おもしろかったのでノープロブレム。また続きがぜひぜひ読みたいとおもいました(^^)今度は2人でらぶらぶ〜♪でね?

私的評価 ☆☆☆☆★
(蓮川先生のストイックな感じのイラストがぴったりで素敵♪でした)


1999年10月9日(土)   恋のかけら

   ショコラノベルズ   河野葵:作   日高陽子:絵

家庭が複雑な為に、過剰ないじめを受けてしまっている少年と、その少年に心惹かれる先輩とのお話。黒猫ちゃんが、キーワードになります。

とにかく、このいじめられている少年にとっての唯一の救いは先輩なんだなあと痛感します。紆余曲折があって、やっと少年が幸せな笑顔を見せるのは、ほんとにラストシーンだけ(..;)のようなもので、読んでいてなんだか苦しくなるほどでした。

私的評価 ☆☆☆☆
(少年に感情移入しちゃって、すっごく苦しかった…(^^;))


1999年10月9日(土)   こいきな男ら SIDE STORY

   ショコラノベルズ   御木宏美:作   如月弘鷹:絵

小説ショコラに掲載された、瑞紀&悟の短編2本と、雑誌のショートショートに掲載されたものを前後加筆して収録されています。短編2本は、すでにCDとして発売されていますので、ちょっと今さらかなと(^^;(笑)ショートショートは、初めて読む感覚で読めて、面白かったですが。

見なれている作品だったので、目新しいものは上記の通り、とくにはないけですが、やっぱり、いいものはいいなあと思いました。シリーズがお好きな人で、アンソロジー&雑誌をゲットしていなかた、どうぞ♪

私的評価 ☆☆☆☆
(如月センセの書き下ろしイラストは要チェック♪)


1999年10月9日(土)   がんばれ信濃  〜絶対成就 2〜

   ショコラノベルズ   高円寺葵子:作   柊ゆき:絵

私が初めて高円寺先生の作品を読んだのは、この本の1巻目でした。もう、とにかく大笑い、したのを今でも覚えております。その「絶対成就シリーズ」の完結編になります(^^)「個体識別のできない信濃」とその恋人「小十夜」とのお話。小十夜の兄おぼろも入って大騒ぎ&ハイテンションな1冊。

とっても大好きなシリーズなので、終わるのが勿体ないです!高円寺先生の作品(コメディ)そのもの♪なハッピーエンドで楽しいお話でした(^^)

私的評価 ☆☆☆☆★
(全シリーズあわせてどうぞ。おぼろ兄が健気で泣かせます(^^))


1999年10月9日(土)   腐った教師の方程式 7

    ビーボーイコミックス    こだか和麻:絵

人気シリーズ第7弾。これで、現在BE-BOY MAGAZINEに連載されている本編においついたのかな?書き下ろしのストーリーマンガは入ってません。あとがきマンガがちょびっとだけ収録されています。ストーリーは、けっこう物議をかもしたらしい、美人女性キャラと雅美とのお見合い話と、まさみと透の過去編の2つ。
雑誌を読んでる人は、もう知ってる話ですね(^^;

うーん、そろそろマンネリかなあ…。雑誌で読んでいるせいもあるのだと思うのですが、1巻とくらべると、絵も相当面長になって、雰囲気が変わって来てしまっていて、初期の絵のファンとしてはちと悲しい今日この頃(^^;まあ、絵ってのは変わるものだとは思いますが、また、戻ってくれるといいなあと思います。

私的評価 ☆☆☆★
(うーん、ちょっとダレてきてるかなあって(^^;……いや、好きなんだけどね)


1999年10月6日(水)   変態天使に祝福を

   麗人ノベルズ  須和雪里:作  内田かおる:絵

前作を読んでいたので手に取りました。「どうしても、愛しいものを手にかけずには居られない(殺したいと思ってしまう)攻」と、いたぶられながらも、それを許し愛している受とのお話の続き。今回は、攻に惚れている男性2人からの視点の話と、その逆から見た本来の主人公からの視点の話の、合計3編収録されています。

うーん。なんか前作の方がインパクトと必然性があったような気がしないでもないですね(^^;)面白いんですけど、やっぱりね、ネタ的に、飽きてるのかな。でも、SMもちょっとな…という私も、読めたので、お薦めはお薦めですね。

私的評価 ☆☆★
(ネタが私の苦手項目ということで、差引きしてくださいませ)


1999年10月6日(水)   夏一番

   麗人ノベルズ  桃さくら:作  CJMichalski:絵

…判っていながら、手に取りました。私が苦手なショタもの。………………やっぱり苦手は克服できず(^^;)

うーん。桃先生は上手いなあとは思うのだけど、やっぱりショタだけはどうも受け入れ難いですな……子供がいるからかなあ?<私
えーと、平気な人はお薦めだと思うです。

私的評価 ☆
(いや、だから桃センセに問題があるのではなく、趣味がね…(^^;))


1999年10月5日(火)   Get a chance(ゲット ア チャンス)

   クリスタル文庫   ふゆの仁子:作  左崎なおみ:絵

以前小説b-BOYに掲載された、社会人バスケットで活躍するプレイヤーたちのお話。私は社会人編…というか、多分後編の方しか、目にしたことがなかったのですが、文庫には、高校時代の出会いも、一緒に収録されています。…書き下ろし…はない、はずです(^^;)

とにかく、登場人物たちの葛藤がすごいです。…ただ、受とか、攻とか、そういう言葉だけじゃ表現したくないなあと思う。ふゆの先生の、どんどん辛くなっていく部分と、それに対する救いのある部分とがすごくすごくツボでした。ぜひ、読んでみて欲しいです。

私的評価 ☆☆☆☆
(うーん、クリスタル文庫って、質が高いなあ、と思う一瞬(笑))


1999年10月1日(金)   うちの教師にかぎって!

   リーフノベルズ   まのあそのか:作  円陣闇丸:絵

ある学園の理事長の御曹子と、その幼馴染みとの「意地の張り合い」なお話(笑)…いやあ、お互い好きな癖に、上手く自分から折れていくことができないんですよ(笑)んで、受の方はとにかく「襲われやすい」し、攻の方は、なんというか………「マグマ大使?」(って、いや、知らないですよ?念のため(…話に聞いた事がある程度(笑))といわんばかりのタイミングで駆け付ける(笑)とにかく、展開が「おいおいおい」とツッコミたくなりながらも面白かったです。

この方の本は、以前ラピスで読んで……「?」(-.-;)と思っていたので、それから考えればけっこうテンポもよく、割と楽しめました。…といっても、永久保存版ではないかなあ…(^^;)

私的評価 ☆☆☆
(まあ、こんなもんでしょう。テンポはいいです。)


1999年10月1日(金)   スキャンダル注意報

   リーフノベルズ   天花寺悠:作   森永あい:絵

日舞の家元補佐になるため、女装をして「女」として修行をしている少年と、家元の次男とのお話。…いやあ、…さすがに高校生の男の子が「女」で通せるわけがないだろう………と思いつつ、でも、けっこうこれがテンポよくて面白かったんですよね(^^;)

ちょっと御都合主義的な部分も多いけど、割と楽しく読めたのではと思います。…受がどうも頼り無さ過ぎなのは物足りないけどね。

私的評価 ☆☆☆
(まあ、ふつう、ということで。)


1999年10月1日(金)   黒くぬれ!

    シャレード文庫  長谷川忍:作  織田涼歌:絵

お坊ちゃま学校の世話焼きなクラス委員と、のほほんと天然ボケな雅楽の家系の御曹子の男の子とのお話。…こういう風に書いてしまうと、全く別物だなあ、我ながら(-。-;)

とにかく、バックグラウンドというか、「救わなければいけないモノ」がめちゃめちゃ重い…(^^;)重いがゆえに、よけいにHさと、一本ヌケたような妙なハイテンションさが、際立ってます。

正直なところ、あまりに展開が速くて、1度読んだだけでは、わけがわかりませんでした。2度、3度読んでやっと「ああ!そういうことか(^^;)」と思った…(^^;)…うう、もうちょっと判りやすい方が好みですぅ〜。

私的評価 ☆☆☆
(面白いんだけど、すっと心に馴染むようなものではなかったので。…Hシーンにまぎれて、展開が判らなくなってしまいます〜)


1999年10月1日(金)   畑で愛をささやいて

   パレット文庫   徳田央生:作  穂波ゆきね:絵

「畑に種をまきましょう」の続編。農村シリーズ(笑)第2弾です。前作でカミングアウトして、「嫁」として農家で働く事になった受と、その受を支える、しっかりものの長男攻とのお話。

今回は、テーマが「農村の嫁の立場」…(爆)…我ながらミもフタもないなあ(^^;)…いや、それだけではないんだけどね(^^;)とかく「嫁のきてがない」職業ではあるし、集団お見合いとかもよくやってたりするし、深刻なテーマだと思います。

悩みながら、模索して、方法を選びだしていく2人と、その家族たちのかかわり方とが、なかなか興味深くて面白かったです。…結局らぶらぶ〜なあたりも、可愛くていいですよね。

私的評価 ☆☆☆☆★
(テーマは重いけど、割としっかりと読める作品だと思います)


1999年10月1日(金)   河童の川流れ (大江戸ヒステリーパンク 2)

     パレット文庫   秋月こお:作  西崎祥:絵

秋月先生の新シリーズ第2弾。元気で無鉄砲な江戸っ子の美少年♪のお話です。ちょっとボーイズラブテイストあり、なのはやはり秋月先生だから(笑)…でも、正直、そのシーンがなくとも全く全然!問題なしかと(^^;

タイトルの通り「河童」が出て来ます(笑)ただの江戸モノではなくて、ちょっと物の怪とか、狐とか、河童とか(笑)そういうたぐいのネタもあるので、言ってしまえば「時代劇風ファンタジー」かな?

とにかく、文章のテンポがいいです。江戸っ子な少年のタンカもかっこいいし、周りのキャラの騒々しいところとか、大笑いなところ、最後に必ず「オチ」があるあたり(笑)非常にツボで、大いに笑わせていただきました。これも、けっこう長いシリーズになりそうで、楽しみにしています。

私的評価 ☆☆☆☆☆
(秋月先生の本のなかでも「楽」に読める本だと思います。楽しくて大好き!)